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     >  国際 >  ウクライナの件で良く分かる! 現代国際政治と 『寡頭政治 (オリガーキー) 』

    ウクライナの件で良く分かる! 現代国際政治と 『寡頭政治 (オリガーキー) 』

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    本日のキーワード : 外交、寡頭政治、列強政治、国際法



    The Man Who Sold Ukraine
    ウクライナを売った男 ③

    The Man Who Sold Ukraine

    All this helps to underscore a point that is never considered by the media and never discussed by the pundits on cable news, that is, that Ukraine is going to lose the war, and Zelenskyy knows it. He knows the Ukrainian Armed Forces are no match for the Russian army. It is like a Giant swatting a fly. Ukraine is the fly. The public needs to hear this, but they’re not hearing it. Instead, they’re hearing blabber about heroic Ukrainians fighting the Russian invader. But this is nonsense, dangerous nonsense that is emboldening people to sacrifice their lives for a lost cause. The outcome of this conflict has never been in doubt: Ukraine is going to lose. That is certain. And, if you read between the lines, you’ll see that Russia is winning the war quite handily; they are crushing the Ukrainian army at every turn, and they will continue to crush them until Ukraine surrenders. Check out this brief interview with Colonel Douglas MacGregor on Tucker Carlson and you’ll understand what’s really going on:
    このことは、メディアが決して考慮せずケーブルニュースの専門家も決して議論しない点を強調するのに役立つ。つまり、ウクライナは戦争に負けるし、ゼレンスキーはそれを知っているということだ。彼はウクライナ軍がロシア軍に敵わないことを知っているのです。それは巨人がハエを叩くようなものだウクライナはハエだ国民はこれを聞く必要があるのだが、彼らはそれを聞いていないその代わりに、ロシアの侵略者と戦う英雄的なウクライナ人についてのおしゃべりを聞いているのだ。しかし、これはナンセンスだ。危険なナンセンスが、失われた大義のために命を犠牲にする人々を勇気づけるのだ。この紛争の結果に疑問の余地はないウクライナは負けるのだそれは確かだ。そして、行間を読めばロシアが戦争に手際よく勝っていることがわかるだろう。彼らはあらゆる場面でウクライナ軍を粉砕しておりウクライナが降伏するまで粉砕を続けるだろう。タッカー・カールソンに出演したダグラス・マクレガー大佐の短いインタビューを見れば、何が本当に起こっているのか理解できるだろう。

    Nuland-in-ukraine.jpg
    Maidan coup conspirators Oleh Tyahnybok (left), U.S. Asst. Sec. of State Victoria Nuland (center), Yarsenyi Yatsenyuk, and (right) Vitali Klitschko (rear).
    マイダン・クーデターの共謀者であるオレ・タヤニボック(左)ヴィクトリア・ヌーランド米国務副長官(中央)、ヤルセニ・ヤツェニュク、(右)ヴィタリ・クリチコ(後方)。

    Oleh Tyanhbok
    Tyahnybok: "Moscow-Jewish mafia" is running Ukraine.
    タヤニボック : 「モスクワ・ユダヤ・マフィア」 がウクライナを牛耳っている。

    Tucker: “Where is the war as of tonight”? (March 1)
    タッカー : 「今夜の時点で、戦争はどの段階にあるのですか?」 ( 3 月 1 日)

    Colonel McGregor: “Well, the first 5 days, we saw a very slow methodical movement of Russian forces entering Ukraine…. They moved slowly and cautiously and tried to reduce casualties among the civilian population, trying to give the Ukrainian forces the opportunity to surrender. That is over. And the phase in which we find ourselves now, Russian forces have maneuvered to encircle and surround the remaining Ukrainian forces and destroy them through a series of massive rocket artillery strikes, air strikes with Russian armor slowly-but-surely closing the distance and annihilating what’s left. So, this is the beginning of the end of the Ukrainian resistance.
    マクレガー大佐 : 「さて、最初の5日間、ロシア軍のウクライナへの進入は非常にゆっくりとした計画的な動きでした…彼らはゆっくりと慎重に動き、民間人の犠牲を減らし、ウクライナ軍に降伏する機会を与えようとしました。それはもう終わったことだ。ロシア軍は残存するウクライナ軍を包囲し、大規模なロケット砲撃と空爆で破壊する作戦を取り、ロシア軍の装甲車がゆっくりと、しかし確実に距離を詰め、残存するものを消滅させる。つまり、これはウクライナの抵抗の終わりの始まりなのです。」

    Tucker: What is Putin’s goal here?”
    タッカー : 「プーチンの狙いは何ですか?」

    Colonel McGregor: “Putin set out to honor his word from 2007 at the Munich Security Conference where he said ‘We will not allow the expansion of NATO to a point where NATO is touching our border, specifically, Ukraine and Georgia. We see these as Trojan Horses for NATO’s military power and US influence... He repeated that (warning) over and over and over again, in the hopes that he could avoid taking action to effectively clean-out eastern Ukraine of any opposition forces whatever, and to put his forces in a position vis-a-vis NATO to deter us from any further attempts to influence or change Ukraine into a platform for the projection of US and western power into Russia.
    マクレガー大佐 : 「プーチンは 2007 年のミュンヘン安全保障会議での 『NATOが我々の国境に触れるところまで拡大することは許さない、具体的にはウクライナとグルジアだ。私たちは、これらをNATOの軍事力と米国の影響力のトロイの木馬と見ている…』 と述べた言葉を守るために動き出したのです。彼は何度も何度もこの警告を繰り返した。ウクライナ東部から反対勢力を一掃するための行動を効果的に回避し、NATOに対してウクライナに影響を与えたり、ウクライナを米国や西側の力をロシアに投射するためのプラットフォームに変えたりしようとする試みを抑止できるような位置に彼の軍隊を置こうと考えたからである。

    Now his goal–as of today– is to seize this whole area of eastern Ukraine (east of the Dneiper River) and he has has crossed the river where he is preparing to go in and capture that city (of Kiev) entirely.
    彼の目標は、今日現在、ウクライナ東部 (ドニエプル川以東) の全域を掌握することであり、彼は川を渡り、キエフ市を完全に掌握する準備を進めている。

    At that point, Putin has to decide what else he wants to do. I don’t think he wants to go any further west. But he would like to know that whatever emerges from this as Ukraine… is “neutral” not-aligned and, preferably, friendly to Moscow. That he will accept. Anything short of that, and his war has been a waste of time.”(“Colonel Douglas MacGregor with Tucker Carlson”, Rumble)
    その時点で、プーチンは他に何をしたいのかを決めなければなりません。彼はこれ以上西に進みたいとは思っていないでしょう。しかし、彼は、ウクライナとしてここから生まれるものが、同盟国ではなく 「中立」 であり、できればモスクワに友好的であることを知りたがっています。彼はそれを受け入れるだろう。それ以外のものであれば、彼の戦争は時間の無駄である。」 ( 「ダグラス・マクレガー大佐とタッカー・カールソン」、ランブル)



    What can we deduce from this short interview:
    この短いインタビューから何を推し量ることができるか。

    Russia will prevail and Ukraine will lose.
    ロシアが勝ち、ウクライナは負けるだろう。

    Ukraine is going to be partitioned. Putin is going to create the buffer he needs to assure his country’s security.
    ウクライナは分割される。プーチンは自国の安全を確保するために必要な緩衝材を作るつもりだ。

    Whoever governs the western part of Ukraine will be required to declare their “neutrality” (in writing) and reject any offers for NATO membership. If they violate that promise, they will be removed by force.
    ウクライナ西部を統治する者は誰であれ、「中立」 を宣言し (文書で)、NATO加盟の申し出を拒否するよう求められるだろう。もしその約束に違反すれば、力づくで排除される。

    But here’s the important thing: All of the main actors in this fiasco knew from the very beginning that Ukraine had no chance of defeating the Russian army. That was a foregone conclusion. So–what we want to know– is why Zelenskyy didn’t take steps to avoid the tragedy before it unfolded?
    しかし、ここで重要なのは、この大失敗の主役は皆、ウクライナがロシア軍に勝てる見込みがないことを最初から知っていたことだ。それは当然の結論だった。そこで知りたいのは、なぜゼレンスキーはこの悲劇が起こる前に回避する手段をとらなかったのか、ということだ。



    The answer to this question helps to reveal ‘who Zelenskyy really is’.
    その答えは、「ゼレンスキーの正体」を明らかにするのに役立つ。

    Ask yourself this: Why didn’t Zelenskyy negotiate with Putin when he had the chance? Why didn’t he pull back his 60,000 troops from the east? Why didn’t he stop Washington’s weapons shipments? Why didn’t he implement the Minsk Treaty? Why didn’t he reject NATO’s offer for membership?
    自分自身に問いかけてみてください。なぜ、ゼレンスキーはプーチンと交渉するチャンスがあったのに、交渉しなかったのか? なぜ、東部から6万人の軍隊を撤退させなかったのか? なぜ、ワシントンの武器輸送を止めなかったのか? なぜ彼はミンスク条約を履行しなかったのか? なぜNATOの加盟を拒否しなかったのか?

    Finally, why was so intent on doing the things that he knew would anger Moscow and increase the likelihood of a war?
    最後に、なぜモスクワを怒らせ、戦争の可能性を高めるとわかっていることをするのに熱心だったのだろうか。

    These questions are not hard to answer.
    これらの疑問に答えるのは難しいことではない。

    Zelenskyy has been acting on orders from Washington from the get-go. We know that. He’s also been implementing Washington’s agenda not his own and certainly not Ukraine’s. We know that, too. But that does not absolve him from responsibility. After all, he is a full-grown adult capable of distinguishing between right from wrong. He knows what he’s doing, and he knows that it’s wrong; worse than wrong, it’s inexcusable. He’s sending men to die in a war he knows they can’t win; he’s inflicting incalculable suffering and injury on his own people for no reason at all; and –worst of all– he’s cleared the way for the dissolution of Ukraine itself, the country he was sworn to defend. That country is going to be broken into bits as part of a final settlement with Russia, and Zelenskyy will share a good part of the blame.
    ゼレンスキーは最初からワシントンの命令で動いていた。我々はそれを知っている。彼はまた、彼自身でもなく、確実にウクライナのものでもない、ワシントンのアジェンダを実行してきたのである。それもわかっている。しかし、だからといって、彼の責任を免除することはできない。結局のところ、彼は善悪の区別がつく成熟した大人なのだ。彼は自分のしていることが間違っていることも、間違っている以上に許しがたいことも知っている。勝てないとわかっている戦争に兵士を送り込み、理由もなく自国民に計り知れない苦痛と傷害を与えている。ロシアとの最終的な和解によって、ウクライナはバラバラにされ、ゼレンスキーはその責任の一端を担うことになる。

    How does a man like this live with himself?
    このような男が、どうやって一人で生きていくのか。





    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記

    パペット岸田・林

    “The Man Who Sold Ukraine” The Unz Review・ An Alternative Media Selection

    投資家サーベイ結果発表 「岸田政権、支持しますか?」



    本日の書物 : 『戦争と国際法を知らない日本人へ』 小室 直樹 徳間書店



    戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。

    そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。

    私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、

    客観的に情勢を判断する必要があります。

    それでは、この書物を見ていきましょう!




    『 それはそうとして、【ヨーロッパには、外交官のギルドがあった】少なくとも【ギルドもどきがあった】

     この外交官ギルドに入るためには、もとは、貴族でなければならなかった。その後、ブルジョワジーなどからも外交官がリクルートされるようになってきた。

     とはいっても、【ギルド以来の伝統】は残る。

     とは、どういうことか。

     【個人の直接的な絆が外交関係の骨格となるということ】である。

     英国の大宰相ビーコンズフィールド伯ディズレーリは喝破した。【 「外交とは、畢竟 (ひっきょう)、個人関係である」 】と。こんなことヨーロッパの王侯、貴族にとってはとりたてて言う必要もないほどあたりまえのことであるしかし下層から成り上がった【ユダヤ人ディズレーリにとっては、ひとつの発見】であった

    ベンジャミン・ディズレーリ(第40代イギリス首相)
    ベンジャミン・ディズレーリ (第 40 代イギリス首相)

     そういうわけであるから、【有力な個人的ネットワーク】を有する者は、ただそれだけで、【巨大な外交的資産】であった。…

     【ヨーロッパ外交】はいわば【ひと握りの人びととの個人的人間関係によって動かされてきた】

     この意味において、それはやはり【一種の寡頭政治 (オリガーキー) 】であった。

     ヨーロッパ外交を動かす人びとは、ことごとく右の人間関係の網の中に居たから、【阿吽の呼吸が通ずる間柄】であった。

     【公的な国際法の他に、無数の慣行的ルールがはりめぐらされていて、これらのルールを肌で知悉 (ちしつ) する者だけが、ヨーロッパ外交に参加することが許されていた】

     【これが、ヨーロッパ列強政治の実態であった】

     【世界の権力】はヨーロッパ列強がそして【ヨーロッパ列強だけが有している】

     世界中のそれ以外の人びとは【ヨーロッパ列強の決定に黙従しなければならない】

     【そのヨーロッパ列強へ、日米両国が闖入 (ちんにゅう) してきた】

     このことは何を意味するか【外交官ギルドが崩壊した】ことを意味する

     ギルド外の 「外交官」 が、当然の権利を有するがごとき顔をして ― 国の実力からすれば当然のことながら、従来のギルドのメンバーからみれば僭越至極 (せんえつしごく) にも ― 外交界に座を占めるようになったのであった。

     【もはや、ギルド内の阿吽の呼吸は通じない】。通じっこない。【公的な国際法以外の細目的な慣行的ルールは通じない】

     このことが、いかに【大きなディスコミュニケーションとなる】か。スムーズな外交プロセスの運行を困難なものとするか。

     【国際法は、本質的には (intrinsically) 慣習法である】、ということを知る者にとっては、思い半ばにすぎよう。』

    日の丸

    ヒトラーの 「西部防壁 Westwall」 建設命令


    いかがでしょうか?

    今回ご紹介させていただく書物は、ロシアによるウクライナ侵攻という歴史的な出来事理解する上で必要不可欠な要素であるにもかかわらず、特に戦後の日本人に欠けている「戦争・国際法・国際政治・国際経済」 の基礎に歴として存在しているのが 「キリスト教」 という宗教である、という歴史認識を、著者独特の表現で事の本質を見事に射貫く解説がなされている書物になります。「宗教」 あるいは 「哲学」、はたまた 「法律」 というものを、いわゆる “文系アタマ” の人々は、主観的な感覚・感情によって “自分勝手な” 解釈をしがち (例 : 入試国語選択問題の「正解」について――早稲田大学教育学部の説明責任) なのですが、「宗教」 にも 「哲学」 にも 「法律」 にも、「数学」 的 (= 論理的) な要素が多分に含まれていて (というか、それそのものですがw)“自分勝手な” 解釈何ら意味をなさないものであるということが本書を通じて広く日本国民全体で共有できるようにという願いを込めて当ブログはお薦めさせて頂きます

    読書7-22

    それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。

    (死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)

    ※(  )内は前回の数値

    vpldays.jpg
    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 984,730(984,190)÷80,306,521(80,270,988)=0.0122・・・(0.0122) 「1.22%(1.22%)」
    vpldays1.jpg

    イタリア : 160,546(160,402)÷15,173,707(15,106,066)=0.0105・・・(0.0106) 「1.05%(1.06%)」
    vpldays2.jpg

    日本 : 28,600(28,531)÷6,937,720(6,885,876)=0.0041・・・(0.0041) 「0.41%(0.41%)」
    vpldays3.jpg

















    さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」出発点として、その後人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にあるユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっているそんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。



    ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。

    その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。

    では、なぜそれを目指そうとするのでしょうか?

    それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとである連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

    ポイント 女性

    その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。

    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
    ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)

    また「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」同根の言葉である「オリガルヒ(oligarch)」につきましても、ロシアやウクライナの事例を参照して、それがいまから数十年前にマルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたものであることを確認し、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 (=ユダヤ教徒)」 が存在していることも判明いたしました。さらにはウクライナとユダヤ人 (=ユダヤ教徒) と特異な関係をウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認することができました。



    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、次の論文を見ているところとなります。

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    『ナチ・ドイツにおける経済の脱ユダヤ化 ― 1938年十一月ポグロムの社会経済的背景 ―』 山本達夫

    それでは早速、続きを見て参りましょう。

    『 第 7 章 経済の脱ユダヤ化とアーリア化

    4. 国家公民法第三政令と「六月行動」
     …ライヒ経済大臣は1938 年 5 月 19 日付で 「ユダヤ営業経営」と題する指令 〔史料編 23 ) 〕 *629 ) を発令した。これはライヒ輸入監視局全権委員 VII ~ XXVII にあてたもので,「1938 年 1 月 8 日付指令に続けて」 とあるように先の回覧通達を変更したものであった。ライヒ経済大臣はこの指令において 「法人の営業経営は今後,非ユダヤ人営業経営と承認されるためには基本的に次のことが要求される。すなわち監査役会にも一人のユダヤ人も所属しておらず,また会社の資金についてはその 4 分の 3 が非ユダヤ人の社員もしくは株主のものでなくてはならない」 とした
     一見したところ,この指令は先の 1 月 4 日付 「諸原則」 の焼き直しのような印象を与える。しかし両者の意味合いには大きな違いがあった。5 月 19 日付指令では 1 月 4 日付 「諸原則」 にくらべて,ある経営が 「非ユダヤ営業経営」 たり得る資格が一段と厳しくなっていることである。この回覧通達によって 「アーリア経営」 が 「偽装アーリア経営」 であるとして摘発される可能性が大きくなったのである
     アーリア化は拡大する一方であった。ライヒ経済大臣は輸入監視局にあてた 1938 年 6 月 3 日付け回覧通達 〔史料編 24 ) 〕 *630 ) において 「ユダヤ営業経営ならびにそのアーリア化に関して発せられたライヒ・プロイセン経済大臣およびゲーリングプロイセン首相兼空軍元帥のさまざまな指令が契機となって,目下非アーリア経営のアーリア人所有への移行が激増するにいたった」 と記していた。激増したアーリア化には多くの偽装アーリア化が含まれていたことは想像に難くない
     偽装アーリア化に対する国家指導部の対決姿勢は,東西国境での緊張の激化にともなってさらに強硬になった。ドイツの侵略外交を前にして 5 月 20 日チェコスロヴァキアが動員を開始した。30 日ヒトラーは国防軍にチェコスロヴァキアの制圧を下命したそしてその 2 日前彼は東西国境線に沿って要塞防壁を構築することを指令したのである
     いまやすべての余剰労働力と余剰原料は全長 630 キロのこの 「西部防壁 Westwall」 の建設に投入されなければならなかった ( 1 万 4000 のトーチカを備え,総工費 35 億マルクをかけたこの工事には約 50 万人が動員されることになる)。ここにおいて,ライヒ経済省,内務省,法務省および総統代理府は緊密な協力のもと,5 月 19 日の指令の内容を上回る新たな法令を作成する準備に没頭した。他方,内務省管轄下の保安警察本部長官ハイドリヒは 6 月 1 日,全国刑事警察本部をとおして各地の刑事警察分署あてに指令を発した。その発令理由にはつぎのようにあった。


     「四カ年計画の厳格なる遂行のためには,労働能力を有する全労動力の投入が必要である。ゆえに反社会的人間が労働を回避し,それによって四カ年計画をサボタージュするようなことがあってはならない」 *631 )


     こうした上でハイドリヒは,① 本年 3 月 1937 年 12 月 14 日付の指令 *632 ) を厳格に適用することによって,1938 年 6 月 13
    日から 18 日にかけての週に 〔月~土〕,刑事警察分署の管轄地区において,少なくとも 200 人の労働能力を有する男性 (反社会的) を警察の予防拘禁措置を講じること,② 同じ週に,刑事警察分署の管轄地区において 1 カ月以上の拘禁刑に処せられたことのある男性のユダヤ人に警察の予防拘禁措置を講じること,③ 逮捕者を速やかにブーヘンヴァルト強制収容所に連行すること。 *633 )
     逮捕・連行の対象となる 「反社会的人間」 の範疇にどのような人が入るのかということについて,この命令はこうのべていた。

    a ) 目下,職をもたずにあちこちと居場所を変えている放浪者。

    b ) 定住所はあるが乞食をしている者。

    c ) ジプシーならびにジプシー風に放浪している人間で,わりあてられた仕事をする意志を示さないか,もしくは犯罪を行った人間。

    d ) 売春婦のヒモで,該当の刑事手続きに回されたことがある者 ― 有罪の立証ができなかった場合でも ―,ならびに今日なお売春婦と関わりのある者,もしくは売春負のヒモである強い疑いのある者。

    e ) 抵抗,傷害,暴力沙汰,住居侵入およびこれらに類似する理由による多くの前科があり,これによって民族共同体の秩序に順応する意志のないことを示した人間。 *634 )


     ハイドリヒが命令のなかで 「 6 月 13 日から 18 日にかけての週」 と明記したのは,逮捕すべき条件を備えた大量の 「反社会的労働忌避者」 という 「犯罪者」 が時を同じくして出現することを見越してのことだった。
     「犯罪者」 は 6 月 14 日付の 「国家公民法第三政令」 *635 ) 〔史料編 25 ) 〕 によって作り出された。この政令は,1 月 4 日の 「諸原則」 を厳格にした 5 月 19 日付ライヒ経済大臣回覧通達を踏襲してユダヤ営業経営を法的に規定したものである (第 1 条,第 2 条)。もっとも 「事実上ユダヤ人の支配的な影響力のもとにある」 経営が 「ユダヤ営業経営」 とされていたので (第 3 条),弾力的な適用は無制限に可能であった。たしかにライヒ内務大臣は回覧通達 「国家公民法第三政令の遂行」 ( 1938 年 7 月 14 日) 〔史料編 27 ) 〕 *636 ) において 「第三政令第 3 条の規定はもっぱら補助的に適用すること」 としていた。しかし 「第 1 条,
    第 2 条により非ユダヤ経営と見なされる経営については,第 3 条の適用可能性を吟味する」 よう要請していたことからして,「ユダヤ営業経営」 であることを免れることは事実上不可能であった。


    *629 ) Der Reichs- und Preussische Wirt- schaftsminister. S 1059/38. Berlin, den 19. Mai 1938. Betr. Jüdische Gewerbebetriebe. in: BA. R 8 I / 76.

    *630 ) Der Reichs- und Preussische Wirtschaftsminister. II S 777. An sämtliche Überwachungsstellen - außer I-VI-. Berlin, den 3. Juni 1938. Betr. Arisierung von Betrieben. in: BA. R 8 I / 76

    *631 ) Erlaß des Chefs der Sicherheitspolizei und des Sicherheitsdienstes Reinhard Heydrich an die Kriminalpolizeistellen (Berlin, 1. Juni 1938). in: Ayaß, Wolfgang (bearbt.), "Gemeinschaftsfremde".Quellen zur Verfolgung von "Asozialen" 1933-1945 (Koblenz, 1988), Nr. 66, pp. 134-135.

    *632 ) 犯罪の予防的鎮圧 Vorbeugende Verbrechensbekämpfung をさす。Ibid., Nr. 62, pp. 124-125.

    *633 ) Ibid., Nr. 66, p. 135.

    *634 ) Ibid., pp. 76-77. この行動は 「全国労働忌避者撲滅行動」 と呼ばれた。

    *635 ) Driette Verordnung zun Reichsbürgergesetz vom 14. Juni 1938. in: RGBl., I, pp. 627 f.

    *636 ) Durchführung der Dritten Verordnung zum Reichs- bürgergesetz. Erlaß des Reichsminister des Innern vom 14. Juli 1938. -Ie 286/38-5012c- in: Krüger, Alf, Die Lösung der Judenfrage in der deutschen Wirtschaft. Kommentare zur Judengesetzgebung (Berlin, 1940), pp. 98-107. 』


    ということで、本日はここまでとさせて頂きます。









    続きは次回に♥




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