2022-12-27 (Tue)

こちらは、以下の 『ZeroHedge』 さん記事の翻訳となります。
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☆Big Tech Is Unlikely To Find Smooth Comeback In 2023
ヘザー・バーク氏 (Heather Burke)、ブルームバーグ・マーケット・ライブ・レポーター兼ストラテジストによる
ビッグ・テックの低迷は 2022 年のマーケットにおける根強いテーマの 1 つであった。しかし、世界金融危機以来最悪の年となった 2023 年の業績見通し、マクロ環境、バリュエーションは、大きな転換を後押しするものでは到底ない。
米連邦準備制度理事会 (FRB) をはじめとする中央銀行が積極的に利上げを行ったため、ナスダック 100 は今年、S&P 500 に比べ 30 %以上急落した。債券利回りの急上昇により、高バリュエーションのテクノロジー銘柄の魅力が薄れた。このようなバリュエーションの破壊により、アマゾン・ドット・コムやアップルなどのいわゆる FAANG 銘柄は、その価値の 3 分の 1 以上を失い、S&P 500 の銘柄としてその重要性が低下した。
現在、インフレと金融引き締めで、世界的なリセッションの可能性が高まっている。米国経済が縮小すれば、テクノロジー株は企業収益の減少から打撃を受けることになるだろう。
ナスダックの 12 カ月先物の EPS は、10 月初めから 12 月 16 日まで 4 %以上低下しており、S&P 500 の約 2.7 %減と比べると、その差は歴然としている。別の指標では、ナスダック 100 の EPS の前年同月比成長率はほぼゼロに落ち込んでいる。
また、ビッグ・テックの収益は債券に対してかつてのようなプレミアムは存在しない。ナスダック 100 の益回り ( PER の逆数)と 10 年物国債利回りのスプレッドは、10 月に 2009 年以来最も小さくなった。火曜日のプレミアムは約 49 bpで、10 年間の平均値である約 191 bpを大きく下回っている。このため、FRB が引き締めを緩めたとしても、テクノロジー株の魅力は低下する。

インフレはトップラインの経済データでは減速しているかも知れないが、それが将来の収益に十分に反映されていることを意味するものではない。アマゾンは、年末年始の四半期としては史上最も低調な成長率を予想し、人員削減を進めている。ナスダック 100 の益回りから依然として上昇するインフレ率を差し引くと、実質株式益回りは改善しているもののマイナスのままであり、10 年平均を大きく下回っている。
テクノロジーは長期の投資対象として捉えられることが多いが、今年の債券市場の低迷から恩恵を受けることができなかった。FRB のタカ派的なメッセージにもかかわらず、債券トレーダーが 2023 年の利下げに賭けているため、長期債は買い戻される可能性がある - 株式の相対的な魅力はさらに低下する。
バリュエーションはまちまちと言える。ナスダック 100 の 12 ヶ月フォワード PER は約 20.3 であり、10 年平均の約 20.5 とほぼ同じ水準となっている。ナスダック 100 のバリュエーションは、ドットコム不況以前の水準に近づいているものの、2002 年にはバリュエーションが 20 を割り込んでいた。業績悪化と景気後退の両方が予想される中、まだ淘汰されるべきバブルが残っている可能性がある。バーンスタインは今週、テクノロジーセクターの株価は 29 %のプレミアムで取引されており、2021 年 11 月のピーク時の 52 %からは低下しているものの、過去の平均値である 25 %を依然として上回っていると指摘している。
テクニカル面では、ナスダック 100 の支援材料にはならない。ナスダック 100 はハイテクバブル以降、最も長い期間 200 日移動平均線の下に位置している。また、2008 年以来の長期上昇トレンドを試しており、年初から続いているテクニカルな下降トレンドも克服できていない。

確かに、FRB がソフトランディングを実現する可能性はあるし、収益は持ちこたえるかもしれない - 企業には業績を伸ばそうとする傾向があるため。ただし、経済が落ち着きを取り戻せば、収益に影響を与えないかもしれない - その場合、FRB は利下げに踏み切る可能性が低くなり、株価にはあまり良い影響を与えないだろう。
テクノロジーセクターの 2023 年は、2022 年のような悪夢はないかも知れないが、その輝かしい成長の時代は終わったとは言えないまでも、失速していることは間違いないだろう。
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