2022-04-03 (Sun)

本日のキーワード : 予定説、ユダヤ史観、新世界
中国共産党㊳
History
沿革 (八)
Cultural Revolution
文化大革命
The Cultural Revolution was a disastrous attempt to reform the economics, education and politics of Communist China, which led to the deaths of tens of millions of people. The upheaval began in August 1966 by Chinese Chairman Mao Zedong.
文化大革命は、共産主義中国の経済、教育、政治を改革しようとしたもので、数千万人の死者を出した悲惨なものである。この騒動は、1966 年 8 月、中国の毛沢東主席によって始まった。
Mao's objective was to replace leaders with people who would think like him and be supportive of him as Chairmen, make the Chinese Communist Party function the way he wanted, give the Chinese youth a revolutionary experience, and make changes so that education, health care, and cultural systems would be for the entirety of China and not just for the elite. In order to do this, he began to establish a cult towards himself. His party would be forced to support him as he had little patience for opponents during what he believe to be the pinnacle point of China's future as a communist state. He quickly began a system of purges to cleanse of any unwanted opposition toward him or to the gang of four, especially after he was embarrassed with the part rejecting his great leap forward policies.
毛沢東の目的は、指導者を自分と同じように考え、自分を支えてくれる人を委員長に就かせ、中国共産党を自分の思うように機能させ、また、中国の若者に革命的な経験をさせ、教育、医療、文化システムをエリートだけでなく、中国全体のためになるように変えていくことだった。そのために、彼は自分に対するカルト的な崇拝を確立し始めた。共産主義国家としての中国の未来の頂点に立つと信じていた彼は、反対派に寛容ではなかったので、彼の党は彼を支持せざるを得なかった。彼は自分の大躍進政策を否定する派閥に困惑し、すぐに、自分や四人組に対する不要な反対者を一掃するための粛清システムを開始した。
Mao Zedong wanted the Cultural Revolution to affect everyone in China. Ordinary people perceived to be members of the "Five Black Categories" were targeted as well as their children. The Five Black Categories were Landlords, so-called "Rich farmers", anti-communists or counter-revolutionaries, "Bad-influencers" or "bad elements", and Rightists. The Black Book of Communism reports,
毛沢東は、文化大革命が中国のすべての人に影響を及ぼすことを望んでいた。一般市民でも「黒五類(こくごるい)」 に属すると思われる人は、その子供も含めて標的にされた。黒五類とは、地主、いわゆる 「富農」、反共産主義者または反革命分子、「悪い影響者」 または 「悪い要素」 (破壊分子)、そして右派を指します。『共産主義黒書』 はこう報告している。
The Cultural Revolution's effects, past and present, on the world's imagination and memory stem not only from the extreme radicalism of its discourse and actions but also from its visibility; largely an urban phenomenon, it occurred in the age of television, for which it presented superb images of deftly organized political ceremonies filled with a touching fervor.
文化大革命が過去から現在に至るまで、世界の人々の想像力と記憶に与えた影響は、その言説と行動の過激さだけでなく、その可視性にも起因している。 文化大革命は都市部の現象であり、テレビの時代に起こった。テレビの時代には、巧みに組織された政治的儀式が感動的な熱狂に包まれる素晴らしい映像が映し出された。
In August 1966 all schools were closed. During this time Mao told the Red Guards to question things that traditionally had great value and importance, and question the activities of government officials by slighting them in a way that was visible to all. The party itself was also purged:
1966 年 8 月、すべての学校が閉鎖された。この間、毛沢東は紅衛兵に、従来から大きな価値と重要性を持っていたものを疑い、政府高官を誰にでも見える形で軽視してその活動に投げかけるよう指示した。また、党そのものも粛清された。
The "investigations" inside the government administration, carried out by policemen dressed as Red Guards, were massive and sometimes murderous: there were 1,200 executions in the purge of the Ministry for Security; 22,000 people were interrogated and many imprisoned during the investigation into Liu Shaoqi; 60 percent of the members of the Central Committee (which hardly ever met) and 75 percent of all provincial Party secretaries were expelled and usually also arrested. In all, for the whole period of the Cultural Revolution, between 3 million and 4 million of the 18 million cadres were imprisoned, as were 400,000 soldiers, despite the banning of Red Guards in the PLA. 197 Among the intellectuals, 142,000 teachers, 53,000 scientists and technicians, 500 teachers of medicine, and 2,600 artists and writers were persecuted, and many of them were killed or committed suicide. In Shanghai, where intellectuals were especially numerous, it was officially estimated in 1978 that 10,000 people had died violent deaths as a result of the Cultural Revolution.
紅衛兵に扮した警官たちによる政府行政内部の 「調査」 は、大規模で、時には殺人的なものであった。治安維持省の粛清では 1,200 人が処刑された。劉少奇の捜査では 2 万 2 千人が取り調べを受け、多くが投獄された。中央委員会のメンバーの 60% (ほとんど開催されなかった) と全省庁書記の 75 %が除名され、通常は逮捕もされた。文化大革命の全期間を通じて、1,800 万人の幹部のうち 300 万人から 400 万人が投獄され、中国人民解放軍の紅衛兵が禁止されていたにもかかわらず、40 万人の兵士も投獄されたのである。知識人の中でも、14 万 2,000 人の教師、5 万 3,000 人の科学者・技術者、500 人の医学教師、2,600 人の芸術家・作家が迫害され、その多くが殺されたり自殺したりした。特に知識人が多かった上海では、1978 年、文化大革命によって 1 万人が非業の死を遂げたと公式に推定された。
According to Prof. R. J. Rummel of the University of Hawaii, 7,731,000 people died in the Cultural Revolution. Others place estimates as high as 20 million. Incidents of cannibalism were also reported. Massacres were mainly led by the local Communist Party branches, governmental agencies, the militia, and military.
ハワイ大学のR・J・ランメル教授によると、文化大革命での死者は 773 万 1 千人。また、2,000 万人とも言われている。また、人肉食の事件も報告されている。虐殺は主に共産党の地方支部、政府機関、民兵、軍隊が中心になって行われた。
It was no coincidence that the Red Guard violence began in 1966, seventeen years after the 1949 revolution; the first act after the 1949 revolution was take control of the public education system and indoctrinate a generation with Cultural Marxism and to target anyone who opposed them as fascists. The Maoist Red Guard were a supposed "Anti-fascist" movement.
紅衛兵の暴力が 1949 年の革命から 17 年後の 1966 年に始まったのは、偶然ではない。1949 年の革命後、最初に行われたのは、公教育制度を掌握し、文化的マルクス主義で世代を教化し、それに反対する者をファシストとして標的にすることであった。毛沢東紅衛兵は 「反ファシスト」 運動であったはずだ。

アニータ・ダン
Obama White House Communications Director and Joe Biden 2020 presidential campaign manager Anita Dunn was a great admirer of Chairman Mao and was deeply inspired by Maoist Thought.
オバマ大統領のホワイトハウス広報部長で、2020年大統領選のジョー・バイデン氏の選挙キャンペーンマネージャーであるアニータ・ダンは、毛沢東を敬愛し、毛沢東思想に深く感銘を受けていた。



☆“Chinese Communist Party” Conservapedia
☆投資家サーベイ結果発表 「岸田政権、支持しますか?」
本日の書物 : 『戦争と国際法を知らない日本人へ』 小室 直樹 徳間書店
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 このようにして成立した【中世カトリック教会の教義と教理】とはどのようなものであったであろうか。
そこからできてくる近代社会は、これをどのようにして打ち破っていったのであろうか。次にその過程を分析するのであるが、その前にちょっと、中世カトリック教会の教義と教理の内容を要約しておきたい。
【その根本は、アウグスティヌスの哲学である】。彼は、はじめマニ教徒であったが、ある時、突如として神の恩恵 (グレイス) によって回心 (conversion) した。そして、【キリスト教の本質】に到達した。【人間は自分で善をなすことはできない】。【善をなすのは神の恩恵による】。【人間に意志の自由はない】 (ペラギウスとの論争)。この考え方から明白なように、【アウグスティヌスの論理は予定説である】。…
アウグスティヌスの理論を一言で要約すると、後年の、【ヘーゲル、マルクスを彷彿させる】ものがある。【ヘーゲルは、「世界史は神の計画の実現過程である」 と言った】。神の意図が、世界史の展開をつうじて実現されるというのである。【その理論は、予定説である】。【マルクスの論理も予定説】であって、唯物史観の法則が世界史の展開過程をつうじて実現されると考える。

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
こちらもご参照💗
↓
☆カール・マルクスの実像 ~ ヘーゲルとバウアー、そして、「おバカ」なマルクス
☆ベーメ神智学と錬金術とユダヤ神秘思想

アウグスティヌスの論理は、彼らの先蹤 (せんしょう) というか、ヘーゲル、マルクスがアウグスティヌスを継承したというか。
【アウグスティヌスが参照したのは、ユダヤ人の史観である】。
【ユダヤ人】は、(新) バビロニア、ペルシャ、ヘレニズム、ローマなどの【世界的大帝国によって、辺境の最下層民的境遇におとされている】。【これが初期点(現在点)である】。しかし、世界史の展開過程をつうじて、【神の意図 (神との更改された新契約) が実現されて、ユダヤ人は解放され、新世界 (神の国) においてその主人公になる】。【これが歴史の終末である】。【これが目的である】。

この【予定説 (predestination) 】は、【目的が設定され、それへむけて歴史が進行すると考える】のである。【目的達成が終末である】。
(36:41~37:30)
“I think this presents us with some significant opportunities to make some real changes. You know, we are at an inflection point, I believe, in the world economy, not just the world economy, in the world, occurs every three or four generations. As one of my, as the one of the top military people said to me in a secure meeting the other day, 60 million people died between 1900 and 1946 and since then we established a liberal world order and that hadn’t happened in a long while. A lot of people died, but nowhere near the chaos. And now’s the time when things are shifting. We’re going, there’s gonna be a new world order out there and we’ve got to lead it and we’ve got to unite the rest of the free world and doing it.”
「このことは、私たちに真の変化をもたらす重要な機会を与えてくれると思います。世界経済だけでなく、世界では三、四世代に一度、変曲点が訪れると私は考えています。先日、ある安全な会合で、軍のトップが私に言ったように、1900 年から 1946 年の間に 6,000 万人が死亡し、その後、自由な世界秩序が確立されましたが、そのような出来事は長い間起こっていませんでした。多くの人が死にましたが、どこにも混乱はありません。そして今、事態は転換期を迎えています。新しい世界秩序が生まれようとしています。私たちはそれを主導し、他の自由主義諸国を統合して、それを実現しなければなりません。」
古代人の多くは、歴史をそういうものであるとは考えていなかった。たいがい、歴史は循環すると考えていたのであった。【アウグスティヌスは、終末観を入れることによって循環史観を打ち破ったところに意義がある】。』

維持できなくなった 「ユダヤ人の平等」 の原則
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、ロシアによるウクライナ侵攻という歴史的な出来事を理解する上で必要不可欠な要素であるにもかかわらず、特に戦後の日本人に欠けている、「戦争・国際法・国際政治・国際経済」 の基礎に歴として存在しているのが 「キリスト教」 という宗教である、という歴史認識を、著者独特の表現で事の本質を見事に射貫く解説がなされている書物になります。「宗教」 あるいは 「哲学」、はたまた 「法律」 というものを、いわゆる “文系アタマ” の人々は、主観的な感覚・感情によって “自分勝手な” 解釈をしがち (例 : ☆入試国語選択問題の「正解」について――早稲田大学教育学部の説明責任) なのですが、「宗教」 にも 「哲学」 にも 「法律」 にも、「数学」 的 (= 論理的) な要素が多分に含まれていて (というか、それそのものですがw)、“自分勝手な” 解釈は何ら意味をなさないものである、ということが本書を通じて広く日本国民全体で共有できるように、という願いを込めて当ブログはお薦めさせて頂きます。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 975,277(973,989)÷79,861,484(79,820,139)=0.0122・・・(0.0122) 「1.22%(1.22%)」

イタリア : 158,436(158,254)÷14,153,098(14,070,450)=0.0111・・・(0.0112) 「1.11%(1.12%)」

日本 : 27,499(27,373)÷6,238,527(6,188,977)=0.0044・・・(0.0044) 「0.44%(0.44%)」

さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの、現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にある、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっている、そんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。
ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。
その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い、到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。
では、なぜ、それを目指そうとするのでしょうか?
それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとで、ある連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」と同根の言葉である「オリガルヒ(oligarch)」につきましても、ロシアやウクライナの事例を参照して、それがいまから数十年前に、マルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたものであることを確認し、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 (=ユダヤ教徒)」 が存在していることも判明いたしました。さらには、ウクライナとユダヤ人 (=ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認することができました。
そこで、現在 “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に着目し、より一層理解を進めるために、、次の論文を見ているところとなります。

☆『ナチ・ドイツにおける経済の脱ユダヤ化 ― 1938年十一月ポグロムの社会経済的背景 ―』 山本達夫
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 第 7 章 経済の脱ユダヤ化とアーリア化
はじめに
四カ年計画下の第三帝国では,原料の不均等配分によって多くの営業経営が存続の危機に立たされていた。統制経済によって打撃を受けたのはユダヤ人経営者だけではなく,ドイツ人経営者も同様であった。営業経済組織の枠組みのなかで 「ユダヤ人の平等」 の原則を維持することはもはや困難であった。
ライヒ経済省のファイルに一通の手紙が残されている。1937 年 4 月 23 日,ある洋服店の店主がライヒ経済大臣あてに出したものである。店主はグッゲンモーザー Guggenmoser, Karl といって南ドイツのオクセンハウゼンに住んでいた。第三帝国というと,身動きのとれない独裁国家というイメージがある。しかし議会で社会民主党が長年優勢を保ち,労働運動の伝統と革命の歴史があるドイツでは,個人がライヒ大臣あてに直接意見をのべるという発想がこの時期になっても廃れていなかったのである。
手紙の題目は 「第 3 管理局 (繊維) 経済集団小売業における分担金徴収」 であった。分担金は企業が所属する営業経済組織に支払う会費のことである。その分担金についてグッゲンモーザーは,大企業に比べて小規模・零細経営が不利にあつかわれており,小さな商店を潰そうとしているのかと問いただしている。そして 「私たちは全員,祖国の建設に力を貸したいと思っています。ただそれは正義と万人の平等な処遇という土台においてのみのです」 と訴えていた。 *555 )
ライヒ経済省は営業経済組織の分担金について,先述したとおり 1936 年 8 月付文書において不公平を否定している。 *556 ) しかしグッゲンモーザーには当時,営業経済組織には 「正義と平等」 が欠如しているように見えたのである。グッゲンモーザーはユダヤ人迫害にも反感をもっていた。手紙の 「追伸」 で目にしたユダヤ人迫害について書いている。
「ユダヤ人問題について気づいたところも書かせていただきます。昨日,当地では歳の市が立ち,屋台を出したユダヤ人もいました。すると,ヒトラー青年団の団長が 「民族同胞諸君,ユダヤ人だ!」 という書いた看板を掲げて立ったのです。この措置を批判はしませんが,しかしなぜユダヤ百貨店にもこうした見張りを置かないのでしょうか!!!この屋台のユダヤ人は,妻子持ちの貧しい父親で,しかも先の戦争では前線兵士で勲章も授与されたとのことです。ご判断ください,大臣閣下,ユダヤ百貨店の前にもどうか見張りを立てるようご配慮くださいますように。なぜ,よりによって大資本 = ユダヤが,哀れな屋台引きよりも厚遇されるのか分かりかねます!!!つまりここでも,平等な権利を万人のために,なのであります」。 *557 )
グッゲンモーザーの不満はナチが宣伝する 「民族共同体」 に向けられたものである。この 「民族共同体」 秩序は,① 営業経済組織におけるユダヤ経営の地位をめぐる問題,② 原料・外国為替の不均等配分問題,③ アーリア化問題などによって崩壊し始めていた。
第三帝国指導部は体制への批判を回避するため,1937 年末から一連の行政命令・指令を発令し,ユダヤ人とユダヤ営業経営への差別を具体的に示そうとした。
四カ年計画はもともと 「民族共同体」 を維持・発展させるために 1936 年秋に始動したものである。それがわずか 1 年後,グッゲンモーザーがライヒ経済大臣に手紙を書く決心をした時点では,逆にナチ経済社会体制と 「民族共同体」 秩序を揺るがすようになっていた。ナチ人種主義国家は 「民族共同体」 秩序の崩壊原因を 「民族の敵」 に求めざるを得なかった。「経済におけるユダヤ人の平等」 の原則が否定されることになった。
*555 ) Karl Guggenmoser, Herren- und Knabenkleidung, Ochsenhausenan Reichswirtshaftsministerium vom 28. 4. 1937. in: Bundesarchiv (BA.): R 3101-9231, 105.
*556 ) BA. R 3101-8934, 42-43.
*557 ) グッゲンモーザーは手紙の末尾に一般的になりつつあった 「ヒトラー万歳 Heil Hitler!」 とは書かず 「ドイツ式挨拶で Mit deutschem Gruss!」 と記している。ヒトラー主導の 「民族共同体」 に対する抵抗だったのかもしれない。Karl Guggenmoser, in: BA. R 3101-9231. 』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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