2023-06-13 (Tue)

本日のキーワード : ウクライナ、ネオナチ、インテグラル・ナショナリスト、ウォロディミル・ゼレンスキー、ユダヤ人、レオ・シュトラウス、シュトラウス派、歴史修正主義、ロシア、中国
Two perceptions of the war in Ukraine
ウクライナ戦争に対する 2 つの認識 ④
The military intervention in Ukraine is not at all interpreted in the same way in the West and in Russia. It is a school case. This difference of representation does not come from antagonistic material interests, but from different conceptions of what makes Man and what is Life. For some, the enemy is trying to restore the grandeur of the Tsarist Empire or the Soviet Union, while for others, he imagines himself to be the embodiment of Good.
ウクライナへの軍事介入は、欧米とロシアで全然違う解釈がされている。それは、学説的事例である。このような認識の違いは、対立する物質的利害から来るものではなく、何がヒトを創り、何が生命であるかについての異なった概念から来るものである。ある人にとっては、敵はツァーリ帝国やソビエト連邦の壮麗さを復興させようとしているのであり、ある人にとっては、自らを善の体現者であると思い描いているのである。

In all wars both sides suffer. This picture was taken in Ukraine, but it has a different meaning if it is in the West or in Novorossia. One cannot and should not judge who is right by seeing people suffering. During the Second World War, the suffering was the same among the victims of the bombing of Dresden, London, Tokyo or Le Havre. This does not tell us who was right, the Axis or the Allies.
どんな戦争でも、お互いに苦しむものです。この写真はウクライナで撮影されたものですが、それが欧米なのか、ノヴォロシアなのかで意味が違ってくるのです。苦しんでいる人を見て、どちらが正しいかを判断することはできないし、してはならない。第二次世界大戦中、ドレスデンやロンドン、東京、ルアーブルへの爆撃による犠牲者たちの苦しみは同じものでした。このことは、枢軸国と連合国のどちらが正しかったかを教えてはくれないのである。
On the Russian side, the opposite is true: the professional troops who were deployed at the beginning of the special operation obeyed without understanding why the Kremlin sent them to Ukraine, the region that gave birth to their homeland. The Russian population feared a return to the massacres of the past. Little by little, things calmed down. The bobos went into exile. I was very surprised when a Russian friend commented to me: "Good riddance! He didn’t seem worried about their departure, but relieved not to have to face them anymore. The population, which was very shocked by the Western measures against its artists and against its past glories, became aware that Ukraine is only a pretext for something else. It was also surprised to see the alignment of the populations of the European Union with Washington. It is, in its eyes, a war against its civilization, a war against the heritage of Tolstoy and Pushkin, not against the policy of President Putin. This proud people, always eager to evaluate its ability to defend its own and its honor, observes with sadness the arrogance of the West, their feeling not to serve the Good, but to embody the Good.
ロシア側ではその逆で、特殊作戦の開始とともに投入されたプロの軍隊は、なぜクレムリンが自分たちの祖国を生んだウクライナに送り込んだのか理解できないまま従った。ロシア国民は、かつての大虐殺の再来を恐れていた。しかし、少しずつ事態は沈静化していった。ボボ (bobo) たちは亡命していった。ロシア人の友人からこう言われたときは、とても驚いた : 「せいせいする!」 彼は、彼らが去ることを気にするどころか、もう彼らと顔を合わせる必要がないことに安堵しているようだった。自国の芸術家や過去の栄光に対する欧米の措置に大きな衝撃を受けた国民は、ウクライナは他の何かの口実に過ぎないことを認識した。また、欧州連合 (EU) の国民がワシントンと足並みを揃えていることにも驚いた。彼らの目には、プーチン大統領の政策ではなく、文明に対する戦争、トルストイやプーシキンの遺産に対する戦争に映っているのである。この誇り高き国民は、常に自国の名誉と文明を守る能力を見極めようと努めているが、欧米の傲慢さ、善に仕えるのではなく、善を自ら体現しようとする彼らの感覚を悲しみをもって観察しているのである。
The political arguments that President Putin set out in December 2021, when he published his draft bilateral US-Russia Treaty on Security Guarantees are outdated. This is no longer a war to defend interests. If the Russian protagonists understand that they are not fighting for something, but for survival, the West does not interpret the conflict in this way. For them, the Russians are blinded by the propaganda of their regime. They are unknowingly fighting to restore the greatness of the Tsarist Empire or the Soviet Union.
2021 年 12 月、プーチン大統領が米ロ二国間安全保障条約案を発表した際に掲げた政治的主張は時代遅れである。これはもはや、利益を守るための戦争ではない。ロシアの主人公たちが、自分たちは何かのために戦っているのではなく、生き残るために戦っているのだと理解しても、欧米諸国はこのような形で紛争を解釈することはない。彼らにとって、ロシア人は政権のプロパガンダに目を奪われている存在なのだ。彼らは知らず知らずのうちに、ツァーリズム帝国やソビエト連邦の偉大さを取り戻すために戦っている、というわけだ。




2000年世田谷一家惨殺事件の犯人の事言っちゃてるよ👀‼️大丈夫か
— 橘賀昌 (@KyO3wTachibana) November 7, 2022
ヤッパリね🤔 pic.twitter.com/CPJiPfXFYb
☆Two perceptions of the war in Ukraine
本日の書物 : 『半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』 クリス・ミラー ダイヤモンド社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 そういうわけで、純国産の最先端のサプライ・チェーンを築くには、10 年以上の期間と、合計 1 兆ドル以上のコストが必要になると考えられる。
だからこそ中国は、大言壮語とは裏腹に、本気で純国産のサプライ・チェーンの構築を目指したりなどしていないのだ。そんなことはずばり不可能だ、と中国政府はわかっている。本心ではアメリカ抜きのサプライ・チェーンを望んでいるだろうが、半導体産業に対するアメリカの影響力や、国家の枠組みを超えた輸出規制という奥の手があるために、アメリカ抜きのサプライ・チェーンを築くのは遠い将来でもなければ現実的ではないのだ。
中国にとっては、一部の分野でアメリカ依存を減らし、半導体産業に対する影響力全体を高め、技術的な急所をなるべく取り除いていくのが常道といえる。
今日の中国が抱える中心的な難題のひとつは、多くのチップが x 86 アーキテクチャ ( PC やサーバー向け) または Arm アーキテクチャ (携帯機器向け) を用いていることだ。x 86 はアメリカのインテルと AMD の 2 社に独占されているし、他社にアーキテクチャのライセンスを供与しているアームはイギリスに拠点がある。
しかし、現在注目を浴びている RICS - V という新たなセット・アーキテクチャは、オープンソースなので、無料で誰でも利用できる。オープンソース・アーキテクチャは、半導体産業の多くの人々や組織にとって魅力的な概念だ。現在、アームにライセンス料を支払っている業者ならどこでも、フリー・アーキテクチャのほうを使いたがるだろう。
おまけに、セキュリティ上の欠陥が潜んでいるリスクも低くなる。RISC - V のようなオープンソース・アーキテクチャは公開されているため、より多くの技術者の手で細部を点検し、欠陥を見つけられるからだ。
同じ理由から、イノベーションの速度も向上するかもしれない。DARPA が RICS - V の開発に関連するさまざまなプロジェクトに資金を提供してきた理由は、このふたつの要因で説明できる。中国企業も、RICS - V を地政学的に中立な存在とみなしてきた経緯がある。2019 年、このアーキテクチャを管理する RICS - V 財団が、まさにその理由でアメリカからスイスに拠点を移した。アリババなどの企業は、この点を念頭に置き、RICS - V アーキテクチャに基づくプロセッサを設計している。』

ユダヤ人の同化問題
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、ウクライナ紛争と同時進行で実行されている、現代社会で最も重要な戦略物資の一つである 「半導体」 をめぐる 「経済戦争」 の理解を深めるための初歩的・一般的な書物で、「これまでの半導体の歴史」 をざっくりと把握するのにお薦めの良書になります。残念ながら、ほぼ 「前工程」 に関する記述しかされておらず、急激に変化すると考えられている 「これからの半導体の歴史」 を予測するうえで必要な 「後工程」 に関する記述が欲しかったところですが、アメリカ目線で書かれた書物ですので致し方ないというところでしょうか。内容的には中学生レベルでも読めるものとなっていますので、まずは手始めにご覧になってみてはいかがでしょうか?

さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」・「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓)

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである (詳しくはこちらから💓)
そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない (詳しくはこちらから💓)
また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる (詳しくはこちらから💓)
で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

ウラジーミル・イリイチ・レーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう (詳しくはこちらから💓)
このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中は、その影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で、人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在、私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていない、という状況にあるということです。

その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓)

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア (詳しくはこちらから💓) やウクライナ (詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」 (こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓)

そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、様々な論文を見ているところとなります。

☆『なぜロシア・シオニストは文化的自治を批判したのか : シオニズムの「想像の文脈」とオーストリア・マルクス主義民族理論』鶴見太郎
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 5. ロシア・シオニズムにおけるオーストリア民族理論と 「文化的自治」 批判
5-2. 文化的自治批判と領土観
パスマニクは、『ラスヴェト』 の前身である 『フロニカ・エヴレイスコイ・ジズニ』 に寄稿した 「領域的自治か文化的自治か」 ( 1906 年) でも同様に、ブンドがレンナーの文化的自治理論を基礎にしているという主張にもかかわらず、レンナーは領域的自治を否定しているわけではないという批判を行っている (レンナーの (おそらく 『闘争』 の) 第 1 篇だけ読むと領土原理に反対しているように見えるが、第 2 篇を見ると、レンナーは実践的な必要として領土を論じているという)。また、レンナーはオーストリアの一体性の維持という必要に迫られて文化的自治を掲げたが、「ブンドは、浅はかにも、理想的な美徳であるかのように、それに飛びついたのである」。

カール・カウツキー

カール・レンナー

オットー・バウアー
このように、パスマニクは一民族一国家という民族性原理を真っ向から否定していたわけではないことは確かである。しかし、彼はブリュン綱領や、レンナーの領土原理と抱き合わせになった属人原理の理論そのものには反対しておらず、論法としては、むしろオーストリア理論の 「正しい読解」 をしてブンドを批判するという形になっていたことには注意が必要である。それはまさに、ディアスポラという社会的環境においては、経済的な不利という点が中心的に作用し、ユダヤ人の同化が避けられないということをパスマニクが重視したからである。この点で、実のところ現状でのユダヤ人の同化の必然性を予見するバウアーとパスマニクは、その予見そのものにおいては一致していたのである。それを自然の流れとして是認し、それゆえにユダヤ人の文化自治すら認めなかったのがバウアーであったとすると、あくまでもユダヤ人は同化してはならないという願望から、その自然の流れを何とかして堰き止めようとしたのがパスマニクだった。だが、その結果構想されたのは決して 「一民族一国家」 という原則に基づく国民国家体系ではない。あくまでも国家と社会的なものは概念上分離されていた。彼が構想したのは、各民族に対してそれぞれの領土的拠点を保障し、そのうえでその領土外でもそれなりの民族権を保障する秩序である。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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