2021-11-28 (Sun)

本日のキーワード : 消費者主権、資本主義
消費者主権(しょうひしゃしゅけん、英: consumer sovereignty)とは、経済活動において、生産者ではなく、消費者の側に主権がある、という概念。
製造や流通は、消費者のために行われなければならず、消費者の事情を中心に据えて行われなければならない、とする考え方である。そして、消費者の側が主体的に製造者・流通業者を取捨選択する権利がある、と考える。
本日の書物 : 『自由と成長の経済学 「人新世」 と 「脱成長コミュニズム」 の罠』 柿埜 真吾 PHP研究所
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【全体のパイは一定だと考えられていた閉じた社会】では、【他人の取り分を減らす私的利益の追求こそ最大の悪】であり、【共通の目標に奉仕しない個人的行動は悪】であった。
これに対して、【資本主義経済】は、【閉じた社会の部族道徳の直観とは完全に逆のルールを採用した仕組み】である。資本主義経済の下では、【競争的な市場】を通じて部族社会や封建社会とは比較にならない【大勢の人々】がお互いに知り合うことさえなしに【協力している】。人々を集団全体の共通目標に従わせる必要はないし、集団全体の状況を把握している必要さえない。…
【膨大な数の人々を結び付けているのは、所有権というルールの下で機能する自由市場の存在である】。人々は、様々な商品の価格を参考にしながら、自らの判断で自分にとって最善の行動を取ろうと努力する。

ゼロサム的な道徳では、悪であるはずの【自分の利益を追求して創意工夫に努める行為】は、ここでは全く反対に【全体の役に立つ貴重な貢献になる】。なぜなら、【資本主義の原則は消費者主権】だからである。資本主義の下でより大きな利益を得るためには、誰もが消費者が満足するように努め、より安く、より良い製品を作る必要がある。このようにして、企業同士の活発な競争は社会全体を豊かにすることになるのである。

【資本主義】の下では、ゼロサム的発想からは、全体の利益を減らす悪だったはずの【私的利益の追求が社会全体の利益になる】。このことに最初に気が付いた 18 世紀の哲学者、バーナード・マンデヴィルは、資本主義社会のパラドクスを 「私悪は公益」 という刺激的な表現で表した。彼の著作は当時の人々の間違った認識を正すうえで大きな貢献があったのだが、資本主義は悪しき私的利益を追求するエゴイストの思想だという誤解を与えてしまった点ではまずい表現だった。…

【前近代の閉じた社会の思想家は、誰かの得は誰かの損であるから私益の追求を厳しく制限しなければならないと信じていた】し、【特定の共通の目標を人々に強制しなければ何も達成できず、全体のために意識的に目指された善行だけが正しい行為だと考えていた】が、こうした発想からは意見が一致しなければ、全体に特定の目標を強制するための戦争になるしかない。市場を使わない意識的な協力によって可能なのは、全体が理解できるようなちいさなレベルの協力に限られてしまうのはもちろんである。【誰も全体を理解せず、意識することさえなしに人類全体の平和的な協力を可能にしたのは、まさに資本主義なのである】。』

在米日系人と在米ユダヤ人の対立
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、人類が近代以降に大変な苦労をして手に入れた 「自由主義」 ・ 「民主主義」 ・ 「資本主義」 を基盤とした 「経済成長」 こそが、世界中の人々の暮らしぶりをより良くするための大前提であることが理解できる良書で、その 「経済成長」 を軽んじたり否定しながら、“格差是正” や “分配” などといった “甘言” を口にする輩が、実は 「反資本主義者」 であり、「反民主主義者」 であり、「反自由主義者」 であり、その考え方の大本が前近代の人類社会にあり、それは 「全体主義」 に通じる類の考え方であるということもハッキリと認識できるようになるお薦めの良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 747,296(746,801)÷46,099,376(46,066,061)=0.0162・・・(0.0162) 「1.62%(1.62%)」

イタリア : 132,120(132,120)÷4,774,783(4,774,783)=0.0276・・・(0.0276) 「2.76%(2.76%)」

日本 : 18,287(18,282)÷1,723,840(1,723,642)=0.0106・・・(0.0106) 「1.06%(1.06%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)
さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの、現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にある、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっている、そんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。
ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。
その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い、到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。
では、なぜ、それを目指そうとするのでしょうか?
それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとで、ある連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」と同根の言葉である「オリガルヒ(oligarch)」につきましても、ロシアやウクライナの事例を参照して、それがいまから数十年前に、マルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたものでることを確認し、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 (=ユダヤ教徒)」 が存在していることも判明いたしました。さらには、ウクライナとユダヤ人 (=ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認することができました。
そこで、現在、そのユダヤ人 (=ユダヤ教徒) なるものに焦点をあてているところになります。参考にさせて頂いているのは次の論文になります。

☆『アメリカにおける日系人差別とユダヤ人 -1906年から1988年を中心に-』駒込 希
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 第 4 章 アメリカのユダヤ人と 1952 年移民国籍法
第 3 節 1952 年移民国籍法と アメリカユダヤ人委員会
・・・このように、アメリカユダヤ人委員会の 1952 年移民国籍法に対する関心は、帰化市民や外国人に対する差別的条項の撤廃、そして、国別割当の改正に向いており、日系人の帰化権に関する討議記録は見当たらなかった。 しかし、アメリカユダヤ人委員会アーカイブス (American Jewish Committee Archives Archives) にはそれを知る手がかりがある。このアーカイブス内では、アメリカユダヤ人委員会により作成された 『アメリカの移民政策における最近の発展』 (Recent Developments in American Immigration Policy) という資料が公開されている。その資料では、アメリカの移民法の変遷や 1952 年移民国籍法の内容が詳説されており、その中に、「マッカランの成功の要因」 (Factors in McCarran’s Success) という項目がある。そして、その一部で 1952 年移民国籍法の立法過程における日系人の役割が以下のように描かれている。
マッカラン上院議員の勝利において重要なものは、日系アメリカ人市民協会の役割である。この集団は、マッカラン上院議員の法案の支持において進歩的な人種の特徴を強調しながら絶え間ないキャンペーンを行った。そのキャンペーンで、日系人集団は、公式声明において、23 の反外国人 「愛国主義」 団体や退役軍人団体と行動をともにさえした。下院討論会の最中、ウォルター下院議員は、「われわれは、残念ながら、この打開策 ( 「二分の一の祖先」 の原則) を考える政治的現実が今日残ったことを認める。現在、カナダや中南米に居住している何十万ものアジア人に移住の扉が広 く開かれることは、落ち着いた西海岸の反アジア主義をよみがえらせる恐れがある」 と、日系人集団の代表の意見書を長々と引用した。要するに、日系アメリカ人コミュニティの指導者は、限られた集団の目下の利益のために、日系人を含むすべてのアジア人の長い目で見た利益に影響するもっと大きな原則を犠牲にする準備を行ったのである (American Jewish Committee 1952, 11 )。
ここで指摘されている 「日系人を含むすべてのアジア人の長い目で見た利益」 とは、アジア太平洋三角地帯や祖先条項などの改正を意味するのであろう。しかし、この 1952 年移民国籍法が目下の利益であることは日系人側 も認識していた。森田によれば、反差別委員会のマサオカは、マッカラン上院議員の法案は 1924 年移民法より優れているが、将来、修正を行っていかなければならないと認識していたという (森田 1970 65 )。
ここまで、アメリカユダヤ人委員会の運営委員会の議事録ならびに 『アメリカの移民政策における最近の発展』 を通じて日系人を含むアジア人への帰化権の付与に対するアメリカユダヤ人委員会の反応を検証してきた。議事録では、 リーマン上院議員とハンフリー上院議員の法案の支持をアメリカユダヤ人委員会が表明しており 、リーマン上院議員とハンフリー上院議員の法案は、移民の帰化に関する人種や国籍上の差別の撤廃に反対を唱えるものではなかったことから、アメリカユダヤ人委員会は日系人を含むアジア人への帰化権の付与に対し異議がなかったことがわかる。また、運営委員会の議事録において、アメリカユダヤ人委員会は、1952 年移民国籍法に対し一貫して反対の意志を表明していた。そして、アメリカユダヤ人委員会がそのような反応を示したのには、同法が包含する帰化市民や外国人に対する差別的条項ならびに国別割当とい った特徴が影響を与えていた。 特に、国別割当に関しては、南・東欧の難民救済のために、その改正が必要不可欠であった 。そして、『アメリカの移民政策における最近の発展』 では、日系人がマッカラン上院議員とウォルター下院議員の混合法案を支持しそれが立法化されたことに対する非難がなされていた 。日系人は、自分たちの帰化権の獲得、そして日本人移民の国別割当を希求し、立法化の見込みがあるマッカラン上院議員とウォルター下院議員の混合法案を支持した。そして、最終的に、その法案は立法化された。それと同時に、国別割当の改正は困難となり、アメリカの移民国籍法の改正を通じた南・東欧の難民の救済は難しくなった。しかし、日系人側は国別割当の改正に反対だったわけではなく、日系人の帰化権と日本人移民の国別割当獲得のために支持した法案に、反共主義的な移民の規制を定めた条項が付随していたことにより、両集団は事実上の対立構造となったのである。 』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
ランキング参加中で~す^^ ポチっとお願いします♥
↓↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村

人気ブログランキング


- 関連記事
-
- アイデンティティの混乱 ~ その根っこにあるのが “ユダヤ人” という存在 (2021/12/15)
- カール・マルクスの外れた予言 (2021/12/04)
- 「マルクス主義」 とは、一種の宗教上的信条なのです! (2021/12/03)
- カール・マルクスが望むもの (2021/12/02)
- 「社会主義計画経済」 が必然的に行き着く “暗黒の未来” (2021/12/01)
- ご存知ですか? 「社会主義の理念」 は、単なる “先祖返り” だということを。。。 (2021/11/30)
- 「労働力の商品化」 を否定する者は、どうしようもない “おバカ” なんです! (2021/11/29)
- 人類全体の平和的な協力を可能にしたのが 『資本主義』 (2021/11/28)
- Q.誰かの儲けは別の誰かの損? → × ~ 前近代の 「ゼロサムゲーム」 的発想 (2021/11/27)
- “脱成長コミュニズム” は人々を 「貧困」 へと導く 『前近代的ゼロサム思想』 です! (2021/11/26)
- 「閉ざされた社会」 の人間と “ゼロサムゲーム” 的発想 ~ 現代マルクス主義者が繰り返しているもの (2021/11/25)
- 人類が 「資本主義」 というシステムを採用した結果、どうなったの? (2021/11/24)
- 資本主義の根本原理 = 「私的所有権」 ~ 繁栄のための資本主義、貧困と没落のための社会主義 (2021/11/23)
- かつて繁栄していた南米諸国 (例 : アルゼンチン) が 「貧困化」 した理由 (2021/11/21)
- ミクロ経済学で考える “囚人のジレンマ” (2021/06/23)