2023-02-12 (Sun)

こちらは、以下の 『ZeroHedge』 さん記事の翻訳となります。
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☆What Goes Up Also Comes Down: The Heavy Hand Of Bubble Symmetry
著者 : チャールズ・ヒュー・スミス氏 (Charles Hugh Smith)、Of Two Minds ブログより
バブルのシンメトリー (対称性) が S&P 500 に現れた場合、バブル以前の水準まで 45 %急落し、その後、投機的熱狂が徐々に鎮まるにつれて、さらに下落することが予想される。
バブルの対称性は、実に興味深い。1995 年から 2003 年にかけてのドットコムバブルは、バブルのシンメトリーの典型的な例であるが、他にも多くの例がある。バブルのシンメトリーの特徴は、バブルが高騰するのに要した時間とほぼ同じ時間で、バブル全体が収縮することである。

もちろん、バブルのシンメトリーを予想できた人はいない。ピーク時やその後しばらくの間は、バブルは市場の自然の摂理であり、永遠に膨張し続けるはずだと考えられていた。
しかし、市場の自然の摂理とは、平均回帰であり、持続不可能なものはすべて崩壊する。これには、投機マニア、信用バブル、資産バブル、利幅、利益、売上、消費、税収、その他天下のあらゆるものの際限ない拡大予想が含まれる。
バブルの崩壊には、よく知られた心理的な道筋がある。この過程は、否定、怒り、交渉、抑うつ、受容というキューブラー = ロスの段階を多かれ少なかれ辿るが、投機熱狂の勢いは傲慢さと過信の誇示を必要とし、すなわち最初のぐらつきが 「底でなければならない」 ということになる。
また、「もう底を打った」 「バブルが再膨張し始めた」 という偽りの希望が繰り返し湧き上がる。
このパターンは、投機熱がついに冷め、バブルの再来に賭けていた人たちがついに諦めるまで、繰り返される。
このプロセスは、バブル崩壊とほぼ同じ期間を要することが多い。バブルが膨張するのに約 2 年半かかったとすれば、バブルが弾けて市場がバブル以前の水準に戻るには約 2 年半かかるのである。
今回もまた、株価の上昇が止まらないという予測の根拠として、都合の良いことが言われている。
しかし、人間はウェットウェア 1.0 (脳) を動かしており、極端な感情、特に躁的陶酔、群集心理 (別名 : FOMO : 取り残される恐怖)、パニックや恐怖を初期設定として持っていることに変わりはないのです。
バブルは人間の感情に基づくものであるため、どんな保証があろうとも崩壊する。我々は現実の世界を引き合いに出してそれを正当化しようとするが、現実には投機マニアは人間の感情の現れであり、社会的動物の群れの中で走ることのフィードバックなのである。

このことを念頭に置きながら、現在の株式バブルと住宅バブルを考えてみよう。S&P 500 がバブルのシンメトリーとなった場合、バブル以前の水準まで 45 %急落し、その後、投機マニアが徐々に消滅するにつれて、さらに下落することが予想される。

住宅は値下がりの際に 「粘着性」 があることが知られており、売り手は否定的な局面では驚くほどの粘りを見せるからだ。最初の緩やかな下落で最後の数人の大馬鹿者が買い、売り手はマニアに駆られた買い手の殺到が再開されるのではと期待するが、マニアは続かないし、再開もしないのである。
もし、バブルのシンメトリーが成立するならば、マニア以前の水準まで約 30 %の比較的急な下落が起こり、その後、バブル 1 号、2 号以前の水準まで長く下落し、バブルのピークから約 60 %下落することが予想される。

もちろん、このような下落は 「起こりえない」、バブルが弾けるわけがない、60 %下落はありえないという理由は常に無限にあるが、歴史的に見れば 60 %下落は避けられないし、大局的に見ればむしろ控えめなものであることは間違いない。本当に痛いのは 90 %の下落である。
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