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    親子チョコ💗(500冊以上の良質な書籍のご紹介)

    子どもたちの教育のため、また、その親である私たち自身が学ぶための、読まれるべき良質な書籍のみをご紹介させていただきます。

     >  国際 >  レオ・シュトラウスの教えを継承するユダヤ人の手によるユダヤ人のための “寡頭体制” = 『新世界秩序 (New World Order)』

    レオ・シュトラウスの教えを継承するユダヤ人の手によるユダヤ人のための “寡頭体制” = 『新世界秩序 (New World Order)』

    A storm is coming 471

    本日のキーワード : ウクライナ、シュトラウス派、ユダヤ人、ユダヤ教、キリスト教、レオ・シュトラウス、ポール・ウォルフォウィッツ、新世界秩序 (New World Order)



    The New World Order that is being prepared under the pretext of war in Ukraine
    ウクライナ紛争を口実に整えられつつある新世界秩序 ⑨

    The conflict in Ukraine was not opened by Russia on February 24, but by Ukraine a week before. The OSCE is a witness to this. This peripheral conflict had been planned by Washington to impose a New World Order from which Russia, then China, were to be excluded. Don’t be fooled!
    ウクライナ紛争は2 月 24 日にロシアが仕掛けたのではなくその 1 週間前にウクライナが仕掛けたものである。OSCE (Organization for Security and Co-operation in Europe / 欧州安全保障協力機構) がその証言者である。この周辺紛争はロシアそして中国が排除される新世界秩序を押し進めるためにワシントンによって計画されていたものだった騙されてはいけない!

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    Paul Wolfowitz was introduced to the thought of Leo Strauss by his philosophy professor, Alan Bloom. He later became a student of the master, working directly with him at the University of Chicago. Leo Strauss had convinced him that Jews should not expect anything from democracies. In order not to endure another Shoah, they must build their own Reich. It is better to be on the side of the handle than of the axe.
    ポール・ウォルフォウィッツは、哲学の教授であったアラン・ブルームからレオ・シュトラウスの思想を紹介された。その後、シカゴ大学で直接師匠の教えを受けることになる。レオ・シュトラウスはユダヤ人は民主主義国家に何も期待してはいけないと彼に説いた二度とユダヤの悲劇を繰り返さないためには自分たちの帝国をつくらなければならない。それは、斧の刃の側にいるよりも、柄の側にいる方が良いのである。

    アラン・ブルーム
    アラン・ブルーム

    レオ・シュトラウス
    レオ・シュトラウス

    The most important thing for the Straussians is to exclude Russia from the United Nations. This is not possible if one respects the UN Charter, but Washington will not bother with it there any more than elsewhere. It has already contacted every member state of the UN with a few exceptions. The Anglo-Saxon propaganda has already succeeded in making them believe that a member of the Security Council has embarked on a war of conquest against one of its neighbors. If Washington succeeds in convening a special UN General Assembly and changing the statutes, it will succeed.
    シュトラウス派にとって最も重要なことはロシアを国連から排除することである。国連憲章を尊重するならば、これは不可能なことであるが、ワシントンはほかのところよりも国連に煩わされることはないだろう。すでに、いくつかの例外を除いて、すべての国連加盟国にコンタクトを取っているアングロサクソンのプロパガンダはすでに安全保障理事会のメンバーが近隣諸国の一つに対して侵略戦争に乗り出したと信じ込ませることに成功しているもしワシントンが特別国連総会を召集し規約を変更することに成功すればそれは実現するであろう

    A kind of hysteria has taken hold of the West. Everything Russian is being hunted down without thinking about its links with the Ukrainian crisis. Russian artists are forbidden to perform even if they are known to be opposed to President Putin. Here a university bans the study of the anti-Soviet hero Solzhenitsyn from their curriculum, there another bans the writer of debate and free will Dostoyevsky (1821-1881) who opposed the tsarist regime. Here a conductor is deprogrammed because he is Russian and there Tchaikovsky (1840-1893) is removed from the repertoire. Everything Russian must disappear from our consciousness, just as the Roman Empire razed Carthage and methodically destroyed all traces of its existence, to the point that today we know little about this civilization.
    一種のヒステリーが西側諸国を支配している。ウクライナ危機との関連性を考えることなく、ロシアのあらゆるものが追い詰められようとしている。ロシアの芸術家は、たとえプーチン大統領に反対していると知られていても、公演することを禁じられている。ある大学では反ソビエトの英雄ソルジェニーツィンの研究がカリキュラムから排除され、別の大学ではツァーリ政権に反対した討論と自由意志の作家ドストエフスキー(1821-1881)が禁止された。ある指揮者はロシア人であることを理由にプログラムから外され、ある指揮者はチャイコフスキー(1840-1893)をレパートリーから外している。ローマ帝国がカルタゴを破壊しその痕跡を徹底的に消滅させ今日この文明についてほとんど何も分からなくなったのと同じようにロシアのものはすべて我々の意識から消え去らなければならないのだ

    On March 21, President Biden made no secret of the fact. In front of an audience of business leaders, he said, "This is the moment when things change. There is going to be a New World Order and we have to lead it. And we have to unite the rest of the free world to do it". This new order should cut the world into two hermetic blocks; a cut such as we have never known, without comparison with the Iron Curtain of the Cold War. Some states, such as Poland, believe that they can lose a lot like the others, but also gain a little. Thus, General Waldemar Skrzypczak has just demanded that the Russian enclave of Kaliningrad become Polish. Indeed, after the world has been cut off, how will Moscow be able to communicate with this territory?
    3 月 21 日、バイデン大統領はその事実を隠すことなく語った。ビジネスリーダーの聴衆を前にして、彼は言った。「今が物事が変わる瞬間だ。新世界秩序 (New World Order) が生まれ、私たちはそれをリードしなければならない。そして、そのために他の自由主義諸国を団結させなければならない。」 この新秩序は世界を 2 つの密閉されたブロックに分断するもので冷戦時代の鉄のカーテンとは比較にならないほど私たちがこれまで経験したことのないような事態を引き起こすはずだポーランドのような一部の国家は、他の国家と同じように多くを失いながらも、少しは何かを得られると考えている。このため、ヴァルデマール・スクレプチャク将軍は、ロシアの飛び地であるカリーニングラードをポーランド領にするよう要求したばかりだ。実際、世界が断絶した後、モスクワはこの領土とどのように連絡を取ることができるのだろうか。



    Is Zelensky a Cousin of George Soros?

    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記

    岸田内閣





    The New World Order that is being prepared under the pretext of war in Ukraine




    本日の書物 : 『アメリカの崩壊 分断の進行でこれから何が起きるのか』 山中 泉 方丈社



    戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

    そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

    私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

    客観的に情勢を判断する必要があります。

    それでは、この書物を見ていきましょう!




    『 「反ワクチンは陰謀論」 と叫ぶ人が仕掛ける本当の陰謀

     2022 年 1 月ハーバード大学スタンフォード大学カリフォルニア大学などで感染症や疫学公衆衛生公衆心理学を研究する 12 人の教授たちによるウェビナーを視聴する機会がありその中で複数の研究者たちが明確に次の点を指摘していて驚いた

     何かというと、現在の世界の支配者層ともいえる世界経済フォーラム (グローバリストの総本山) の主宰者たちを始めこれに参加する各国首脳と大企業の経営者は今後の世界秩序意図的に 「デジタル社会信用システム」 社会に移行させようとしているというのである。ワクチン義務化を契機として 「ワクチン・パスポート」 を持たせるという流れを作り、それを第 1 段階として、現在中国で進んでいる 「デジタル社会信用システム」 へと進め、その後全人類の完全なコントロールへと進めるという順序だ。 



     そのためには、ワクチン義務化を真っ先に進める必要があり、ワクチンなしでコロナが治る早期治療薬や自然免疫があると邪魔になるというのだ。そのために各国政府とメガファーマ (多国籍巨大製薬コングロマリット) たちが連動背景勢力とともに政策を決めているというのが“複数の” 研究者たちの見解であった

     以前の私であれば 「まさかそんなことが。それは陰謀論だろう」 と一笑に付したことだろう。だが、日本に帰ってきてテレビをつけると 「ワクチン実接種者を罰するべきだ」 という弁護士がいたり「ワクチンをシャワーのように」 とか 「打って打って打ちまくるしかない」 などという地方自治体の首長が何人もいたりするのを見ると、やはり異常なことが本当に起きているとしか思えなくなる



     これだけ理不尽なことが次々と起こり、各国政府は国民に対して本当の医療情報を公開せず、国会でもまともな議論がなされないうちに、性急にワクチン義務化、パスポート化を進める現実を見て、今ではとても笑う気になれない。』

    日の丸

    ルカと 「稲妻 ( άστραπή ) 」


    いかがでしょうか?

    今回ご紹介させていただく書物は、実際に永くアメリカに住み実業を営んでいる日本人の著者が現在のアメリカで一体何が起こっているのかを客観的な事実をもとに伝えてくださる良書で、もはや大半の日本国民の常識となっている 「能無しメディア (テレビ・新聞・ラジオ・似非保守系YouTube番組) 」 がそのスポンサーの圧力で伝えない伝えることができないあるいはまったくデタラメに “アメリカの現状” として伝えるのではなく著者自らが体験するリアルなアメリカの姿を知ることができる当ブログお薦めの書物になります。

    読書 4-109

    それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

    (死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)

    ※(  )内は前回の数値

    memsdmmg.jpg
    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 1,048,989(1,048,213)÷95,020,834(94,897,564)=0.0110・・・(0.0110) 「1.10%(1.10%)」
    memsdmmg1.jpg

    イタリア : 176,009(175,952)÷21,987,295(21,969,725)=0.0080・・・(0.0080) 「0.80%(0.80%)」
    memsdmmg2.jpg

    日本 : 41,883(41,636)÷19,770,404(19,640,667)=0.0021・・・(0.0021) 「0.21%(0.21%)」
    memsdmmg3.jpg









    さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓

    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)

    そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。

    世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである詳しくはこちらから💓

    そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    イマヌエル・カント
    イマヌエル・カント

    たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない詳しくはこちらから💓

    また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

    世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる詳しくはこちらから💓

    で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

    カール・マルクス
    カール・マルクス

    私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

    ウラジーミル・イリイチ・レーニン 1
    ウラジーミル・イリイチ・レーニン

    われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう詳しくはこちらから💓

    このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中はその影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていないという状況にあるということです。

    Hunter Biden Soros Linked to Biolabs in Ukraine





    その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓

    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)

    また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア詳しくはこちらから💓) やウクライナ詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

    A storm is coming 245





    さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓

    ウーマニ

    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために様々な論文を見ているところとなります。

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    『初期ユダヤ教と原始キリスト教団における解釈と受容 : 「霊」と「天使」の概念の変遷を辿る』大澤 香

    それでは早速、続きを見て参りましょう。

    『 3 章 原始キリスト教団
     2 章では初期ユダヤ教において当時の神殿体制に異議を唱えるセクトが誕生したこと、神殿から離れたそれらセクトの中で神殿での犠牲儀礼に代わって内面の悔い改めを重視する 「聖化」 儀礼としての洗礼が発達したこと、それに伴ってセクトメンバーには 「聖霊」 が与えられ天使たちと共にあるとの認識があったことを、彼らが トーラーの重要性を前提としつつ多様な解釈を展開したことを示す資料を通して確認した。原始キリスト教団もまたこれらの初期ユダヤ教のセクト運動の中から生まれたことが想定される本章では原始キリスト教団が初期ユダヤ教の中の一セクトとしてユダヤ教の解釈を 「継承」 しつつ同時にいかにユニークな解釈を行ってユダヤ教から独自の宗教への 「転換」 を行っていったのかを考察する

    3 - 2 ルカ

     原始キリスト教団の文書として次にルカ文書 (ルカ福音書・使徒言行録) を検討する伝統的な理解では、ルカは異邦人キリスト者のために著作した異邦人の著者であることは議論のないこととされてきたのであるが近年の見解ではルカ文書のユダヤ人性を指摘する研究が多く提出されており、事実、ルカ文書には多くの 「ユダヤ的」 特徴を見ることができるのである。本研究の関心において最も関係のあるその特徴とはルカ文書が 「聖霊」 と 「天使」 を非常に重視している文書であるという点であるまた従来 「文学者」 としての側面が指摘されてきたルカであるがその文学的技法を見る時にそれがトーラーを下地として浮かび上がらせながら自らの解釈の 「新しい世界」 を出現させるという2 - 4 で確認した初期ユダヤ教における allusion の技法であるのを見ることができるだろう。ルカがこの技法によって描き出す新しい解釈の世界がどのようなものであるのかを、特に彼が 「聖霊」 をどのような意味で用いているのかに焦点を当てつつ、初期ユダヤ教の聖書解釈からのルカの 「継承」 と 「転換」点について考察する

    3 - 2 - 4 ルカが受容した世界

     (4) 神の言葉を理解すること ‐ 民族の区別を超えて ‐

     ここまで 「霊 (聖霊) 」「天使」 といった初期ユダヤ教文学のモチーフがルカの記述にも色濃く反映していることを確認してきたそれぞれの初期ユダヤ教でのコンテキストと役割およびルカがそこから何を継承しまたどの点で転換を行っているのかを見た。しかし、「解釈・受容」 の観点からその影響関係をより広い視点から捉えることを目指す本研究は、これらの継承・転換を、単語レベルの一対一の対応において捉えるのではなく、より柔軟な 「イメ ージの連鎖」 の受容という視点から考えたい。聖書に記されていることを「逐語的に」 引用したり対応させるという仕方ではなくルカはその事柄を 「イメージ」 として受容しそのイメージにおいて自らの解釈・新しい物語世界を描き出していることが考えられる (414)。
     ルカの解釈が窺われる語として 「稲妻 ( άστραπή ) 」 に注目したい。この語 (及びその派生語) を使っているのは、新約聖書中マタイ ( 2 回)、ルカ /使徒 ( 5 / 2 回)、ヨハネ黙示録 (4 回) とルカ文書の用例が最も多い。 「光 ( Φώς )」 との意味の違いは、ヨハネ黙示録の用例を見る時、Φώς が 「太陽の光」 「ともしびの光」 「都の光」 を指すのに対し、άστραπή は 「稲妻」 を意味しており、後者が極めて黙示的な形象であることが窺われる (415)。「稲妻 (άστραπή ) 」 が天上世界と結び付いた形象であるとの理解はルカの用例からも強く窺うことができる (416)。そしてこの極めて黙示的な形象をルカは天上世界 (神) の秘儀が啓示される際の表現として用いている (417)。
     またルカの場合の 「光 ( Φώς ) 」 には、実際の明かりの意味での 「ともしび」 の用例 (418) も見られるが、その意味が黙示的な 「光」 と重なってきていることが窺われる (419)。黙示的世界との関連が強く窺われるのは、パウロの回心に関する使徒言行録の記述である。ここでは 「天からの光 (Φώς ) 」 と先述の 「稲妻 (άστραπή )」 と語源を同じくする動詞 περιαστράπτω (周りを照らす) が関連して用いられている。 使 9:3 の物語的描写では、「天からの光 (Φώς) 」 が彼 (パウロ) の周りを 「照らした ( περιήστραψεν) 」 と言われ、そこでパウロは地に倒れイエスの声を聞き ( 4 節)、目が見えなくなるが
    ( 8 節)、アナニアが手を置くことによって目からうろこのようなものが落ち、元通り見えるようになる ( 18 節)。サウロに手を置いたアナニアは、サウロの 「目が見えるようになること」 と、「聖霊で満たされる」 こととを並列して述べている ( 17 節)。 そして目が見えるようになったサウロはまず 「洗礼を受け」 (420)る ( 18 節)。
     使 22:6 以下でも 、エルサレムの民衆を前にパウロが自分の回心の出来事を語る場面で 「天からの光 ( Φώς ) 」 (421) がわたし (パウロ) の周りを 「照らした ( περιαστράψαι ) 」 と述べられる。また 26:13 でヘロデ・アグリッパの前でパウロが語る時には、περιαστράψυι は使われないが (422)、その 「天からの光 ( Φώς ) 」 が黙示的世界と関連していることは、その後18 節で 「彼ら (この民と異邦人) の目を開いて、闇から光に、サタンの支配から神に立ち帰らせ」 と闇と光がサタンの支配と神の支配に 対応させて言及されているところから明らかである 。ルカにおいて 「光」 が神の啓示と関連して考えられていることは、我々が既に確認してきたところの、創 1:3 の光の背後にあったと考えられる 「神の言葉 (トーラー)、照らし、神殿のともしび」 のイメージ ・黙想 とも重なってくる ことも考えられる。すなわち祭司の伝統とつながっていた初期ユダヤ教の 「光」 の解釈に、ルカもまた基づいているという可能性がある。と言うのも、 ルカが黙示的世界との深いつながりを意識している 「稲妻 ( άστραπή ) 」 は出 19:16 でのシナイ山でのモーセへの律法 (トーラー) 授与の際の重要なモチーフであるのである


    (414) そこでは厳密な一対一の対応ではなく、緩やかな対応が見られる。3 - 2 - 2 で確認したルカの 「透かし絵」 もこのような視点によるものである。厳密な証明という視点からではなく、このような 「柔軟な受容」 の視点から見た時に見えてくるより大きなイメージの世界である。

    (415) άστραπή ; 黙 4:5 「玉座から稲妻、さ まざまな音、雷」 ;8:5 「天使が香炉を取り、それに祭壇の火を満たして地上へ投げつけると、雷、様々な音、稲妻、地震が起こった」 ;11:19 「天にある神の神殿、その中の契約の箱、稲妻さまざな音雷地震大粒雹」 ;16:18 「(第七の天使が鉢の中身を空中に注ぐと) 稲妻、さまざまな音、雷、大きな地震が起こった」。
    ΦώϚ ;黙 18:23 「ともしびの明かり」 ; 21:24 「都の光」 ; 22:5 「ともしびの光、太陽の光」。

    (416) ルカ 17:24 24 (並行マタ 24:27 ) で 「人の子の到来」、ルカ 24:4 (並行マタ 28: 3)でイエスの復活時の輝く衣を着た天使、ルカ 9:29 でのイエスの変容、ルカ 10:18 での サタンが稲妻のように天から落ちる描写等。

    (417) 使 9:3 、22:6 で天からの光がサウロを照らす際の動詞に περιατράπτω が使われている。

    (418) ルカ 8:16 (ともしびの光)、12:3 (明るみ)、16:29 (明かり・灯)、22:56 (たき火)。

    (419) ルカ 11:33 ランプの光 (Φώς)、11: 35 あなたの中にある光 (Φώς)、11:36 ランプの輝き ( άστραπή )、ここでの光は物質的な意味よりも比喩的な意味で言われているだろう。ルカ 16:8 (光の子ら)、使 12:7 7 (天使と光) にも、光と黙示的世界との関係があるかもしれない。

    (420) これが 「イエスの名」 による洗礼であったことが、 22:16 の記述から分かる。

    (421) 使 22:9、11 も同様。

    (422) περιλάμπω が使われている。 』


    ということで、本日はここまでとさせて頂きます。









    続きは次回に♥




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