2021-03-20 (Sat)

本日のキーワード : 訓詁、二元論、カール・マルクス
訓詁学(くんこがく)または訓詁とは、主に儒学の下位分野で、儒教の経典(経書)に出てくる語句の意味を解釈・説明する行為をさす。具体的には、経典の注釈書を著したり、経典の言語(古代漢語)の辞書を編纂したりする行為をさす。典型的には「A、B也」「A者B也」(AとはBという意味である)という形をとる。
本日の書物 : 『あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」(復刻版)』 モルデカイ・モーゼ 沢口企画
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【共産主義者】は、何かというとすぐ【「マルクスはこう言っている」とマルクスやレーニンの原典から答えを出す】といわれている。訓詁学的アプローチの好きな彼らがその深みにはまることになるのは当然であろう。【自分の頭で考えていない】。自分の頭で考えていれば訓詁学的態度に陥ることはない。

しかし彼らがもう少し注意深いアプローチをとっていれば、【「共産党宣言」「経済学批判」「資本論」というマルクスの原典の発表順序】に気を留めるであろう。
【結論が先に出されその説明が後に続く】ということは【仮説】ではないのか。また日常の「闘争」においては、もし【唯物史観に忠実ならば】、絶対的貧困化へ向かってこそ革命のチャンスは生まれるのであるから、【「賃下げ」運動をしなければならないはず】である。しかし日本共産党はかつて「賃下げ」を掲げたことは一度もないようである。こんな【簡単な矛盾】にどうして気がつかないのか。答えがあるとすれば、善玉・悪玉論の然(しか)らしめるところとしか言いようがない。
しかし【最も根本的な問題】は、【二元論】により【唯物論と観念論の二者択一】を強制されることである。マルクス主義の教科書はこの点から入門させるようにしているのを常とする。
結果として【唯物論を否応なしに選択】させられ、これを【すべての土台】として考えさせられる。しかも【二極分化】を強制する。つまり、如何なる時でも【中間というものの存在を認めない】。

元来、【哲学的には唯物論と観念論は二者択一云々の問題ではない】。【原点においてすでに二元論的思考に陥っている】わけである。当然の帰結として【唯物論絶対優先ということに導かれる】。
その結果、【社会的存在が意識を決定するというテーゼ】をつくる。したがって、【戦争】も【革命】も【物質的、経済的要因によってのみ引き起こされるものであるという絶対論】に導かれる。
これが【マルクス主義の最も肝要な点】であることである。原点からしてこの調子だから、以後経験科学の実証などを考えたくもなくなるのであろう。また、こういう盲目的な二者択一を強制できるのは【宗教的呪縛力】以外にはありえないということも真理であろう。』

カール・マルクスの「二元論」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、「陰謀論」と「陰謀」とを区別が出来ず(あるいは知っていて加担している?)、ある連中にとって、非常に都合が悪いことを“十把一絡げ”に「陰謀論」だとレッテルを貼ってしまう「似非保守とおパヨク」とは違って、今現在起こっている出来事を、どのように見ていけば良いのかという“新たな視点”を提供して下さる書物で、一方通行の偏狭な物事に対する見方から抜け出し、より全体を俯瞰する見方を獲得するヒントが得られるお薦めの良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 535,406(534,794)÷29,478,109(29,428,075)=0.0181・・・(0.0181) 「1.81%(1.81%)」

イタリア : 102,499(102,145)÷3,238,394(3,223,142)=0.0316・・・(0.0316) 「3.16%(3.16%)」

日本 : 8,625(8,587)÷447,979(447,284)=0.0192・・・(0.0191) 「1.92%(1.91%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)

さて、これまでのところで、マルクスに至るまでの「ドイツ思想」に決定的な影響を与えた、「キリスト教神智学(Christian theosophy)」または「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」として知られる、ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)から始めて、その“悪”についてのベーメの思想の影響を受けたイマヌエル・カントとゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルについて確認して参りましたが、彼らが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる
そして、この流れを受け継ぐカール・マルクスが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである。
そして、ここから、さらに一歩踏み込んで積極的な態度へと転換させたのがウラジミール・レーニンで、彼が言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

1895年のレーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう

そこで現在は、次の論文を参考にさせて頂きながら、カール・マルクスからウラジミール・レーニンへと受け継がれた流れを確認しているところとなります。

☆『マルクス社会理論の形成とその問題性 : 社会主義崩壊とマルクスの責任をめぐって』 神田順司
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 3. 「ヘーゲル法哲学批判」 におけるマルクスのヘーゲル把握
・・・このようなヘーゲル思想の基本概念や法カテゴリーについての無知に加え、マルクスにはヘーゲル 「国家論」 の全体像把握に係わる致命的な制約があった。 それは他でもなくフォイエルバッハの 「主語と述語の転倒」 という批判を支える宗教批判の構図である。

フォイエルバッハは 「暫定的テーゼ」 の中で、ちょうど神学がこの世では実現し得ない人間の願望を人間自身から切り離し、神としてあの世に措定しておきながら、人間の願望に過ぎないこの神を宗教によってふたたび人間と結び付けるように、「ヘーゲルもまた“単一で自己同一性を保つ自然と人間を幾重にも分けばらばらにし”、このように強引に分割したものをまたもや強引に媒介する」 と批判している。 この批判の背後にある現世と来世、此岸(しがん)と彼岸への人間の分割という構図をマルクスはヘーゲル国家論に適用する。

マルクスによれば中世においては唯一宗教だけが普遍性を体現するものとして現世に対峙していたから、現世の私的世界と政治的世界とは分離していなかったという。 ところが近代になるとこの 「私的領域が独立した存在を獲得することによってはじめて、政治制度それ自体が形成された」 という。 つまりあの世とこの世、宗教と世俗というかたちで中世世界を支配していた疎外と対立の関係が、現世そのものの分極化によって現世の中に姿を変えて転移したというのである。 だからマルクスによれば、中世が宗教と世俗という 「“現実的” [目に見える] 二元論」 の世界だとすれば、近代はまさにこのような 「政治的国家」 と 「非政治的国家」 の、つまりは 「政治的国家」 と 「物質的国家」 との 「“抽象的” [隠された] 二元論」 の支配する世界だということになる。

こうして 「市民社会」 概念をいまもって理解していないマルクスは、むしろフォイエルバッハの宗教批判をヘーゲル国家論に転用することによって捏造した近代の 「二元論」 を新たな武器に、287 節に始まる 「行政権」 の批判に向かうのである。』

ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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