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    親子チョコ💗(500冊以上の良質な書籍のご紹介)

    子どもたちの教育のため、また、その親である私たち自身が学ぶための、読まれるべき良質な書籍のみをご紹介させていただきます。

     >  国際 >  間もなくお迎えが来るのかな~♫   某メディアグループのトップは共産主義者の “老害”

    間もなくお迎えが来るのかな~♫   某メディアグループのトップは共産主義者の “老害”

    A storm is coming 476



    本日のキーワード : ウクライナ、シュトラウス派、トゥキディデスの罠、ユダヤ人、ユダヤ教、キリスト教



    The New World Order that is being prepared under the pretext of war in Ukraine
    ウクライナ紛争を口実に整えられつつある新世界秩序 ⑥

    The conflict in Ukraine was not opened by Russia on February 24, but by Ukraine a week before. The OSCE is a witness to this. This peripheral conflict had been planned by Washington to impose a New World Order from which Russia, then China, were to be excluded. Don’t be fooled!
    ウクライナ紛争は2 月 24 日にロシアが仕掛けたのではなくその 1 週間前にウクライナが仕掛けたものである。OSCE (Organization for Security and Co-operation in Europe / 欧州安全保障協力機構) がその証言者である。この周辺紛争はロシアそして中国が排除される新世界秩序を押し進めるためにワシントンによって計画されていたものだった騙されてはいけない!

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    Victoria Nuland did not know Leo Strauss personally, but was trained in his thinking by her husband, Robert Kagan. Together they founded the Project for a New American Century, the think tank that called for a Pearl Harbor-like catastrophe in order to impose their policies. The attacks of September 11, 2001 were a "divine surprise" for them. Like the war in Ukraine, these despicable attacks did not shake the US power, but on the contrary allowed it to last.
    ヴィクトリア・ヌーランドレオ・シュトラウスを個人的には知らなかったが、夫のロバート・ケーガンから彼の思想を学んだ。彼らは自分たちの政策を強引に実行するために真珠湾攻撃のような大惨事を引き起こすことを要求するシンクタンク 「アメリカ新世紀プロジェクト」 を共に設立した2001 年 9 月 11 日の同時多発テロは、彼らにとって 「神からのサプライズ」 であった。ウクライナ紛争のように、この卑劣な攻撃は米国のパワーを揺るがすことなく、逆にそれを持続させることになった。

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    レオ・シュトラウス
    レオ・シュトラウス

    In October 2021, the Straussian Victoria Nuland, the State Department’s number 2, came to Moscow to urge Russia to accept the deployment of US weapons in Central and Eastern Europe. She promised that Washington would invest in Russia in return. Then she threatened Russia if it did not accept her offer and concluded that he would have President Putin tried before an international tribunal. Moscow responded with a proposal for a treaty guaranteeing peace on the basis of respect for the United Nations Charter on December 17. This is what has caused the current storm. Respecting the Charter, which is based on the principle of the equality and sovereignty of states, implies reforming NATO, whose operation is based on a hierarchy among its members. Caught in the "Thucydides trap", the United States then fomented the current war in Ukraine.
    2021 年 10 月、国務省のナンバー 2 であるシュトラウス派ビクトリア・ヌーランドがモスクワにやってきて、中・東欧への米国の兵器配備を受け入れるようロシアに要請した。彼女は、その見返りとしてワシントンがロシアに投資すると約束した。そして彼女は、もしロシアが自分の申し出を受け入れないならプーチン大統領を国際裁判所で裁くと脅し、締めくくった。これに対してモスクワは、12 月 17 日、国連憲章の尊重を前提とした平和を保障する条約の提案を行った。これが今回の嵐を引き起こした。国家の平等と主権を原則とする国連憲章を尊重することは加盟国間の序列によって運営されている NATO の改革を意味する。そして「トゥキディデスの罠」 にはまった挙げ句米国は現在のウクライナ戦争を引き起こしたのである。



    If we admit that their goal is to remove Russia from the international scene, the way the Anglo-Saxons react to the Ukrainian crisis becomes clear. They are not trying to push back the Russian army militarily, nor to embarrass the Russian government, but to wipe out all traces of Russian culture in the West. And secondly, they are trying to weaken the European Union.
    ロシアを国際舞台から排除することが目的であることを認識できればウクライナ危機に対するアングロサクソンの反応も明確になる彼らは軍事的にロシア軍を押し返そうともせずロシア政府を困らせようともせず西側諸国からロシア文化の痕跡をすべて消し去ろうとしていることがわかる。そして第二に彼らは欧州連合 (EU) を弱体化させようとしているのだ。

    They started with the freezing of the assets of Russian oligarchs in the West, a measure that was applauded by the Russian population, which considers them illegitimate beneficiaries of the plundering of the USSR. Then they imposed on Western companies to stop their activities with Russia. Finally, they continued by cutting off Russian banks’ access to Western banks (the SWIFT system). However, if these financial measures were disastrous for Russian banks (but not for the Russian government), the measures against companies working in Russia are on the contrary favorable to Russia which recovers their investments at lower costs. Moreover, the Moscow Stock Exchange, which had been closed from February 25 (the day after the Russian response) to March 24, recorded an increase as soon as it reopened. The RTS index fell by 4.26% on the first day, but it measures mainly speculative stocks, while the IMOEX index, which measures national economic activity, rose by 4.43%. The real losers of the Western measures are the members of the European Union who had the stupidity to take them.
    彼らはまず、西側にいるロシアのオリガルヒの資産を凍結し、ソビエト連邦からの略奪による不法な受益者と考えるロシア国民から喝采を浴びた。そして、彼らは西側企業に対してロシアでの活動を停止するよう命じた。最後に、ロシアの銀行と欧米の銀行との接続を遮断した (SWIFTシステム)。しかし、これらの金融措置がロシアの諸銀行にとって悲惨なものであったとすれば (ロシア政府にとってはそうではない)、ロシアで活動する企業に対する措置は、逆に安価に投資を回収できるロシアにとって有利なものとなっている。しかも、2 月 25 日 (ロシアの対抗措置の翌日) から 3 月 24 日まで休場していたモスクワ証券取引所は、再開するや否や上昇を記録した。初日の RTS 指数は4.26 %下落したが、これは主に投機的な要素を持つ銘柄を対象としたもので、国の経済活動を示す指数である IMOEX 指数は4.43 %上昇した。欧米の措置による真の敗者はそれを愚直に実行した欧州連合 (EU) 加盟国である

    Is Zelensky a Cousin of George Soros?

    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記

    岸田内閣

    “【既に党籍から離れた元共産党員】ならば、明確にされている著名人が何人かいらっしゃいます。いわば【“ヤメ共”著名人】です。

     ヤメ共リストのトップに挙げたいのが、高齢にもかかわらず【言論界】そして【プロ野球界】で大活躍されている【渡辺恒雄】氏です。読売新聞グループの本社代表会長で主筆です。東京大学に在学中、【共産党に所属していた】と自ら語っています。”


    常に対立する勢力を作り上げて分断するのが、グローバル金融資本の常套手段です





    The New World Order that is being prepared under the pretext of war in Ukraine



    本日の書物 : 『アメリカの崩壊 分断の進行でこれから何が起きるのか』 山中 泉 方丈社



    戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

    そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

    私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

    客観的に情勢を判断する必要があります。

    それでは、この書物を見ていきましょう!




    『 ナオミ・ウルフの恐るべき予言 ②

    …ウルフは、「警察国家というのは、最初はワクチン・パスポートという証明書を持たない非接種者を分断し、彼らが乗り物に乗れず、飲食店に入れないだけでなく、病院での治療も受けられず、学校や役所にも行けないというルールを課して基本的人権を奪うところから開始する私はナチス・ドイツから迫害を受けたユダヤ人の血を引く人間だがヒトラー最初は優しい言葉を使いながら徐々に人々の分断を計り次いで言論行動集会宗教の自由奪ってアッという間に厳しい監視社会を作り上げたことを祖父母から何度も聞かされて育った」 と語る。

    ナオミ・ウルフ
    ナオミ・ウルフ

     そして 「その後アメリカは、中国ですでに行われているような 「デジタル社会信用システム」 の構築に進んでいくだろう」 と予想している。

     個人の資産や支払い状況から割り出すクレジット・スコアと同様のものではないのかという見方もあるが、ここでいう社会信用システムは、それとはまるで異質なものだ。

     判断基準は、権力側が進める政策に対して拒否をしたり、批判したり、抗議活動をしたかどうか。AI を駆使したデジタル技術で人々を “採点” し、スコア化する。持ち点 (体制側への従順度) しだいで、その人間の行動が制限される。つまり、飛行機や列車に乗る自由、病院で治療を受ける権利さえ失うようになるだろうと言う。

    226A storm is coming 225

     個人の発言や行動内容を捕捉、チェックすることによって、その人間にスコアをつけ、行動制限をしていく完全な 「統制社会」 が到来する。そして、ワクチン接種の有無によって選別を始めることは、そのための第一歩にすぎないのだと。

     2020 年ナオミ・ウルフのツイッターやユーチューブ動画は「コロナ陰謀論を広げている」 との理由で BAN されアカウントが永久停止された

    A storm is coming 261

    このアメリカでも、検閲・粛清は確実に進んでいる。しかも、先頭に立って検閲をしているのは国家ではなく民間企業だ。そのことの恐ろしさ深刻さを全ての人が真剣に考えなくてはいけない。』

    日の丸

    イエスの復活前と復活後の違い


    いかがでしょうか?

    今回ご紹介させていただく書物は、実際に永くアメリカに住み実業を営んでいる日本人の著者が現在のアメリカで一体何が起こっているのかを客観的な事実をもとに伝えてくださる良書で、もはや大半の日本国民の常識となっている 「能無しメディア (テレビ・新聞・ラジオ・似非保守系YouTube番組) 」 がそのスポンサーの圧力で伝えない伝えることができないあるいはまったくデタラメに “アメリカの現状” として伝えるのではなく著者自らが体験するリアルなアメリカの姿を知ることができる当ブログお薦めの書物になります。

    読書 4-94

    それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

    (死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)

    ※(  )内は前回の数値

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    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 1,047,498(1,047,497)÷94,745,590(94,742,293)=0.0110・・・(0.0110) 「1.10%(1.10%)」
    cvslogres1.jpg

    イタリア : 175,832(175,802)÷21,938,269(21,925,073)=0.0080・・・(0.0080) 「0.80%(0.80%)」
    cvslogres2.jpg

    日本 : 41,095(40,879)÷19,460,588(19,352,819)=0.0021・・・(0.0021) 「0.21%(0.21%)」
    cvslogres3.jpg







    さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓

    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)

    そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。

    世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである詳しくはこちらから💓

    そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    イマヌエル・カント
    イマヌエル・カント

    たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない詳しくはこちらから💓

    また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

    世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる詳しくはこちらから💓

    で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

    カール・マルクス
    カール・マルクス

    私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

    ウラジーミル・イリイチ・レーニン 1
    ウラジーミル・イリイチ・レーニン

    われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう詳しくはこちらから💓

    このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中はその影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていないという状況にあるということです。

    Hunter Biden Soros Linked to Biolabs in Ukraine





    その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓

    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)

    また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア詳しくはこちらから💓) やウクライナ詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

    A storm is coming 245





    さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓

    ウーマニ

    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために様々な論文を見ているところとなります。

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    『初期ユダヤ教と原始キリスト教団における解釈と受容 : 「霊」と「天使」の概念の変遷を辿る』大澤 香

    それでは早速、続きを見て参りましょう。

    『 3 章 原始キリスト教団
     2 章では初期ユダヤ教において当時の神殿体制に異議を唱えるセクトが誕生したこと、神殿から離れたそれらセクトの中で神殿での犠牲儀礼に代わって内面の悔い改めを重視する 「聖化」 儀礼としての洗礼が発達したこと、それに伴ってセクトメンバーには 「聖霊」 が与えられ天使たちと共にあるとの認識があったことを、彼らが トーラーの重要性を前提としつつ多様な解釈を展開したことを示す資料を通して確認した。原始キリスト教団もまたこれらの初期ユダヤ教のセクト運動の中から生まれたことが想定される本章では原始キリスト教団が初期ユダヤ教の中の一セクトとしてユダヤ教の解釈を 「継承」 しつつ同時にいかにユニークな解釈を行ってユダヤ教から独自の宗教への 「転換」 を行っていったのかを考察する

    3 - 2 ルカ

     原始キリスト教団の文書として次にルカ文書 (ルカ福音書・使徒言行録) を検討する伝統的な理解では、ルカは異邦人キリスト者のために著作した異邦人の著者であることは議論のないこととされてきたのであるが近年の見解ではルカ文書のユダヤ人性を指摘する研究が多く提出されており、事実、ルカ文書には多くの 「ユダヤ的」 特徴を見ることができるのである。本研究の関心において最も関係のあるその特徴とはルカ文書が 「聖霊」 と 「天使」 を非常に重視している文書であるという点であるまた従来 「文学者」 としての側面が指摘されてきたルカであるがその文学的技法を見る時にそれがトーラーを下地として浮かび上がらせながら自らの解釈の 「新しい世界」 を出現させるという2 - 4 で確認した初期ユダヤ教における allusion の技法であるのを見ることができるだろう。ルカがこの技法によって描き出す新しい解釈の世界がどのようなものであるのかを、特に彼が 「聖霊」 をどのような意味で用いているのかに焦点を当てつつ、初期ユダヤ教の聖書解釈からのルカの 「継承」 と 「転換」点について考察する

    3 - 2 - 4 ルカが受容した世界

     (2) ルカ文書の 「人の子」 の用法 ‐ 高挙のキリスト ‐

     …ルカの編集による箇所についてはその用例からルカが資料からの人の子言葉を保持しただけでなく編集的な創作によってそれらに彼自身のものを付け加えたということが分かる。ルカ 17:22 はパルーシアの遅延の必然性を強調するルカの傾向に沿って編集されていること、18:8 と 21:36 は最後の審判における裁判官としての人の子としてのイエスを強調していること、使 7:56 では 「神の右に “立っている” 」 人の子が神の法廷における代弁者として描かれている可能性が指摘される (388)。
     Tuckett は、ルカが 「人の子」 を彼の伝承から取り上げてその用語を彼自身の概念との関係において解釈していると主張することにおいては Conzelmann はまさに正しいとし (389)、ルカが資料を尊重しつつ、それを発展させることにおいて極端に走ることはない点におて先の Colpe の要約的結論正当性をも認めつ (390)、ルカを 「保守的な編集者」 と表現し (391)、ルカが単に保守的で彼の資料を考えなしに繰り返しているのではないと述べる (392)。
     Tuckett の報告からは、ルカ 21:26 と使 1 章の間で昇天するイエスに 「人の子」 のイメージが単数形の雲を介して重ねられていることに注目しつつ、ルカの編集の特徴として彼が、マコ 14:62 でのパルーシアの形象としての終末論的人の子を、ルカが天に昇させられた栄光の形象 (ルカ 22:69 ) に変更し、使 7 章で神の法廷で代弁者としてその役割を実行する姿となっている、という一つの道筋を見出している ことが窺える。
     Tuckett は (使 7:56 を除いて) ルカが人の子への言及を使徒言行録に 「書いていない 」 という事実が重要であり、このことからルカがイエスの復活前と復活後の違いに気づいており、彼の資料に注意を払っているということが分かる と述べる (393)。また彼は結論部分での 「問い」 として、もしルカが異邦人読者に書いているのであれば、「ユダヤ的な」 要素である 「人の子」 の用語が、読者に対して全く説明されていないことの奇妙さを指摘し、ルカの 「意図された読者 (及び元来の読者) 」 についての考察を促している (394)。
     おぼろげにしか窺えないながらも、Tuckett が示唆するルカの 「人の子」 用法の特徴として人の子の 「到来」 から 「高挙」 の人の子へのルカによる重点の移行という点は重要な指摘であると考える。と言う のも福音書においてイエスの昇天 (高挙) を記すのはルカみであるからである (395)。そしてルカによるイエスの昇天の描写には初期ユダヤ教文学の天使のモチーフが重ねられているとの指摘が従来なされてきているルカ にと ってイエスの 「昇天・高挙」 は大変重要なモチーフであると考えられルカは福音書の最後と使徒言行録の初めでイエスの昇天を記すことで両文書をつないでいるまたルカ 21:26 の 「人の子」 のイメージを単数形の雲によって使 1 章での昇天するイエスに重ねている。使 7 章のステファノが見た幻からも、福音書において人の子イエスのいる場所は地上であったのに対し使徒言行録ではイエス (人の子) のいる場所は高挙の天であることがはっきりと示されている。そのことを記す使 7 章を除いて、使徒言行録で 「人の子」 への言及は一切ない。 使徒言行録において地上の弟子たちを導くのは「聖霊」 であるルカは福音書においても使徒言行録においても地上と天上の空間的区別を意識しつつも両者が並行して存在していることを意識している (396)。このことからは確かにルカは黙示的視点を持っていると言うことができるだろうこの並行して存在する天と地のルカのイメージ世界において天使は天に属しつつも天と地を行き来する形象として非常に重要であることが窺われるのである。このことを次に考察しよう 。


    (388) ibid., pp.208 208-10.

    (389) ibid., p.213.

    (390) ibid., p.215.

    (391) ibid., p.211, p.215.

    (392) ibid., p.215.

    (393) ibid., pp.215 215-6.

    (394) ibid., p.216. ルカ福音書のユダヤ人的特徴を示唆しているようにも思われる。

    (395) マコ 16:19 は付加と考えられる。

    (396) (4) において詳しく扱う。 』


    ということで、本日はここまでとさせて頂きます。









    続きは次回に♥




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