2017-10-08 (Sun)

鳥居清長『美南見十二候 六月 品川の夏(座敷の遊興)』 天明4年(1784年頃)
遊廓(ゆうかく)は、公許の遊女屋を集め、周囲を塀や堀などで囲った区画のこと。成立は安土桃山時代にさかのぼる。別称として、廓(くるわ)傾城町(けいせいまち)ともいう。広義には、芸妓を含んだ花街(はなまち、かがい)や、色里(いろさと)、遊里(ゆうり)、色町(いろまち)など私娼街も含めた通称である。
「廓」は「城郭」と同じで、囲われた区画を意味する語。一区画にまとめられたのは、治安を守り風紀を統制することが目的だった。近代の遊郭は必ずしも大きな物理的障壁で囲まれていたわけではなく、目印程度の境界であることもあった。

鳥居清長『美南見十二候 九月 漁火(いざよう月)』 天明4年(1784年頃)千葉市美術館蔵
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 「性風俗について研究しています」
などと言ったら、よほどのスケベか変態か、と思いますよね。
まぁ、かくいう私も四十路(よそじ)になるまでは言うつもりなんてありませんでした。
しかし、状況が変わりました。
【性の諸問題】は【昔の性風俗を例にして語られる】ことがあるのですが、【もはや、「事実」と「作り話」の区別もつかずに語られている状態】なのです。

作り話をもとに話し合ったって、まとまるわけがありません。
ですから、【何が作り話なのかを伝える必要がある】のではないかと思った次第です。

特に、これから【遊郭(ゆうかく)】を題材にお話を創ろうとしている創作者の方たちへ。
といいますのも、【これまでの遊郭のイメージを牽引してきたのが映画や小説などの「作り話」だった】からです。

明治5年(1872年)頃の東京の吉原遊郭
【フィクション】ですから作者は何を描いてもよいのですが、【実態がよく知られていません】から、【読者は「遊郭はそういう場所だったのだ」と刷り込まれてしまう】のです。

【小説や映画】など、巷(ちまた)には【遊郭を舞台にした創作作品】が数多くありますが、【それらは不気味にも、まるで判で押したかのように設定が同じ】だということに気づいていました?

幼くして売られてきた、逃げられない、意に添わずセックスさせられる、とまぁ、【読者の同情を誘うには十分な設定】です。
しかし、10人のクリエイターがいれば10の架空設定があってもよさそうなのに、【なぜ皆一様な「設定」を描くの】でしょうか。

答えは簡単。【クリエイターが「遊郭はそのような場所だった」と思って描いていたから】です。

クリエイター自身が先人の作品で【そのような場所だとイメージを固定】させ、【その概念で描きます】。
参考図書を探すときですら、【そういった前提で文献を調べる】のです。

これまでの遊郭創作物は仕方ありません。だって、【そういう記述の解説本しかなかったのですから】。
本書をお読みになって【「思っていたのと違った」】という感想を持っていただいたり、新たな「設定」を創造していただけたら、「私、性風俗を研究しています」と言った甲斐があるというものです。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、未だに数多くの日本人が誤解している「江戸時代」について、遊郭に関してだけではなく、各種様々な誤解を解いてくれる良書です。

世界屈指、最長不倒、そして悠久の歴史を持つ私たち日本。
その国史、それをマラソンに例えてみますと、縄文時代の始まりとされる紀元前14,000年、そこをスタート地点として、私たちが生きている現代をゴールとしたとき、この「江戸時代」というのは、あと残り、たったの1キロ程度という時代になります。

こちらもご参照❤
↓
☆(問題) 縄文時代から現代までをマラソンに例えると、「室町時代」はゴールまであと何キロ?

そして、この頃、西洋社会は、「中世」という時代から、「近代」(あるいは「近世そして近代」)へと移りゆく時代になります。
「中世」から「近世・近代」へと移り変わる、この頃の大きな特徴は、キリスト教という信仰のうえで、人間に対する「絶対的な神の存在」が揺らぐ、つまり、何でもかんでも「神さまの言うとおり」(=教会の言うとおり)ではなく、「自分たちで考えたって良いんじゃないの?」みたいな、「人間を主体」として考える流れが生じていくことです。
すなわち、「科学革命」、「近代哲学」、「啓蒙主義」、これらが勃興していく時代へと突入していくんです。
昨日のところでは、その頃の私たちの日本と、西洋世界を、比較してみましたが、平和で穏やかな時代、そして繁栄を続けた私たちの日本と違って、西洋世界は同じ宗教なのに殺し合いをする、地球中を侵略していく、そんなトンデモな時代でした。

また、キリスト教徒によって、追放されたり虐殺されたりされるユダヤ人がいる一方で、奴隷貿易やアヘン貿易で富を築くユダヤ人も居ました。
そんなユダヤ人が関係した、イギリスにおける「ピューリタン革命」において、王さまのチャールズ1世が処刑されたのが、1649年のことになります。

チャールズ1世の処刑
ちなみに、全くの余談になりますが、現代の金融の世界において必須である「先物取引」を、どこの国よりも早く始めたのが私たちの日本ですが、それは1620年の大坂・堂島でのこととなります。
現在でこそ、私たち日本人は、日本のおカネがたった一つ、唯一の「円」だと思っていますが、「円」が登場するのは、つい最近のお話です。おカネが一つである、一種類しかない必要って、ありますでしょうか?

その実態は「価値あるものでも何でもない」、それが最近流行りの「ビットコイン」ですが、それが流通していることに、不思議だと感じませんでしょうか?

当ブログでは、「ビットコイン」は「おカネじゃない」と喝破していますので、まったくお勧めしませんが、世の中には、それを「おカネ」のようなものと勘違いしている方々が、ほんのごく一部いらっしゃるようで、機会があれば、書かせて頂きたいと思います。
お話を元に戻しまして、紙のお札ではなく、そのもの自体に価値のあるもの、東日本では金貨が、西日本では銀貨が主に高額貨幣として流通していたのが、この「江戸時代」です。実は、私たちの日本の江戸時代は、唯一つの「おカネ」、唯一絶対の「おカネ」ではなく、複雑で多種にわたる「おカネ」が流通していた、非常に高度な金融社会だったんです。
「 維新という日本の世直しを見つめた外国人は、当時の日本に溢れていた形も値打ちも違う多種多様な金貨や銀貨、それに銅銭や鉄銭などの流通に驚いた。さらに、かれらは、江戸や東国では両という名の金貨が主に使われ、大坂を中心とした西国では銀何貫目という目方で価値を示す銀貨が使われていることを不思議に思ったという。」
詳しくはこちらをご参照❤
↓
☆東の金貨、西の銀貨

要するに、そのもの自体の価値、それがあるかどうかという「本質」を判断したうえで使っていたわけです。
このことは、ほんの少し考えただけで理解できることなんです。

さて、ユダヤ人が関係した、イギリスにおける「ピューリタン革命」で、チャールズ1世が処刑されたのが、1649年で、そこから45年後に中央銀行であるイングランド銀行が設立されました。

イングランド銀行憲章の調印(1694年)
このイングランド銀行の設立にも、実はユダヤ人が関係しています。
西洋社会において、「中世」という時代から、「近代」(あるいは「近世そして近代」)へと移りゆく時代であるこの頃、西洋の王さまたちは、借金手形を乱発するようになります。それが、現代でいうところの「国債」へと整えられていくのも、この時代です。
以下は、Wikipediaからの抜粋です。
↓
「 国債をめぐる政策は、広義の近代化である大航海時代以来、長く社会問題の軸になってきた。君主が発行する公債は、君主の私的債務か国家の公的債務かの区別が曖昧だった。償還の原資が必ずしも保証されておらず、資金繰りに困った君主により恣意的に債権放棄させられる危険性ばかりでなく、次代の君主が先代の債務を引き継がないなどの原因でしばしばデフォルトに陥った。そのため、公債は償還期限が短期でリスクを反映して利率が高く、それゆえ君主が返済に困ってデフォルトを繰り返すという悪循環を繰り返していた。絶対王政の時代には欧州の君主はしばしば戦争を行い、それらの戦費はこうした公債で賄われることがしばしばであった。
償還期限が長期で利率の低い(すなわちリスクが低い)国債が安定して発行されるのは、恒久的な議会が国家の歳出と歳入・課税に関する権利を国王から奪取し、君主の私的財政と国家の財政(国庫)を分離する時代まで待たなければならなかった。オランダではホラント州の議会がそのような先鞭を付け、オランダ国王はホラント州議会の保証を裏付けとして公債を発行することができた。」
要するに、約束なんて守らない支那・朝鮮人みたいなことを、当時の西洋社会の王さまたちは、当たり前のようにやっていたわけです。

でも、そんなことになると、「おカネ」を貸していた人が、とても困ったことになりますね?
では、その「おカネ」を、誰が貸していたのでしょうか?


金貸しを神殿から追い出すキリスト
詳しくはこちらをご参照❤
↓
☆ユダヤ教の「金貸し」とキリスト教の「金貸し」と『阿呆船』

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