2021-11-23 (Tue)

本日のキーワード : 私的所有権、資本主義、集産主義 (社会主義、ナチス etc)
私的所有権(してきしょゆうけん、英: private property)または私有権とは、個人 (自然人) または法人が持つ所有権である。その制度が私的所有制または私有制、私的所有された財産が私有財産である。
私的所有権は、経済的自由権の 1 つである財産権の 1 つである。私的所有権を持つ個人や法人は原則として、対象の財産を自由に取得・保持・売買・廃棄できる。
近代以降の政治思想の分野では、私的所有権は経済的な自由主義である資本主義の基本概念となっている。これに対して各種の社会主義やファシズムや開発独裁などは私的所有権の制限を主張し、更に共産主義は私的所有制の廃止と財産の社会的共有を主張する。
本日の書物 : 『自由と成長の経済学 「人新世」 と 「脱成長コミュニズム」 の罠』 柿埜 真吾 PHP研究所
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 これまで歴史上に現れた【社会主義経済体制】は、【例外なく個人の自由を認めない最悪の独裁体制を生み出してきた】が、これは決して偶然ではない。【私的所有権がなく、政府が資源配分を決める社会主義経済】では、ロシアの革命家レオン・トロツキーが述べたように、「働かざる者食うべからずという古い掟は、【従わざるもの食うべからず】という新しい掟にとってかわられる」 ことになる。
資本主義社会では、どんな理由からにせよ、ある会社がこの本をお読みの読者との取引を拒んだとしても、読者は他の会社と取引できるが、社会主義社会では政府が読者との取引を拒めば、読者は何一つ手に入れることが出来ず、餓死するしかない。
社会主義者は起業家のことをよく 「独占資本」 などと罵倒するが、【社会主義計画経済】は、【政府という唯一の雇用主しか存在しない究極の独占】である。資本主義社会では、ある会社が読者を雇わないと決めても、読者は別の会社を探せばよいが、社会主義社会では政府が読者を決して雇わないことに決めたら、読者は生活手段を完全に失ってしまう。不当さを訴えようにも、話を聞いてくれる新聞社も弁護士もいないだろう。仮に読者に同情する心ある人がいたとしても、その人もやはり政府に解雇されてしまうだろう。【全てのメディアが国営メディアである国に言論の自由などあるはずがない】。気取った知識人はしばしば物質的問題を軽蔑して見せるが、物質的問題を精神的な問題と切り離すことは不可能である。【精神の自由は、個人が自分自身の私的領域を持つことを許されない社会ではありえない】のである。
実際の社会主義経済は、私的所有権を部分的に認めたり、市場経済を一部取り入れたりしているので、ここまで徹底してはいないが、【歴史的に見て、社会主義の要素が強ければ強いほど、政治体制がますます抑圧的で全体主義的になる傾向】は明瞭に見て取れる。【レーニン、スターリンのソ連、毛沢東の中国、金王朝の北朝鮮、ポル・ポトのカンボジアといった20世紀の全体主義体制はその最悪の事例である】。
「 21 世紀の社会主義」 を標榜するチャベス大統領が民主的に政権に就いたベネズエラも、かつては豊かな天然資源に恵まれた民主主義国だったが、今では一人当たり実質GDPは半減し、電気や水道、食料にも事欠き、人口の 2 割という驚くべき数の難民を出している独裁国家になり果てている。前著 (柿埜、2019) でも紹介したように、【ベネズエラは社会主義化が進むにつれて次第に自由を失い、遂には経済も完全に崩壊】するに至っている。
現在のベネズエラでは反体制派は食料の配給から排除されており、トロツキーの言葉通りの状況に置かれている。【社会主義はいつの時代であれ、常に独裁と貧困をもたらさずにはいない】のである。』

在米日系人とユダヤ人との意図せざる対立構造
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、人類が近代以降に大変な苦労をして手に入れた 「自由主義」 ・ 「民主主義」 ・ 「資本主義」 を基盤とした 「経済成長」 こそが、世界中の人々の暮らしぶりをより良くするための大前提であることが理解できる良書で、その 「経済成長」 を軽んじたり否定しながら、“格差是正” や “分配” などといった “甘言” を口にする輩が、実は 「反資本主義者」 であり、「反民主主義者」 であり、「反自由主義者」 であり、その考え方の大本が前近代の人類社会にあり、それは 「全体主義」 に通じる類の考え方であるということもハッキリと認識できるようになるお薦めの良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 742,281(740,064)÷45,785,675(45,669,154)=0.0162・・・(0.0162) 「1.62%(1.62%)」

イタリア : 132,004(131,954)÷4,757,231(4,752,368)=0.0277・・・(0.0277) 「2.77%(2.77%)」

日本 : 18,245(18,236)÷1,718,751(1,718,475)=0.0106・・・(0.0106) 「1.06%(1.06%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)
さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの、現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にある、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっている、そんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。
ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。
その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い、到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。
では、なぜ、それを目指そうとするのでしょうか?
それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとで、ある連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
また「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」と同根の言葉である「オリガルヒ(oligarch)」につきましても、ロシアやウクライナの事例を参照して、それがいまから数十年前に、マルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたものでることを確認し、そこには少なからぬ 「ユダヤ人 (=ユダヤ教徒)」 が存在していることも判明いたしました。さらには、ウクライナとユダヤ人 (=ユダヤ教徒) と特異な関係を、ウマン (ウーマニ) 巡礼の形成の歴史を通じて確認することができました。
そこで、現在、そのユダヤ人 (=ユダヤ教徒) なるものに焦点をあてているところになります。参考にさせて頂いているのは次の論文になります。

☆『アメリカにおける日系人差別とユダヤ人 -1906年から1988年を中心に-』駒込 希
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 第 4 章 アメリカのユダヤ人と 1952 年移民国籍法
第 2 節 1952 年移民国籍法とアメリカユダヤ人会議
・・・さらに、マスローは、下院 5004 法案にはなかった外国生まれの市民に対し設けられた差別待遇の条項についても言及し、強く非難している。とりわけ、マスローは帰化移民がアメリカを離れ 5 年以上ほかの国で過ごした場合の自動的な国籍離脱に難色を示している。戦争のためにアメリカへ帰ることができなかった帰化移民の例を取りあげ、マスローは以下のように主張する。
私は、一度、しばらくの間、タンジェ (Tangiers) で過ごしたことがあった。ご存知のとおり [タンジェは] 国際都市である。そして、タンジェはさまざまな税の優遇措置があるので、そこにはタンジェに居を定めたアメリカの億万長者の町がある。かれらは、税の優遇措置を受けるためにアメリカの市民権を使用している。かれらはアメリカに関心はない。かれらは、完全に、甘んじてそこで自分たちの時間を過ごす。かれらはタンジェに精巧な大邸宅などをつくる。なぜ、これらの人びとがトラブルでアメリカに帰ることができなかった人よりも優勢な状況に置かれるのか [後略] ( [ ] 内は筆者付加 ) ) (U.S. Cong. 1951, 388)。
自動的な国籍離脱のほかにも、これらの法案にはアメリカ生まれの市民と外国生まれの市民との間に設けた待遇の差に関する条項が含まれており、マスローはそれらも批判している。
1951 年に開催された移民帰化混合法案の公聴会において、マスローは日系人を含むアジア人の帰化権に関し言及していない。しかし、公聴会に提出した意見書では、帰化権のないアジア人の置かれた不平等な状態に言及している。その上で、アメリカ国内に 84,058 人の日系の外国人と 3,189 人の韓国系の外国人がいると指摘し、それらの人びとに対し帰化権を付与することに賛成の意を示している (U.S. Cong. 1951, 410-411)。
なお、この公聴会ではアメリカユダヤ人会議のほかにも、多くのユダヤ系の団体が証言ならびに意見書の提出を行っている。表 25 は、移民帰化混合法案の公聴会で証言もしくは意見書の提出を行ったユダヤ系団体をまとめたものである。これらのユダヤ系団体は、すべて移民帰化混合法案に対し反対の姿勢を示している。

ここまで 1948 年に開催された下院 5004 法案ならびに 1951 年に開催された移民帰化混合法案の公聴会の記録を中心に、日系人を含むアジア人への帰化権の付与に対するユダヤ人の反応や 1952 年移民国籍法をめぐるアメリカユダヤ人会議の争点を探ってきた。公聴会資料の分析により、アメリカユダヤ人会議が下院 5004 法案の公聴会で日系人の団体と同じように法案に対し賛成の意を示し ていたにもかかわらず、1951 年に開催された移民帰化混合法案の公聴会で法案に対し反対の意を示す立場をとったのには、それらの法案に含まれる差別的な国別割当を改善するほかの法案を支持したこと、そして、新たに追加された外国生まれの市民に対する差別待遇条項に異議を唱えるためであったことが明らかとなった。
また、下院 5004 法案の公聴会において、アメリカユダヤ人会議の証人は明確に日系人を含むアジア人への帰化権の付与に賛成の意を表明するとともに、アジア太平洋三角地帯などの人種差別的な割当を非難していた。そして、1951 年に開催された移民帰化混合法案の公聴会では、法案自体には反対の意を示しながらも、日系人を含むアジア人への帰化権の付与には賛成の意を示し、アジア太平洋三角地帯などの人種差別的割当の改正を呼びかけていた。さらに、アメリカユダヤ人会議は、セラー下院議員の法案の支持を表明していた。セラー下院議員の法案は、移民の帰化に関する人種や国籍上の差別の撤廃に異議を唱えるものではなかった 。このことから、アメリカユダヤ人会議は、日系人を含むアジア人への帰化権の付与に対し、異議がなかったということを確認することができた。
下院 5004 法案は日系人を含むアジア人への帰化権の付与を主な目的とした移民国籍法案であった。しかし、のちに、アメリカ国内の反共主義の影響を受け、移民国籍法にかかわる法案は、マッカラン上院議員等の移民帰化混合法案のように反共主義的な条項などが付随していった。移民法の改正にあたり、日系人たちの当初の目的は、帰化権を獲得することであり、のちに国別割当による日本人移民の入国という目的が加わっていった。すなわち、日系人にとって、反共主義的な条項といったものはかれらの範疇ではなかったのである。
一方、ユダヤ人にとっての移民法の改正とは、リベラルな移民法を目指すものであった。よって、下院 5004 法案のようなアジア人への帰化権の付与を目的とした法案には賛成の意を示した。しかし、それらの法案は、のちに反共主義の影響を受け、リベラルな移民国籍法案というよりは、むしろ、移民を制限する移民国籍法案へと変貌を遂げた。
このようにして、日系人やユダヤ人の意図とは別に、両集団の間には、事実上の対立構造ができあがっていったといえる。 』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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