【授業のウソ】半島から列島へやって来た！ ⇒ 不正解です♥

【授業のウソ】半島から列島へやって来た！　⇒　不正解です♥

2014-10-04 (Sat)

卑弥呼

【ポイント】

三国志魏書東夷倭人伝。いわゆる魏志倭人伝。

そこには、三世紀の朝鮮半島について詳細な記述がある。

『韓は帯方郡の南にあり。

東西は海を以て限りとなし、

南は倭と接す。』

この記述から、

①朝鮮半島の南方にある
②東西は海である
③南は陸続きで倭と接する

ということが判明する。

続く記述で、こうある。

『三種あり、一に馬韓といい、二に辰韓といい、三に弁韓という。』

つまり、馬韓・辰韓・弁韓の3つを「韓」と呼んでいた。

このことから、次の事が判明する。

④この三国は独自の民族であった。
⑤言語や習慣が似通っていた。
⑥「韓」とは、馬韓・辰韓・弁韓の総称だった。

記述は、さらに、こう続く。

『⑦辰韓とは、古(いにしえ)の辰国なり』

そして魏志倭人伝は、「韓」の中心である馬韓を次のように記す。

『馬韓は韓の西に在り。

その民土着にして農業を営み、桑で絹、綿布を織る。

およそ五十余国、総戸数は十余万戸。人々の暮らしに細かな決まりはなく、

都に首長がいるが国々はその統制下にない。

住居は屋根を草で葺いた土の家をつくる。

家の入口は上にあって家族は全部その中で暮らしている。

年齢や男女による区別はない。牛馬に乗ることを知らない。

勇敢で強い体を持っている。

楽浪・帯方郡から遠い国々では、

まさに【囚人や奴婢】が集まったにすぎないような様子である。

とりたてて珍しい宝はない。その男子、時々体に【入れ墨】をする者がいる。』

続いて、辰韓。

『辰韓は馬韓の東に在り。

辰韓の老人は代々言い伝えている。

かつて【秦】の代に労役を逃れて馬韓へと逃れて来たものがいた。

馬韓の王はその⑧東の土地を割いて彼らに与えた、と。

城柵がある。その言葉は馬韓と同じではない。

始め六国あり、今、十二国からなる。』

⑦⑧から、かつて辰韓は馬韓の一国・辰国と呼ばれていたが、

その後勢力を拡大し、辰韓と呼ばれるようになった。。。

続いて、弁韓。

『弁韓もまた十二国である。

弁・辰韓合わせて二十四国、総じて四、五万戸。その十二国は辰王に属す。

辰王、常に馬韓の人を用い、それは世襲である。

辰王は辰韓の中から選ぶことは出来ない。

弁韓の土地は肥沃で、五穀や稲を作るに適す。

蚕を飼い、桑を植え、絹布をつくり、牛馬に乗り、車を引かせる。

弁韓の国々は【鉄】を産出し、韓・濊(わい)・【倭】は皆この鉄をとる。

色々な商取引に鉄を用いるのは、シナ（支那）が銭を用いるかのようである。

楽浪郡、帯方郡にも鉄を供給している。

辰韓の男女の風習は【倭人】に近く、体に【入れ墨】をしている。

弁韓は辰韓と雑居し、城郭もある。

衣服や住居は辰韓と同じ。弁韓と辰韓の言葉や規律は似ている。

弁韓は【倭と境を接す】。

十二国にはそれぞれ王がいる。人々は背が高い。衣服は【清潔】で、髪は長くのばしている。

規律は大変厳しい。』

魏志倭人伝に記される「韓(馬韓・辰韓・弁韓)」は、

朝鮮半島の南部にある国々だが、

そこに住む人々は、シナ（支那）人から見て【土着民】だった。

ところが、朝鮮半島には、その歴史上、空白の時代、つまり無人時代が存在する。

５０００年間にも渡って、集落を形成した痕跡、「遺跡」が発見されない　のだ。

その後、ある時を境に、ヒトの痕跡が現れる。そして、それは日本列島の縄文人の痕跡なのだ。

海の民として、海洋を自在に行き来できた縄文人は、

その領域を朝鮮半島にまで伸ばしたのだった。

いつしか、朝鮮半島に渡った縄文人は、土着民族となり、

魏志倭人伝に示される「韓」を形成した。

魏志倭人伝に記される「韓」は、

日本列島から縄文人が朝鮮半島へと渡り、

土着化して形成された国々の総称だと判明した。