2022-04-25 (Mon)

本日のキーワード : 湾岸戦争、フセイン、国際政治、列強政治
Overextending and Unbalancing Russia
ロシアの過剰な増長と不均衡 ②
Assessing the Impact of Cost-Imposing Options
コスト負担の大きいオプションの影響評価 2019 年 4 月 <要約版>
Economic Cost-Imposing Measures
経済的コスト押し付け策
Expanding U.S. energy production would stress Russia’s economy, potentially constraining its government budget and, by extension, its defense spending. By adopting policies that expand world supply and depress global prices, the United States can limit Russian revenue. Doing so entails little cost or risk, produces second-order benefits for the U.S. economy, and does not need multilateral endorsement.
米国のエネルギー生産の拡大は、ロシア経済にストレスを与え、政府予算、ひいては国防費を制約する可能性がある。米国は、世界の供給を拡大し、世界価格を下落させる政策を採用することで、ロシアの収入を制限することができる。そのためのコストやリスクはほとんどなく、米国経済にも二次的な利益をもたらし、多国間の承認も必要ない。

Imposing deeper trade and financial sanctions would also likely degrade the Russian economy, especially if such sanctions are comprehensive and multilateral. Thus, their effectiveness will depend on the willingness of other countries to join in such a process. But sanctions come with costs and, depending on their severity, considerable risks.
また、貿易・金融制裁を強化することは、特にそのような制裁が包括的かつ多国間である場合、ロシア経済を悪化させる可能性が高い。従って、その効果は、他国がそのようなプロセスに参加する意思を持つかどうかにかかっている。しかし、制裁にはコストがかかり、その厳しさによっては相当なリスクも伴う。
Increasing Europe’s ability to import gas from suppliers other than Russia could economically extend Russia and buffer Europe against Russian energy coercion. Europe is slowly moving in this direction by building regasification plants for liquefied natural gas (LNG). But to be truly effective, this option would need global LNG markets to become more flexible than they already are and would need LNG to become more price-competitive with Russian gas.
欧州がロシア以外の供給国からガスを輸入する能力を高めれば、ロシアを経済的に追い詰めることができ、ロシアのエネルギー強制力に対して欧州を守る緩衝材となる。欧州は、液化天然ガス (LNG) の再ガス化プラントを建設することで、徐々にこの方向へ向かっている。しかし、このオプションが本当に有効であるためには、世界のLNG市場が今以上に柔軟になり、LNGがロシアのガスに対してより価格競争力を持つようになることが求められる。
Encouraging the emigration from Russia of skilled labor and well-educated youth has few costs or risks and could help the United States and other receiving countries and hurt Russia, but any effects—both positive for receiving countries and negative for Russia—would be difficult to notice except over a very long period. This option also has a low likelihood of extending Russia.
ロシアからの熟練労働者や高学歴の若者の移住を促進することは、コストやリスクが少なく、米国や他の受け入れ国を利し、ロシアを害する可能性があるが、受け入れ国にとってプラス、ロシアにとってマイナス両方の効果は、相当長期間にわたらないと気付きにくいだろう。また、このオプションはロシアを増長させる可能性は低い。




☆『Overextending and Unbalancing Russia -Assessing the Impact of Cost-Imposing Options-』 RAND Corporation
☆投資家サーベイ結果発表 「岸田政権、支持しますか?」
本日の書物 : 『戦争と国際法を知らない日本人へ』 小室 直樹 徳間書店
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 いくつかの【列強 (powers) 】という国があって、【国際政治の帰趨は、これは列強だけの意思によって決定される】。
【大戦後の米ソ体制も、列強政治の、一つのヴァリエーションにすぎない】。
この【 「列強の意思には、すべての国が従わなければならない」 という国際政治の鉄則】が、【フセインの行動によって、最終的に作動を止められたのである】。
これだけで、【フセインの名は、世界歴史に赫然 (かくぜん) と記されるであろう】。
【米ソをはじめとする 「世界の意思」 が、フセインの意思決定をいかんともすることができなかった】。
【回答が湾岸戦争】。
これだけでも、湾岸戦争の意味、きわめて重いのである。
【湾岸戦争の意味の重さを考えぬくこと】。
【ここから、二十一世紀の解析が始まる】であろう。…
【フセインの戦争目的】は、【アラブの現状とアメリカの横暴を白日の下にすること】であった。』

オーストリアの新秩序
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、ロシアによるウクライナ侵攻という歴史的な出来事を理解する上で必要不可欠な要素であるにもかかわらず、特に戦後の日本人に欠けている、「戦争・国際法・国際政治・国際経済」 の基礎に歴として存在しているのが 「キリスト教」 という宗教である、という歴史認識を、著者独特の表現で事の本質を見事に射貫く解説がなされている書物になります。「宗教」 あるいは 「哲学」、はたまた 「法律」 というものを、いわゆる “文系アタマ” の人々は、主観的な感覚・感情によって “自分勝手な” 解釈をしがち (例 : ☆入試国語選択問題の「正解」について――早稲田大学教育学部の説明責任) なのですが、「宗教」 にも 「哲学」 にも 「法律」 にも、「数学」 的 (= 論理的) な要素が多分に含まれていて (というか、それそのものですがw)、“自分勝手な” 解釈は何ら意味をなさないものである、ということが本書を通じて広く日本国民全体で共有できるように、という願いを込めて当ブログはお薦めさせて頂きます。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 989,148(988,698)÷80,698,226(80,647,984)=0.0122・・・(0.0122) 「1.22%(1.22%)」

イタリア : 161,893(161,766)÷15,758,002(15,730,676)=0.0102・・・(0.0102) 「1.02%(1.02%)」

日本 : 29,104(29,052)÷7,436,434(7,395,608)=0.0039・・・(0.0039) 「0.39%(0.39%)」

さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの、現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にある、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっている、そんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。
ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。
その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い、到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。
では、なぜ、それを目指そうとするのでしょうか?
それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとで、ある連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」と同根の言葉である「オリガルヒ(oligarch)」につきましても、ロシアやウクライナの事例を参照して、それがいまから数十年前に、マルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたものであることを確認し、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 (=ユダヤ教徒)」 が存在していることも判明いたしました。さらには、ウクライナとユダヤ人 (=ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認することができました。
そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、、次の論文を見ているところとなります。

☆『ナチ・ドイツにおける経済の脱ユダヤ化 ― 1938年十一月ポグロムの社会経済的背景 ―』 山本達夫
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 第 8 章 オーストリアにおける供給過剰の除去
2. 国家経済性管理機構 RKW と最高効率の労働体系
・・・RKW の目標は経済合理性の追求に尽きていた。財産流通局局長ヴァルター・ラーフェルスベルガー Rafelsberger, Walte r*727 ) は,ある報告のなかでつぎのように書いている ( 1939 年 2 月 1 日付)。
「大規模な解散に着手したことと移転 (アーリア化による立地場所の移動) によって,多くの部門において供給過剰状態が完全に除去され,営業を継続したものの中に,よりよい条件が生まれることになった。徹底的な職業清算は遂行できなかった。それは,これらの計画においては経済におけるアーリア部門には手を付けることができなかったためである。オストマルクにおける営業経済の脱ユダヤ化計画により,将来的には,移転によって生じた種々の障害の克服後に,オストマルク経済の本質的強化にも確実に貢献し,したがってまたオストマルクの大ドイツ圏への編入にとっても,有益な前提が作り出されることになった」 (下線 = 筆者) *728 )
この報告に見てとれるように,RKW は純然たるテクノクラート集団であり,ナチの人種主義とは無関係に戦争経済の能率向上を追求していた。したがって RKW にとってユダヤ営業経営の排除が問題となったのはもっぱら,彼らの計画においてそれが優先されており,かつドイツ人の経営よりも排除するのが容易であったために過ぎない。アリーとハイムが指摘するように,オーストリアにおいては,人種イデオロギーと透徹した新秩序,および経済政策の融合が見られたのである。 *729 )
*727 ) ラーフェルスベルガーは親衛隊少佐の肩書きをもち,ウィーンのナチ党大管区経済局長でもあった。Kopper, op. cit., pp. 309.
*728 ) Heim, Aly, op. cit., p. 28.
*729 ) Heim, Aly, op. cit., p. 30. 』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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