2021-05-17 (Mon)

本日のキーワード : state、国家、共和国、国民国家
state : (立っている)状態。個人の(立っている)「状態」を表すほか、自治権のある(独立している)「国家」「州」も表す。

☆【第45代トランプ大統領声明】「Twの株価が15%下落した。投資家のためにならなくなってきたからだ。これから群がってサイトを離れる」/J・ミラー氏「新しいPFの時間だ」

本日の書物 : 『この厄介な国、中国』 岡田 英弘 ワック
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 この【国民国家】は、18世紀末の【フランス革命】と、【アメリカの独立】によって【初めて発生したシステム】であって、【それ以前には世界中どこを探しても、国民はおろか国家という概念すらなかった】のである。
当時、世界の政治形態としては、自治都市を除けば、君主の位、君主の権力、君主の財産だけが存在していた。だから【18世紀まで、世界中のどこにも「国境」というものはなかった】し、【「国籍」もなかった】。もちろんパスポートも必要なかったし、【「国語」というものも存在しなかった】。【「国家」】という言葉はステイトの訳語だが、この言葉の【本来の意味は「身分」とほぼ同義】であって、【本来は君主の位と君主の財産のことを指す言葉】であった。
ラテン語で言う【レスプブリカ(リパブリック)】のように、現在【「共和国」と訳されている言葉】はあったが、こちらも政治体制のことを意味しているのではなく、【その町の財産、つまり共有財産のことを示す言葉】であった。例えば、ペネチアはレスプブリカであったと言われるが、この言葉はベネチアという町そのもののことではなく、ベネチアの町が共同所有している個々の建造物や艦隊のことを表しているだけにすぎない。
これと同じで、【フランス革命以前にはフランスという「国家」もなかった】。【あったのは君主である】。フランス革命以前のフランスとは歴代のルイ王朝が集めた財産の呼び名に過ぎないのである。この財産とは、父王が武力で獲得した領地や領民、あるいは母王妃が嫁入りに持ってきた領土やその土地の領民といったものを総合的にまとめたものである。』

イタリアも中国と同様に、国民国家ではない?
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、およそ20年前に出版されたものですが、そこから現在に至るまで相も変わらず、「中国」というものを正確に理解できない(=トンチンカンな幻想を抱く)日本人が数多く存在していて、開いた口が塞がらない状況にあるのですが、そのような方々に、まさに“打って付け”の内容となっており、是非とも正しい「中国」理解を広く一般国民に知らしめるべく、当ブログが自信を持ってお勧めする良書になります。学校教育で教え込まれる「中国」のイメージが、如何に実態とかけ離れているのかが、非常によく理解できると思います(笑)

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 583,558(582,635)÷32,808,521(32,765,633)=0.0177・・・(0.0177) 「1.77%(1.77%)」

イタリア : 123,544(123,282)÷4,131,078(4,123,230)=0.0299・・・(0.0298) 「2.99%(2.98%)」

日本 : 11,148(11,044)÷660,300(653,245)=0.0168・・・(0.0169) 「1.68%(1.69%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)
さて、これまで、「キリスト教神智学(Christian theosophy)」または「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」として知られる、ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)から始めて、それを受け継いできた人々についてその流れを追ってまいりました。彼らが言っていたことを、簡単に表現したものを列挙致しますと、次のようになります。

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである。

ウラジミール・レーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう

W・E・B・デュボイス(1918年)
世界のことは忘れて。 私はどうなるの? 私は二つ意識の一部です。 助けて!

御覧のように、その根底に存在しているのは、ユダヤ・キリスト教的な「贖罪(しょくざい)」の意識になります。キリスト教ならば、イエス・キリストが磔刑に処せられたことを以て、人類の罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いであるとし、人類に救いをもたらす(もたらした)とする、そんな意識です。ですから、これは明確に宗教的な思考・思想であり、これら一連の流れ・系譜は、なんらかの“ひとつの宗教”であると考えることで、より一層理解し易くなります。
マルクス主義・共産主義・社会主義という類の妄想も、“とあるひとつの宗教”から生み出された「贖罪」の意識であり、それは“物質的”なものでしかありませんでした。だからこそ、大失敗に終わったとも考えられるわけですが。。。

しかし、その“とある宗教”の信者らは、大失敗のあと、さまざまな“アイデンティティ”を次から次へと粗製濫造することによって、「贖罪」の対象物としての“罪”を創り出し、自らの罪に対する償(つぐな)い・贖(あがな)いを果たそうと躍起になることとなります。
そこで現在、次の論文を参考にさせて頂きながら、その“アイデンティティ”について、果たしてそれは一体どのようなものであるべきなのかについて考えているところになります。

☆『アイデンティティ概念の再構築の試み : イタリア人アイデンティティという事例とともに』 宇田川 妙子
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 近代的なるものは、差異からアイデンティティを構成するのではなく、アイデンティティから差異を構成する。(クロスバーグ1998: 162)
自分にさわって自分の手を握りしめるたびに、そう、 「私」 と私は言った。しかし私は誰にそう言ったのだろうか。そして誰にとっての「私」なのか。私はひとりきりだった。(Pirandello 1992: 126)
関係は完全な全体性からではなく、完全性を構成することの不可能性から生じる。(ラクラウ&ムフ2000: 199)
4 イタリア人アイデンティティ
4.3 もう一つのイタリア人アイデンティティ?
・・・さてこうした語りから浮かび上がってくるのは、まず、イタリア人への同化や本質化ではなく、むしろ彼らがイタリア人というカテゴリー自体の内実を、イタリア人という言葉を通して交渉している様子である。それは、近年の構築主義的な議論の言説を用いれば、イタリア人というアイデンティティのパフォーマティブな実践であり、ゆえにそこで想定されているイタリア人とは、けっして一貫した本質的なそれではなく、流動的で一時的なカテゴリーであるとも言える。もちろんこうした場面にも、本質的なナショナル ・アイデンティティの語りが滑り込んでいる場合も少なくない。特に類型的なイタリア人イメージに反論する際には、他者のコロニアルな視線によって本質化されたイタリア人への反発という語り方になることが多く、そこに 「真のイタリア人」 という意識を読みとることができないわけではない。しかし注目すべきは、だとしても、そこには以上のように本質的なアイデンティティの語りとは異なる位相も確実に見出せるという点である。また、こうした類型的なイタリア人イメージは、いわゆるナショナル ・アイデンティティの本質となりうるような歴史的な事件等に依拠するものではないため、それをイタリア人アイデンティティの問題として考察すること自体が不適当であるという批判もあろう。ただし、彼らのイタリア人という語りがこうした場面でも頻繁になされるならば、彼らのイタリア人意識はその場でも醸成されていくはずであり、むしろその場を抜きに考察することのほうが、イタリア人アイデンティティをナショナルなそれに限定しようという営為につながり、適当でないと言えるに違いない。
そして、もう一つ注目したいのは、こうしたイタリア人アイデンティティには、それがただ本質化を志向しないというばかりでなく、むしろ (だからこそ)、他者との関係を志向するという側面が顕わになっている点である。ここで、この問題を考えるきっかけとなった事例を紹介しておこう。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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