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     >  ZeroHedge >  台湾を東洋のウクライナにする

    台湾を東洋のウクライナにする

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    こちらは、以下の 『ZeroHedge』 さん記事の翻訳となります。

    Making Taiwan The Ukraine Of The East


    筆者 : Vijay Prashad 氏、Consortium News より

    フィリピンのフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は2月2日、マニラのマラカニアン宮殿でロイド・オースティン米国防長官と会談し、同国での米軍のプレゼンスを拡大することに合意した。

    両政府は共同声明で、「防衛協力強化協定 (EDCA) の完全実施を加速する計画を発表」 し、「同国の戦略的地域に新たに 4 つの合意拠点 (アグリード・ロケーション) を指定する」 ことに合意した。

    2014 年に合意された EDCA は、米国が軍事活動のためにフィリピンの土地を使用することを認めるものだ。ソ連崩壊時に米軍がスービック湾の巨大基地を含むフィリピンの基地を手放してから約四半世紀後に策定された。当時、米国は勝利し、冷戦時代に築いた膨大な軍事基地体制をもはや必要としないとの前提で動いていたのである。

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    1990 年代以降、米国は同盟国の軍隊を米軍の従属部隊として統合し、より小さな基地を建設して、技術的に優れた航空戦力をより広範囲に展開することによって、新しいタイプの世界的拠点を構築してきた。

    近年、米国は、その特異なパワーが、中国をはじめとするいくつかの国から経済的な挑戦を受けるという現実に直面している。このような課題に対抗するため、米国は同盟国を通じて、より小規模ではあるが殺傷力の劣らない基地を増やして、軍事力構造を再構築するようになった。

    フィリピンに新設される 4 つの基地のうち3つは、フィリピン諸島の北に位置するルソン島になる可能性が高く、米軍は台湾を射程圏内に置くことになる。

    過去 15 年間、米国は北大西洋条約機構 (NATO) で編成された同盟国を含む同盟国の軍事力強化を推し進める一方で、世界各地に小規模な基地を設置し、より広い領土範囲をカバーする新しい航空機や船舶を生産することによって、米国の技術・軍事力とその影響範囲を拡大させてきた。

    この軍事力は、米国の覇権を脅かすと認識した国々に対して、一連の挑発的行動に用いられ、中国とロシアという2つの主要国が米国の鋭い槍の刃に直面することになった。ユーラシアの両端で、米国はウクライナを通じてロシアを挑発し、台湾を通じて中国を挑発するようになった。ウクライナをめぐる挑発は今や1年に及ぶ戦争に発展し、フィリピンの米軍新基地は台湾を戦場とする対中エスカレーションの一環である。

    東アジアの状況を理解するために、このエッセイの残りは、No Cold War のブリーフィング No.6 「台湾はレッドライン問題」 を取り上げることとする ( PDF でダウンロードも可能)。

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    火種

    近年、台湾は米中間の緊張の火種になっている。12 月 21 日には、南シナ海上空で米軍機と中国軍機が 3 メートル以内に接近し、事態の深刻さが浮き彫りになった。

    この対立の根底には、台湾の主権をめぐる両国の見解の相違がある。中国側の立場は 「一つの中国」 原則と呼ばれるもので、大陸と台湾は政治体制は異なるが、同じ国の一部であり、主権は北京にある、というもので、米国側は 「一つの中国」 原則を堅持している。

    一方、米国の台湾に対する立場は、はるかに明確ではない。米国は 「一つの中国」 政策を公式に採用しながらも、台湾との 「非公式」 な関係や軍事関係を広範囲にわたって維持している。実際、1979 年に制定された台湾関係法に基づき、米国は台湾に 「防衛的性格を持つ」 武器を提供することを義務づけている。米国は、台湾との継続的な関係を、台湾の 「民主主義」 と 「自由」 を維持するために必要であると主張して正当化している。しかし、この主張は果たして妥当なのだろうか。

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    “読売新聞” (国売り新聞) にとって不都合な真実 ② : ウクライナの英雄 “ステパーン・バンデーラ” と “統一教会” に繋がる点と線 (笑)


    影響力の足がかり

    台湾の地政学的な重要性を理解するためには、冷戦時代の歴史を振り返る必要がある。1949 年の中国革命以前、支那は共産党と国民党の内戦状態にあった。国民党はワシントンから何十億ドルもの軍事・経済支援を受けていた。

    この革命により、支那では中華人民共和国が成立し、敗れた国民党軍は、4 年前の 1945 年に 50 年にわたる日本の統治下から独立した台湾に逃げ込んだ。

    国民党は台北から、自分たちが全支那の正当な亡命政府であると宣言し、1912 年に設立された中華民国の名で、中華人民共和国の正統性を否定した。

    米軍はすぐに追随し、1955 年に米国台湾防衛司令部を設立し、核兵器を島に配備し、1979 年まで数千人の米軍で島を占領した。米国は、台湾の 「民主主義」 や 「自由」 を守るどころか、国民党が 1949 年から 1987 年まで 38 年間連続して戒厳令を敷くなど独裁体制を確立するのを支持したのである。


    この間、国民党は 「白色テロ」 と呼ばれ、14 万 〜 20 万人が投獄・拷問され、3 千 〜 4 千人が処刑されたと台湾当局は推定している。

    米国は、台湾が支那の南東 160 キロの沖合に位置し、国際社会から北京を孤立させ、圧力をかけるのに有効な足がかりとなるため、この残忍な弾圧を黙認したのである。

    1949 年から 1971 年まで、米国は台湾の中華民国政権が支那全体の唯一の合法的な政府であると主張し、中華人民共和国を国連から排除する工作を成功させた。この間、台北もワシントンも台湾が支那から分離独立されているとは主張していなかったことは見逃せない事実であり、これは現在、台湾の 「独立」 を主張するために語られている物語でもある。

    しかし、1971 年の国連総会で中華民国を追放し、中華人民共和国を中国の唯一の合法的代表として承認する決議がなされ、この努力は失敗に終わった。その後、1979 年、ニクソンが北京を訪問した後、アメリカはついに中華人民共和国と国交を正常化し、「一つの中国」 政策を採用し、台湾の中華民国との正式な国交を終了させた。

    米国の干渉の危険性

    現在、国際社会は圧倒的に 「一つの中国」 政策を採用しており、国連加盟国 193 ヶ国のうち、台湾の中華民国を承認しているのは 13 ヶ国だけである。しかし、米国が台湾の分離主義勢力と組んで挑発行為を続けているため、台湾は依然として国際的な緊張と紛争の火種となっている。

    米国は、台湾と大陸を隔てる狭い台湾海峡[中華人民共和国が領海とする]を軍艦が繰り返し航行するだけでなく、武器売却、軍事訓練、顧問、駐在員などを通じて台湾と軍事的に密接な関係を維持している。

    2022 年、ワシントンは台湾への軍事支援として 100 億ドルを約束した。一方、米国の議会代表団は定期的に台北を訪れ、2022 年 8 月にナンシー・ペロシ前米下院議長が訪問して物議を醸すなど、分離主義という観念を正当化しているのだ。

    中華人民共和国が国際的に承認された領土の一部で、分離主義勢力に軍事援助、軍隊の駐留、外交支援を行う状況を、米国や他の西側諸国が受け入れるだろうか? もちろん、答えはノーである。

    11 月、インドネシアで開催された G 20 サミットで、中華人民共和国の習近平国家主席と米国のジョー・バイデン大統領は、バイデン氏が大統領に就任してから初めて直接会談を行なった。その席上、習近平はバイデンに対し、台湾に対する中華人民共和国の姿勢を改めて強く主張し、次のように述べた。

    「台湾問題は中華人民共和国の核心的利益であり、中米関係の政治的基盤の根幹であり、越えてはならない最初のレッドラインだ。」

    バイデンはこれに対し、米国は 「一つの中国」 政策を堅持し、「紛争を望んでいるわけではない」 と述べたが、そのわずか数ヶ月前には、テレビインタビューで、必要ならば米軍は 「台湾防衛」 のために軍事介入すると断言している。 米国が中華人民共和国を刺激し、その 「レッドライン」 を踏みにじることに積極的であることは、米国のこれまでの活動記録から明らかである。[ 2 週間前、米国の将軍は 2 年以内に中国と戦争になると予言した]。

    東ヨーロッパでは、同じように無謀なアプローチ、すなわちロシアの 「レッドライン」 を無視してロシアとの国境に向かって NATO を拡大し続けた結果、ウクライナで戦争が勃発したのだ。台湾の進歩的な勢力が宣言したように、「台湾海峡の平和を維持し、戦争の惨劇を回避するためには、米国の干渉を止めることが必要である。」 のである。

    一方、1 月 31 日、教皇フランシスコはコンゴ民主共和国で 100 万人が出席するミサを行い、「政治的搾取は、同様に奴隷化する 『経済的植民地主義』 に取って代わった」 と断言した。ローマ法王は、アフリカは 「奪い取られるべき鉱山ではなく、略奪されるべき土地でもない。アフリカから手を引け!」 と語った。

    同じ週の後半、アメリカとフィリピンは - ローマ法王の宣言を完全に無視して - 新しい軍事基地の建設に合意し、支那周辺のアメリカ系基地による包囲網を完成させ、アメリカの支那への侵略を激化させたのである。

    ローマ法王の叫びは、まさに 「 Hands off the world (世界から手を引け) 」 と言えよう。つまり、新たな冷戦も挑発行為も許さないということだ。


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