2021-09-05 (Sun)

本日のキーワード : 経済民主化、共産主義、二段階革命論
経済民主化
第 2 次世界大戦後、日本経済の再建の名目で行われた “民主化” と称した非軍事化措置。連合軍の占領政策に基づいて日本の潜在的軍事力、軍国主義の復活を阻止するために、(1) 労働、(2) 土地、(3) 資本の 3 つの面で改造が行われた。 (1) いわゆる労働三法 (労働基準法、労働組合法、労働関係調整法) といわれるもので、労働者の権利保障、労働組合の発展を通じて労働関係の “民主化” と称する共産主義・二段階革命論に基づく階級闘争の素地を整えるものであった。 (2) 農地改革で、地主 (自作農) の土地などをタダ同然で買い上げ小作農に配分 (※歴史的に共産主義者は革命を通じ、持てる者の富を収奪し、それを持たざる者へ分配することで支持者を増やしていった) し、自作農を増加させることにより農村の “民主化” と称する共産主義・二段階革命論に基づく階級闘争の素地を整えるのをねらいとしていた。 (3) 財閥解体と独占禁止法、過度経済力集中排除法の制定で、資本、企業の領域で “民主化” と称する共産主義・二段階革命論に基づく階級闘争の素地を整えるものであった。
本日の書物 : 『 脱GHQ史観の経済学 エコノミストはいまでもマッカーサーに支配されている』 田中 秀臣 PHP研究所
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 連合国は日本を直接に支配したのではなく、あくまでも間接的な支配だった。日本は敗戦したとはいえ、それはよく信じられているような無条件降伏といったものではない。戦前から続く【日本の統治機構はそのまま健在】だったし、日本は手ごわい 「条件闘争」 の交渉相手であり続けたことは間違いない。そのため【GHQ】は、【最優先の目的】であった【日本の非軍事化】を達成するために、【 「経済民主化」 をその一つの手段として実行】した。
そもそも【米国】が当初保持していた【対日占領方針】では、【日本経済の損失は、すべて日本側の責任であると明記】されている。そのため連合国が行った【 「経済民主化」 】とは、経済復興に結びつくものではなく、あくまで【日本の経済の弱体化をもたらすもの】だった。【再軍備ができないほどに経済力を削ぐことが第一】であって、日本の経済復興は二の次の関心事だった。
この【GHQによる経済改革ならぬ経済弱体化】は、やがてソ連との 「冷戦体制」 を契機にして見直しを図られ、いわゆる占領政策の転換が行われたというのが通説である。つまり極東における防共のパートナーとして日本の国力を高めるという方針に転換したというものだ。
また転換以前であっても、対日占領方針のような日本経済への 「無関心」 を維持できず、マッカーサーらは間接統治を成功させるために、否応なく日本経済の立て直しに関与せざるをえなかった、という見方も定着している。
【だが本当にGHQの 「経済民主化」 のメニューは、日本経済の復興に貢献したのだろうか】?
【答えはノーである】。特に【GHQの 「経済民主化」 】は、経済思想の面でいうと【緊縮主義】がほぼすべてだった。占領初期は、日本経済のパイ (生産や消費) を拡大するというよりも、【現状のパイの大きさをいかに切り分けるか (再分配) に極端に傾斜】していた。また占領政策を転換してからは、【パイの大きさそのものを縮小することを目指した】。マッカーサーの部下に【 「ニューディーラー」 】が多かった。フランクリン・ルーズベルト大統領の下で積極的な財政政策や社会改革を担った人たちや、その考えに影響を受けた人たちのことだ。だが、【日本でのニューディーラーは積極的な財政政策には否定的】であった。
ただし【緊縮主義】は、【いきなり日本にもたらされたものではない】ことにも注意が必要だ。【戦前】から【すでに日本の政策当事者たちや経済学者、マスコミに定着】していた緊縮主義とドッキングすることで、GHQの 「経済民主化」 や 「経済復興」 政策はスムーズに行われた。
つまり、【日本側に緊縮政策の “優秀な” 協力者が豊富に存在していた】ことが、GHQ改革の経済面での 「成功」 をもたらしたのだ。

都留重人
この【GHQの置き土産】といえる【日本弱体化 ≒ 緊縮主義】は、占領終了後も【日本の経済政策を拘束し続けてきた】。日本国の骨格である憲法のあり方、安全保障の取り組み、現在のような新型コロナ危機での政策対応でも、【GHQの影 = 緊縮主義を見出すことはたやすい】。その意味では、【GHQはいまだに日本の経済政策を占領している】のだ。このGHQの遺産である【日本弱体化 ≒ 緊縮主義】の諸側面を明らかにしていく現代的意義は十分にある。』

ウクライナのインバウンド ~ ユダヤ人巡礼者の来訪
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、財務省・日銀を中心とした “無能官僚” や、その庇護の下でデタラメな言説を振りまく “似非経済学者”、同様に飼い慣らされる“家畜としてのマスコミ業界”が、占領期のGHQの誤った経済政策= “不況期の緊縮政策” を 「金科玉条」 (この上なく大切にして従うべききまり。金や玉のように立派な法律。)の如く妄信して止まない現状について、その歴史的な流れを紐解きながら、如何に彼らが 「自ら思考して判断する能力が欠落している連中」 であるのかを、分かりやすく解説された良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 628,408(625,653)÷37,696,161(37,352,300)=0.0166・・・(0.0167) 「1.66%(1.67%)」

イタリア : 128,751(128,683)÷4,484,613(4,471,225)=0.0287・・・(0.0287) 「2.87%(2.87%)」

日本 : 15,649(15,591)÷1,306,155(1,258,365)=0.0119・・・(0.0123) 「1.19%(1.23%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)
さて、これまで、ドイツで生まれた「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」を出発点として、その後、人為的に造り出された “幻想” であるところのマルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想を経て、ソ連崩壊とともに死滅したかに思われたものの、現在に至るまで一貫して受け継がれていく “信仰” が存在していて、その根底にある、ユダヤ・キリスト教的な 「贖罪(しょくざい)」 の意識により、さまざまな “アイデンティティ” を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物として “罪” を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になっている、そんな 「極左おパヨク」 に繋がる一連の系譜について確認して参りました。
ここで御理解頂きたいのは、そんなおバカな 「極左おパヨク」 は、飽くまでも、ある連中が果たそうとしている、ある目的の達成のための道具でしかないということです。
その目的とは、さまざまな “アイデンティティ” を意図的に粗製濫造することで、社会分断を行い、到底達成不可能な目標である “平等 (equality)” を強要(←全人類の均一化・同質化などは不可能であることは自明です!)し、多くの人々に対して自己抑圧的な態度の徹底を促し(←これが、ポリコレw)、人々の “自由” を奪う極めて権威主義的な統制社会の再構築を目指す、というものです。
では、なぜ、それを目指そうとするのでしょうか?
それは、「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」のもとで、ある連中にとって非常にコントロールしやすい社会が構築できるからです。

その「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」については、これまたドイツ出身の社会学者・歴史学者であり、マルクス主義者で、エリート理論の信奉者で、ファシズム(全体主義者)でもあったロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)が提唱した仮説である 『寡頭制の鉄則』 (iron law of oligarchy)について確認をしてきましたが、そこにもやはり「キリスト教神智学(Christian theosophy)」・「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」の影響を見ることができました。

ロベルト・ミヒェルス(ロベルト・ミヘルス)
この「寡頭制 (oligarchy/オリガルキー)」と同根の言葉に 「オリガルヒ(oligarch)」 というものがあります。現代のロシアに見られるもの(ロシアに限ったものではありませんがw)ですが、いまから数十年前に、マルクス主義が生み出した “社会主義・共産主義の幻想” が瓦解・崩壊する過程で作り出されたもので、その理解を一層深めるために、少し視点を変えて、ウクライナにおけるユダヤ人に焦点をあてて、次の論文を参照しながら考えているところとなります。

☆『ウマン巡礼の歴史 : ウクライナにおけるユダヤ人の聖地とその変遷』 赤尾 光春
それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 3.ウマン巡礼の歴史
3 - 3 復活期 (1985 - 2001)
・・・地元のウクライナ人と巡礼者との関係のあり方も、この十数年で本質的な変化を被った。かつては、当局やナフマンの墓のそばに住む住民との関係だけが、巡礼者にとって重大な意味をもっていた。現在では、地域住民との接触は、巡礼のほぼ全行程において不可欠となったばかりでなく、様々なトラブルの原因ともなっている。とはいえ、巡礼がもたらす経済効果の理由から、大量のユダヤ人巡礼者の来訪は概ね歓迎されているようである。新年や他の主要な祭の期間になると、ありとあらゆる種類の人たちが、巡礼者の到来を今か今かと待ち構えている。バスの発着所から宿泊所まで巡礼者の手荷物を運ぶポーター、巡礼者に短期間宿を提供するアパートの住人、露店を広げて様々な品物や土産者を売る行商人、空港や他の巡礼地へと巡礼者を乗せる個人タクシーの運転手 (136)、更には物乞いや売春婦さえも。経済的な困窮にあえぐ住民の多くにとって、巡礼客相手のこうした商売は大事な収入源、場合によっては、一家の暮らしを支える唯一の収入源となっていることも稀ではない。それ故、大多数の地元住民にとって専らの関心は、その年に何人の巡礼者がやって来るかにある。
その他、一年を通して地元のウクライナ人は貴重な労働力をハシディームに提供している。大クロイズを中心に、巡礼者用の施設の建設や整備はおろか、祭用の食料の調達や準備なども、ユダヤ人監督官の指揮の下、地元住民がその殆どを担っている。警備に当たっているのも殆どがウクライナ人である。新年を含めてその前後の約一週間、ナフマン廟周辺にはものものしい検問所が設置され、数百名にも及ぶ地元警察官、赤ベレーに迷彩服姿の軍人、更には臨時雇いの私服警備員が至る所に配置されている (137)。
地元のユダヤ人の存在もよく見かけた(138)。少数ではあるがウーマニに限らずウクライナの各地から巡礼者としてやって来る者 (主として若者) 以外に、年配のユダヤ人が施しを求めて巡礼地周辺を徘徊していた。イディッシュ語を母語とする年配のユダヤ人数人は、一年を通してナフマン廟で行われる安息日毎の祈りの際、ミニヤン [minyan] (139) の欠員を埋めることで、見返りにいくばくかの施しや食事を受けている。新年が終わって巡礼者が帰宅を始めると、巡礼者の最後の務めとして、地元ユダヤ人への施しを訴える声が拡声器から聞こえてきた。
一方で、少しでも巡礼者の愛顧を得ようとして、ユダヤの頭蓋帽 [yarmulke] (140) を被ったり、これ見よがしに顎鬚をたくわえてみたり (141)、基本的なヘブライ語の会話能力を身につけたりしたウクライナ人住民も散見された。このように大量のユダヤ人巡礼者の出現は、ユダヤ系住民にはユダヤ人であることの特権意識を、ウクライナ人の側からはある種の羨望意識や反感を生み出しているばかりか、住民同士の競争心さえも煽っていることが幾度か観察された (142)。いずれにしても、地元のユダヤ人とウクライナ人との土地をめぐる心理的な溝を深めていることは確かである。
注 (136)
主な行き先はのはブラツラフ (ラビ・ナタン)、メジボジ、ベルディーチェフである。72 頁及び文末の地図を参照。
注 (137)
ウクライナ人警察官の一人との立ち話から、警察は住民と巡礼者のトラブルの調停、麻薬の使用、売春などの犯罪面の防止、住民と巡礼者の商業活動の監督などに当たり、軍人はテロ監視などの非常事態に備えて配備されており、はっきりとした分業体制にあることがわかった。その他、私服警官も含めて数名のイスラエル人警察官も現地の警察との連携のもと、警備にあたっている。
注 (138)
現在、ウーマニにおけるハシディーム以外のユダヤ人住民の数は、約 500 人といわれている。
注 (139)
ユダヤ教の祈りや儀礼を行うのに必要とされる 13 歳以上の成人男性 10 人一組のこと。
注 (140)
宗教的なユダヤ人男性が被る。ヘブライ語では 「円蓋」 を意味する kipa と呼ばれる。
注 (141)
地元のユダヤ人との会話に基づく。
注 (142)
巡礼地に近ければ近いほど、またアパートの階が低ければ低いほど、ハシディームの宿泊料は高くなる。ナフマン廟に最も近いアパートに住む中年女性は、筆者との談話中、ハシディームにアパートを貸すよう無理強いされ、仕方なく承諾していること、その挙げ句ハシディームにアパートの内装を台無しにされるなど、ひどい屈辱を甘受していることを何度も強調した。ところが一方、この女性が去った後、我々の話を傍らで聞いていた別の年配女性は、先の女性は現実を歪曲している、ハシディームは私たち住民を経済的困窮から救っているのだと語った。 』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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