2023-06-12 (Mon)

本日のキーワード : ウクライナ、ネオナチ、インテグラル・ナショナリスト、ウォロディミル・ゼレンスキー、ユダヤ人、レオ・シュトラウス、シュトラウス派、歴史修正主義、ロシア、中国
Two perceptions of the war in Ukraine
ウクライナ戦争に対する 2 つの認識 ③
The military intervention in Ukraine is not at all interpreted in the same way in the West and in Russia. It is a school case. This difference of representation does not come from antagonistic material interests, but from different conceptions of what makes Man and what is Life. For some, the enemy is trying to restore the grandeur of the Tsarist Empire or the Soviet Union, while for others, he imagines himself to be the embodiment of Good.
ウクライナへの軍事介入は、欧米とロシアで全然違う解釈がされている。それは、学説的事例である。このような認識の違いは、対立する物質的利害から来るものではなく、何がヒトを創り、何が生命であるかについての異なった概念から来るものである。ある人にとっては、敵はツァーリ帝国やソビエト連邦の壮麗さを復興させようとしているのであり、ある人にとっては、自らを善の体現者であると思い描いているのである。

In all wars both sides suffer. This picture was taken in Ukraine, but it has a different meaning if it is in the West or in Novorossia. One cannot and should not judge who is right by seeing people suffering. During the Second World War, the suffering was the same among the victims of the bombing of Dresden, London, Tokyo or Le Havre. This does not tell us who was right, the Axis or the Allies.
どんな戦争でも、お互いに苦しむものです。この写真はウクライナで撮影されたものですが、それが欧米なのか、ノヴォロシアなのかで意味が違ってくるのです。苦しんでいる人を見て、どちらが正しいかを判断することはできないし、してはならない。第二次世界大戦中、ドレスデンやロンドン、東京、ルアーブルへの爆撃による犠牲者たちの苦しみは同じものでした。このことは、枢軸国と連合国のどちらが正しかったかを教えてはくれないのである。
The other group of Kiev soldiers, which made up two-thirds of them at the beginning of the Russian intervention, is in no mood. They see that Western weapons are being delivered to the "integral nationalists," but not to them. They are considered as cannon fodder and suffer very heavy losses. Social networks abound with video messages of units protesting against their officers. There was a first wave of discontent in the fall. This is the second. If they thought they were defending their homeland against an invader, they now know that their country is in the hands of a clique that has purged the libraries, taken control of all the country’s media, banned 13 political parties and the Orthodox Church, and is ultimately establishing an authoritarian regime.
ロシアの介入開始時に 3 分の 2 を占めたキエフ軍兵士のもう 1 つのグループは、気が気でない。彼らは、欧米の兵器が 「インテグラル・ナショナリスト (integral nationalists / 統合主義者 / 統合民族主義者)」 には届けられるが、自分たちには届けられないと見ている。彼らは大砲の餌食とみなされ、非常に甚大な損害を被っている。ソーシャルネットワークには、部隊の将校に抗議するビデオメッセージがあふれている。これが 2 回目です。自分たちは侵略者から祖国を守っていると思っていたのに、今や自分たちの国は、図書館を粛清し、国内のすべてのメディアを掌握し、13 の政党と正教会を禁止し、最終的に権威主義体制を確立しようとしている徒党の手にあることを知ったのである。

ドミトロ・ドンツォフ

ステパーン・バンデーラ

バンデリスト (バンデーラ派極右)
Last week, President Zelensky’s former communications adviser, Colonel Oleksiy Arestovich, told them that Ukraine was fighting the wrong battle and wrongly considered six million of its citizens as "Russian agents". They know that most of the journalists have been arrested and most of the lawyers have fled abroad. They therefore feel threatened by both the Russian military and their own government. The multiple corruption scandals, which broke out last week, confirm to them that they are only pawns between the United States and Russia.
先週、ゼレンスキー大統領の元コミュニケーション・アドバイザーであるオレクシー・アレストヴィッチ大佐は、ウクライナは間違った戦いをしており、600 万人の国民を 「ロシアのエージェント」 と誤って見なしていると彼らに伝えた。彼らは、ジャーナリストのほとんどが逮捕され、弁護士のほとんどが海外に逃亡していることを知っています。したがって、彼らはロシア軍と自国政府の両方から脅威を感じているのです。先週発覚した複数の汚職スキャンダルは、自分たちが米国とロシアの間の駒に過ぎないことを彼らに確認させたのである。

オレクシー・アレストヴィッチ




2000年世田谷一家惨殺事件の犯人の事言っちゃてるよ👀‼️大丈夫か
— 橘賀昌 (@KyO3wTachibana) November 7, 2022
ヤッパリね🤔 pic.twitter.com/CPJiPfXFYb
☆Two perceptions of the war in Ukraine
本日の書物 : 『半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防』 クリス・ミラー ダイヤモンド社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 これほど多国籍なサプライ・チェーンで成り立つ産業において、技術的な自立を実現することは、いまだ世界最大の半導体大国であるアメリカにとってさえ、ずっと絵に描いた餅だった。そう考えると、装置からソフトウェアまで、サプライ・チェーンのあちこちで競争力のある企業を欠く中国にとって、技術的な自立を成し遂げるのはいっそう難しいと言わざるを得ない。
完全な自立のためには、特に最先端の設計ソフトウェア、設計能力、先端材料、製造ノウハウを手に入れることが不可欠だろう。中国は間違いなくこれらの分野で進展を遂げるだろうが、その一部はコストや手間がかかりすぎて、中国国内で複製するのは不可能といっていい。
たとえば、開発と商業化に 30 年近くを要した ASML の EUV リソグラフィ装置の複製に必要なものを考えてみよう。EUV リソグラフィ装置は複数の部品で成り立っているので、それ自体、つくるのがきわめて難しい。EUV システムのレーザーだけを複製するにしても、45 万 7,329 この部品を完璧に特定し、組み立てることが必要になる。たったひとつの欠陥が致命的な遅延や信頼性の問題を引き起こしかねない。どうりで、中国政府が ASML の生産工程を探るために一流のスパイを送り込むわけだ。
しかし、仮に中国がすでに関連システムにハッキングし、設計仕様をダウンロードしていたとしても、これほど複雑な装置となると、盗み出したファイルのようにコピー&ペーストすればすむ話ではない。スパイが専門的な情報にアクセスしようとしても、科学的な内容を理解するには光学やレーザーに関する博士号が必要だろう。それでもまだ、EUV リソグラフィ装置を開発してきた技術者たちの培った 30 年ぶんの経験が足りない。
もしかすると、10 年後には、中国が独自の EUV スキャナの開発に成功する “可能性はある”。そのためには数百億ドルのコストがかかるだろうが、残念なことに、いざ稼働開始の準備が整ったとき、もはやその装置は最先端ではない、という事実に気づかされる運命にある。』

あらゆる国の一部分
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、ウクライナ紛争と同時進行で実行されている、現代社会で最も重要な戦略物資の一つである 「半導体」 をめぐる 「経済戦争」 の理解を深めるための初歩的・一般的な書物で、「これまでの半導体の歴史」 をざっくりと把握するのにお薦めの良書になります。残念ながら、ほぼ 「前工程」 に関する記述しかされておらず、急激に変化すると考えられている 「これからの半導体の歴史」 を予測するうえで必要な 「後工程」 に関する記述が欲しかったところですが、アメリカ目線で書かれた書物ですので致し方ないというところでしょうか。内容的には中学生レベルでも読めるものとなっていますので、まずは手始めにご覧になってみてはいかがでしょうか?

さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」・「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓)

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである (詳しくはこちらから💓)
そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない (詳しくはこちらから💓)
また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる (詳しくはこちらから💓)
で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

ウラジーミル・イリイチ・レーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう (詳しくはこちらから💓)
このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中は、その影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で、人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在、私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていない、という状況にあるということです。

その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓)

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア (詳しくはこちらから💓) やウクライナ (詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」 (こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓)

そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、様々な論文を見ているところとなります。

☆『なぜロシア・シオニストは文化的自治を批判したのか : シオニズムの「想像の文脈」とオーストリア・マルクス主義民族理論』鶴見太郎
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 5. ロシア・シオニズムにおけるオーストリア民族理論と 「文化的自治」 批判
5-2. 文化的自治批判と領土観
次に彼は、ブンドが依拠する理論として、ブリュン大会における、レンナーの影響を受けた南スラヴ系の草案を挙げる。そこでは、例えば、地域的な区分は行政のみに徹し、民族的な事情に介入しないことが謳われていた。パスマニクによると、属人原理を前面に出すこの草案は多くの大会参加者から批判された。例えば、非現実的であるとか、各民族はそれぞれに自らの家を持つ、各民族はそれぞれの固有の領土を持つ権利があるといった批判である。彼によると、たとえユダヤ人の文化的自治が認められたとしても、移動の自由がある限りユダヤ人は分散し、その自治を実現することが困難になる。ブンディストは西部地域の諸都市ではユダヤ人がマジョリティであると反論するが、それはまさに領土原理を言っていることになるという。

カール・カウツキー

カール・レンナー

オットー・バウアー
このようにパスマニクは、領土が民族維持にとって本質的に重要であることをレンナーの理論に見出し、それによりブンドを批判しようとしている。しかし注意すべきは、このように批判するパスマニクは文化的自治では足らないと言っているのではなく、文化的自治では意味がないと言っているということである。つまり、少なくとも彼の思考の中では、注目する場所が違うのである。それはこれに続く次の記述から読み取ることができる。
しかし、ここで我々は次のことを忘れてはならない。すなわち、文化は最終目的ではなく ―― 少なくとも大衆的住民にとっては ――、むしろ、それは人々の社会的福祉を増大させるための手段である。それゆえに、文化は経済や住民の経済的利益に直接依存している。ディアスポラにおいて、ユダヤ人は民族経済的組織を形成しておらず、あらゆる国の一部分となっている。したがって、民族ユダヤ的文化は、実際の、あるいは潜在的な領土原理に基礎を置かない限りにおいて、たとえ自由に発展させるためのすべての権利を得たとしても、不可能である。
このことは、ドイツ経済に依存しているアルザス・ロレーヌ地方のフランス系住民やそれぞれの文化に対する権利を持っているにもかかわらずチューリッヒのフランス系がドイツ化し、ジュネーブのドイツ系がフランス化するスイスにおける例から明らかなのだという。こうしたことは倫理ではなく現実の社会的諸力に依存するという。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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