貴族の天国。農奴の地獄。そして、その間に存在したガリツィア（ウクライナ西部）のユダヤ人…

2022-08-05 (Fri)

本日のキーワード　：　ガリツィア、ウクライナ、ポーランド、ユダヤ人、アレンダ、マグナート、シュラフタ、ユダヤ教、キリスト教、フリーメイソン

Introduction to Two Treatises on Jews and Freemasonry: Édouard Drumont and Nicolae Paulescu
ユダヤ人とフリーメイソンに関する二つの論考の紹介：エドゥアール・ドリュモンとニコラエ・パウレスク ⑦

Jewish Freemasonry: Two Treatises by Éduard Frumont & Nicholae Paulescu
ユダヤ人フリーメイソン：エドゥアール・ドリュモン＆ニコラエ・パウレスクによる二つの論考

with an Introduction by Alexander Jacob
アレクサンダー・ジェイコブによる序文付き

Contents
目次

Introduction — Alexander Jacob
序文 - アレクサンダー・ジェイコブ

I. “The Freemasons” (Jewish France, Book VI, Chapter 1) — Édouard Drumont
I. “フリーメイソン” （『ユダヤ系フランス人』第六巻第一章） - エドゥアール・ドリュモン

II. “Freemasonry,” from The Hospital, the Qur’an, the Talmud, the Kahal, and Freemasonry, Ch. V – Nicolae Paulescu
II. “フリーメイソン”　ホスピタル、コーラン、タルムード、カハルから　第五章より - ニコラエ・パウレスク

Nicolae Paulescu: Freemasonry
ニコラエ・パウレスク：フリーメイソン

　…During the times of the French Revolution, the Masons were aided particularly by the Masonic sub-group that called itself the “Jacobins.” Of the political effects that resulted from these several organizations, the French Revolution aimed simultaneously at emancipating the Jews and at persecuting the Christians. Among the Catholics, the chief targets of the Masons are the Jesuits, whom they fear above all Christian orders. The monasteries of the Jesuits were attacked in Portugal, Spain, France and Austria and the campaign against Jesuitry continued with constant vilifications of Jesuits among the public so that the common people gradually came to believe that the term Jesuit could be used as a synonym for scoundrel.
フランス革命の時代には、メイソンの下部組織である「ジャコバン派」と呼ばれる団体が特に力を発揮した。このような複数の組織がもたらした政治的効果として、フランス革命はユダヤ人の解放とキリスト教徒の迫害を並行して推進することを目指した。カトリックの中でも、メイソンの主な標的はイエズス会であり、彼らはキリスト教のあらゆる教団の中でもイエズス会を恐れている。ポルトガル、スペイン、フランス、オーストリアでイエズス会の修道院が襲撃され、イエズス会に対する誹謗中傷のキャンペーンが続けられ、庶民は次第にイエズス会という言葉が悪党の代名詞として用いられると思い込むようになった。

ジョージ・ワシントン・メイソン国立記念碑の庭園

According to Paulescu, The Jewish support of the revolutionaries was intended to bolster the third estate of the bourgeoisie, which at first supported Napoleon in spite of his imperialistic ambitions. When the Masons found that Napoleon’s tyranny was becoming dangerous to their plans, they worked to bring him down. All through this period they benefited from their gradual emancipation in several European states. But their ultimate aim of total revolution was not manifest until the Revolution of 1848, which sought to impose bourgeois capitalist Liberalism as a major political movement that would lead to the institution of a socialist republic. The latter goal was achieved after the Paris Commune of 1871 when the Third Republic was established, and French society was henceforth marked by the separation of Church and State.
パウレスクによれば、ユダヤ人の革命派への支援は、ブルジョアジーの第三身分を強化するためのものであり、当初は帝国主義的な野心を持つにもかかわらず、ナポレオンを支持していた。しかし、ナポレオンの専制政治が自分たちの計画にとって危険なものになりつつあることを知ったメイソンたちは、ナポレオンを倒すために活動するようになった。この時代を通じて、彼らはヨーロッパのいくつかの国家で徐々に自由を獲得し、その恩恵を受けていた。しかし、彼らの究極の目的である完全な革命は、ブルジョア資本主義のリベラリズムを、社会主義共和国の設立につながる主要な政治運動として押し進めようとした、1848 年の革命まで明らかにされることはなかった。後者の目的は、1871 年のパリ・コミューンを経て第三共和制が成立し、以後、フランス社会が政教分離を標榜するようになったことで達成された。

こちらもご参照💓
↓
☆ユダヤ人の敵は「キリスト教」　～　フランス革命の意味

☆「バルフォア宣言」と「ユダヤ革命（Jewish Revolution）」とアメリカの第一次世界大戦参戦

The real aims of all Masonic republics were to destroy monarchies, abolish Christianity from the education of the public, and to convert the people into a proletariat that could easily be made to serve the ambitions of Judah. Based on Bernard Lazare’s work L’Antisémitisme, son histoire et ses causes (Anti-Semitism: Its History and Its Causes) (1894), the religious subversion of the Masons is related by Paulescu also to the Kulturkampf that Bismarck conducted against the Roman Catholic Church between 1872 and 1878 and to the Jules Ferry laws of 1882 that mandated secular education in France.
すべてのメイソン共和国の真の目的は、君主制を破壊し、国民の教育からキリスト教を廃止し、国民をユダヤ人の野心に容易に従わせることができるプロレタリアートに改造することだったのである。ベルナール・ラザール氏の著作『反ユダヤ主義：その歴史と原因』（ 1894 年）に基づき、メイソンの宗教的破壊行為は、ビスマルクが 1872 年から 1878 年にかけてローマカトリック教会に対して行った文化闘争、フランスで（宗教色を持ち込まない）普通教育を義務付けた 1882 年のジュール・フェリー法にも関連しているとパウルスク氏は述べている。

ジョージ・ワシントン・メイソン国立記念碑（バージニア州）

☆『Introduction to Two Treatises on Jews and Freemasonry: Édouard Drumont and Nicolae Paulescu』 The Unz Review • An Alternative Media Selection

本日の書物　：　『ガリツィアのユダヤ人 (新装版) ：ポーランド人とウクライナ人のはざまで』　野村真理　人文書院

戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

客観的に情勢を判断する必要があります。

それでは、この書物を見ていきましょう！

『　西ヨーロッパを市場とするポーランド産の穀物や森林資源の輸出は、すでに一五世紀末から活況を呈していたが、【一六世紀にいたり、人口の増加した西ヨーロッパで穀物価格が上昇】すると、【ポーランド産の安価な穀物の輸出にさらなる拍車がかかった】。【ウクライナ地方の大部分】は、一五六九年のルブリン合同までリトアニア大公国に属していたが、それが【ポーランド王国領に編入されると、穀物輸出の好況に勢いづくポーランドの貴族たちは、西ヨーロッパ向けの市場作物を増産するため、競ってウクライナ地方に進出】する。彼らは、開墾や【ルーシン人（ルテニア人）の農民の土地を奪うことによって領主直営地を拡大し、直営地での労働力を確保するため、領地内の農民の移動を制限して苛酷な賦役を課した】。

☆「黒海の海に機雷を設置しているウクライナに問題がある」

バルト海貿易の中心港グダンスク（ダンツィヒ）からの穀物輸出量は、一六世紀を通じて一〇倍に急増する。ポーランドが西ヨーロッパから輸入したのは、毛織物をはじめとする手工業製品、植民地物産、ワインなどであったが、貿易のバランスはポーランド側の輸出超過であった。

1619 年、ポーランド・リトアニア共和国の最大版図（緑）

ポーランド・リトアニア国は、その版図が広大であったばかりでなく、この貿易によって経済的にも大いに繁栄した。そして、【領主経営地の拡大と市場作物増産のための賦役の強化】が、【領主の貴族には天国】を、【農奴化されたルーシン人農民には地獄】といわれた状況を作り出すなかで、【貴族の領地経営に深くかかわり、彼らと繁栄をともにしたのがユダヤ人である】。』

「 allusion （ほのめかし・暗示）」の 2 つの判断基準

いかがでしょうか？

今回ご紹介させていただく書物は、ユダヤ人オリガルヒの手によって、戦争を引き起こし、国内が荒廃する一方のウクライナで、その南西部を中心（ポーランド南部も含む）とした「ガリツィア」という地域における、ポーランド人・ユダヤ人・ウクライナ人の非常に複雑な関係を、歴史的事実に基づいて解説がなされている良書で、本書を御覧になれば、「なぜ、ユダヤ人が嫌われるのか」が理解でき、現在のウクライナにおける戦争をもたらしたユダヤ人オリガルヒらの戦争目的も正しく推測することができるようになる当ブログお薦めの書物となります。少なくとも、「ユダヤ人は一方的な被害者である」とか、「ウクライナがかわいそう」という的外れな考え方が、本書一冊だけで消し去れること間違いなしで、ユダヤ・キリスト教的善悪二元論でしか物事を思考できなくなっている多くの日本国民に広く読まれるべきだと考えます。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

（死亡症例数）÷（感染症例数）＝（致死率）

※（　　）内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

アメリカ　：　1,029,435（1,028,998）÷91,183,916（91,008,907）＝0.0112・・・（0.0113）　「1.12％（1.13％）」

イタリア　：　171,882（171,638）÷20,952,476（20,898,059）＝0.0082・・・（0.0082）　「0.82％（0.82％）」

日本　：　32,426（32,304）÷12,359,275（12,137,977）＝0.0026・・・（0.0026）　「0.26％（0.26％）」

さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス（1818 - 1883） が生まれる約 200 年ほど前の時代（日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代）に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ（ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624） という名の人物がいて、その後の「ドイツ思想」に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学（Christian theosophy）」・「ベーメ神智学（Boehmian theosophy）」 なるものが世に生まれることになります。（詳しくはこちらから💓）

ヤーコプ・ベーメ（ヤコブ・ベーメ）

そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。

世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである（詳しくはこちらから💓）

そして、その影響を受けたのがプロイセン（ドイツ）の哲学者イマヌエル・カント（1724 - 1804） で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

イマヌエル・カント

たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない（詳しくはこちらから💓）

また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル（1770 - 1831） も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる（詳しくはこちらから💓）

で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン（1870 - 1924） で、彼らが言っているのは次のようなことです。

カール・マルクス

私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

ウラジーミル・イリイチ・レーニン

われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう（詳しくはこちらから💓）

このように、ドイツで生まれた「キリスト教神智学（Christian theosophy）」・「ベーメ神智学（Boehmian theosophy）」を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた「ベーメ神智学（Boehmian theosophy）」が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために「悪なるもの」を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に「極左おパヨク」と呼ばれる連中は、その影響をもろに受けてしまうほどの「おバカ」で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な「贖罪（しょくざい）」の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償（つぐな）い・贖（あがな）いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制（oligarchy／オリガルキー）」の下で、人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し（ ← これが、ポリコレｗ）、人々の “自由” を奪う極めて「権威主義的な統制社会の再構築」を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在、私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていない、という状況にあるということです。

Hunter Biden Soros Linked to Biolabs in Ukraine

その 「寡頭制（oligarchy／オリガルキー）」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム（全体主義者） でもあったロベルト・ミヒェルス（ロベルト・ミヘルス） が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』（iron law of oligarchy） を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学（Christian theosophy）」・「ベーメ神智学（Boehmian theosophy）」の影響を見ることができます。（詳しくはこちらから💓）

ロベルト・ミヒェルス（ロベルト・ミヘルス）

また、「寡頭制（oligarchy／オリガルキー）」と同根の言葉である 「オリガルヒ（oligarch）」 につきましても、ロシア（詳しくはこちらから💓）やウクライナ（詳しくはこちらから💓）の事例から、そこには少なからぬ「ユダヤ人（＝ユダヤ教徒）」（こちらもご参照💓）が存在していることも判明しました。

さらには、ウクライナとユダヤ人（＝ユダヤ教徒）と特異な関係を、ウマン（ウーマニ）巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。（詳しくはこちらから💓）

そこで、現在 “ユダヤ人” （民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ）という存在に着目し、より一層理解を進めるために、様々な論文を見ているところとなります。

☆『初期ユダヤ教と原始キリスト教団における解釈と受容 : 「霊」と「天使」の概念の変遷を辿る』大澤香

それでは早速、続きを見て参りましょう。

『　2 章初期ユダヤ教
　「初期ユダヤ教」という時代区分は、狭くは前 2 ～後 2 世紀、広くは前 6 ～後 1、2 世紀など研究者によって様々に定義されるが (69)、ここでは捕囚後の第二神殿時代に再建した神殿とモーセ五書（トーラー）を柱とする改革が行われ、トーラーの絶対的な重要性のもとに特徴的でしかし多様な聖書解釈がなされていった時期を指してこの用語を用いたい (70)。TovTov (71) は「逆説的だがモーセ五書への関心の高まりが紀元前最後の数世紀間に多種多様な本文形式の創出に寄与した」と指摘する (72)。本章では聖典としての聖書テキストの解釈が著しく発達した初期ユダヤ教の時代状況の中での具体的な読者・解釈者の視点に焦点を当てつつ、テキストと彼らとの間に成立した特徴的で多様な解釈を分析する。解釈者の視点を想定することによって、特にこの時期に発達した「霊（聖霊）」「天使」の概念がいかに重要かつ特徴的な形象であったのかを示すことができるだろう。

2 - 4 初期ユダヤ教における文学技法

　ここでは初期ユダヤ教の時代に特徴的な文学技法を確認することで、この時代の聖書解釈の特徴を検討する。

2 - 4 - 1 死海文書における文学手法としての「allusion」
　…次に、allusion と判断する際の基準として 2 点挙げられ、2 つの基準を満たしている場合は「確実な allusion 」、A の基準のみを満たす場合は、「聖書的言語の使用」あるいは「弱い allusion 」と考えられるとする (182)。　

A. 「しるし」の同定。
　「しるし」として認められるのは以下のもの。
( a ) ヘブライ語聖書で一度しか用いられていない語との一致。
( b ) 両方のテキストにおいて類似の統語的関係にあり、ただ一つ同定が可能な聖書箇所においてこのつながりの中で成立するもの。
( c ) より一般的に見られるフレーズがそれにも拘わらず意味や文脈の類似をただ一つの同定可能な聖書箇所との間に持っている場合。
( d ) b と c において「ただ一つの同定可能な聖書箇所」の要求は、それが統一体と見られる解釈的あるいはその他の関係のためになされるのであれば、例外的に箇所のグループに拡大され得る。

B. 借用側のテキストが、借用されるテキストの特定の解釈へと読者を向ける。
( a ) 借用される箇所の文脈への気づきが採用側の箇所の意味や重要性に貢献する＝すなわち何らかの方法でそれらの文脈が比較され対照される。
( b ) 言葉遊びやアイロニーや言葉の多様性や他のテキストや文脈との並置などの詩的な仕掛けの使用。
( c ) クムランに存在するほかのテキストに見られ、それゆえに概念上の読者によって認識が可能と考えられるところの借用される箇所の基礎となる証拠。
( d ) 他のクムランテキストで使われている解釈方法の使用の証拠。
( e ) 借用されたテキストの知識が借用側のテキストに意味を加えるということの根拠を示し得る他のいかなる示唆するもの。

(182) ibid., pp.50 - 4. これらの基準は、厳格なルールというよりも基礎的なものであり、芸術的な判断の余地があると述べられている（ibid., p.54）。』

ということで、本日はここまでとさせて頂きます。

☆安倍元首相銃撃された演説場所、奈良県警が「後方の警備が難しい」と他党には指摘していた　奈良県警の指摘に従い、今年4月、立憲民主党などはその場所での演説を断念

続きは次回に♥

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