2021-04-03 (Sat)

本日のキーワード : デュボイス、黒人、神
黒人(こくじん/Black people)は、通俗的人種概念の一つで、肌の色が濃色で黒に近い人種の総称。黒色人種(こくしょくじんしゅ)。
過去の形質人類学でいうネグロイドと同義に用いられる。ただし、ネグロイド以外にも肌の色が濃いオーストラロイドを含めて「黒人」と呼ぶことも多い。いずれも文化的・社会的・政治的に形成され、便宜的に使用される用語であり、生物学的分類として有効な概念ではない。
本日の書物 : 『デジタル化する新興国-先進国を超えるか、監視社会の到来か』 伊藤 亜聖 中公新書
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 インターネットと情報通信端末が普及し、新世代のIT企業が台頭することによって、【新興国が抱えてきた課題】が解消され始めている。例えば取引相手の信用問題を緩和・解消するうえで、後に述べる【プラットフォーム企業】は【有効かつ重要な役割】を果たしている。・・・




マレーシアで創業し、現在シンガポールに本社をかまえるグラブは、次のような疑問からスタートしたという。「なぜより【安全に車に乗る手段がない】のか?」(“Why can't we have a safer way to hail a ride?”)。この言葉は、比較的【安全かつ清潔にタクシーを利用できる日本では必要とされない】ものだ。しかしタクシー業界に十分な規律やモニタリングが機能しない環境下では、【タクシーが最短経路を走らず、過大な料金を請求】されたりする。グラブ共同創業者のアンソニー・タンは「タイ、フィリピン、マレーシアの乗客にとって、【最大の問題は安全性】だ」と述べている(ロイター2014年12月12日)。【新興国】のなかには、【こうした問題が深刻】な地域も少なくなかった。
そうしたなか、スマートフォンからタクシーの配車を依頼するライドシェアサービスであれば、第三者であるプラットフォーム企業が乗客と運転手の取引を成立させ、同時にその取引をモニタリングし、安全性と信用を提供できる。具体的には、まず全地球測位システム(GPS)の信号をもとに地図上に最短経路を示し、なおかつ走行経路を記録できる。加えて乗客にサービスへの満足度を尋ねることで、運転手のサービス水準を評価(レーティング)できる。サービス評価の低い運転手は徐々に新たな乗客が配分されずに淘汰され、優良運転手が選別されるようになる。遊休宿泊施設の貸し出しサービスにおいても、プラットフォーム企業が第三者として評価を行うことで同様の効果が生まれる。』

デュボイスの“黒人である「神」”
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、中華人民共和国を筆頭とした、いわゆる“発展途上国”に幻想を抱き、その経済的成長やデジタル技術を活用したイノベーションを過大に評価する日本のメディアや自称・知識人が垂れ流すフェイク・ニュースに惑わされている方々には特にお勧めの書物で、その可能性にばかり目を奪われることなく、そこに存在する非常に重大な危険性を認識し、すでに予見されている来るべきリスクに備えるという視点が得られる良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 549,211(548,664)÷30,252,278(30,199,868)=0.0181・・・(0.0181) 「1.81%(1.81%)」

イタリア : 107,933(107,636)÷3,532,057(3,512,453)=0.0305・・・(0.0306) 「3.05%(3.06%)」

日本 : 9,050(9,020)÷468,291(466,506)=0.0193・・・(0.0193) 「1.93%(1.93%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)

さて、これまでのところで、マルクスに至るまでの「ドイツ思想」に決定的な影響を与えた、「キリスト教神智学(Christian theosophy)」または「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」として知られる、ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)から始めて、その“悪”についてのベーメの思想の影響を受けたイマヌエル・カントとゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルについて確認して参りましたが、彼らが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる
そして、この流れを受け継ぐカール・マルクスが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである。
そして、ここから、さらに一歩踏み込んで積極的な態度へと転換させたのがウラジミール・レーニンで、彼が言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

1895年のレーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう

で、そのウラジミール・レーニンとは別の、もう一つの流れでもあるアメリカのウィリアム・エドワード・バーグハード・デュボイスが挙げられますが、彼が言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

W・E・B・デュボイス(1918年)
世界のことは忘れて。 私はどうなるの? 私は二つ意識の一部です。 助けて!
そこで、現在はこのデュボイスが主張する「二重意識」なるものを確認するために、次の論文を参考にしているところとなります。

☆『W.E.B.デュボイスの"The prayers of God"における「認識」の瞬間と「二重意識」の概念』 富澤 理英子
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 2 メッセージの授受と 「私」 の 「認識」
O water, voice of my heart, crying in the sand,
All night long crying with a mournful cry,
As I lie and listen, and cannot understand
The voice of my heart in my side or the voice of the sea,
O water, crying for rest, is it I, is it I ?
All night long the water is crying to me.
“ The Prayers of God ” で神が「私」にメッセージを投げかけてくるのと同様、この詩でも “ the water is crying to me ” と「水」から「私」へのメッセージが投げかけられる。「私」は「水」という他者の “ crying with a mournful cry ” という姿(声)を “ listen ” という行為を通して知り、同時にこの「水」を “ voice of my heart ” であると自己認識をする。“ The Prayers of God ” の「私」は “ I sense that low and awful cry ― / Who cries ? / Who weeps ? / With silent sob that rends and tears ― / Can God 8ob ? ” ( 147 - 148 )と泣いている神の姿に気づき、“ Prayest Thou, Lord, and to me ? / Thou needest me ? ” ( 148 )と自己を認識する。
「二重意識」概念の紹介において、デュボイスは、
The history of the American Negro is the history of this strife-this longing to attain self-conscious manhood, to merge his double self into a better and truer self. In this merging he wishes neither of the older selves to be lost. He would not Africanize America, for America has too much to teach the world and Africa. He would not bleach his Negro soul in a flood of white Americanism, for he knows that Negro blood has a message for the world....
と述べ、二つの自己( “ older selves ” )のそれぞれ( “ America ” と “ Negro soul ” )の役割と一種の相互作用の図式を説く。 “ The Prayers of God ” における「神」と「私」のやりとりはこの図式と考えられよう。「二重意識」では黒人をメッセージの発信者と定義づけ、そのメッセージの重要性を説いていると思われるが、この “ The Prayers of God ” においても黒人である「神」は(世界へ)メッセージを投げかける役割をしている。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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