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    半主権国家である “ウクライナ”

    A storm is coming 228

    本日のキーワード : 国際法、半主権国家

    The Crisis in Ukraine Is Not About Ukraine. It's About Germany


    “The primordial interest of the United States, over which for centuries we have fought wars– the First, the Second and Cold Wars– has been the relationship between Germany and Russia, because united there, they’re the only force that could threaten us. And to make sure that that doesn’t happen.” George Friedman, STRATFOR CEO at The Chicago Council on Foreign Affairs
    「第一次世界大戦、第二次世界大戦、そして冷戦と、何世紀にもわたって戦争を繰り返してきたアメリカの最大の関心事は、ドイツとロシアの関係にあります。なぜなら、ドイツとロシアが団結すれば、私たちを脅かす唯一の勢力となるからです。そして、それが起こらないようにするために」。ジョージ・フリードマン(シカゴ外交問題評議会STRATFOR (※ストラトフォー、米民間シンクタンク) CEO)

    The Ukrainian crisis has nothing to do with Ukraine. It’s about Germany and, in particular, a pipeline that connects Germany to Russia called Nord Stream 2. Washington sees the pipeline as a threat to its primacy in Europe and has tried to sabotage the project at every turn. Even so, Nord Stream has pushed ahead and is now fully-operational and ready-to-go. Once German regulators provide the final certification, the gas deliveries will begin. German homeowners and businesses will have a reliable source of clean and inexpensive energy while Russia will see a significant boost to their gas revenues. It’s a win-win situation for both parties.
    ウクライナ危機は、ウクライナとは何の関係もありませんドイツと、特にドイツとロシアを結ぶパイプライン 「ノルドストリーム 2 」 が関係しているのです。アメリカは、このパイプラインがヨーロッパにおける自国の優位性を脅かすものと考え、あらゆる場面でこのプロジェクトを妨害しようとしてきた。それでも、ノルドストリームは推進され、現在は完全に稼働しています。ドイツの規制当局が最終的な承認を行えば、ガスの供給が開始されます。ドイツの家庭や企業は、クリーンで安価なエネルギーを確実に手に入れることができ、ロシアはガス収入を大幅に増やすことができます。両者にとって Win - Win の関係です。

    The US Foreign Policy establishment is not happy about these developments. They don’t want Germany to become more dependent on Russian gas because commerce builds trust and trust leads to the expansion of trade. As relations grow warmer, more trade barriers are lifted, regulations are eased, travel and tourism increase, and a new security architecture evolves. In a world where Germany and Russia are friends and trading partners, there is no need for US military bases, no need for expensive US-made weapons and missile systems, and no need for NATO. There’s also no need to transact energy deals in US Dollars or to stockpile US Treasuries to balance accounts. Transactions between business partners can be conducted in their own currencies which is bound to precipitate a sharp decline in the value of the dollar and a dramatic shift in economic power. This is why the Biden administration opposes Nord Stream. It’s not just a pipeline, it’s a window into the future; a future in which Europe and Asia are drawn closer together into a massive free trade zone that increases their mutual power and prosperity while leaving the US on the outside looking in. Warmer relations between Germany and Russia signal an end to the “unipolar” world order the US has overseen for the last 75 years. A German-Russo alliance threatens to hasten the decline of the Superpower that is presently inching closer to the abyss. This is why Washington is determined to do everything it can to sabotage Nord Stream and keep Germany within its orbit. It’s a matter of survival.
    しかし、アメリカの外交政策は、このような動きを快く思っていません。商業は信頼を築き、信頼は貿易の拡大につながるため、彼らはドイツがロシアのガスへの依存度を高めることを望んでいません。関係がより温かくなるにつれ、より多くの貿易障壁が解除され、規制が緩和され、旅行や観光が増加し、新しい安全保障構造が発展していきます。ドイツとロシアが友人であり、貿易パートナーである世界では、米軍基地も、高価な米国製の武器やミサイルシステムも、NATO も必要ありませんまた、エネルギー取引を米ドルで行う必要も、収支を合わせるために米国債を備蓄する必要もありません。ビジネスパートナー間の取引は、それぞれの国の通貨で行うことができ、ドルの価値は急激に低下し、経済力が劇的に変化するに違いない。バイデン政権がノルドストリームに反対する理由はここにある。それは、ヨーロッパとアジアが巨大な自由貿易圏に引き寄せられ、相互の力と繁栄を高める一方で、アメリカは蚊帳の外に置かれるという将来展望なのです。ドイツとロシアの関係強化は、米国が過去75 年間監督してきた 「一極集中」 の世界秩序の終焉を意味しますドイツとロシアの同盟は、現在、奈落の底に向かっている超大国の衰退を早める恐れがあるだからこそワシントンは、ノルドストリームを妨害し、ドイツをその軌道の中にとどめておくために、あらゆる手段を講じようとしているのである生き残りをかけた問題なのだ

    That’s where Ukraine comes into the picture. Ukraine is Washington’s ‘weapon of choice’ for torpedoing Nord Stream and putting a wedge between Germany and Russia. The strategy is taken from page one of the US Foreign Policy Handbook under the rubric: Divide and Rule. Washington needs to create the perception that Russia poses a security threat to Europe. That’s the goal. They need to show that Putin is a bloodthirsty aggressor with a hair-trigger temper who cannot be trusted. To that end, the media has been given the assignment of reiterating over and over again, “Russia is planning to invade Ukraine.” What’s left unsaid is that Russia has not invaded any country since the dissolution of the Soviet Union, and that the US has invaded or toppled regimes in more than 50 countries in the same period of time, and that the US maintains over 800 military bases in countries around the world. None of this is reported by the media, instead the focus is on “evil Putin” who has amassed an estimated 100,000 troops along the Ukrainian border threatening to plunge all of Europe into another bloody war.
    そこにウクライナが絡んでくるのだウクライナは、ノルドストリームを妨害し、ドイツとロシアの間にくさびを打ち込むためのワシントンの 「武器」 なのだ。この戦略は、米国の外交政策ハンドブックの 1 ページ目に書かれている。「分割統治」 である。アメリカは、ロシアがヨーロッパの安全保障上の脅威となっているという認識を持たせる必要がありますそれが目標です。プーチンは血に飢えた侵略者であり、短気で信用できないことを示す必要がある。そのために、メディアには 「ロシアはウクライナへの侵攻を計画している」 と何度も繰り返して伝える任務が与えられているが、ロシアはソ連崩壊後、どの国にも侵攻しておらず、アメリカは同時期に 50 カ国以上の国に侵攻したり、政権を倒したりしており、そしてアメリカは世界各国に 800 以上の軍事基地を保有しているメディアはこれらのことを一切報道せず、代わりに、ウクライナの国境沿いに推定 10 万人の軍隊を集結させ、ヨーロッパ全体を再び血なまぐさい戦争に巻き込もうと脅している 「邪悪なプーチン」 に焦点を当てています

    All of the hysterical war propaganda is created with the intention of manufacturing a crisis that can be used to isolate, demonize and, ultimately, splinter Russia into smaller units. The real target, however, is not Russia, but Germany. Check out this excerpt from an article by Michael Hudson at The Unz Review:
    このようなヒステリックな戦争プロパガンダは、危機を作り出すことで、ロシアを孤立させ、悪者にし、最終的にはロシアをより小さな単位に分割することを意図して作られていますしかし、本当の標的はロシアではなく、ドイツなのだ。The Unz Review に掲載されたマイケル・ハドソンの記事からの抜粋をご覧ください。

    “The only way left for U.S. diplomats to block European purchases is to goad Russia into a military response and then claim that avenging this response outweighs any purely national economic interest. As hawkish Under-Secretary of State for Political Affairs, Victoria Nuland, explained in a State Department press briefing on January 27: “If Russia invades Ukraine one way or another Nord Stream 2 will not move forward.” (“America’s Real Adversaries Are Its European and Other Allies”, The Unz Review)
    「米国の外交官が欧州での購入を阻止するために残された唯一の方法は、ロシアを軍事的に刺激し、その報復が純粋に国家の経済的利益を上回ると主張することである。タカ派のビクトリア・ヌーランド国務次官 (政治担当) は、1 月 27 日に行われた国務省の記者会見でこう説明した。「もしロシアがウクライナに侵攻すれば、ノルドストーム 2 は前進しないだろう」。」 ("America's Real Adversaries Are Its European and Other Allies", The Unz Review)

    There it is in black and white. The Biden team wants to “goad Russia into a military response” in order to sabotage NordStream. That implies there will be some kind of provocation designed to induce Putin to send his troops across the border to defend the ethnic Russians in the eastern part of the country. If Putin takes the bait, the response would be swift and harsh. The media will excoriate the action as a threat to all of Europe while leaders around the world will denounce Putin as the “new Hitler”. This is Washington’s strategy in a nutshell, and the whole production is being orchestrated with one goal in mind; to make it politically impossible for the German Chancellor Olaf Scholz to wave NordStream through the final approval process.
    白黒はっきりしていますね。バイデン・チームは、ノルドストリームを妨害するために、「ロシアを軍事的反応に駆り立てたい」 と考えているのだ。これは、プーチンが東部のロシア民族を守るために国境を越えて軍隊を送るように仕向けるための、何らかの挑発行為が行われることを意味する。もし、プーチンがその餌に掛かれば、その反応は迅速かつ厳しいものになるだろうメディアは欧州全体への脅威と非難し、世界の指導者たちはプーチンを 「新しいヒトラー」 と糾弾するだろうドイツのオラフ・ショルツ首相がノードストリームの最終承認プロセスを通過させることを、政治的に不可能にするためである

    The so-called "Revolution of Dignity" which the Obama administration supported. Written on the wall: “Ukraine for Ukrainians.”
    オバマ政権が支持したいわゆる 「マイダン革命」。壁に書かれた 「ウクライナ人のためのウクライナ」

    A storm is coming 94 オバマ

    Hitler.jpg 習近平思想の着想者であり、中国的特徴を持つ社会主義の提唱者である習近平総書記


    “The Crisis in Ukraine Is Not About Ukraine. It's About Germany” The Unz Review・ An Alternative Media Selection

    投資家サーベイ結果発表 「岸田政権、支持しますか?」

    本日の書物 : 『戦争と国際法を知らない日本人へ』 小室 直樹 徳間書店






    『 それから大事なことがもう一つ。【近代国際法というのは主権概念ができることによってできた】と先に述べたが、【同時にそれは資本主義を発達させるための道具になった】ということである。



     最初のうちはそれでよかったが、それが【 18 世紀から 19 世紀になると、高い文明を持っていても前期的資本が資本に範疇変換を遂げていない国、あるいは、高い文化を持っていても資本主義としては未熟に見える国にぶつかった】【そういう国に対してはどうしたか】【半独立国家、半主権国家という概念をもって、不平等条約を押しつけることにした】。すなわち【治外法権だとか、軍隊の駐留だとか、関税自主権の否定だとかを押しつけた】【それが、中国であり、トルコであり、日本である】

     したがって 18 世紀の終わりから 19 世紀にかけて、【国際法】は最初の原則からすると、【もう見るに耐えぬほど歪められた】なぜなら、【主権の確立と国家の独立は表裏一体のものである】にもかかわらず、【半独立国だとか半主権国家だとか、本来あり得べからざるものを導入せざるを得なくなったのだから】である。…






    今回ご紹介させていただく書物は、ロシアによるウクライナ侵攻という歴史的な出来事理解する上で必要不可欠な要素であるにもかかわらず、特に戦後の日本人に欠けている「戦争・国際法・国際政治・国際経済」 の基礎に歴として存在しているのが 「キリスト教」 という宗教である、という歴史認識を、著者独特の表現で事の本質を見事に射貫く解説がなされている書物になります。「宗教」 あるいは 「哲学」、はたまた 「法律」 というものを、いわゆる “文系アタマ” の人々は、主観的な感覚・感情によって “自分勝手な” 解釈をしがち (例 : 入試国語選択問題の「正解」について――早稲田大学教育学部の説明責任) なのですが、「宗教」 にも 「哲学」 にも 「法律」 にも、「数学」 的 (= 論理的) な要素が多分に含まれていて (というか、それそのものですがw)“自分勝手な” 解釈何ら意味をなさないものであるということが本書を通じて広く日本国民全体で共有できるようにという願いを込めて当ブログはお薦めさせて頂きます




    ※(  )内は前回の数値

    Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE

    アメリカ : 982,439(980,731)÷80,143,316(80,113,133)=0.0122・・・(0.0122) 「1.22%(1.22%)」

    イタリア : 159,666(159,537)÷14,790,806(14,719,394)=0.0107・・・(0.0108) 「1.07%(1.08%)」

    日本 : 28,253(28,198)÷6,653,421(6,604,726)=0.0042・・・(0.0042) 「0.42%(0.42%)」

    さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」出発点として、その後人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にあるユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっているそんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。

    ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。

    その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。


    それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとである連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

    ポイント 女性

    その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。


    また「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」同根の言葉である「オリガルヒ(oligarch)」につきましても、ロシアやウクライナの事例を参照して、それがいまから数十年前にマルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたものであることを確認し、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 (=ユダヤ教徒)」 が存在していることも判明いたしました。さらにはウクライナとユダヤ人 (=ユダヤ教徒) と特異な関係をウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認することができました。

    そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、次の論文を見ているところとなります。

    『ナチ・ドイツにおける経済の脱ユダヤ化 ― 1938年十一月ポグロムの社会経済的背景 ―』 山本達夫


    『 第 7 章 経済の脱ユダヤ化とアーリア化

    3. 偽装アーリア化
     ・・・第三帝国指導部が偽装アーリア化に干渉したのはなぜかその理由はおもに偽装アーリア化の蔓延によって 「ユダヤ人問題」 が消滅し「ユダヤ営業経営」 を標的とした経済統制が不可能になるからであった
     1938 年 2 月から 3 月にかけてのライヒ経済大臣回覧通達には削減されたわりあて量を厳格に管理しようとする姿勢が顕著に見られる
     たとえばライヒ経済大臣回覧通達 「ユダヤ企業への原料・外国為替のわりあて」 ( 1938 年 2 月 3 日) 〔史料編 15 ) 〕 *605 ) では,ユダヤ企業あての削減または完全な遮断によって浮いた原料または輸入わりあて量を,経済諸集団が輸入監視局に報告するとされ,輸入監視局が定められた原則に則って余剰量を活用するとされた。また 1938 年 2 月 16 日付輸入監視局ライヒ全権委員回覧通達 「ユダヤ企業あて外国為替・原料わりあて」 〔史料編 16 ) 〕 *606 ) は,繊維経済輸入監視局にあてて送付したものである。ここでも 「ユダヤ企業あて外国為替・原料わりあて」に関して講じられた「措置および影響を継続的に四半期ごとに報告すること」 や 「輸入監視局ライヒ全権委員に対しても四半期ごとに繊維経済部門で講じられた措置の影響を,見出し付きで要約して報告すること」 が要請されている。さらに,全輸入監視局 ( I - VI 除く) にあてて発令されたライヒ経済大臣回覧通達 「ユダヤ企業あて外国為替・原料わりあて量」 ( 1938 年 3 月 25 日) 〔史料編 18 ) 〕 *607 ) では,同じく 「講じられた措置について,継続的に四半期ごとに報告」 することが要請され,さらにつぎのような注文がつけられていた。

     「本官 〔ライヒ経済大臣〕 がとくに重視するのは,報告が以下の数字を含んでいることである。すなわち命じられた削減がまだ行われていない事例がどれだけ (百分率または絶対数で) あるのか,また個々の事例について,いかなる理由から削減が行われていないのかである。さらにユダヤ企業にたいして予定された削減措置によって,どれほどの原料および外国為替の額が節約されたのか,またこの額がすでにドイツ企業のために役立てられたのか否か,またどのような方法によって役立てられたかを報告するよう要請する」

     もうひとつの特徴はわりあて削減量のいっそうの増大圧力である。同じ 1938 年 3 月 25 日付回覧通達 〔史料編 18 ) 〕 においてライヒ経済大臣はすべての輸入監視局に 「最低限の要請」 である 10 %の削減割合が超過されたか否か,またどの程度超過されたのかも報告するよう要請した。また 「目下,削減の最低率の引き上げが検討されている」 と伝えたうえで 「輸入監視局には,これまでの経験からして現時点でどれほど削減率を上げることができるかという点について意見を述べてもらいたい」 とした。「この問題を判断するにさいしては,ユダヤ企業が生存の可能性を失うことなく,どれほどの削減を耐え得るかということを基本的に前提としてはならない。より大きな削減率にとって決定的になりうるのは,個々の経済部門が国民経済的機能を確実にはたすことのみである」 と。ライヒ経済大臣から命令された各輸入監視局が,ユダヤ営業経営あてのわりあて削減率を目一杯上げたことは容易に判断できる。
     1938 年 1 月 4 日付ライヒ経済大臣回覧通達 「ユダヤ営業経営」 における 「基本原則」 〔史料編 11 ) 〕 *608 ) は,ライヒ経済大臣回覧通達 「ユダヤ営業経営の定義づけ」 ( 1938 年 1 月 17 日) 〔史料編 13 ) 〕 *609 ) においていっそう厳格にされた。「ドイツ営業経済におけるユダヤ人の影響力の撃退を決定的に進めるため」 として,営業経営を非ユダヤ経営であるとする条件を厳格にしたのである。法人において監査役会および取締役会の構成に対する要請が厳格にされ,取締役会においてはユダヤ人の影響力が完全に欠落していることが要求され,監査役会においてはユダヤ人の関与は構成員の最高 4 分の 1 しか許容されないとされたのである。
     1938 年 1 月 4 日付回覧通達の 「諸原則」 は従来多くの研究者によって 「アーリア化の主任設計者」 *610 ) たるゲーリングが,「アーリア化の推進のために」 *611 ) 発令したものであるというように解釈されてきたけれども 「諸原則」 を素直に原料わりあてを定めようとしただけのものであると解すほうが史料解釈に無理がない

    *605 ) Der Reichs- und Preussische Wirtschaftsminister. II R 3977/38. Berlin, den 3. Feb. 1938. Betr. Rohstoff- und Devisenzuteilungen an jüdische Unternehmen. in: BA. R 8 I / 76.

    *606 ) Der Reichsbeauftragte. Berlin, den 16. Feb. 1938. Betr. Devisen- und Rohstoffzuteilungen an jüdische Unter- nehmen. in: BA. R 8 I / 76.

    *607 ) Der Reichs- und Preussische Wirtschaftsminister. S 47/38. Berlin, den 25. März. 1938. Betr. Devisen- und Roh- stoffzuteilungen an jüdische Unternehmen. in: BA. R 8 I / 76.

    *608 ) Der Reichs- und Preussische Wirtschaftsminister. IV 45791/37. Berlin, den 4. Jan. 1938. Betr. Jüdische Gewerbe- betriebe. in: BA. R 3101-8934, 101.

    *609 ) Der Reichs- und Preussische Wirtschaftsminister. IV 15307/37. Berlin, den 17. Jan. 1938. Betr.Abgrenzung der jüdischen Gewerbebetriebe. in: BA. R 3101-8934, 112-113.

    *610 ) "chief architect of Aryanization was Hermann Göring"という言葉は,Schleuness, The Twisted Road, op. cit., p.164 からとったものである。

    *611 ) 大野 『ナチズムとユダヤ人政策』,140 頁。 』



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