2021-03-22 (Mon)

本日のキーワード : ヘーゲルの“分裂”、マルクスの「二元論」
調和(ちょうわ) : 全体がほどよくつりあって、矛盾や衝突などがなく、まとまっていること。また、そのつりあい。「調和を保つ」「周囲と調和のとれた建造物」「精神と肉体が調和する」
本日の書物 : 『あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」(復刻版)』 モルデカイ・モーゼ 沢口企画
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【マルクス】の夢は学者になることであった。そのようなマルクスのことである、単なる予言者では決して満足できなかっただろう。注文によって先ず【『共産党宣言』の虚構ハイポセシス(hypothesis 仮説)を構築】したが、この単純な仮説でも満足できない。そこで【『経済学批判』】を書くのであるが、その第一の目的は現状の変革をより有機的に信じ込ませることである。
現状、つまり資本主義たるものを共産主義に変革せよと使嗾(しそう/けしかける)するだけでは充分な説得力あるものとはいえないと考えたわけである。そのためには【資本主義を固定したもの、静止したものと考えられてはまずい】。これを【流動的なもの、必然的に変わる流れの中の一時期であると説く】ことが有効である。そのために考えたのが【「社会発展段階説」】なるものである。『資本論』で用いている言葉でいえば“変態”ということになる。
これは【ユダヤ神話のパターン】てある。【最初に調和を保った神代の時代】があり、これが異教徒により崩されたが【最後にまた調和の保たれた自己だけの時代に至る】というものである。これを【マルクス】は、【原始共産制社会】と【最後の共産主義社会】の間に三つの階級闘争のある社会を挟んで「社会科学」として売り出したものである。これだと【資本主義】は階級闘争の渦中にある一段階として映り、【流動的に映る】。したがって、変革は必然と説得しやすい。』

カール・マルクスが捏造した近代の「二元論」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、「陰謀論」と「陰謀」とを区別が出来ず(あるいは知っていて加担している?)、ある連中にとって、非常に都合が悪いことを“十把一絡げ”に「陰謀論」だとレッテルを貼ってしまう「似非保守とおパヨク」とは違って、今現在起こっている出来事を、どのように見ていけば良いのかという“新たな視点”を提供して下さる書物で、一方通行の偏狭な物事に対する見方から抜け出し、より全体を俯瞰する見方を獲得するヒントが得られるお薦めの良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 538,052(536,494)÷29,605,933(29,526,518)=0.0181・・・(0.0181) 「1.81%(1.81%)」

イタリア : 103,432(103,001)÷3,281,810(3,258,770)=0.0315・・・(0.0316) 「3.15%(3.16%)」

日本 : 8,718(8,682)÷450,687(449,113)=0.0193・・・(0.0193) 「1.93%(1.93%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)

さて、これまでのところで、マルクスに至るまでの「ドイツ思想」に決定的な影響を与えた、「キリスト教神智学(Christian theosophy)」または「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」として知られる、ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)から始めて、その“悪”についてのベーメの思想の影響を受けたイマヌエル・カントとゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルについて確認して参りましたが、彼らが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる
そして、この流れを受け継ぐカール・マルクスが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである。
そして、ここから、さらに一歩踏み込んで積極的な態度へと転換させたのがウラジミール・レーニンで、彼が言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

1895年のレーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう

そこで現在は、次の論文を参考にさせて頂きながら、カール・マルクスからウラジミール・レーニンへと受け継がれた流れを確認しているところとなります。

☆『マルクス社会理論の形成とその問題性 : 社会主義崩壊とマルクスの責任をめぐって』 神田順司
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 4. 近代市民社会の矛盾と国家的統合
―― 福祉国家モデルとしてのヘーゲル 『法哲学』 ――
すでに見たように、マルクスは彼のいう近代の 「二元論」 を、現実の経験的分析からではなく、むしろフォイエルバッハの宗教批判の論理から捏造した。 しかも彼はこの 「国家と市民社会の対立」 として把握された 「二元論」 をヘーゲルもまた前提にしていると決めてかかっている。 しかしながら、そのような 「二元論」 をヘーゲルは前提にしたこともなければ、主張したこともない。 マルクスの 「ヘーゲル法哲学批判」 を扱ったこれまでの研究の誤謬はマルクスのいうこの 「二元論」 を鵜呑みにし、ヘーゲルもそれを前提としていると決め込んで議論している点にある。 そのような前提から出発すれば、どのような立場に立とうとも、結果はマルクスの批判の追認以外ではありえない。

ヘーゲルが論じた近代の 「分裂」 とは主体と実体との、あるいは特殊な欲求を持つ権利主体と客観的社会システムとの分裂である。 そのような 「分裂」 をヘーゲルは 「主体的自由の権利」 ないしは 「“特殊性”の権利」 の承認から始めて、それらを客観的自由の体系に包摂する制度としての国家を構想することによって克服しようとする。 したがって彼が前提とするのは、みずからの欲求充足を目標とし、みずからの信ずるところに従って行動する個人、つまりは 「“近代的私人”」 である。 それは共同体の掟から、あるいは宗教的権威や身分的拘束から解放された、人間として自由な主体であり、自己の行動原理を自己の内に持つ自律的かつ道徳的主体すなわち 「人格」 としての個人である。 しかしヘーゲルは、宗教改革に端を発し近代法の基礎概念となったと彼が看做すこの 「人格」 を、同時に自己の私的欲求の充足を目指す主体として、つまり経済主体として把握した。 彼はそのような私的な欲求主体からなる近代市民社会を、ホッブズに倣って 「万人の万人に対する私的利害の闘争の場」 として捉える。 そこでは 「ひとりひとりの個人にとって自分だけが目的であり、他者はすべて無である」。 このような 「自然状態」 の中で同じ自律的主体としての 「人格」 であるはずの他者は、自己の特殊な欲求実現のための 「手段」 となり、利用すべき 「物件」 となる。 だが、ヘーゲルによれば、近代市民社会はそのような欲求や恣意の支配する世界でありながら、同時にそれらを包摂し、私人を社会的存在へと育成し矯正し揚棄する機関として機能しているという。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
ランキング参加中で~す^^ ポチっとお願いします♥
↓↓↓↓↓↓↓

にほんブログ村

人気ブログランキング


- 関連記事
-
- ウクライナも同じパターン ~ 米国のネオコン ( = 社会主義者) が引き起こす “政変&紛争” (2022/06/09)
- ポーランドによるウクライナ (西部) 併合 (2022/06/07)
- ユダヤ教徒が中心となった “フランクフルト学派” の 「批判理論」 = 先進国向けの共産革命理論 (2022/01/13)
- 三つ巴の戦いの勝者は誰? (2022/01/12)
- オバマ政権と批判的人種理論とフランクフルト学派 (2022/01/11)
- 東京オリンピックの “左翼じみて幼稚な” 基本コンセプトの出処は? (2022/01/09)
- インターナショナル ~ 国家と国家の間 (2021/03/23)
- そして再び、調和の保たれた時代へ (2021/03/22)
- ロシア革命(ロシア・クーデター)の本質 (2021/03/21)
- 一神教に典型的な“宗教的二元論”に他ならないマルクス主義 ~ 世の中はもっと多元的で多様なのですが(笑) (2021/03/20)
- レーニンは“革命家”ではありません! (2021/03/19)
- マルクスの『資本論』の根本思想 ~ 私有財産の奪取という思想 (2021/03/18)
- 「おバカ」な「おパヨク」の“奇妙な発想”の素 = 唯物史観、二元論、終末論 (2021/03/17)
- 国境廃止という考え方は、前近代の野蛮人の考え方そのものです(笑) (2021/03/16)
- 「真理(Truth)」そのものである現トランプ政権と、「真理」に背くバイデン&ハリス側の擬似政権 (2021/03/15)