「ウォークな」アセットマネージャーがシリコンバレーバンクの ESG アピールに苦言

2023-03-23 (Thu)

こちらは、以下の『ZeroHedge』さん記事の翻訳となります。
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☆"Woke" Asset Managers Stung By Silicon Valley Bank's ESG Appeal

シリコンバレーバンク（SVB）の事例ほど、ESG 投資がどれほど役に立たないものであるかが明確になったことはない。この銀行は、ブラック・ライブズ・マター（Black Lives Matter、BLM）の活動に寄付し、その高潔な多様性と公平性をしきりにアピールしていたが、このアピールによってこの銀行に目をつけた「ウォークな（社会的不公正、人種差別、性差別などに対する意識が高い）」資金運用担当者たちを見事に破滅させたのである。

…それとは対照的なのが…ご承知のように…その銀行の資産の質やキャッシュ創出能力である。

ブルームバーグは、シリコンバレーバンクの破綻により、「数百人」の ESG マネジャーが打撃を受けたと報じた。新しい記事によると、「欧州連合の規制下で ESG を『推進』または『目的』として宣言し登録された 915 のファンドが、この銀行へのエクスポージャーを持っていた」そうだ。

同銀行は、これらの運用会社にとって、二酸化炭素排出量の少なさなど、「いくつかの条件を満たしている」。しかし、ESG の「G」（ガバナンスの略）は、「E」や「S」に比べて後回しにされているように思われた。

サステナブル・ファイナンスのベテランで、現在は NextGen ESG の最高投資責任者であるサシャ・べスリック（Sasja Beslik）氏は、ブルームバーグにこう語った：「 ESG スコアを当然のことのように受け取っている怠慢な資産運用会社がたくさんあります。この銀行の失敗は、「二酸化炭素に全力投球」する運用会社が、必ずしも他のリスクをマネジメントできていないことを示すものだった。」

HSBC の元シニアバンカー、レベッカ・セルフ氏は、ESG の呼称のうち、たった一つの要素に焦点を当てることが問題だと指摘した。しかし、レベッカさん、古き良き「リターンのための投資」に何が起こったのか、尋ねなければならない。

現在、SVB には最高リスク責任者（CRO）がいないため、連邦準備制度理事会をはじめとする規制当局が、銀行とその株主の事後調査を行うために精査している。同行の前 CRO はローラ・イズリエタ（Laura Izurieta）であり、2022 年末に CRO のキム・オルソン（Kim Olson）に交代したとブルームバーグは書いている。

コロンビア大学ビジネススクールの会計学教授であるシバラム・ラジゴパール氏（Shivaram Rajgopal）は、こう付け加えた：「人々は危機の時だけ『G』を心配し、株価が上がっている時は誰も『G』について口にしない。」

2004 年に ESG という言葉を作ったポール・クレメンツ＝ハント氏（Paul Clements-Hunt）は、「『G』を誤れば、他のすべてを台無しにしてしまう」と話す。BNP パリバ SA の資産運用部門である Amundi SA とブラックロック社は、ESG の魅力に惹かれて SVB に投資していたのだという。

クレメンツ＝ハント氏はこう結論づけた：「 SVB が『G』を深く考慮することなく、ハイテクとクリーンテックに焦点を当てて総合的に高い ESG 評価を得たのは、単に分析がお粗末だっただけではないか。」

香港を拠点とする資産運用会社のアルプ・エルシル氏（Alp Ercil）は、「大規模なガバナンスの問題がある」と付け加えた。エルシル氏はこう締めくくった：「ESGの『G』の要素について、ウォートン（※ペンシルベニア大学ウォートン校）が大規模なケーススタディを作成することを期待している。」

しかし、我々はそれを期待しているわけでは決して無い…

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