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    親子チョコ💗(500冊以上の良質な書籍のご紹介)

    子どもたちの教育のため、また、その親である私たち自身が学ぶための、読まれるべき良質な書籍のみをご紹介させていただきます。

     >  ユダヤ >  ガリツィア・ユダヤ人 ~ 1993 年 : 独立二周年を迎えたばかりのウクライナ

    ガリツィア・ユダヤ人 ~ 1993 年 : 独立二周年を迎えたばかりのウクライナ

    A storm is coming 433



    本日のキーワード : ガリツィア、ウクライナ、ポーランド、ユダヤ人、ユダヤ教、キリスト教、フリーメイソン



    Introduction to Two Treatises on Jews and Freemasonry: Édouard Drumont and Nicolae Paulescu
    ユダヤ人とフリーメイソンに関する二つの論考の紹介:エドゥアール・ドリュモンとニコラエ・パウレスク ②

    Jewish Freemasonry Cover

    Jewish Freemasonry: Two Treatises by Éduard Frumont & Nicholae Paulescu
    ユダヤ人フリーメイソン:エドゥアール・ドリュモン&ニコラエ・パウレスクによる二つの論考

    with an Introduction by Alexander Jacob
    アレクサンダー・ジェイコブによる序文付き

    Contents
    目次

    Introduction — Alexander Jacob
    序文 - アレクサンダー・ジェイコブ

    I. “The Freemasons” (Jewish France, Book VI, Chapter 1) — Édouard Drumont
    I. “フリーメイソン” ( 『ユダヤ系フランス人』 第六巻第一章 ) - エドゥアール・ドリュモン

    II. “Freemasonry,” from The Hospital, the Qur’an, the Talmud, the Kahal, and Freemasonry, Ch. V – Nicolae Paulescu
    II. “フリーメイソン” ホスピタル、コーラン、タルムード、カハルから 第五章より - ニコラエ・パウレスク


    Édouard Drumont: “The Freemasons”
    エドゥアール・ドリュモン : フリーメイソン

    Of the two authors presented here, Édouard Drumont (1844–1917) was indeed one of the first to insist that the entire Masonic enterprise was Jewish in origin even though he based his conviction on Masonic texts that had been available in France from the late eighteenth century.[2] Drumont was a French journalist who wrote many works on the Jews including La France juive: Essai d’histoire contemporain, 2 volumes (1886), Testament d’un antisémite (1891), Les Juifs et l’affaire Dreyfus (1899), La Tyrannie maçonnique (1899), Les Juifs contre la France (1899) and Le Peuple juif (1900). Drumont also ran a newspaper La libre parole, which was markedly anti-Semitic. In 1899 he founded the ‘Ligue antisémitique de France’ and argued for the exclusion of Jews from society.
    ここで紹介する二人の著者のうち、エドゥアール・ドリュモン ( 1844 - 1917 ) は、18 世紀後半からフランスで入手可能だったメイソンのテキストをもとにしながらも、メイソン事業全体がユダヤ人に由来すると最初に主張した一人であることは確かである。ドリュモンはフランスのジャーナリストで、「La France juive (フランス系ユダヤ人) 」 などユダヤ人に関する多くの著作がある : 「現代史に関するエッセイ」 全 2 巻 ( 1886 年)、「反体制者の証言」 ( 1891 年)、「ユダヤ人とドレフュス事件」 ( 1899 年)、「メイソン専制政治」 ( 1899 年)、「フランスに抗するユダヤ人」 ( 1899 年)、「ユダヤの人々」 ( 1900 年)など。また、ドリュモンは 『La libre parole (言論の自由) 』 という新聞を発行していたが、この新聞は著しく反ユダヤ的であった。1899 年、彼は 「フランス反ユダヤ同盟」 を設立し、ユダヤ人を社会から排除することを主張した。

    The last book of Drumont’s Jewish France contains three chapters devoted to the three Judeocentric groups portrayed to be persecuting Catholic France, the first chapter on the Freemasons, the second on the Protestants and the third on the Jews. Drumont begins his chapter on Freemasonry by pointing out the peculiarly Jewish nature of Freemasonry. Freemasonry is not a variety of Freethought since freethinkers like Lord Byron and Delacroix at least “do not attack our citizenship rights, our human rights, and our rights as Frenchmen. “ Rather, it is an essentially Jewish institution and imbued with a specially Jewish character.
    ドリュモンの 「ユダヤ系フランス人」 の最終巻は、カトリック系フランス人を迫害していると描かれた三つのユダヤ系集団、第一章がフリーメイソン、第二章がプロテスタント、第三章がユダヤ人に割かれた章からなっている。ドリュモンはフリーメイソンの章で、フリーメイソンのユダヤ人特有の性質を指摘することから始めている。フリーメイソンは自由思想の一種ではない。バイロン卿やドラクロワのような自由思想家は少なくとも 「われわれの市民権、人権、フランス人としての権利を攻撃しない」 からだ。それどころかこれは本質的にユダヤ教の制度であり特別にユダヤ的な性格を帯びているのである。

    Is Zelensky a Cousin of George Soros?

    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記

    『Introduction to Two Treatises on Jews and Freemasonry: Édouard Drumont and Nicolae Paulescu』 The Unz Review • An Alternative Media Selection



    本日の書物 : 『ガリツィアのユダヤ人 (新装版) : ポーランド人とウクライナ人のはざまで』 野村 真理 人文書院



    戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

    そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

    私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

    客観的に情勢を判断する必要があります。

    それでは、この書物を見ていきましょう!




    『 かつて【ガリツィア】と呼ばれた地域にはじめて足を踏み入れたのは、ウィーンで在外研究に従事していた一九九三年八月末のことである。【ガリツィア・ユダヤ人】の歴史をたどる研修旅行で、私以外は、ドイツとオーストリアの研究者やフリーのライターなど、総勢三〇人が参加した。一行はポーランドのクラクフで現地集合した後、プシェミシルを経由してポーランドとウクライナの国境を越え、【西ウクライナの古都リヴィウ (ルブフ、レンベルク) 】に入った。それからリヴィウを拠点に周辺の町を回り、コロミア経由でチェルニウツィ (チェルノヴィツ) に抜けた。

    ガリツィアの地図(20世紀)
    ガリツィアの地図 ( 20 世紀)

    リヴィウ(レンベルク)の位置
    リヴィウ (レンベルク) の位置

     【当時、独立二周年を迎えたばかりのウクライナには、まだ通貨がなく、リヴィウの路上で両替人から米ドルと引き替えに渡されたのは、クーポンと書かれた紙切れだった】。大通りから一歩、舗装がはがれた路地裏に入ると、薄汚れた建物と同様、市民生活のくたびれぶりが目についた。しばらく滞在した【リヴィウの中級ホテルの女主人は、食事を用意しようにも食料品が手に入らないと、客の私たちに向かってたらたらと不平を言う】。はじめのうちシャワーこら弱々しく出ていたぬるま湯は、やがて水に変わり、夏とはいえ身体を洗い終わる頃には骨の髄まで冷え切って、【清潔とは言い難いベッドの毛布】にくるまっても震えがとまらない。旅行者には必須の【公共トイレの惨状】は、ここに書くのも憚られ、このときばかりは女であることの不運を呪った。

    ガリツィアの紋章
    ガリツィアの紋章

     しかし私は、【ガリツィアの欠乏や不潔】にはたいして同様しなかった。というのも私が本を読みかじって知っていたガリツィアとは、一八四八年に東ガリツィアのチョルトキフで生まれた【ユダヤ人】のドイツ語作家カール・エーミール・フランツォースのガリツィアだったからだ。フランツォースの名を有名にしたガリツィア三部作の第一作 『半アジアから』 (一八七六年)で、【 「半アジア」 という名でくくられた地域】とは、【オーストリア帝国領ガリツィア、ブコヴィナおよび両地域と境を接する南ロシアの一帯】で、【民族的にはポーランド人、ウクライナ人、すなわち当時のドイツ語でいうところのルテニア人、それにユダヤ人と少数のドイツ人が混在】する地域である。そこでフランツォースが見た【ユダヤ人町の光景】などは、どこも同じで、【 「ぬかるみの海」 に 「むっとかび臭い家々」、そこに 「カフタンを着て、不潔さに凝り固まったようなユダヤ人」 がたむろ】していた。』

    日の丸

    義人エノク - 天から遣わされた地上における太陽暦の証人


    いかがでしょうか?

    今回ご紹介させていただく書物は、ユダヤ人オリガルヒの手によって戦争を引き起こし国内が荒廃する一方のウクライナで、その南西部を中心 (ポーランド南部も含む) とした 「ガリツィア」 という地域におけるポーランド人・ユダヤ人・ウクライナ人の非常に複雑な関係を、歴史的事実に基づいて解説がなされている良書で、本書を御覧になれば、「なぜ、ユダヤ人が嫌われるのか」 が理解でき、現在のウクライナにおける戦争をもたらしたユダヤ人オリガルヒらの戦争目的も正しく推測することができるようになる当ブログお薦めの書物となります。少なくとも、「ユダヤ人は一方的な被害者である」 とか、「ウクライナがかわいそう」 という的外れな考え方が、本書一冊だけで消し去れること間違いなしで、ユダヤ・キリスト教的善悪二元論でしか物事を思考できなくなっている多くの日本国民広く読まれるべきだと考えます。

    読書 女性 4-29

    それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

    (死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)

    ※(  )内は前回の数値

    ashibansda.jpg
    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 1,026,940(1,026,900)÷90,396,675(90,374,297)=0.0113・・・(0.0113) 「1.13%(1.13%)」
    ashibansda1.jpg

    イタリア : 170,875(170,796)÷20,660,065(20,608,190)=0.0082・・・(0.0082) 「0.82%(0.82%)」
    ashibansda2.jpg

    日本 : 31,898(31,873)÷11,372,555(11,196,063)=0.0028・・・(0.0028) 「0.28%(0.28%)」
    ashibansda3.jpg









    さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓

    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)

    そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。

    世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである詳しくはこちらから💓

    そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    イマヌエル・カント
    イマヌエル・カント

    たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない詳しくはこちらから💓

    また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

    世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる詳しくはこちらから💓

    で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

    カール・マルクス
    カール・マルクス

    私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

    ウラジーミル・イリイチ・レーニン 1
    ウラジーミル・イリイチ・レーニン

    われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう詳しくはこちらから💓

    このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中はその影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていないという状況にあるということです。

    Hunter Biden Soros Linked to Biolabs in Ukraine





    その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓

    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)

    また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア詳しくはこちらから💓) やウクライナ詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

    A storm is coming 245





    さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓

    ウーマニ

    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために様々な論文を見ているところとなります。

    fhdeusid.jpg
    『初期ユダヤ教と原始キリスト教団における解釈と受容 : 「霊」と「天使」の概念の変遷を辿る』大澤 香

    それでは早速、続きを見て参りましょう。

    『 2 章 初期ユダヤ教
     「初期ユダヤ教」 という時代区分は、狭くは前 2 ~ 後 2 世紀広くは前 6 ~ 後 1、2 世紀など研究者によって様々に定義されるが (69)、ここでは捕囚後の第二神殿時代に再建した神殿とモーセ五書 (トーラー) を柱とする改革が行われトーラーの絶対的な重要性のもとに特徴的でしかし多様な聖書解釈がなされていった時期を指してこの用語を用いたい (70)。TovTov (71) は 「逆説的だがモーセ五書への関心の高まりが紀元前最後の数世紀間に多種多様な本文形式の創出に寄与した」 と指摘する (72)。本章では聖典としての聖書テキストの解釈が著しく発達した初期ユダヤ教の時代状況の中での具体的な読者・解釈者の視点に焦点を当てつつテキストと彼らとの間に成立した特徴的で多様な解釈を分析する。解釈者の視点を想定することによって、特にこの時期に発達した 「霊 (聖霊) 」 「天使」 の概念がいかに重要かつ特徴的な形象であったのかを示すことができるだろう。

    2 - 3 「天使」 概念の発達

     2 - 2 では初期ユダヤ教のコンテキストを確認しながら、当時のエルサレム神殿体制から離れたセクトグループの実践において神殿での犠牲礼拝に置き換わる内面の回心・悔い改めを重視する 「聖化」 儀礼としての洗礼が発達したこと、この聖化のしるしとしてセクトメンバーには 「聖霊」 が与えられているとの認識があったと考えられることを確認した。 次にここでは共同体と天使概念との関係の考察へと進む従来第二神殿時代における発達が指摘される 「天使 」 概念についてセクトメンバーがいかに独特の認識を持っていたのかを見ることで先のセクトにおける 「聖化」 概念の発達をより十分に理解することができであろう


    2 - 3 - 1.エノク書
     こではまずクムランから多くの写本が発見されたエノク書を取り扱う。この書物は、人 (義) の昇天 と暦と祭司制の秘儀に深く関連している 。以下に Elior の報告を基に現存する 4 つのエノク書についてまとめる (151)。

      …エノク書の主人公エノクについて、Elior の報告 (152) に基づきつ以下の点を指摘する。

    E. 天使エノク
     エノク時と場所の境界を超越して地上から天へと神の意志によって上げられた神秘的な祭司的ヒー ロの原型である。エノクは時間と場所の神的秘儀を学ぶために人と天使を区別する制限よりも上に上がる。神のところに取られたエノクに、天使が見えるものと見えないもの、しるしと数字の間の相互関係を教え、地上に戻ったエノクは自然の掟・数に関する神的秩序と儀礼の規則の間の同時性 (天体 = 天上の神的秩序と地上での礼拝同時性) を証言する (158)。

    F. 暦と天地創造
     このように義人エノクが書記・祭司・天使の性質によって描かれながら天から遣わされた地上における太陽暦の証人とされる意義は以下のように分析される (159)。


     ヨベル書 7 から成る歴史的宗教的時間の構成に文書のすべてを捧げ天使的視点からエノク物語を語っている (4 : 17 - 9 )。すなわち天使になった一人の人間 (エノク) に天使によって伝えられた太陽暦の厳守はimitatio angelorum (天の空間における秘められた天使の礼拝の模倣) であるとヨベル書は解釈しているのであるこのように太陽暦を天使礼拝と重ねる意味はこの暦が天によって根拠づけられたものであることを述べることにある
     「安息日の犠牲の歌」 は、時間の秩序が神の秩序・天上の永遠の教えから来ており自然の中に刻印され天使たちによって守られていることを示す
     天によって根拠づけられていると主張されるところの太陽暦は太陰暦を採用するエルサレム神殿体制とは対照的にクムラン共同体で採用されている暦であったこの太陽暦は共同体の祭司体制によって主張され維持された。クムランで発見されたエノク書とヨベル書に説明されている天の知識は、24 の祭司的巡業の週毎の礼拝サイクルを証しするものであり、7 を基準とした 52 週の循環で 4 × 13 週に分けられているクムラン文書は時間の 7 つの分割 (しるし、月、季節、週、日、安息日、ヨベルの年) の分割の起源が “天使的なもの” であると主張する (4Q227 f2、11Q12 f f4)。7 年ごとのサバティカルとヨベルの年 ( 7 × 7 + 1 ) はシャバットとシャヴオット ( 50 日目) の関係と同じである 。クムラン版のヨベル書においてシャバットは天使たちと共に 7 日毎に天上と地上において守られる (4Q216 7 : 5-13 )。
     宗教暦は自然と超歴史の秩序とを折り合わせる神の契約への証言として守られるこの時間のパターンは天使と祭司の礼拝において天と地をつなぐ“自らを義人と自覚していた” クムラン共同体における祭司制度で維持されていた太陽暦のパターンが天において根拠づけられているものであることを主張するためにこれらの文書は創 1 章の天地創造の記述との一致を主張しつつこの暦のパターンが天地創造のその最初から予め定められていたものであることを主張するのである (160)。


     クムラン 共同体が天地創造との一致を主張しつつ太陽暦の正当性を主張した理由を、共同体において 「天使」 が何を意味したのかを明らかにしつつ 更に検討する。


    (158) ヨベ 7:39、10 : 17、1エノ 33 : 3 - 4 ( 番人の書 )、1エノ 75 : 2 - 3 (天の光の書)、1エノ 82 : 6 - 7、2エノ 22 : 10 - 23 : 2 。

    (159) ibid., pp.99 - 103 から要点を記す。

    (160) 天地創造の時から存在したとされる天使も、この主張を支持するだろう 。.』


    ということで、本日はここまでとさせて頂きます。











    続きは次回に♥




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