2022-08-20 (Sat)

本日のキーワード : 宏池会 (岸田派)、ウクライナ、ユダヤ人、ユダヤ教、キリスト教、シュトラウス派、ネオナチ、ハンター・バイデン
"A gang of drug addicts and neo-nazis"
“麻薬常習者とネオナチの一味” ④
By evoking "a gang of drug addicts and neo-Nazis" in power in Kiev, President Putin has shocked many. The Atlanticist press tried to present him as a mental patient. However, the facts are there: the power in Ukraine is verily occupied by a bunch of drug addicts who stole the gas revenues. A racial law has been passed. Monuments to the Nazi collaborator Stepan Bandera have been erected. And two Nazi battalions have already been incorporated into the regular army.
キエフで権力を握っている 「麻薬常習者とネオナチの一味」 を想起させることで、プーチン大統領は多くの人々に衝撃を与えた。大西洋主義のマスコミは、彼を精神病患者として扱おうとした。しかし、事実がそこにある。ウクライナの権力は、ガス収入を盗み取る麻薬常習者の一味によって、確かに乗っ取られているのである。人種差別禁止法が可決された。ナチスの協力者であるステパーン・バンデーラの記念碑が建てられた。そして、2 つのナチス大隊がすでに正規軍に編入された。

ステパーン・バンデーラ

From left to right: David Archer and his wife, Joe Biden and his son Hunter playing golf.
Source : Fox News
左から:ゴルフをするデイビッド・アーチャー夫妻、ジョー・バイデン、息子ハンター。
提供:フォックスニュース
"A BUNCH OF DRUG ADDICTS"
“薬物常習者の一団” (三)
From a European point of view, everyone has noticed that the consumer price of gas has increased tenfold in the last year. It is true that the increase in demand is greater than the increase in supply, but this cannot in any way explain the extent of this price increase. In fact, long-term gas contracts are still priced slightly higher than in the past, while short-term contracts have soared. The difference can be explained exclusively by speculation. And precisely Blackstone and friends of President Joe Biden were the first to speculate. They obviously expected a crisis in one of the producing countries.
ヨーロッパの視点から見ると、ガスの消費者価格が昨年 1 年間で 10 倍になったことは誰もが気づいていることだろう。確かに需要の増加が供給の増加を上回っているのは事実だが、それだけではこの価格上昇の度合いを説明することはできない。実際、ガスの長期契約は以前より少し高い程度だが、短期契約は高騰している。この差は、専ら投機によって説明することができる。そして、まさにブラックストーンとジョー・バイデン大統領の友人たちが、最初に投機したのである。彼らは明らかに、生産国のいずれかが危機に陥ることを予期していた。

It is easy to understand why the Atlanticist press is downplaying the Hunter Biden affair, in which his father, now President of the United States, is up to his neck in trouble. In the end, the current military operation in Ukraine is causing a further increase in gas prices, again to the benefit of the friends of the US president and to the detriment of the Europeans.
大西洋主義のマスコミが、現在米国大統領である父親がトラブルに首までつっこんでいるハンター・バイデン事件を軽視している理由も容易に理解できる。結局、現在のウクライナでの軍事作戦は、ガス価格のさらなる上昇を引き起こし、またしても米国大統領の友人たちに利益をもたらし、ヨーロッパ諸国には不利益をもたらすことになるのである。

These facts should be linked to what I wrote in the previous article in this series. Jake Sullivan, Antony Blinken and Victoria Nuland, who piloted these schemes, are Straussians. And as the first of them, Paul Wolfowitz, wrote in 1992: The first rival of the United States is the European Union, whose development must be prevented.
これらの事実は、このシリーズの前回記事で書いたこととリンクしているはずである。これらの計画を主導したジェイク・サリバン、アントニー・ブリンケン、ビクトリア・ヌーランドは、シュトラウス派である。そして、その筆頭であるポール・ウォルフォウィッツは 1992 年にこう書いている : 米国の最初のライバルは欧州連合であり、その発展を阻止しなければならない。

ジェイコブ・ジェレマイア・サリバン

アントニー・ブリンケン

ビクトリア・ヌーランド

ポール・ウォルフォウィッツ
By the way, these facts are internal Ukrainian and Western European affairs. They do not justify external intervention.
しかしながら、これらの事実は、ウクライナと西ヨーロッパの内政問題である。外部からの介入を正当化するものではない。

Arrival of the Nazi Azov Batalion in Mariopol in August 2020.
2020年8月、ナチス・アゾフ大隊がマリウポリに到着。




☆"A gang of drug addicts and neo-nazis"
本日の書物 : 『永田町中国代理人』 長尾 たかし 産経新聞出版
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 私は 10 年間衆議院議員を務めましたが、その間も今も、一貫して対中国問題に取り組んでいます。日本の領土領海を護るため、尖閣諸島への漁業活動には 5 回参加し、中国公船に 10 時間も追尾される経験もしました。また、中国から深刻な人権侵害を受けている、チベット、ウイグル、南モンゴル、香港などの当事者と連携し、中国共産党を強く批判してきました。他、外国人による重要土地利用規制法制定、日本の高度な機微技術が中国人留学生等を通じ流出している疑惑についてなど経済安全保障にも国会質疑を通し、取り組んでいます。
おそらく私は中国にとって最も煙たい存在の一人として認識されているのでしょう。大変名誉なことに 2022 (令和 4 ) 年、『人民日報 海外版 日本月刊 2 月号』 に 2 ページにわたり、編集長自らの執筆による 『中国駐大阪総領事に 「論戦」 を挑んだ長尾敬という人物』 と題した記事が掲載されたのです。記事には私に対する誹謗中傷等が書かれており、要は 「長尾敬よ、黙れ!」 という趣旨ですが、最後のくだりに日本の政治家に対する中国の姿勢が象徴的に描かれていました。
「長尾氏が日本企業の中国進出を支援し、それによって日本企業が利益を得たならば、氏が渇望する金銭が懐に入る可能性はある」
この私に対する中国の主張は、彼らの周辺には金銭を渇望している日本の政治家がおり、利益を得た企業から政治献金という金銭を懐に入れるために、日本企業の中国進出を支援してきたことを自ら暴露しています。あらゆることが 「カネで動く」 と思っている、これが中国の価値観であり、中国による日本への 「政界工作」 だったのです。

その手法が私にも通用するとでも思ったのでしょう。せめて両国の国益を損なうような行為はするべきではないと諭すならばまだしも、これでは 「カネをやるから言うことを聞け」 という浅はかなメッセージしか伝わりませんでした。
過去、現在、将来にも、その 「中国的な説得」 にズルズルと引きずられてしまう政治家、あるいは経営者が存在しているのだと確信しました。
彼らは日本や日本人のアイデンティティーを崩壊させ、平然と国を売り渡し、「守銭奴」 と言われても自らの利益を得ながら、中国に理解されたい、認められたいという姿勢で中国に接近しています。
このトラップで中国に利用されているのが我が国の現状なのです。』

「光 = 神の教え (トーラー) ・神の言葉」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、旧統一教会と同様に、公式に 「カルト」 として認定されている “宗教集団” である 「創価学会」 が 100 %支援する “政教一致カルト政党 公明党” が中国共産党と癒着している明白な事実以外に、如何に、日本の政界と財界に、「支那のポチ」 が蔓延っているのか、その全体像が非常によく理解できる良書で、

☆カルト → Soka Gakkai
是非とも次回作として、“政教一致カルト政党 公明党” と中国共産党の癒着ぶりについても暴露して頂きたい思いから、本書を当ブログお薦めの書物としてご紹介させて頂きます。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 1,036,589(1,035,946)÷92,781,519(92,649,506)=0.0111・・・(0.0111) 「1.11%(1.11%)」

イタリア : 173,853(173,701)÷21,455,291(21,428,602)=0.0081・・・(0.0081) 「0.81%(0.81%)」

日本 : 34,789(34,579)÷15,294,863(15,126,145)=0.0022・・・(0.0022) 「0.22%(0.22%)」

さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」・「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓)

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである (詳しくはこちらから💓)
そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない (詳しくはこちらから💓)
また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる (詳しくはこちらから💓)
で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

ウラジーミル・イリイチ・レーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう (詳しくはこちらから💓)
このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中は、その影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で、人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在、私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていない、という状況にあるということです。

その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓)

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア (詳しくはこちらから💓) やウクライナ (詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」 (こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓)

そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、様々な論文を見ているところとなります。

☆『初期ユダヤ教と原始キリスト教団における解釈と受容 : 「霊」と「天使」の概念の変遷を辿る』大澤 香
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 2 章 初期ユダヤ教
「初期ユダヤ教」 という時代区分は、狭くは前 2 ~ 後 2 世紀、広くは前 6 ~ 後 1、2 世紀など研究者によって様々に定義されるが (69)、ここでは捕囚後の第二神殿時代に再建した神殿とモーセ五書 (トーラー) を柱とする改革が行われ、トーラーの絶対的な重要性のもとに特徴的でしかし多様な聖書解釈がなされていった時期を指してこの用語を用いたい (70)。TovTov (71) は 「逆説的だがモーセ五書への関心の高まりが紀元前最後の数世紀間に多種多様な本文形式の創出に寄与した」 と指摘する (72)。本章では聖典としての聖書テキストの解釈が著しく発達した初期ユダヤ教の時代状況の中での具体的な読者・解釈者の視点に焦点を当てつつ、テキストと彼らとの間に成立した特徴的で多様な解釈を分析する。解釈者の視点を想定することによって、特にこの時期に発達した 「霊 (聖霊) 」 「天使」 の概念がいかに重要かつ特徴的な形象であったのかを示すことができるだろう。
2 - 4 初期ユダヤ教における文学技法
ここでは初期ユダヤ教の時代に特徴的な文学技法を確認することで、この時代の聖書解釈の特徴を検討する。
2 - 4 - 4 第二神殿時代における 「光」
前項のトビト記の考察は我々を更なるいくつかの興味深いテーマへと導く。その内の一つはトビト記の物語全体のテーマである 「光の喪失と回復」 である。このテーマをトビト記はトビトの失明と視力の回復として、荒野放浪・捕囚・離散の生活の終わりとエルサレムへの定住・帰還というイスラエルの民の歴史を貫く希望と重ねながら描いていた。
この 「光の喪失と回復」 というテーマは、ヘブライ語聖書の中に既に存在しているだけでなく (243)、新約聖書でも福音書におけるイエスによる盲人の癒し 、使徒言行録におけるパウロの失明と視力の回復に見られるように、重要な物語のモチーフとして用いられている。このとから第二神殿時代にこのテーマが重要な (あるいは特別な) 意味を持 っていたことが考えられる。この考察にあたり重要な示唆を与えてくれる報告が次のものである。
(2) トーラーは光である
神の教え、神の言葉と 「光」 の関係を更に深く考察するために、Smith も言及している Vermes の報告 (258) を検討したいと思う。Vermes は Gaster ( 1958 ) への言及から出発する。Vermes によると Gaster は、4Q Testimonia17 - 8 行目 (259) に見られるような申 33:10 の様々な読みの考察は、MTの ( יורו נושפטיך ・・・ ותורתך ) の方が、クムラン版の( ויאירו נושפטיכה ותורתכה )よりも優先権が与えられるべきであり、クムラン版の方は 「純粋に解釈的なものとしてみなされなければならない」 と述べ、トーラーの教えを 「照らし (enlightenment ) 」 として記述する同様の解釈的な象徴化が LXX のいくつかの箇所において見だされ得ることから、申 33:10 のクムラン変形は 「ヘレニズム的な解釈の一端」 であり、ヘブライ語の単語の外面上の類似に基づくのみでなく、Φωτίζειν が神秘的礼拝の terminus technicus であったとの事実にも基づいていると結論した (260)。 Vermes は Gaster のノートに基づきつ、光とトーラーの解釈上の関連の起源はヘレニズムではなく、聖書に基づく解釈伝統から生まれたものであることを述べる。
Vermes はこの点を明らかにするために、タルグム文学における 「光‐トーラー」 の象徴化を概観しその起源を発見する ことを試みる。そこでまず指摘されるのは、初期ユダヤ教の解釈的文献において 「照らし (enlightenment) がトーラーの知識と実践を表す」 (261) ところの伝統の存在である (262)。
Vermes はこの象徴化の起源は単語同士の類似性 (263) のみでなく、「光と真実・神の啓示・トーラーとの間の意味の関連」 に置かれるべきであると述べ、この関連はイザ 51:4、ホセ 6:5、ゼファ 3:5、詩 43:3、119:105、そして特に箴 6:23 (戒めは灯、教え は光) において見られるように聖書においてよく確立されているものであることから 、 4QTestimonia の解釈が、同様の LXX の解釈と共に 「ミドラシュ的過程の結果であってヘレニズムの影響からは独立したものである」 ことを指摘する (264)。Vermes は方法論的な視点から 「この種のアプローチを死海文書を含む全ての古代ユダヤ人の文書における聖書解釈の研究に適用する」 意義を示唆しつつ、彼の研究ノートを結んでいる (265)。
クムラン文書に見られる 「光 = トーラー」 との解釈が聖書の伝統によるものであって、ヘレニズムの影響によるものではないことを示唆する Vermes の報告は、創 1 章の 「光」 の背後にある祭司的伝統と意味についての Smith の指摘とも一致する。「神の教え・神の言葉」 と深く関連する創 1 章の光の祭司的伝統とクムラン共同体における 「光 = トーラー」 の解釈がつながっていることは、蓋然性の高いことと思われる。そして Vermes の挙げているタルグムでの例に見られるように、この解釈はクムラン共同体に限らず初期ユダヤ教において広く共有されていた解釈である可能性が考えられる。
「光 = 神の教え (トーラー) ・神の言葉」 との理解のもとでトビト記や新約聖書が描く 「光の喪失と回復」 のモチーフ (266) を改めて見る時、それらが新たな意味と示唆を帯びてくる。すなわちトビト記においては、捕囚の地にありながらも慈善の業 (トーラーの実践) と神への賛美を忘れなかったトビトが、絶望の状態に陥りもはや慈善を行うことができなくなった状態を、トビトの失明と重ねつつ 「天の光を見ることができない状態」 と言い表していた。新約聖書でのイエスによる盲人の癒しやパウロの失明と視力の回復の描写も、律法 (トー ラー) との関係と理解のもとで捉えなおすことができるかもしれない。
それでは次章からは、原始キリスト教団 (新約聖書) における解釈の検討 に入る 。
(258) Vermes, op. cit., pp.436 - 8.
(259) 4Q175 17 - 8
(260) ibid., p.436.
(261) ibid.
(262) イザ 2:5 (さあ、我々は主の光の中を歩もう) がタルグムでは 「さあ、我々は主のトーラーの学びの中を歩もう」に、イザ 42:7
(見ることのできない目を開くために) が 「トーラー無しでは盲目であるイスラエルの家の目を開くために」 に、ヨブ 24:13 (彼らは光に対する反逆の中にある ; 原文では 29 :13 となっている) が 「彼らはトーラーに対する反逆の中にある」 に、詩 89:16 (祝福がありますように、…主よ、あなたの御前の光の中を歩く人々に) が 「祝福がありますように、…主よ、あなたの御前の輝きの光の中を歩くき、裁きにおいて清いとされる人々に」 になっていること、そしてこの解釈が אורה זו תורה 「光はトーラーである」 と Meg.16b にはっきりと述べられていることが指摘されている ( ibid., p.437 )。
(263) その類似性はアラム語においてはヘブライ語におけるよりもより大き いことが指摘される 。すなわち אורתא־־אוריתא (iibid)。
(264) ibid.
(265) ibid., p.438.
(266) ルカが描くところのパウロの 「失明と視力の回復」、イエスによる盲人の癒し、パウロ書簡における 「光の子として歩みなさい」 との言葉、ヨハネ福音書冒頭の 「初めに言葉があった」。これらの光の中に 「トーラー」 という第二神殿時代の前提があるのであれば、トーラーの真の価値に目を開かれたパウロ、人々を教える神の言葉 (トーラー) と対比されている (重ねられている) イエスの存在、という意味が浮かび上がってくるかもしれない。著者たちは、第二神殿時代の 「トーラー」 という前提を意識しつつ 「光」 の描写を行っている可能性もあり、その意味では新約聖書各文書もまた、初期ユダヤ教時代に生み出されたモーセ五書 (トーラー ) の一つの解釈であり、再話文学の一つであると言うこともできるかもしれない。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
ランキング参加中で~す^^ ポチっとお願いします♥
↓↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村

人気ブログランキング


- 関連記事
-
- 日本国民に危害をもたらす支那のポチ “政教一致カルト政党 公明党” と岸田政権 (2022/08/26)
- “将来の戦争の主導権を奪取” と高らかに謳う、アタマのイカレタ 「中国共産党」 (2022/08/25)
- ウクライナのゼレンスキー大統領の指揮下にあるネオナチ部隊に資金支援 (“善良な募金”) した愚かな日本人(笑) (2022/08/24)
- 人権侵害に関与した外国の当局者への制裁を科す法整備に無関心な “政教一致カルト政党 公明党” と創価学会 (2022/08/23)
- 宏池会 (岸田派) がやってきたこと! ~ 相変わらずの宏池会 (岸田派) (2022/08/22)
- トラップで中国に利用されている “林芳正” と “政教一致カルト政党 公明党” (2022/08/20)
- 株式市場のピーク、不動産市場のピーク、そして債務のピーク ~ ミンスキー・モーメント (2022/06/27)
- チャイナ・バブル ~ どこで限界がくるか分からないという心理ゲーム (2022/06/26)
- 銀行にとっての 「商品」 は何でしょうか? ~ “マネー” のサブスクリプション (2022/06/25)
- 企業が苦しくなって、倒産を始めるタイミングはいつ? ~ チャイナ・バブル崩壊までのタイムラグ (2022/06/24)
- アメリカの愛国者から猛烈に嫌われている “老害 ジョージ・ソロス” ~ ウクライナ国民を塗炭の苦しみに追いやった極悪ユダヤ人 (2022/06/23)
- まるで “オオキンケイギク” !! ~ 特定外来生物としてのディアスポラ・ユダヤ人が、世界各国にもたらす害毒 [アメリカの事例] (2022/06/22)
- チャイナのバブルと 「ミンスキー・モーメント」 (2022/06/20)
- 日本語と北京語の決定的な違い ~ 台湾人親子の絆を引き裂いた “北京語の強制” (2021/05/26)
- 毛沢東が考え出した恐るべき国民国家・改造計画 = ジェノサイド (2021/05/25)