2022-05-30 (Mon)

本日のキーワード : 隷従への道、ハイエク、自由主義、集産主義、社会主義、全体主義、排他的、党派的
The Jewish Hand in World War Three
第三次世界大戦におけるユダヤ人の役割 ①
Free Speech versus Catastrophe
言論の自由vs破滅

Thanks to the ongoing conflict in Ukraine, we indeed seem to be rushing headlong into a major war—possibly a World War Three, possibly the world’s first (and perhaps last) nuclear war. Ukraine leadership and their Western backers seem hell-bent on fighting to the last man, and Vladimir Putin, as an old-school Cold Warrior, seems equally determined to press ahead until achieving “victory.” The cause seems hopeless for Ukraine, who cannot reasonably expect to prevail in an extended conflict with one of the largest militaries on Earth. At best, they may bleed Russia over a period of months or years, but only at the cost of massive blood-letting themselves. It seems that Ukraine will be the loser in this struggle, no matter what comes.
ウクライナで進行中の紛争のおかげで、私たちは本当に大きな戦争、おそらく第三次世界大戦、おそらく世界初の (そしておそらく最後の) 核戦争にまっしぐらに突入しているようだ。ウクライナの指導者とその西側支援者は、最後の一人まで戦うことに執念を燃やしているようであり、プーチンも旧来の冷戦戦士として、「勝利」を手に入れるまで突き進む決意を固めているようである。ウクライナにとっては絶望的な状況であり、地球上で最大の軍事力を持つ相手との長期にわたる紛争で勝利することは合理的に期待できない。せいぜい数カ月から数年の間にロシアから血を流すことができるかもしれないが、その代償は自分たちが大量に血を流すことである。どんなことがあっても、ウクライナはこの闘争の敗者となるようだ。

In the Western media, we are presented with a remarkably simplified storyline: Putin is an evil warmonger who simply wants to extend Russian territory; to this end, he is exploiting events in Ukraine, deploying his military ostensibly to support the Russian-speaking districts of Luhansk and Donetsk in the Donbass region of eastern Ukraine. But this is just cover, they say, for his mad quest to rebuild the Russian empire. In pursuit of his goal, he is willing to inflict any amount of material damage and kill any number of civilians. Fortunately, say our media, Putin has thus far been largely contained; the brave Ukrainian fighters are constantly “reclaiming” land, Russia’s advance has “stalled,” and indeed, Russia seems to be in danger of losing.
欧米のメディアでは、驚くほど単純化されたストーリーが紹介されている。プーチンは、単にロシアの領土を拡大したいだけの邪悪な戦争屋である。この目的のために、彼はウクライナでの出来事を利用し、表向きはウクライナ東部のドンバス地域のルハンスクとドネツクのロシア語圏を支援するために軍隊を派遣している。しかし、これはロシア帝国を再建するという彼の狂った探求のための隠れ蓑に過ぎない、と彼らは言う。そのためには、あらゆる物的損害を与え、多くの民間人を殺すことも厭わない、と。幸いなことに、我が国のメディアは、プーチンは今のところ概して抑え込まれていると言っている。勇敢なウクライナの戦士たちは絶えず土地を 「取り戻し」、ロシアの進撃は 「停滞」 し、実際、ロシアは敗北の危機に瀕しているようである。
Consequently, the US and its allies must do all they can to “aid” and “support” the brave Ukrainians and their beleaguered but heroic leader, Volodymyr Zelensky. No amount of money, no assortment of deadly weaponry, no military intelligence, is too much. Like World War Two, this “war” is an unconditional struggle of Good versus Evil; therefore the West, as the moral paragon of the world, must step up, undergo sacrifice, and ensure that Good prevails.
その結果、米国とその同盟国は、勇敢なウクライナ人とその苦境にありながらも英雄的なリーダーであるヴォロディミル・ゼレンスキーを「援助」し「支援」するためにできる限りのことをしなければならなくなった。資金も、殺傷力のある武器の品揃えも、軍事情報も、どれをとっても多すぎることはない。第二次世界大戦のように、この 「戦争」 は善と悪の無条件の闘いである。したがって、西側諸国は世界の道徳的模範として、善が勝つように犠牲を払って立ち上がる必要がある。

And indeed, the financial support from just the United States is breathtaking: As of early May, Congress has approved $13.6 billion in aid, much of it for direct Ukrainian military support. And yet this would only cover costs through September. Thus, president Biden recently called for an additional package of $33 billion, which would include over $20 billion in military and security aid, and, surprisingly, $2.6 billion for “the deployment of American troops to the region,” in order to “safeguard NATO allies.” Incredibly, Congress responded by approving $40 billion, bringing the total aid thus far to $54 billion. For perspective, this represents over 80% of Russia’s annual defense budget of $66 billion. (By contrast, America allocates well over $1 trillion—that is, $1,000 billion—annually in direct and indirect military expenditures.)
そして実際、アメリカ国内からの資金援助には目を見張るものがある。5 月上旬の時点で、米国議会は 136 億ドルの援助を承認しており、その多くはウクライナの軍事支援に充てられる。しかし、これは 9 月までの費用に過ぎない。その中には 200 億ドル以上の軍事・安全保障援助と、驚くべきことに 「NATOの同盟国を守る」 ために 「この地域に米軍を派遣する」 ための 26 億ドルが含まれている。信じられないことに、議会は 400 億ドルを承認し、これまでの援助の総額は 540 億ドルに達した。ちなみに、これはロシアの年間国防予算 660 億ドルの 8 割強に相当する。(これに対してアメリカは、年間 1 兆ドル以上、つまり 10,000 億ドルもの軍事費を直接・間接に支出しているのである)。
☆『戦争とカネ』立花 聡 世界経済評論IMPACT
Notably, such unconditional support and defense of Ukraine is a virtually unanimous view across the American political spectrum, and throughout Europe. Right and left, conservative and liberal, working class or wealthy elite, all sectors of society are apparently united in opposition to the evil Putin. In an era when virtually no issue garners unanimous support, the Ukrainian cause stands out as an extremely rare instance of bipartisan, multi-sector agreement. The rare dissenters—such as Fox News’ Tucker Carlson and a handful of alt-right renegades—are routinely attacked as “Russian assets” or “tools of Putin.” There is no room for disagreement, no space for debate, no opposing views allowed.
特に注目すべきは、このようなウクライナへの無条件の支援と防衛は、アメリカの政治的領域全体、そしてヨーロッパ全体でほぼ一致した見解であることだ。右派も左派も、保守もリベラルも、労働者階級も富裕層のエリートも、社会のあらゆる層が悪者プーチンに反対することで一致しているようである。事実上、どのような問題でも満場一致の支持を得ることができない時代にあって、ウクライナの問題は超党派でさまざまなセクターが合意する極めて稀な例として際立っている。Fox Newsのタッカー・カールソンや一握りのオルト・ライトの反逆者といった稀な反対者は、日常的に 「ロシアの手先」 「プーチンの手下」 として攻撃される。異論を挟む余地はなく、議論の余地もなく、反対意見も許されない。

In fact, though, this is yet another case of what I might call the “unanimity curse”: when all parties in American society are united on a topic, any topic, then we really need to worry. Here, it seems that the reality is of a potent Jewish Lobby, exerting itself (again) in the direction of war, for reasons of profit and revenge against a hated enemy. There is, indeed, a Jewish hand at work here, one that may well drive us into another world war, and even a nuclear war—one which, in the worst case, could mean the literal end of much of life on this planet. The unanimity comes when all parties are subject, in various ways, to the demands of the Lobby, and when the public has been misled and even brainwashed by a coordinated Jewish media into believing the standard narrative.
しかし、実はこれも 「満場一致の呪い」 と呼ぶにふさわしい事例である。アメリカ社会のすべての政党が、あるテーマについて一致したとき、どんなテーマでも、本当に憂慮しなければならないのである。この場合、現実には強力なユダヤ人ロビーが、利益追求と憎むべき敵への復讐のために、(再び) 戦争の方向へと向かって威力を発揮しているように思われる。確かに、ここではユダヤ人の手による工作が行われている。それは、私たちを再び世界大戦、さらには核戦争に駆り立てるかもしれないものである。- 最悪の場合、この地球上の多くの生命が文字どおり絶滅することになるかもしれない。すべての関係者が様々な形でロビーの要求に応じ、国民がユダヤ系メディアによって欺かれ、洗脳され、お決まりのシナリオを信じるようになったとき、満場一致が実現するのである。

The best cure for this catastrophic situation is unrestricted free speech. The Lobby knows this, however, and thus takes all possible measures to inhibit free speech. Normally, such a struggle ebbs and flows according to the issue and the times; but now, the situation is dire. Now more than ever, a lack of free speech could be fatal to civilized society.
この破滅的な状況に対する最良の治療法は、無制限の自由な言論である。しかし、ロビーはこのことを知っているので、言論の自由を阻害するためにあらゆる手段を講じる。通常、このような闘争は争点や時期によって流動的であるが、今は悲惨な状況である。言論の自由の欠如は、文明社会にとって致命的となりかねない。



☆『The Jewish Hand in World War Three』 The Unz Review • An Alternative Media Selection
☆投資家サーベイ結果発表 「岸田政権、支持しますか?」
本日の書物 : 『隷従への道』 フリードリヒ・ハイエク 日経BP
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【集産主義思想が内包する矛盾の一つ】は、個人主義の申し子である【人道的倫理観に依拠しながらも、その倫理観が実際には少数集団にしか適用されないこと】である。【社会主義】は、理論的には国境を越えて適用できるはずだが、いざ実行に移すと、ロシアであれドイツであれ、【たちまち激越な国粋主義に陥る】。欧米社会の人々が空想する 「自由主義的社会主義」 が理論倒れに終わる一因も、【社会主義を実践した国が必ず全体主義に行き着く一因も、ここにある】。【集産主義】には、人道的自由主義という幅広い理想を受け入れる余地はなく、【全体主義という狭い排他主義しか受け入れることはできない】。
ある集団あるいは国家が個人より上に位置づけられ、個人の目的に優先する固有の目的を持っているとすれば、集団目的に奉仕する人だけが、そのメンバーと見なされることになる。となれば個人が尊敬されるのは、あくまで集団のメンバーとして集団の共通の目的のために尽くす場合に限られる。さらに言えば、個人の尊厳は人間としての尊厳ではなく、ひとえに集団のメンバーであることに由来する。人道主義や世界主義のような思想は個人の権利を尊重する思想からしか生まれないのであって、集産主義の発想からは出てこない。
以上のように、【集産主義社会】は個人が単一の目的をめざすか、そうした目的が設定される範囲でのみ成立するのであるが、さらにいくつかの要因から、この主義は【排他的、党派的になりやすい】。中でも重要なのは、【人間が何らかの集団に加わりたがるのは、劣等感が原因であることが多い】ことだ。【集団の一員になることで、集団外の人に対して優越感を得られ、劣等感を払拭できる】わけだ。【そのような野蛮な本能】は、集団内では抑えなければならないにしても、【外に向かって集団行動をとる際には思い切り発揮して差し支えない】。おそらくこのことが、個人を集団に惹き付け、一体化させるのだろう。そう考えると、アメリカの哲学者ラインホールド・ニーバーの著書のタイトル 『道徳的人間と非道徳的社会』 (邦訳白水社刊 )は、核心を突いていると言えよう(もっとも、この論文の結論にはほとんど賛同できない)。ニーバーが別のところで書いたように、【 「現代人には、自分の悪行を集団のせいにして、自分は悪いことはしていないと考える傾向が強まっている」 ことはまちがいない】。集団として行動する場合には、個人としての行動を抑制していた倫理規範の多くを人間は投げ捨ててしまうものらしい。』

元ユダヤ人のグスタフ・マーラーと 「ポーランド・ユダヤ人」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、資本主義を研究する学問である経済学において、偉大なる経済学者の一人であるフリードリヒ・ハイエクが、ナチズム (あるいはファシズム) と社会主義・共産主義の類似性を明らかにしつつ、 それらの集産主義体制が必然的に全体主義へと至ってしまう危険性について警鐘を鳴らした、非常に有名な書物で、本書を通じて、『 「法の支配」 に基づく自由民主主義』 がいかに大切なものであるのかを改めて理解することができ、財務官僚如きにコントロールされ、「法の支配」 を無視した勝手な決定を次々と行っている (例 : ウクライナへの軍事物資支援 = 戦争行為)、トコトン無能な “岸田政権” も、実は、ハイエクが警鐘を鳴らしたものに、まさしく繋がっているという現状が良く分かるようになる、当ブログお薦めの良書になります。無能で危険極まりない岸田一派は、政権のみならず、政界そのものから抹消することが、私たち日本国民の喫緊の課題となりますので、是非広く日本国民の皆様にお読みいただきたいと思います。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 1,002,166(1,002,047)÷83,281,183(83,252,657)=0.0120・・・(0.0120) 「1.20%(1.20%)」

イタリア : 165,952(165,918)÷17,247,552(17,229,263)=0.0096・・・(0.0096) 「0.96%(0.96%)」

日本 : 30,305(30,287)÷8,614,387(8,583,048)=0.0035・・・(0.0035) 「0.35%(0.35%)」

さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」・「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓)

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである (詳しくはこちらから💓)
そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない (詳しくはこちらから💓)
また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる (詳しくはこちらから💓)
で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

ウラジーミル・イリイチ・レーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう (詳しくはこちらから💓)
このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中は、その影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で、人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在、私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていない、という状況にあるということです。

その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓)

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア (詳しくはこちらから💓) やウクライナ (詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」 (こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓)

そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、様々な論文を見ているところとなります。

☆『分水嶺レンベルク : 象徴としての地誌』伊狩 裕

それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 2.
・・・世紀の転換期にはウィーンの分離派の影響も時を移さずレンベルク (※ウクライナ語でリヴィウ、ドイツ語でレンベルク (Lemberg)、ポーランド語でルヴフ (Lwów) ) に伝播し、レンベルクの町にもガリツィアの民俗的なニュアンスを帯びたユーゲントシュティールの建築が増えてゆく。

リヴィウ (レンベルク、ルヴフ) の位置

1914年におけるオーストリア=ハンガリー帝国中のガリツィア・ロドメリア王国

現代ヨーロッパにおけるガリツィアの位置

この時代に活躍したのは、ユリアン・ザハリエーヴィチの息子で、レンベルクのポリテクニカ、ウィーンの工科大学で学んだアルフレド・ザハリエーヴィチ、同じくレンベルクのポリテクニカを卒業したタデウシュ・オブミンスキー、イヴァン・レヴィンスキーなどであった。この時代の建築としては、「ミコラシュ・パサージュ」 ( 1900 年。アルフレド・ザハリエーヴィチとI.レヴィンスキー)、外見はルネサンス風であったが、内装はユーゲントシュティール風に装飾された 「ホテル・ジョルジュ」 ( 1901 年。F.フェルナーとH.ヘルマー)、オットー・ヴァーグナーのカールスプラッツ駅のパヴィリオンを髣髴させるファサードをそなえた 「新中央駅」 ( 1904 年。W.サドウォフスキーとアルフレド・ザハリエーヴィチ)、バランスよくユーゲントシュティールの諸要素が組み合わされた 「A.セーガルの住居兼事務所」 ( 1905 年。T.オブミンスキー)、古い建物の多い町の東側で一際目を引く 「ドニストル保険会社」 ( 1906 年。T.オブミンスキー)、「ガリツィア音楽協会」 ( 1907 年。W.サドウォフスキー。現 「フィルハルモニー」 )、「ミコラ・ルィセンコ音楽アカデミー」 ( 1909 年。T.オブミンスキー)、「バラバンの住宅兼店舗」 ( 1910 年。アルフレド・ザハリエーヴィチ)、「ルヴフ銀行」 ( 1911 年。アルフレド・ザハリエーヴィチ)、「商工業会議所」 ( 1911 年。アルフレド・ザハリエーヴィチ。現リヴィウ県検察庁)、「プラハ銀行」 ( 1912 年。チェコの建築家マテイ・ブレハ) などを挙げることができる。ロマン・フェリンスキーが一切の装飾を排除したガラス・カーテンウォールによる機能主義的 「マグヌス百貨店」 をオペラ劇場の北西に出現させたのは、ウィーンでロースハウスが竣工した 2 年後の 1913 年であった。

グスタフ・マーラー
レンベルクがヨーロッパの近代都市へと変貌しつつあった 1903 年 3 月末、ウィーンの宮廷歌劇場監督グスタフ・マーラーがレンベルクに客演する。「オーケストラは優れていて、明らかに十分な準備をしていた」 し、「聴衆はとても音楽に飢えていて、ウィーンの聴衆よりも真剣な人たち」 であることにも満足したマーラーであったが、この町については、「レンベルクはなんて汚い町なんだろう。ホテルの外では私は一切のものに手をつける気にならない。すべてが非常にまずそうなのだ」 とホテル・ジョルジュから妻のアルマに宛てて書き送る。マーラーにこれほどの嫌悪を起こさせたのはレンベルクのユダヤ人たちであった。「いかなる想像力をもってしても、この地のポーランド・ユダヤ人ほど汚い生き物を考え出すことはできない」 とマーラーは続ける。街並みがどれほどウィーンを髣髴させようと、「他所では犬がしているように当地を彷徨いている」 この地のユダヤ人プロレタリアートの生態はマーラーには耐え難かった。「彼らと私の血が繋がっているだって?! 人種理論 (Racentheorie) もこんな証拠を目の当たりにすると、なんと間の抜けたものにみえることか」 と続ける。ドイツ文化に同化していたボヘミアのユダヤ人家庭に生まれ、6 年前にカトリックの洗礼を受けていたマーラーは、レンベルクで目の当たりにしている 「ポーランド・ユダヤ人」、すなわち東方ユダヤ人たちと自分との間には人種的なつながりはないと言っているのではなく、そもそも 「人種」 というものはない、と言っているのである。当時の人種的反ユダヤ主義者であるウィーン市長カール・ルエーガーが唱える 「人種」 の概念はそもそもマーラーには存在しなかった。「誰がユダヤ人であるかは私が決める」 というルエーガーの言葉は、「人種」 が到底 「理論」 たり得ないことを自ら曝いており、マーラーの目にはなんとも 「間の抜けた」 ものに見えていた。 』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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