2022-11-19 (Sat)

こちらは、以下の 『ZeroHedge』 さん記事の翻訳となります。
↓
☆CPI Miss Sparks 3rd Biggest Short Squeeze Ever: Stocks, Bonds, Gold Soar As Dollar Crashes
コアCPIが予想をやや下回り、FRB メンバーがタカ派的でない発言をしたことで、2020 年 4 月以来最大の株高と 2020 年 3 月以来最大の債券利回りの低下が発生した。
この株式と債券の大幅上昇により、60/40 ポートフォリオは本日 3.4 %上昇した。1988 年以来、ポートフォリオが 3 %以上上昇したのは、2020 年と 2008 年のリセッション時に起きた 7 回のみである。

しかし、このような大暴騰の後の先行きのリターンは悪いことに留意していただきたい。
CPI が市場の上昇を煽り、ダラス連銀のローリー・ローガン氏が FRB の引き締めペースがまもなく鈍化することを示唆し、その火にガソリンを注いだわけだが…
「今朝の CPI データは歓迎すべきものでしたが、まだ先は長いのです。」
「金融・経済情勢がどのように変化しているかを見極めるため、利上げペースを緩めることが間もなく適切になると思いますが、ペースを緩めることが金融政策の緩和と受け止められるべきではないと考えています。」
基本的に FOMC の声明文に沿ったもので、パウエル氏のコメントの方に少し位置づけようとしている。ハーカー氏とデーリー氏も同じコメントを繰り返し、特に 「累積的引き締め効果」 を挙げつつ、さらなる引き締めの必要性と 50 bpsは依然として大幅な利上げであることを指摘した。
しかし、FRB のメスター氏は、「引き締めが少なすぎるリスクは、引き締めが多すぎるリスクを上回る…」 と主張し、少し牽制したように見えた。
そして、FRB のエスター・ジョージ氏は、「金融政策にはもっとやるべきことがある」 としながらも、金融市場の不安定化のリスクについて警告を発した。
つまり、5 人の FRB スピーカー全員がここからの金利上昇を確認し、3 人がややタカ派的でないシグナル、1 人が引き締めすぎをやや懸念するシグナル、1 人が完全なタカ派的シグナルだったのである。
Keep telling yourself that, darling (そう思い続けるんだな / 自分に言い聞かせ続けるんだな)
その結果、利上げ予想がハト派的に崩れ去った。ターミナル (最終目標、ピーク) の FF 金利予想は 5.00 %を割り込み (このサイクルでは 100 bps の利上げが残っていることを意味する)、FOMC 声明後の急騰時の最低値を割り込んだ。同時に、ピークを迎える 2023 年下期以降の利下げ期待も 50 bps 近くに急上昇した (本日、さらに 25 bps の利下げ予想が追加された)。現実的に FRB がこれほど積極的に利下げを行うのは、米国経済がリセッション (不況) に陥った場合のみであり、それは株式にとってプラスとは言い難い点に我々は注目している…

そして、12 月の利上げ予想が崩れた ( 75 bps の利上げを完全に排除し、50 bps を織り込んだ) …

株価はこれらを受けて急騰した。12 : 00 頃、資金不足の規模に関する FTX / SBF の追加ヘッドラインが暗号通貨を脅かし、それが株価の重しになったが、今日の株式を止めるものはなく、すべての銘柄がその日の高値に急騰した。ナスダックの 7.3 %という大幅な上昇は、2008 年 10 月 ( FRB 会議を控えたリーマン危機のベア・マーケットでの反発) 以来 3 番目に好調な日であり、他の 2 つは 2020 年 3 月であった。ダウは 3.6 %の上昇に留まったが、S&P 500 は 5.4 %上昇し、スモール・キャップ (小型株) は 6 %以上急騰した…

その一方で…
*NASDAQ 100 INDEX RALLY REACHES 7%; S&P 500 UP 5.2% https://t.co/BCpGVcMaOu
— zerohedge (@zerohedge) November 10, 2022
*ナスダック 100 指数の上昇率は 7 %に達した ; S&P 500 は 5.2 %上昇
2008 年にナスダックがこれをやったとき、いい結果にはならなかった…

これは、2020 年 4 月の FRB による COVID ロックダウン危機の安値からのメルトアップ以来、1 日で最大のショートスクイズ ( +10 %) であった…これは、過去 3 番目 (GFC (世界金融危機) 以前以来) の大きなショートスクイズとなった…先週の金曜日の雇用統計の結果を受けて、スクイズは終盤に失速したことから、我々はいくつかの注意を促している…

ハイテクはアウトパフォーム (最もデュレーションの長い銘柄) し、エネルギーは遅れをとったものの、今日はすべてのセクターが大きく上昇した…

また、「最も空売りされている」 銘柄が COVID 前のピークを割り込んだ直後に、この大量のショートカバーが発生したことも注目すべき点だ…

国債は今日、狂ったように買われた。3 年債利回りが 30 bps、30 年債利回りが 20 bpsと、ショートエンドがアウトパフォームしている…

10 年債利回りは 26 bps 以上低下し、4.00 %を割り込んで 5 週ぶりの低水準となり、2009 年 3 月以来 2 番目に大きな利回り低下となった…

3 年債利回りの 30 bps の低下は、2008 年 11 月以来の大きさ…

DXY ドル・インデックスは、今日 2 %以上暴落して 2 ヶ月ぶりの安値となり、2015 年 12 月以来の 1 日の下げ幅となった (強い雇用を背景にイエレンのタカ派的な発言に対して ECB の利下げが予想よりも少なかった)。ドル・インデックスは、9 月の CPI が予想を上回る高い数値を示して以来、上昇した分をすべて帳消しにした。

ブルームバーグ・ドル・インデックス ( DXY より広義の指標) は、2009 年 3 月以来、1 日の下げ幅が最大となった…

オフショア人民元は今日、爆発的に上昇し、1 ヶ月ぶりの高値を記録した…

今日、日本円も大きく上昇し、米国時間での終値が 2 ヶ月以上ぶりの高値となった。米ドル円は、基本的に 9 月の日銀の介入による急騰のピークで取引を終えた…

暗号通貨は、FTXからさらに厳しい現実を突きつけられたものの、今日、実際に利益を上げることができた。ビットコインは、夜間に 15,000 ドルの水準から反発し、今日の高値である 18,000 ドルまで上昇した…

金の最近の急騰は、8 月以来の高値とな 1,760 ドル近くまで加速した…

原油は 3 日連続で下落した後、WTI は 85 ドルから 87 ドルの間を行き来しながら上昇した ( 50 日移動平均線は 86 ドルにあることに注意)…

最後に、本日の高揚感の後に、いくつかの背景を。もしあなたが、FRB による 「一時停止」 / 「減速」 を織り込んでいるとしたら、それは株に対する過剰な評価である…

もう一つ、これは以前にも見たことがあるのだが…

明日は退役軍人の日で債券市場はお休みなので、今日のような株式上昇のための長期デュレーションのアンプ (増幅器) はないことをお忘れなく。

☆米CPI、総合・コアとも伸びが予想下回る-利上げ減速の余地
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