2021-04-02 (Fri)
本日のキーワード : プラットフォーム企業、デジタル経済、二元論
ボラ(鰡、鯔、学名Mugil cephalus)は、ボラ目・ボラ科に分類される魚の一種。ほぼ全世界の熱帯・温帯に広く分布する大型魚で、海辺では身近な魚の一つである。食用に漁獲されている。
ブリやクロダイ、スズキなどと同様に、大きくなるにつれて呼び名が変わる出世魚にもなっている。
関東 - オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラ→トド
「トド」は、「これ以上大きくならない」ことから「結局」「行きつくところ」などを意味する「とどのつまり」の語源となった。
日本書紀の別伝に彦火火出見尊(山幸彦)の針を口に入れていたのはこの魚(イナ)で、それで海神がこの魚に餌を食うことと天孫のご膳に加わることを禁じた、とある。
からすみの天日干し(台湾)
本日の書物 : 『デジタル化する新興国-先進国を超えるか、監視社会の到来か』 伊藤 亜聖 中公新書
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 ますます多くの情報がビットによって処理されるようになり、これによって【デジタル経済】が台頭した。それではデジタル経済には【どのような特徴があるのだろうか】。この点についてはカール・シャピロとハル・バリアンによる著書が示唆的である。
彼らによれば「デジタル経済」の特徴は以下の3点にまとめられる(原文の表現は「情報経済」であるが、ここでは「デジタル経済」と言い換えている)。
① デジタル経済では、コンテンツの複製コストと流通コストが低下し、新たな顧客が増加した際の【追加的コスト(限界費用)が低い】。さらに個人ごとにサービスを特注化(カスタマイズ)したり、価格を個人ごとに変えたりすることも可能となる。
② 利用者が特定サービスから別のサービスへと切り替える際に、利用者自身にとって乗り換えコストが発生する。このため、一つのサービスに長くとどまろうとする効果(【ロックイン効果】)が生じる。
③ 多くの利用者を集めるサービスは更に利便性が高まる(【ネットワーク外部性】)。サービス事業者は「より多くの利用者がさらに多くの利用者をもたらす」という【雪だるま式の循環】をものにする勝者と、重要な時期に有効なサービスを提供できず、じり貧となる敗者へと、ある段階で【二極化】する。
【限界費用の低さ】、【ロックイン効果】、そして【ネットワーク外部性】ゆえに、【勝者がますます勝者となる特徴】が指摘されている。』
デュボイスも、とどのつまり“二元論”
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、中華人民共和国を筆頭とした、いわゆる“発展途上国”に幻想を抱き、その経済的成長やデジタル技術を活用したイノベーションを過大に評価する日本のメディアや自称・知識人が垂れ流すフェイク・ニュースに惑わされている方々には特にお勧めの書物で、その可能性にばかり目を奪われることなく、そこに存在する非常に重大な危険性を認識し、すでに予見されている来るべきリスクに備えるという視点が得られる良書となります。
それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値
☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 548,664(547,630)÷30,199,868(30,127,462)=0.0181・・・(0.0181) 「1.81%(1.81%)」
イタリア : 107,636(107,256)÷3,512,453(3,488,619)=0.0306・・・(0.0307) 「3.06%(3.07%)」
日本 : 9,020(8,989)÷466,506(464,433)=0.0193・・・(0.0193) 「1.93%(1.93%)」
☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)
さて、これまでのところで、マルクスに至るまでの「ドイツ思想」に決定的な影響を与えた、「キリスト教神智学(Christian theosophy)」または「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」として知られる、ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)から始めて、その“悪”についてのベーメの思想の影響を受けたイマヌエル・カントとゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルについて確認して参りましたが、彼らが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。
ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである
イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない
ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる
そして、この流れを受け継ぐカール・マルクスが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。
カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである。
そして、ここから、さらに一歩踏み込んで積極的な態度へと転換させたのがウラジミール・レーニンで、彼が言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。
1895年のレーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう
で、そのウラジミール・レーニンとは別の、もう一つの流れでもあるアメリカのウィリアム・エドワード・バーグハード・デュボイスが挙げられますが、彼が言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。
W・E・B・デュボイス(1918年)
世界のことは忘れて。 私はどうなるの? 私は二つ意識の一部です。 助けて!
そこで、現在はこのデュボイスが主張する「二重意識」なるものを確認するために、次の論文を参考にしているところとなります。
☆『W.E.B.デュボイスの"The prayers of God"における「認識」の瞬間と「二重意識」の概念』 富澤 理英子
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 2 メッセージの授受と 「私」 の 「認識」
・・・では、このメッセージの授受の構図において「認識」とは何か。再度 “ Thou? / Thee? / I lynched Thee? ” の 3 行を見ると、記憶の中の黒人が「神」であるという「他者」に関する認識、そして神を暴力で痛めつけた人聞が自分であるという自己認識の両方である。これは、デュボイスの作品に形を変えて登場するモチーフの一つであり、彼の有名な「二重意識」概念の中に交差する多様な論理、言説の一部と考えられよう。「二重意識」の代表的な定義の一つは
One ever feels his twoness, ― an American, a Negro; two souls, two thoughts, two unreconciled strivings; two warring ideals in one dark body, whose dogged strength alone keeps it from being torn asunder.
であるが、これは一人の黒人の心理の中に内在化された二つの自己、視点、アイデンテイティであり、同時に現実の世界の白人と黒人の関係やその他多種の二元論のメタファーでもある。神が黒人で、「私」が白人男性だというプロットがある限り、この詩は二重意識の二元論にあてはまる可能性がある。
この詩の二者聞のメッセージの授受、他者理解と自己認識の同時性の構図は、デュボイスの The Souls of Black Folk ( 1903 ) の第 1 章 “ Of Our Spiritual Strivings ” のエピグラフに使われた英国詩人 Arthur Symons の詩 “ The Crying of Water ” ( 1900 ) とかなり共通している。これは直接黒人をテーマとせず、デュボイス本人の作品ではないが、デュボイスが二重意識概念を紹介した Souls の第 1 章に掲載された事から、二重意識概念の具現化の一種である可能性が高いと考えられる。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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