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    親子チョコ💗(500冊以上の良質な書籍のご紹介)

    子どもたちの教育のため、また、その親である私たち自身が学ぶための、読まれるべき良質な書籍のみをご紹介させていただきます。

     >  国史 >  我国の多くの歴史学者の解釈の問題の本質は、古代から伝承してきた人々の視点を視野に入れていなかったことにある

    我国の多くの歴史学者の解釈の問題の本質は、古代から伝承してきた人々の視点を視野に入れていなかったことにある

    A storm is coming 305

    本日のキーワード : 日本、国史、仁徳天皇陵、法隆寺、奈良の大仏、ユダヤ人、ユダヤ系メディア、ユダヤ教、キリスト教



    Jewish Media Ownership and Management—An Update
    ユダヤ系メディアのオーナーシップとマネジメント - 最新情報 ⑥

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    Strong’s essay was originally published on her own blog Down the Rabbit Hole with the title “The Monopoly On Your Mind, Part 1: Consolidation Craze & Illusion of Choice.” The subtitle reads: “Six companies control 90% of what you read, watch, and hear. Here’s why that’s dangerous.” CHD used her subtitle as the title, and changed “why that’s dangerous” to “why you should care.” I agree with Strong, such central control of mass media is dangerous, and that’s why we should care.
    ストロング氏の論説は、もともと彼女自身のブログ 「Down the Rabbit Hole (うさぎの穴の奥へ) 」 に 「The Monopoly On Your Mind, Part 1: Consolidation Craze & Illusion of Choice (あなたのマインドを支配するもの・パート 1 : 統合ブームと選択の幻想) 」 というタイトル発表された。副題にはこうある。「 6 つの会社があなたの読むもの、見るもの、聞くものの 90 %を支配している。それがなぜ危険なのか、その理由を説明します。」 CHD (Children’s Health Defense) は彼女の副題をタイトルにし、「why that's dangerous (なぜそれが危険なのか) 」 を 「why you should care (なぜ注意しなければならないか) 」 に変更しました。私は、ストロング氏に同意する。このようなマスメディアの一極集中支配は危険であり、だからこそ私たちは危惧しなければならないのだ。

    The essay details the ways in which legislation and regulations were changed to allow for the massive media consolidation we have today. This included deregulation in the 80s by Congress and the FCC, the 1996 Telecommunications Act, and the 2017 overturning of an FCC regulation limiting ownership of multiple media outlets in the same market. Another essay should be devoted to the Jewish presence in these deregulation efforts which led directly to mass consolidation. We should expect it to be similar to the Jewish presence in changing the nation’s immigration laws (p. 11ff), influencing gun control legislation, and others.
    この論説では、今日のような大規模なメディア再編を可能にするために、法律や規制がどのように変更されたかを詳述しています。これには、80 年代の議会と米国連邦通信委員会 (FCC) による規制緩和、1996 年の電気通信法、2017 年の同一市場での複数メディアの所有を制限する FCC 規制の撤廃などが含まれる。大規模な統合に直接つながったこれらの規制緩和におけるユダヤ人の存在については別の論考が必要であろうそれは国家の移民法の変更銃規制法への影響などにおけるユダヤ人の存在と類似していると想定すべきだろう

    At the heart of Strong’s presentation are the six companies. She relies on an article written by Adam Levy (most likely Jewish) for The Motley Fool, which offers investment advice. The article is dated April 29, 2022. Here is where the “Big Six Media Companies” are listed: Comcast, Walt Disney, AT&T, Paramount Global, Sony, and Fox.
    ストロング氏のプレゼンテーションの中心は、6 つの企業である。彼女は、アダム・レヴィ (おそらくユダヤ人) が投資アドバイスを提供する 「モトリー・フール」 に書いた記事に依拠している。記事の日付は 2022 年 4 月 29 日である。ここに 「メディア大手 6 社」 が挙げられている。Comcast、Walt Disney、AT&T、Paramount Global、Sony、Foxである。

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    レベッカ・ストロング

    Comcast
    コムキャスト

    Comcast is the largest cable provider in the world, after it acquired AT&T’s cable arm in 2000. President since 1990 and current Chairman and CEO of Comcast is Brian L Roberts. Among Roberts’ awards and philanthropy are “the 2004 Humanitarian Award from the Simon Wiesenthal Center,” “the 2002 Walter Kaitz Foundation Honoree of the Year for his commitment to diversity in the cable industry,” “the USC Shoah Foundation Institute’s 2011 Ambassador for Humanity Award,” and “The Aileen K. and Brian L. Roberts Foundation was one of the largest contributors to the restoration of the Alfred W. Fleisher Memorial Synagogue at Eastern State Penitentiary in Philadelphia, named in the honor of his maternal grandfather.” According to his Wikipedia Early Life, “Roberts was born into a Jewish family in Philadelphia.”
    コムキャストは、2000 年に AT&T のケーブル部門を買収した世界最大のケーブル事業者である。1990 年から社長を務め、現在は会長兼 CEO を務めるのがブライアン・L・ロバーツである。ロバーツの受賞歴や慈善活動には、「サイモン・ウィーゼンタール・センターから 2004 年人道主義者賞を受賞」、「ケーブル業界における多様性への取り組みが評価され、2002 年ウォルター・カイッツ財団の年間最優秀栄誉賞を受賞」、「USC ショア基金研究所から 2011 年人道支援大使賞授与」、そして、「アイリーン・K・アンド・ブライアン・L・ロバーツ財団は、彼の母方の祖父に敬意を表して名付けられたフィラデルフィアの東部州立刑務所のアルフレッド・W・フライシャー記念シナゴーグの修復に最大の貢献をした一人である。」 というものがある。彼の Wikipedia Early Life によると、「ロバーツはフィラデルフィアのユダヤ人の家庭に生まれた」 と書かれている。

    ブライアン・L・ロバーツ
    ブライアン・L・ロバーツ

    Significantly, “Roberts served as Chairman of NCTA (National Cable and Telecommunications Association) from 1995 to 1996, when the landmark deregulatory 1996 Telecommunications Act became law.” Here we see a clue to the Jewish influence on the deregulation which led directly to Roberts’ ability to acquire AT&T and build his media empire into one of the six largest. “The NCTA is one of the largest political lobbying organizations in the United States,” and no doubt had strong influence with the FCC over deregulation in 1996, when Roberts was the Chairman.
    特に重要なのは、「ロバーツは、規制緩和の画期的な 1996 年電気通信法が制定された 1995 年から 1996 年まで、NCTA (全米ケーブル・電気通信協会) の会長を務めていた」ということだ。ここに、ロバーツが AT&T を買収し、メディア帝国を 6 大企業に成長させることに直接つながった規制緩和へのユダヤ人の影響力を示すヒントがある。「NCTAは米国最大の政治ロビー団体の一つである。」 そして、ロバーツが会長であった 1996 年の規制緩和をめぐり、FCC に強い影響力を持ったことは間違いないだろう。

    Comcast now owns or has ownership stake in NBCUniversal, Telemundo (16 stations), Vox, Buzzfeed and many others. Its media reach and influence is enormous and it is primarily owned and operated by a Jewish family.
    コムキャストは現在、NBC ユニバーサル、テレムンド ( 16 局)、Vox、Buzzfeed など多くの企業を所有または出資している。そのメディア展開と影響力は絶大であり、ユダヤ系一族が主体となって経営している。

    A notable former executive at NBC, Ben Silverman, has had a career in media production at multiple companies, including some he founded himself. He produced such content as Date My Mom, and worked to release movies through a company owned by corrupt Hollywood sex offender Harvey Weinstein. Silverman is Jewish.
    NBCの元幹部として注目されているベン・シルバーマンは、自ら設立した会社も含め、複数の会社でメディア制作のキャリアを積んできた。Date My Momなどのコンテンツを制作し、ハリウッドの悪徳性犯罪者ハーヴェイ・ワインスタインが所有する会社を通じて映画を公開するよう働きかけていた。シルバーマンはユダヤ人である。

    ベン・シルバーマン
    ベン・シルバーマン

    ハーヴェイ・ワインスタイン
    ハーヴェイ・ワインスタイン

    Is Zelensky a Cousin of George Soros?

    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記

    パペット岸田・林

    『Jewish Media Ownership and Management—An Update』 The Unz Review • An Alternative Media Selection

    投資家サーベイ結果発表 「岸田政権、支持しますか?」



    本日の書物 : 『日本国史 (上) 』 田中 英道 扶桑社



    戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

    そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

    私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

    客観的に情勢を判断する必要があります。

    それでは、この書物を見ていきましょう!




    『 最近、【仁徳天皇陵】といわれる前方後円墳の墳丘の全長が、【五世紀の築造当初、少なくとも現在より約四〇メートルも長い五二五メートルはあった】ことが、宮内庁の調査でわかりました。さらに【巨大な古墳】であったわけです。しかしなぜこうした巨大な古墳ができたのかその文化的精神的理由を問うことはしません「文献がない」 の一言ですが、それならばこの古墳を大仙古墳などという土地名をつけることも理由がありません【仁徳天皇陵という名前を否定する決定的な資料がない限り、そのまま呼ぶべき】です。【この大きさは、偉大な天皇の墳墓であったからこそ、説明できる】のです。【延べ六百万人以上の人々が十五年以上もかけて造ったとされるのですから】



     周知のように、【この天皇陵を最大なものとして、他に全国に十六万以上の古墳があります】。当時の資本、技術、そして労働力の点などから考えて、これらがどうしてこんなに造られたのでしょうか。【国家としての共通の精神的な動因があった】に違いありません。



     なぜ【法隆寺】のような美しい建築、その彫刻群ができたのでしょう。聖徳太子が建立されたのがわかっているのに、その聖徳太子は不在だった、などと一部の歴史家は言っています】【聖徳太子のような存在がいなければ、あのような美しい建築、彫刻はできません】

     なぜ【東大寺の大仏】は巨大なのでしょう。【聖武天皇、光明皇后がいらしたから】です。大仏ばかりでなく、その建築、彫刻群などの素晴らしさは、【この両陛下の存在のもと、国中連公麻呂 (くになかのむらじきみまろ) という彫刻の天才がいたから】です。』

    日の丸

    聖書解釈の問題の本質は、古代から伝承してきた読者の視点を視野に入れていなかったことにある


    いかがでしょうか?

    今回ご紹介させていただく書物は、現在、その勝手気まま・我儘な振舞いで、すでに大多数の日本国民が憤慨する中NYゲーム三昧生活“優雅に” ご堪能されているところの “某ご夫妻” が、私たち日本人の根幹を揺るがす事態を引き起こしていますが、ユダヤ・キリスト教に毒された “某ご夫妻とその宮家” に微かな望みをかけて変化を期待する暇がある (時間の無駄です!) のであれば、まず早急にご覧頂きたい書物で、ユダヤ・キリスト教的史観 (←つまりは、マルクス主義史観。これが理解できない方が非常に多いのは困りものですがw) の学校教育“暗記させられた”役に立たず且つ虚構のものである 「偽歴史」で はない「本当の歴史」そして私たち日本人が世界に誇る、その国家の歴史 <国史> に対する理解を深めるために必読のお薦めの良書になります。

    読書 女性 外人 3

    それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

    (死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)

    ※(  )内は前回の数値

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    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 1,017,467(1,016,734)÷87,410,874(87,217,673)=0.0116・・・(0.0116) 「1.16%(1.16%)」
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    イタリア : 168,294(168,234)÷18,438,877(18,343,422)=0.0091・・・(0.0091) 「0.91%(0.91%)」
    wfsidoeds2.jpg

    日本 : 31,263(31,246)÷9,293,629(9,270,305)=0.0033・・・(0.0033) 「0.33%(0.33%)」
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    さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓

    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)

    そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。

    世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである詳しくはこちらから💓

    そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    イマヌエル・カント
    イマヌエル・カント

    たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない詳しくはこちらから💓

    また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

    世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる詳しくはこちらから💓

    で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

    カール・マルクス
    カール・マルクス

    私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

    ウラジーミル・イリイチ・レーニン 1
    ウラジーミル・イリイチ・レーニン

    われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう詳しくはこちらから💓

    このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中はその影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていないという状況にあるということです。

    Hunter Biden Soros Linked to Biolabs in Ukraine





    その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓

    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)

    また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア詳しくはこちらから💓) やウクライナ詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

    A storm is coming 245





    さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓

    ウーマニ

    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために様々な論文を見ているところとなります。

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    『初期ユダヤ教と原始キリスト教団における解釈と受容 : 「霊」と「天使」の概念の変遷を辿る』大澤 香

    それでは早速、続きを見て参りましょう。

    『 1 章 方法論、テキスト、解釈
     本研究が聖書の解釈・受容というテーマに取り組む際その事柄は根本的な所で聖書学における方法論の課題と関連していると考える。 序で述べたように、「受容」 の視点は受容者 (読者) にも 「歴史形成の権利」 を認めるものであるゆえに 「受容」 は聖書の成立史に対立する別の事象ではなくて聖書の歴史形成にとって役割を担っている重要な一要素でありこの視点を正しく位置付けることが従来対立的に語られてきた方法論の課題を 再検討する上で不可欠であると考えるまずは問題の所在を明らかにするために従来指摘されてきた聖書学の方法論の課題再検討その問題点が 「解釈」 の視点とどのように関連しているのかそして 「受容」 の視点から見る時にその関係を新たな観点で捉え直すことができることを見てゆく。 


    1 - 1 聖書学における方法論にまつわる諸問題
     聖書学における方法論への問題提起新しい事柄ではない。既に半世紀近くに渡って指摘されてきおりここで改めて再述することは避けたいと思うが (34)、長く指摘されてきた問題であるにもかかわらずそれらを包括する視点は未だ十分には共有されていないように思われる 。従来の問題提起を振り返りつつBarton (35) の報告をもとに問題の所在を確認する

    1 - 1 - 2 問題の核
     Barton による指摘は非常に示唆的なものであるがそこには未だ十分に扱われていない課題があるように思われる 。Barton の指摘を受け止めつつ本研究で焦点を当てて検討すべき問題として以下の事柄を挙げる

    第三の意味探求
     Barton によって指摘されている歴史批評が落ちた陥穽とは歴史的視点のみを絶対視することによってテキストにとって自分自身が新たな 「縛り」 となってしまった点であった。このことは序の <図 1 > に示したようにテキストの意味とは著者が言葉に託している意味 ( M 1 ) と読者の視点から意味 ( M 2 ) との間に成立する虚像 ( M 3 )であるとの 「解釈・受容」 の視点から提示される構図においてM 3 の意味を求めることなくM 1 のみをもってテキストの意味であると断定してしまうことから生じた誤りであると言うことができるだろう。すなわちその問題点は読者の視点 ( M 2 ) の欠如であると言うことができる。読者の視点とは解釈の視点であるこの視点を正しく補いテキストの (元来の) 歴史的意味 ( M 1 ) と (各時代の) 読者 ( M 2 ) との間に成立する意味 ( M 3 ) がそれぞれにどのようなものであるのかを見ていくことによって一つの ( 元来の) 意味 ( M 1 ) を持つテキストであってもそれぞれの読者 ( M 2 ) によってその間に成立する意味が異なっている現実をより正確により動的・立体的に捉えることができるだろう

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     Barton は、聖書批評の本来の目的がいかなる権威の拘束も受けずテキストの意味を自由に問うことであると指摘しつつもなお、 テキスト成立時の言葉の意味が現在においても 「正しい意味」 であると受け取れるような発言をしている (41)。しかし既に指摘したように、「受容」 の視点では受容者 (読者) も、テキストの成立史に関与しているのである (42)。歴史批評に限らず聖書解釈に関する課題の多くは読者の視点の欠如の故にテキストはただ一つの意味を持つはずであると想定することから生じていると言えるだろう (43)。
     本研究が 「解釈・受容」 の視点から初期ユダヤ教と原始キリスト教団それぞれによる解釈とその影響関係を考察することを通して一つのテキストが異なる読者によって受容された結果様々な解釈 (新たなテキスト) が生じる経緯を立体的に見ることができるであろう

    歴史的研究が明らかにした事実を積極的に踏まえる
     聖書批評が誕生した当初教会の権威による意味付けを問い聖書の真の意味の探求のためにテキストが書かれた時代の意味が問われていったことを考えるとそこには 「歴史的事実 = 聖書の真の意味」 であるとの素朴な認識があったことが考えられるしかし歴史批評による研究が進められてゆく過程で明らかになったことは聖書に書かれている言葉と実際の歴史はイコールの関係ではないということであったもし 「歴史の解明」 を最終目的に置くならば歴史的事実とは異なるテキストは「偽り」 の書ということになりもはや 「読む」 価値のないものということになるだろうしかし 「目の前にあるテキストを読むこと」 を最終目標とする場合にはこの事実はむしろ積極的に捉える事が可能であるだろう上述のように聖書の成立史はテキストの元来の意味と各時代の読者との間に成立する第三の意味を時には時間と空間の隔たりを超えて成立させながら発展してきた歴史であるのだから「実際の歴史」 と 「聖書の言葉」 はそもそも別次元に属することを認識しておくことが不可欠であるしかも同時に各時代の具体的な読者が聖書の成立史に関わっているという点では聖書の言葉は独自の次元を持ちつつも実際の歴史とも時間と空間を共有している本研究は通時的視点 (歴史) か共時的視点 (現在) かの二者択一的視点ではなく両視点を有機的に融合させることによる 「解釈のスパイラル」 (44) 的効果を提示する

     ③ 「合理的」 視点の問題性とユダヤ教との対話
     Barton は権威による 「意味」 の縛りに対する抵抗手段として宗教改革で聖書批評が採用した 「合理的な批評理念」 について基本的には評価をしているようである (45)。しかし 「歴史」 の解明へその最終目的を移してしまった点のみでなくそもそも西洋近代の合理主義的視点の中にある問題性への指摘がユダヤ学の分野からなされている。手島勲矢は 「科学 ( Wissenschaft ) 」 としての古典学の草分けとして Friedrich A. Wolf のホメロス研究を指摘し、その核心的理由は 「伝統的なテキストの統一を否定した近代的合理精神の表明において 『科学的』 と見なされるようになった」 ことにあると述べる (46)。そして旧約学におけるこの意味での 「近代的な精神の発露」 を代表する人物として、自らの旧約研究を 「高等批評 ( höher Kritik ) 」 と定義した Johann G. Eichhorn を挙げつつ、 ユダヤ学も 「科学」 と 「高等批評」 の影響のもとに発展した分野であって 「革新的な 19 世紀の時代精神をぬきにユダヤ学の存在は考えられない」 と述べる (47)。
     しかしその一方で 「19 世紀末から 20 世紀にかけて、ユダヤ学における旧約の高等批評への態度は大きく変化」 したことを指摘し、その原因は 「グラフ = ヴェルハウゼンの資料説の登場」 にあり 「ユダヤ人学者にとってヴェルハウゼンの議論は単なる旧約の歴史研究にとどまらず、当時のユダヤ人学者が向き合っていたユダヤに対する偏見と深いつながりのある世界観の表出でもあった」 と指摘をする (48)。手島はこの 「偏見」 の内容を、「ヴェルハウゼン資料説を支える近代主義の精神 ‐ その中に隠れたトーラー否定」 と分析している (49)。手島が指摘する 「 『科学』 の中に混入する西欧キリスト教神学の恣意性」 (50) へのユダヤ人学者たちによる反発において真に問題にされている事柄が、ヨーロッパ近代精神がその一方的な偏見をヘブライ語聖書の読みに要求する点であることを考えると問題の本質はこの近代精神が自らの理論を聖書読解に適用するに当たって古代からこの聖書を 「読んで」 伝承してきた読者の視点を視野に入れていなかったことにあると言うことができるのではないだろうか解釈史の研究において読者の視点に着目することは聖書を実際に読み伝えてきた過去の読者の視点ともつながることを意味するのである


    (41) ibid., pp.17 17-8.

    (42) その具体例を 2-4-3で扱う。

    (43) 歴史批評の課題に向き合おうとした結果のブルトマンによる 「実存的読み」 もまた、「意味」 をテキストに強制するという点では同様の問題点を指摘できるだろう。

    (44) Grant R. Osborne, The Hermeneutical Spiral Spiral, Downers Grove: IVP Academic, 2006.

    (45) Barton, op.cit cit., p.

    (46) 手島勲矢『ユダヤの聖書解釈‐スピノザと歴史批判の転回』、岩波書店、 2009 年、 225 頁。

    (47) 同上、 225 -6頁

    (48) 同上、226 - 7頁。ユダヤ学側の反応を示す具体例として、Jewish Encyclopedia ( 1901 - 5 ) の 「J・ヴェルハウゼン」 の項目にある 「彼の仕事は卓越した学識の金字塔ではあるけれども、それについては、間違いようのない反ユダヤの偏見と、ユダヤ人学者たちの仕事を黙殺するゆえに結果的には傷ついた学識と見なされるものかもしれない」 との一文と、Solomon Schechter による 「高等批評は高等な反ユダヤ主義 ( Higher Criticism, Higher Antisemitism ) 」 のスピーチ ( 1903 ) が紹介されている (同頁)。

    (49) 同上、228 頁。「トーラー否定」 とは、ヴェルハウゼン資料説による記述預言者の文書テキストが 「トーラー = 律法」 に先立つとの認識を指す (同頁)。しかしこの帰結そのものよりもその 「精神」 が問題とされていることが、この資料説への反発を示したユダヤ人学者たちに共通する心情として 「ヘブライ語テキストのディーテールを無視して、近代合理主義的な諸偏見を、歴史事実として無批判に旧約読解に要求してくるキリスト教神学的な理不尽さへの反発」 を指摘していることから窺うことができるだろう (同上、229 頁)。

    (50) 同上、229 頁。そこではヨーロッパ近代精神が 「トーラー」 解釈に際して一方的に抱いている 3 つの前提・偏見 ( 「奇跡の否定」 「進化 (または進歩) 論的な思考」 「ギリシア文明の優位性」 ) についての M. H. Segal ( 1967 ) による指摘が挙げられている (同上、229 - 31 ) 』


    ということで、本日はここまでとさせて頂きます。









    続きは次回に♥




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