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     >  経済学 >  ガリツィア・ユダヤ人の惨劇 ~ 「ナチス・ドイツ」と 「ウクライナ民族主義組織」 (OUN) によるポグロム

    ガリツィア・ユダヤ人の惨劇 ~ 「ナチス・ドイツ」と 「ウクライナ民族主義組織」 (OUN) によるポグロム

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    本日のキーワード : 隷従への道、ハイエク、自由主義、個人主義、ガリツィア、ユダヤ人、リヴィウ



    Breaking the Spell
    呪縛を解く ⑩

    The Holocaust: Myth and Reality, Overview of the book by Dr. Nicholas Kollerstrom
    ホロコースト : ニコラス・コラーストロム博士の著書 「神話と現実」 の概要

    Breaking the Spell

    Science Goes to Auschwitz
    科学はアウシュビッツへ (一)

    As Kollerstrom recounts, a turning point in the history of Holocaust Revisionism came in 1985 when the Canadian, Ernst Zundel, was charged with publishing the best-selling booklet, ‘Did Six Million Really Die?’. At his trial he was fortunate, according to the author, to be assisted by the ‘maestro of modern Revisionism’, Robert Faurisson, and together they sought the assistance of the, then, dean of American execution technology, Fred Leuchter, whose especial expertise was in gas chamber design.
    コラーストロム氏が語るように、ホロコースト修正主義の歴史における転機は、1985 年、カナダ人のエルンスト・ツンデルがベストセラーとなった小冊子 『 600 万人は本当に死んだのか』 を出版したことで起訴されたときであった。 著者によれば、彼は裁判で 「現代修正主義の巨匠」 ロベール・フォーリソンに助けられ、彼らは一緒に、当時アメリカの処刑技術の第一人者でガス室の設計に特別な専門知識を持つフレッド・ロイヒターに協力を仰いだ

    Did Six Million Really Die?

    In February of 1988, Leuchter was dispatched by Zundel to travel to Auschwitz/Birkenau (and Majdanek) where he, first, studied the archives of the Auschwitz Museum to learn exactly where the alleged ‘gas chambers’ were located; second, inspected the structures through the lens of his own expertise on gassing; and, finally, collected (illegally) thirty or so samples from the walls of the ‘gas chambers’ and from random ancillary structures at Auschwitz, and one sample from one of the much smaller delousing chambers. These samples were then submitted, upon his return, to a firm, Alpha Analytical Laboratories (who had no knowledge of where the samples had come from and who were horrified when they eventually found out), to be analyzed for traces of iron cyanide.
    1988 年 2 月、ロイヒターは、ツンデルに派遣されて、アウシュヴィッツ・ビルケナウ (とマジュダネク) に行き、第一に、アウシュヴィッツ博物館の資料を調査し、「ガス室」 とされるものがどこにあったのかを正確に把握した。次に、ガス処刑に関する自分の専門的な知識に基づいて、その構造物を調査した。そして、最後に、アウシュヴィッツの 「ガス室」 の壁とランダムな付属構造物から 30 ほどのサンプルを (不法に) 収集し、もっと小さな害虫駆除室の一室から 1 つのサンプルを収集した。これらのサンプルは、帰国後、アルファ分析研究所に提出され、シアン化鉄の痕跡を分析された (アルファ分析研究所は、サンプルがどこから来たのか知らなかったし、最終的にそれを知った時には愕然とした)。

    The latter compound is particularly relevant here as hydrogen cyanide is normally fairly short lived on surfaces – unless it happens to bind to iron whence it becomes very long lived, and which also, over time, turns into a bright, turquoise blue, also known as ‘iron blue’. Now, what is evident even to this day throughout many of the camps is the ‘iron blue’ colouring of many of the delousing chambers which is sufficiently dense enough as to, in many cases (where these chambers are made of brick), have permeated right through to the exterior walls and are, thus, clearly visible to the untutored eye. None of the alleged ‘gas chambers’ at Auschwitz/Birkenau, however, sport this ‘iron blue’, and true to this tell-tale sign (or rather lack of), none of the samples from the ‘gas chambers’ showed anything more than residual traces of cyanide – whereas the delousing chamber sample was chocker-block full of the stuff. Leuchter also wrote up his survey of the alleged gas chambers concluding that they could not, by any stretch of the imagination, have acted as such as they were spectacularly unsuited for the purpose being clearly and ridiculously leaky to gas.
    シアン化水素は通常、大気中での寿命が短いため、その化合物が特に重要である。鉄と結合しない限りは非常に長寿命になり、時間の経過とともに明るいターコイズブルー ( 「アイアンブルー」 としても知られている) に変色する。現在でも、多くの収容所で明らかなのは、多くの害虫駆除室が 「アイアンブルー」 に染まっていることである。この色は、多くの場合 (これらの部屋がレンガで作られている場合)、外壁にまで浸透しているので、素人目にもはっきりとわかるほど濃厚なのである。しかし、アウシュヴィッツ・ビルケナウの 「ガス室」 とされる場所のどれにも、この 「アイアンブルー」 は見られず、この徴候 (というよりも欠如) のとおり、「ガス室」 からのサンプルはどれも、シアン化合物の残留痕跡以上のものは示していない - 一方、脱衣所のサンプルはシアン化合物でいっぱいであった。ロイヒターはまた、ガス室とされるものの調査報告を書いているが、その結論は、明らかに、馬鹿げたほどガスが漏れ出すので、どう考えても、ガス室として機能することはありえないというものであった。

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    This, the ‘Leuchter Report’, was published in May of 1988, and it shone the spotlight, for the first time, on the issue of the delousing chambers. As Kollerstrom remarks, “prior to Fred’s Report the human race had merely been disinformed that Zyklon gas = human mass murder.”
    この 「ロイヒター報告」 は 1988 年 5 月に発表され脱衣所の問題に初めてスポットライトを当てたコラーストロム氏が言うように「フレッドの報告書以前は、人類は、チクロンガス = 人類大量殺戮ということを知らされていただけだった。」 のである

    The author also comments on Leuchter’s fate regarding his foray into this controversial arena,
    著者はまた、この論争の的となる場に踏み込んだロイヒターの運命についてもコメントしている。

    “Leuchter should have been knighted for his service to humanity: Sir Fred. But, instead, he had his career terminated, was thrown out of various places, was ethically damned, and he ended up driving a school bus – as he informed me.”
    「ロイヒターは人類への奉仕のためにナイトの称号を与えられるべきだった。フレッド卿だ。しかし、それどころか、彼はキャリアを絶たれ、様々なところから追い出され、倫理的に忌み嫌われ、結局はスクールバスの運転手になってしまった - と彼は私に教えてくれたのです。」

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    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記

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    『Breaking the Spell』 The Unz Review • An Alternative Media Selection

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    本日の書物 : 『隷従への道』 フリードリヒ・ハイエク 日経BP



    戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

    そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

    私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

    客観的に情勢を判断する必要があります。

    それでは、この書物を見ていきましょう!




    『 あらゆるものを網羅した価値のものさしを持っている人はいないし、利用可能な資源を巡って争奪戦を繰り広げるさまざまな人々のさまざまなニーズを把握し重み付けすることは、誰にとっても不可能だ。ある人がめざす目的で考慮されているのは本人のニーズだけなのか、あるいは知人友人、さらには遠く離れた人々のニーズなのかということ、言い換えれば【この人が利己的なのか利他的なのかということは、当面の問題にとってさして重要ではない】【重要なのは、一定範囲以上のことを把握したり、一定数以上の人々のニーズを順位付けしたりするのは、人間の手に余るという基本的な事実である】。自分のことしか眼中にない人であれ、知り合い全員の幸福に親切に気配りする人であれ、【人間が気に懸けられるのは人類全体のニーズのほんの一部にすぎない】

    岸田の社会主義

     【これこそが、個人主義という思想が依拠する基本的な事実である】個人主義は 「人間は利己的である、あるいは利己的であるべきだ」 と前提しているとよく言われるがけっしてそうではない【人間の想像力には限りがあり、自分の価値のものさしに収められるのは社会全体のニーズのごく一部にすぎないという明快な事実が、個人主義の出発点である】。さらに厳密に言えば、【価値のものさしは一人ひとりの頭の中にだけ存在するのだから、各人のものさしは必然的に異なり、部分にしか当てはまらないし、しばしば食い違う】という事実である。このことから、【一定の範囲内では、個人は他人ではなく自分の価値観や好みを自由に追求することが認められるべきだ】、と個人主義者は結論づける。この範囲内では個人の目的が最優先され【いかなる他人の支配も受けるべきではない】自分の目的に関する限り【自分の最終判断に委ねられるべきだ】という認識可能な限り【自分の行動は自分の考えで律すべきだ】という信念が【個人主張思想の本質】を形成している。』

    日の丸

    ポーランド・ウクライナ戦争とユダヤ人


    いかがでしょうか?

    今回ご紹介させていただく書物は、資本主義を研究する学問である経済学において、偉大なる経済学者の一人であるフリードリヒ・ハイエクが、ナチズム (あるいはファシズム) と社会主義・共産主義の類似性を明らかにしつつ、 それらの集産主義体制が必然的に全体主義へと至ってしまう危険性について警鐘を鳴らした非常に有名な書物で、本書を通じて『 「法の支配」 に基づく自由民主主義』 がいかに大切なものであるのかを改めて理解することができ財務官僚如きにコントロールされ「法の支配」 を無視した勝手な決定を次々と行っている (例 : ウクライナへの軍事物資支援 = 戦争行為)トコトン無能な “岸田政権” も、実はハイエクが警鐘を鳴らしたものにまさしく繋がっているという現状が良く分かるようになる当ブログお薦めの良書になります無能で危険極まりない岸田一派は、政権のみならず政界そのものから抹消することが私たち日本国民の喫緊の課題となりますので、是非広く日本国民の皆様にお読みいただきたいと思います。

    読書7-91

    それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

    (死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)

    ※(  )内は前回の数値

    silhedge.jpg
    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 999,529(999,298)÷82,431,541(82,374,342)=0.0121・・・(0.0121) 「1.21%(1.21%)」
    silhedge1.jpg

    イタリア : 165,182(165,091)÷17,030,147(16,993,813)=0.0096・・・(0.0097) 「0.96%(0.97%)」
    silhedge2.jpg

    日本 : 30,036(30,006)÷8,334,859(8,295,529)=0.0036・・・(0.0036) 「0.36%(0.36%)」
    silhedge3.jpg













    さて、これまでの流れを、簡単に確認しておきますと、まず、出発点として、カール・マルクス (1818 - 1883) が生まれる約 200 年ほど前の時代 (日本で言えば、戦国時代から江戸時代初期にかけての時代) に、ドイツの神秘主義者であるヤーコプ・ベーメ (ヤコブ・ベーメ、1575 - 1624) という名の人物がいて、その後の 「ドイツ思想」 に決定的な影響を与えた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 なるものが世に生まれることになります。(詳しくはこちらから💓

    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
    ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)

    そのベーメの言っていたことというのは、次のようなものでした。

    世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである詳しくはこちらから💓

    そして、その影響を受けたのがプロイセン (ドイツ) の哲学者イマヌエル・カント (1724 - 1804) で、彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    イマヌエル・カント
    イマヌエル・カント

    たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない詳しくはこちらから💓

    また、ドイツ観念論を代表する思想家ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル (1770 - 1831) も影響を受けていて、そんな彼が言っていたことは、次のようなものでした。

    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
    ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル

    世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる詳しくはこちらから💓

    で、この流れを受け継いでいるのがカール・マルクスであり、ウラジミール・レーニン (1870 - 1924) で、彼らが言っているのは次のようなことです。

    カール・マルクス
    カール・マルクス

    私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである

    ウラジーミル・イリイチ・レーニン 1
    ウラジーミル・イリイチ・レーニン

    われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう詳しくはこちらから💓

    このように、ドイツで生まれた 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想が生み出されることとなります。ここで重要な点は、そもそも全知全能なる神が創り賜うた世界にあって、なぜ悪が存在するのか、という疑問から生じた 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 が、ユダヤ・キリスト教的 “善悪二元論” をより一層強化し、世界を完全に良くするために 「悪なるもの」 を消し去らねばならない、といった浅はかな思考へと陥る人々を生じさせたことです。多くの一般的な人々も陥りやすい誤った思考ですが、特に 「極左おパヨク」 と呼ばれる連中はその影響をもろに受けてしまうほどの 「おバカ」 で、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することで、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の対象物として “罪” を創り出し、その罪に対する償 (つぐな) い・贖 (あがな) いを果たねばならない、と妄信させることによって、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 の下で人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し ( ← これが、ポリコレw)人々の “自由” を奪う極めて 「権威主義的な統制社会の再構築」 を目指す連中の思う壺となっていて、それはまさに現在私たちが普通に目にすることができる状況にあります。つまり、もはや隠そうともしていないという状況にあるということです。

    Hunter Biden Soros Linked to Biolabs in Ukraine





    その 「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」 については、ドイツ出身の社会学者・歴史学者かつマルクス主義者であり、エリート理論の信奉者で、さらにはファシズム (全体主義者) でもあったロベルト・ミヒェルス (ロベルト・ミヘルス) が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy) を確認をしてきましたが、そこにもやはり 「キリスト教神智学 (Christian theosophy) 」 ・ 「ベーメ神智学 (Boehmian theosophy) 」 の影響を見ることができます。(詳しくはこちらから💓

    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)

    また、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー) 」 と同根の言葉である 「オリガルヒ (oligarch) 」 につきましても、ロシア詳しくはこちらから💓) やウクライナ詳しくはこちらから💓) の事例から、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 ( = ユダヤ教徒)」こちらもご参照💓) が存在していることも判明しました。

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    さらには、ウクライナとユダヤ人 ( = ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認しました。 (詳しくはこちらから💓

    ウーマニ

    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために様々な論文を見ているところとなります。

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    書評 野村真理著『ガリツィアのユダヤ人 ポーランド人とウクライナ人のはざまで』(人文書院,2008 年) 長沼 宗昭

    ガリツィアのユダヤ人―ポーランド人とウクライナ人のはざまで

    それでは早速、前回の続きを見て参りましょう。

    『 …「第四章 ヨーゼフ没後のガリツィアのユダヤ人 では,19 世紀半ばまでの時期にさらにガリツィア・ユダヤ人の窮乏を深めていった事情を,清浄肉消費税ロウソク税とを手がかりに説明する。ユダヤ教には,不浄な食物を排して適正= 清浄な食物を選別し (たとえば,ひづめが分かれていて完全に割れており,反芻する動物は食べてよい,水中の魚類のうち,ひれ,うろこのあるものは食べてよい,等),それらをどのように処理・摂取すべきかという規定がある。敬虔なユダヤ教徒は,その規定に適った (カシェル,コーシャー) ものしか食べない。清浄肉消費税は,比較的高価な牛肉はもちろんのこと,それ以外のあらゆるカシェルな食肉 (鶏など) にも課されたため,肉は貧しいユダヤ人家庭の食卓からますます遠ざかった,という。またロウソクは,安息日や他の祭日,あるいはさまざまなユダヤ教儀式の際の必需品であった。したがって両税は「寛容令の精神に反して,ユダヤ教徒の信仰心につけこんだ重税であった。」 ( 77 ページ) しかも徴税にあたっては「国家が徴税権をユダヤ人に賃貸する方式がとられた。ユダヤ人に対する税の徴収をユダヤ人自身が請け負い,金持ちのユダヤ人貧しいユダヤ人を搾取するという,ポーランド時代のユダヤ人社会の道徳的腐敗を招いた徴税請負方式がそのまま踏襲されたのである。」 ( 79 ページ)
     「両大戦間期東ガリツィアポーランド人・ユダヤ人・ウクライナ人」 とある第二部は,ポーランド語でルヴフ (※ウクライナ語で 「リヴィウ」 ) と呼ばれた東ガリツィアの都市を主たる舞台としながら両大戦間期の三者の悲劇的な関係を取り扱ったものである。まず 「はじめに」 のところで,ガリツィアのユダヤ人にとって,…ナチ・ドイツの侵攻が真冬の死の到来を意味していたとすれば,ユダヤ人の秋は,ポーランド人やチェコ人など,東欧の諸民族が念願の独立をはたし,民族の春を言祝いだときに始まった」 のであり,ポーランド人ウクライナ人のあいだで東ガリツィアの領有をめぐって激しい戦闘が起こると「互いに戦っているポーランド人ウクライナ人のどちらもが,自分たちにとって異民族であるユダヤ人に向かって,ユダヤ人をたたき出せ,と叫ぶことになるのだ」 ( 97 ページ),と暗い先行きが示される。


    現代ヨーロッパにおけるガリツィアの位置
    現代ヨーロッパにおけるガリツィアの位置

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     そしてより具体的に,「第一章 一九一八年ルヴフ (※ウクライナ語で 「リヴィウ」 ) 」 において,ハプスブルク帝国崩壊の混乱期に東ガリツィアで発生したポーランド・ウクライナ戦争ユダヤ人に対するポグロムを誘発した経緯が明らかにされていく。1918 年 11 月にポーランドが独立するがその直前に東ガリツィアでは 「西ウクライナ人民共和国」 の樹立が宣言されていた独立ポーランドが最初に行ったことはこのウクライナ人国家を叩きつぶすことであった両勢力のはざまに立たされたユダヤ人は中立を守ったがルヴフ (※ウクライナ語で 「リヴィウ」 ) を制圧したポーランド人部隊はユダヤ人の 「裏切り」 を糾弾し「整然と」 ポグロムを開始した同市のユダヤ人は丸二日間のあいだ略奪,暴行,殺害,放火にさらされ11 月のポグロムが一旦収まってからも迫害が続いた結果約 7 万人のうちの 2 万 5 千人が住むところも生活の手段も失ったという。
     また,ポーランド人ユダヤ人」 と題する第二章は,19 世紀以来の関係を概観しながら,両大戦間期のポーランド国民のあいだでユダヤ人はポーランドから出て行ってほしいという願望が広く共有されていた様子を語っていく。それに対して,ウクライナ人ユダヤ人」 の関係をテーマとする第三章では,ポーランド支配下にあってはともに被抑圧少数民族でありながらポーランド国家に対する立場を共有しえない両者の姿が明らかにされていくしかもここではウクライナ人の反ポーランド感情をむしろあおるような施策が行われるなかでのちにナチス・ドイツに接近していくことになる 「ウクライナ民族主義組織」 (OUN) の結成と活動についても説明が加えられておりこの部分は続く第三部への導入部ともなっている

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     最後の第三部は,全体のタイトルが 「失われた世界 —— ガリツィア・ユダヤ人社会の消滅」 となっているが,すでに紙幅の都合上,多少なりとも立ち入って紹介する余裕すらなくなってしまった。そこで,著者自身の説明的表現を以下に引用しておく。「第三部では,まず第一章で独ソ戦前夜の OUN のウクライナ国家再建戦略を押さえ,第二章で,独ソ戦開始後のルヴフ (※ウクライナ語で 「リヴィウ」 ) で何が起こったのか,当時の状況の再現を試みる。ルヴフ (※ウクライナ語で 「リヴィウ」 ) ではナチ・ドイツウクライナ民族主義者の双方によってボリシェヴィキによるウクライナ人迫害の責任がユダヤ人に負わされ凄惨なポグロムが街を荒れ狂ったがポグロム発生の経緯は旧ソ連の文書館資料の公開が進んだ現在もなお多くの点で不明なままである。そして最後に第三章において,ルヴフ (※ウクライナ語で 「リヴィウ」 ) のユダヤ人社会の消滅を見届ける。」 ( 153 ページ) 』


    ということで、本日はここまでとさせて頂きます。











    続きは次回に♥




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