2023-04-19 (Wed)

本日のキーワード : ウクライナ、ネオナチ、インテグラル・ナショナリスト、ドミトロ・ドンツォフ、ユダヤ人、レオ・シュトラウス、シュトラウス派、歴史修正主義、ロシア、中国
Who are the Ukrainian integral nationalists ?
ウクライナのインテグラル・ナショナリストとは誰か? ⑨
Who knows the history of the Ukrainian "integral nationalists", "Nazis" according to the terminology of the Kremlin? It begins during the First World War, continues during the Second, the Cold War and continues today in modern Ukraine. Many documents have been destroyed and modern Ukraine forbids under penalty of imprisonment to mention their crimes. The fact remains that these people massacred at least four million of their compatriots and conceived the architecture of the Final Solution, that is, the murder of millions of people because of their real or supposed membership in the Jewish or Gypsy communities of Europe.
クレムリンの用語によれば 「ナチス」 であるところのウクライナの 「インテグラル・ナショナリスト (integral nationalists / 統合主義者 / 統合民族主義者)」 の歴史を知っている人はいるだろうか? それは第一次世界大戦中に始まり、第二次世界大戦中、冷戦中、そして現代のウクライナにおいても継続している。多くの資料が破棄され、現代のウクライナでは、彼らの犯罪について言及することが禁じられ、しかも投獄の罰則付きである。しかし、これらの連中が少なくとも 400 万人の自国民を虐殺し、ヨーロッパのユダヤ人やジプシーのコミュニティーの一員であるという理由により、何百万人もの人々を殺害するという究極的解決策の計画を立てたことは事実である。

The German agent, thinker of Ukrainian “integral nationalism” and criminal against humanity, Dmytro Dontsov (Metipol 1883, Montreal 1973).
ドイツの工作員であり、ウクライナの 「統合民族主義」 の思想家であり、人道に対する犯罪者であるドミトロ・ドンツォフ (メリトポリ 1883 年生, モントリオール 1973 年没)

Vladimir Jabotinsky, born in Odessa, thinker of "revisionist Zionism". For him Israel was "a land without a people, for a People without a land".
ウラディーミル・ジャボチンスキーはオデッサに生まれ、「修正主義的シオニズム」 の思想家である。彼にとってイスラエルは、「土地なき民のための、民なき土地」 であった。

Simon Petliura took over northern Ukraine. Protector of the "integral nationalists", he sacrificed Galicia and Volhynia to fight the Russians.
シモン・ペトリューラはウクライナ北部を占領した。「インテグラル・ナショナリスト」の庇護者であった彼は、ロシアと戦うためにガリツィアとヴォルィーニを犠牲にした。

ヴォルィーニ
こちらもご参照🌸
↓
☆野村 真理 ガリツィアのユダヤ人(新装版): ポーランド人とウクライナ人のはざまで

Stepan Bandera and his deputy Yaroslav Stetsko were placed under house arrest at the headquarters of the General Inspectorate of Concentration Camps in Oranienburg-Sachsenhausen (30 km from Berlin). They wrote letters to their supporters and to the Reich leadership in complete freedom and were not deprived of anything. In September 1944, as the Reich army retreated and Bandera’s followers began to rebel against it, the two leaders were released by the Nazis and reinstated in their previous positions. Bandera and Stetsko resumed the armed struggle, among the Nazis, against the Jews and the Bolsheviks.
ステパーン・バンデーラと彼の副官ヤロスラフ・ステツコは、オラニエンブルク・ザクセンハウゼン (ベルリンから 30 km) の強制収容所総監察本部で軟禁された。彼らは完全に自由な状態で支援者や帝国指導部に手紙を書き、何一つ奪われることはなかった。1944 年 9 月、ドイツ帝国軍が撤退し、バンデーラの支持者たちがそれに対して反抗し始めると、2 人の指導者はナチスによって釈放され、かつての地位に復職した。バンデーラとステツコは、ナチスと一緒に、ユダヤ人とボリシェヴィキに対する武装闘争を再開した。

ステパーン・バンデーラ

ヤロスラフ・ステツコ

バンデリスト (バンデーラ派極右)
Centuria Integral Nationalist Order Ceremony. According to George Washington University, by 2021 it had already penetrated the main NATO armies.
センチュリア・インテグラル・ナショナリスト勲章授与式。ジョージ・ワシントン大学によると、2021 年にはすでに NATO の主要軍に浸透していたという。
But it was already too late. The Reich collapsed. The Anglo-Saxons got Dontsov, Bandera and Stetsko. The theorist of integral nationalism was transferred to Canada, while the two practitioners of mass murder were transferred to Germany. MI6 and the OSS (predecessor of the CIA) rewrote their biographies, making their Nazi involvement and responsibility for the "Final Solution" disappear.
しかし、すでに手遅れだった。ドイツ帝国は崩壊した。アングロサクソンはドンツォフ、バンデーラ、ステツコを手に入れた。インテグラル・ナショナリズムの理論家はカナダに、大量殺人の実践者 2 人はドイツに移された。MI 6 と OSS ( CIA の前身) は彼らの経歴を書き直し、ナチスとの関わりや 「最終的解決」 への責任を消し去ったのである。

Stepan Bandera during his exile, celebrating the memory of Yevhen Konovalets.
亡命中のステパーン・バンデーラ、イェヴヘーン・コノヴァーレツィの思い出を語る。

イェヴヘーン・コノヴァーレツィ
Bandera and Stetsko were installed in Munich to organize the Anglo-Saxon stay-behind networks in the Soviet Union. From 1950 onwards, they had an important radio station, Radio Free Europe, which they shared with the Muslim Brotherhood of Said Ramadan (the father of Tariq Ramadan). The radio station was sponsored by the National Committee for a Free Europe, a CIA offshoot of which its director Alan Dulles was a member, as well as future president Dwight Eisenhower, newspaper magnate Henry Luce and film director Cecil B. DeMilles. Psychological warfare specialist and future patron of the Straussians, Charles D. Jackson, was chairman.
バンデーラとステツコは、ソビエト連邦におけるアングロサクソンの残留ネットワークを組織するためにミュンヘンに送り込まれた。1950 年以降、彼らは重要なラジオ局 「ラジオ・フリー・ヨーロッパ (Radio Free Europe) 」 を開設し、サイード・ラマダン (タリク・ラマダンの父) のムスリム同胞団と共同運営していた。

サイード・ラマダン

タリク・ラマダン
このラジオ局のスポンサーは、CIA の下部組織である自由欧州のための国家委員会 (National Committee for a Free Europe) で、CIA の長官であるアレン・ダレスもメンバーであり、また後の大統領ドワイト・アイゼンハワー、新聞王ヘンリー・ルース、映画監督セシル・B・デミルもスポンサーであった。

アレン・ウェルシュ・ダレス

ドワイト・デイヴィッド・アイゼンハワー

ヘンリー・ルース

セシル・B・デミル
心理戦の専門家で、後にシュトラウス派のパトロンとなるチャールズ・D・ジャクソンが会長を務めていた。

チャールズ・ダグラス・ジャクソン

レオ・シュトラウス
Vladimir Jabotinsky, for his part, after living in Palestine, took refuge in New York. He was joined by Benzion Netanyahu (the father of the current Israeli Prime Minister). The two men wrote the doctrinal texts of "revisionist Zionism" and the Jewish Encyclopedia.
ウラディーミル・ジャボチンスキーは、パレスチナで暮らした後、ニューヨークに逃げ込んだ。そこにベンシオン・ネタニヤフ (現イスラエル首相の父) が加わった。二人は 「修正主義シオニズム」 の教義書と 『ユダヤ人大百科事典』 を執筆した。

ゼエヴ・ウラディーミル・ジャボチンスキー

ベンシオン・ネタニヤフ

ベンヤミン・ネタニヤフ




2000年世田谷一家惨殺事件の犯人の事言っちゃてるよ👀‼️大丈夫か
— 橘賀昌 (@KyO3wTachibana) November 7, 2022
ヤッパリね🤔 pic.twitter.com/CPJiPfXFYb
☆Who are the Ukrainian integral nationalists ?
本日の書物 : 『謀略と捏造の二〇〇年戦争 釈明史観からは見えないウクライナ戦争と米国衰退の根源』 馬渕睦夫、渡辺惣樹 徳間書店
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 馬渕 : 日本のメディアや一部の保守が問題なのは、自分で情報をとって考えているのではなく、誰かからもらった情報でつじつまをあわせているからです。日本の言論空間の劣化です。二〇二〇年の大統領選挙以降、保守論壇もディープ・ステートの宣伝を流す似非保守が頭をもたげてきましたが、結局それが二年も続いてしまった。
ウクライナ戦争以外でも、たとえば、アメリカや中国側からの報告として、盛んに台湾進攻や中国の軍事的脅威論が焚きつけられていますが、裏を返せば、もう手遅れで中国を封じ込めることはできないと言っているに等しい。これではまるで、中国の属国になれという宣伝ではありませんか。
しかし、ここまで本書を読んできた読者なら、中国共産党政権を誕生させた勢力が何かを鑑みれば、問題の本質が 「台湾進攻」 ではないことは明らかなはずです。
また、北朝鮮が立て続けにミサイルを撃ち込んでいることに関しても、裏にはロシアがいるという保守言論人がいますが、北朝鮮の出自を考えれば同様の理由からナンセンスです。真の敵はグローバリストだからです。
渡辺 : つまり、自分の頭で考えられる人が本当の 「保守」 ということです。そういう辛い時代になってしまった。
馬渕 : 左翼は論外としても、保守のオピニオンリーダーに見えて、グローバリストの広報マンの役目を果たしている言論人が想像以上に多いことに気付くべきです。…
渡辺 : 先生も私も自分の頭で考えているからときに意見が衝突します (笑)。しかし、それでいいのですね。知識や情報にただ従うのではなく、「何かおかしいな」 と気づく心を大事にするということ。本書を通じて歴史に目を開いて頂ければ幸いです。現代社会は 「歴史のプリズム」 を通してしか理解できないのですから。』

シュトラウスの政治哲学のアメリカでの企て
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、何事も自分自身の頭で考えることができない “無自覚なイワシ” に分類される方々にお薦めの良書で、必ずしも意見が一致しているわけではない二人の著者による分かり易い対談を通じて、世間一般に流布されている “無自覚なイワシ” 向けの 「潮流 (プロパガンダ) 」 とは全く異なる世界観のその一部を垣間見ることができ、自分自身の頭で考えることの大切さがご理解頂けるようになると思われます。

さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」・「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓)

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである (詳しくはこちらから💓)
そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない (詳しくはこちらから💓)
また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる (詳しくはこちらから💓)
で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

ウラジーミル・イリイチ・レーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう (詳しくはこちらから💓)
このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中は、その影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で、人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在、私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていない、という状況にあるということです。

その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓)

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア (詳しくはこちらから💓) やウクライナ (詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」 (こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓)

そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、様々な論文を見ているところとなります。

☆『現代アメリカ政治とレオ・シュトラウス政治哲学』石崎 嘉彦
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 8. アメリカに 「政治哲学」 を根付かせる ―― 「アメリカ = 善 (good) 」 であるために
マイケル・ズッカート (Michael Zuckert) は、そのようなシュトラウス政治哲学に課された使命を、次の三つの命題によって説明しようとした。ここではそれに倣って、シュトラウス政治哲学が、アメリカを 「善き生」 が実現される生活世界となすための革命的理論であったことを明らかにしてみよう。

レオ・シュトラウス
ズッカートの命題とは、「アメリカは近代である」 と 「近代は悪である」 と 「アメリカは善である」 の三つである。ズッカートはこれら三つの命題を東海岸、西海岸、中西部シュトラウシアンの主張を説明するために用いているが、われわれは、それらの命題を彼が理解したよりも広い意味で解し、シュトラウスの政治哲学のアメリカでの企てを説明するために用いることにする。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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