2022-01-07 (Fri)

本日のキーワード : 米中開戦、第三国、漁夫の利
開戦 (かいせん) : 戦争の開始をいう。国際法上、戦争は国家の一方的な意思表示で開始される。このような意思の表示には、明示的な表示と黙示的な表示とがある。
本日の書物 : 『 2034 米中戦争 』 エリオット・アッカーマン、ジェイムズ・スタヴリディス 二見書房
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 2034 年 3 月 12 日 16 : 12 (GMT 08 : 12 ) 南シナ海
二機の戦闘機がどこからともなく飛来し、超音速で生じる衝撃波が 〈ジョン・ポール・ジョーンズ〉 の甲板をたたいた。乗組員は完全に虚を突かれた。ハント司令はその音を聞いてとっさに首をすくめた。まだ 〈文瑞〉 に乗船していて、一時間ほど前に見つけ出した先進システムを点検していた。トロール船の船長がハントに向かって歯を見せてにやついている。戦闘機が低空飛行してくることをはじめから知っていたかのようだ。「 〈文瑞〉 の乗組員を船室に監禁しておこうか」 ハントは点検を監督していた当直警衛兵曹にいった。ハントが急いで 〈ジョン・ポール・ジョーンズ〉 のブリッジに戻ると、モリスがこの緊急事態に懸命に対処しようとしていた。

「状況は?」 ハントは訊いた。
モリスはイージス情報表示盤をのぞき込み、二機の戦闘機だけではなく、迎撃機と同時に現れた少なくとも六隻の国籍不明艦船の位置を示すターミナル・スクリーン上のシンボルを追っていた。一連の調整された事前計画にしたがって、全艦隊が一斉に姿を見せたかのようだ。いちばん近い位置にある艦船は、ディスプレイ上で素早く移動しており、フリゲート艦か駆逐艦の特徴を示している。約八海里離れている。視認できるかできないかの距離だ。ハントは双眼鏡を掲げ、水平線を探した。すると、一隻目のフリゲート艦が不気味な灰色の艦体を現した。

「あそこを見て」 ハントはいい、艦首側の先を指さした。
まもなく 〈カール・レヴィン〉 と 〈チャン・フー〉 からも連絡が入り、二隻、三隻、そして四隻目と五隻目の艦を視認したとの報告が上がってきた。すべて人民解放軍の軍艦で、艦種もフリゲート艦から空母までさまざまだ。空母は図体のやたら大きな 〈鄭和〉 で、アメリカ海軍の第七艦隊の空母にも引けを取らない。〈文瑞〉 と 〈ジョン・ポール・ジョーンズ〉 を中心に、〈カール・レヴィン〉 と 〈チャン=フー〉 が直径線上の位置を保ったまま円を描き、それを中国艦隊が取り囲んでいる。』

2022 年米中間選挙を予見させる 1946 年米中間選挙
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、暴走する中国共産党政権が、現実にアメリカと一戦交えるとどうなるか、という近未来のシミュレーションとして非常に参考になる書物で、最後の最後に主役として躍り出る “あの国” の代わりに、それが私たちの日本であれば良いのに、少なくとも日本の主体的な行動がストーリー上に見られれば良いのに、と現在の我が国の国力の低下を嘆かわしく思ってしまいつつも、テンポの良いストーリー展開で、大変楽しく読むことができるお薦めの良書となります (最後に収められている 「解説」 は、無くてもよいと思いますがw)。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 812,518(808,244)÷51,623,861(51,149,019)=0.0157・・・(0.0158) 「1.57%(1.58%)」

イタリア : 136,245(135,931)÷5,517,054(5,436,143)=0.0246・・・(0.0250) 「2.46%(2.50%)」

日本 : 18,382(18,378)÷1,729,824(1,729,357)=0.0106・・・(0.0106) 「1.06%(1.06%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)
さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの、現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にある、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっている、そんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。
ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。
その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い、到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。
では、なぜ、それを目指そうとするのでしょうか?
それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとで、ある連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」と同根の言葉である「オリガルヒ(oligarch)」につきましても、ロシアやウクライナの事例を参照して、それがいまから数十年前に、マルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたものであることを確認し、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 (=ユダヤ教徒)」 が存在していることも判明いたしました。さらには、ウクライナとユダヤ人 (=ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認することができました。
そして、今後さらに “ユダヤ人” (民族としては定義され得ない、単なる宗教信者のグループ) という存在に焦点をあてて、各種の論文を見て参りたいと思いますが、現在は、「反共産主義」 を明確に掲げ、のちにケネディ大統領の時代 (1961 年 1 月 20 日~1963 年 11 月 22 日) に、 「リベラル・エスタブリッシュメント」 への道を上り詰める組織 『民主的行動のためのアメリカ人』 (Americans for Democratic Action : ADA) について、その成立過程がいかなるものであったのかを確認し、選挙で大敗を喫した左翼リベラル (=民主党) が分裂し、反コミュニズム (反共産主義) の姿勢を鮮明にする形での左翼リベラルの再編成が行われ、ビッグ・ビジネス (巨大企業) ・巨大政府・労働組合の三者の寡頭制の下に 「ブローカー・ステート」 (broker state、競合する利害関係者の対立する主張を正当化し、公的および私的経済ガバナンス (経済統治) の二重構造を維持する国家) 体制の維持が図られ、トルーマン・ドクトリンの宣言、マーシャル・プラン (世界ニューディール) の実行を経る中、米ソ冷戦へと突入する流れの理解が出来たところで、次の論文を参照にしながら、この時代に起こっていた流れについて、さらに詳細を確認しているところとなります。

☆『<論説>トルーマン政権と忠誠問題 : 一九四七年忠誠計画成立過程の考察』 島田 真杉
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 トルーマン政権と忠誠問題
―― 一九四七年忠誠計画成立過程の考察 ――
【要約】 戦後アメリカ社会は労働攻勢の中で幕を開けた。政府の諸統制や左派労働運動の台頭を憂う保守的ビジネスマンは、これを共産主義浸透の結果と捉え、強力な反共宣伝を展開することになる。また議会にあっても保守派は国内治安に関わる幾つかの事件を契機に、その国政調査権を盾に反共宣伝と政府批判に乗り出した。さらに対ソ関係の緊張も加わって、世論は不徹底な中にも次第に保守化しつつあった。ところでこれら諸圧はトルーマン政権によって必ずしもマイナス面ばかりをもたらすものでもなかった。トルーマン政権は、国内外にまたがる共産主義の跋扈というイメージが孤立主義的な議会や世論を覚醒させる上で極めて有効であることを充分意識していたからである。加うるに政府首脳の個人的資質や新たな世界戦略は何らかの形での国内治安強化策を不可避としていた。1946 年秋の中華選挙に於いて共和党が大勝した後トルーマン大統領は、世論の動向を見極めた上で、新たな忠誠計画の検討に踏み切った。担った課題からして、この計画が以後の抑圧的な社会の空気形成に資したことはいうまでもない。 史林 59 巻 2 号 1976 年 3 月

ハリー・S・トルーマン
Ⅲ 反共世論の昂進
(二)
・・・クローニンは 8 月下旬には報告書草稿を仕上げていたようである。それは既に 『アメリカ合衆国に於ける共産主義の浸透』 と名付けられていた。8 月末にコンクリンは委員会書記長シュミットに次のように書き送っている。「草稿には論理的一貫性があり、説得力もあり啓発的で、商工会議所の伝統に恥じない」 と。さらに同報告書の目的が、「これを演説や会話を通してより多くの国民に効果的に届けるべく解説してくれる思慮深き人々を感化する」 ことにあると書き記した。世論形成に大きな影響力を発揮しうる層に照準を合わせた反共キャンペーンが始まるのである。時あたかも中間選挙を 2 ヶ月後に控え、民主党が外交の不調、予想外のインフレ、一触即発の党内分裂の危険を抱えて苦悩する一方、共和党は物価高と政府の共産主義への弱腰を二大標的に選挙運動に入った時期であった。
ところでこの時期、ネイティヴィズムと強い使命感に彩られた諸々の反共運動が活発化しているが、全米 60 万小企業を傘下にもつ 「アメリカ小企業団体連合会」 の動きもその一つである。46 年中間選挙を控え、CIO (産業組合組織会議) 政治行動委員会の活発な動きに刺激された同連合会は一連の新聞広告により、危機を眼前にした今、覚醒するよう全国民に訴え始めた。「もしも共産主義者の支配するCIO・PAC (政治行動委員会) が、国及び州レベルでの選挙に勝利すれば皆さんの事業は、仕事そして将来は皆さんによってどんな価値があるというのでしょうか。」 同連合会自身の評価に従えば、その新聞キャンペーンは 「過去何年もの間、いかなるクルセードもなしえなかったほど深く我国の草の根の限りを睲ました」 のであり、その余波はアメリカニズムという抗し難いまでの潮流へと急速に姿を変えつつあった。同連合会はこの試験的広告の成功に意を強くし、「我国の政府並びに経済に対する労働組合支配が内包する危険性に大衆は十分目覚めうるし、更に、CIO・PACの議会脅迫に対抗すべく何らかの行動を起すであろう」 との見通しをえている。
このような、より小規模な運動が周囲に起る中でマシューズは 9 月 20 日合衆国商工会議所理事会の席で報告書を読み上げ、その承認を得た。理事会の模様についてマシューズはクローニンに詳しく書き送っているが、報告書は理事の間にまさに 「センセーション」 を捲きおこしたという。経済界の首脳にとって十分満足すべき分析と行動提起であったことが窺われる。また、議事に参加したホークス上院議員は、共産主義問題に関する最も優れた著述と評し、これを全議員の手に届けたい旨の個人的見解を表明した。だがマシューズは、これほどの評価をえた報告書の著者クローニンの名を公にするのを避けた。マシューズはカトリックの大物クローニンの名を出すことで商工会議所の背後には法皇庁の力が働いていると疑われることを懸念し、会頭ジャクソンら三名以外にはその名を伏せた。反共を唱える中に自己とアメリカニズムとのアイデンティティの夢を追ったカトリックの前には依然として反カトリックの感情が立ちはだかっていた。そしてその感情こそカトリックをなお一層反共へと駆りたてたと言えよう。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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