2021-03-14 (Sun)

本日のキーワード : ブランキズム、一揆主義、レーニン、陰謀
ブランキズム(blanquisme)は、一揆主義またはプッチズム(putchism)とも言い、客観的条件を考慮することなく、少数集団による直接行動を経て権力奪取を企図する思想と行動を言う。この系譜はフランス革命におけるフランソワ・ノエル・バブーフから発し、1830年、1848年の両革命と1871年のパリ・コミューンに加わったルイ・オーギュスト・ブランキの思想に連なっている。

フランソワ・ノエル・バブーフ
ブランキズムは革命の条件分析を欠いていたため、カール・マルクスによって否定されたが、ウラジミール・レーニンによって再評価され、1917年のロシア革命におけるボルシェビキの組織論の基礎となった。

ルイ・オーギュスト・ブランキ
本日の書物 : 『あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」(復刻版)』 モルデカイ・モーゼ 沢口企画
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 ユダヤ民族はデモクラシーという言葉に大変な役目を果たさせているのである。それは【「自由」と「平等」という絶対に相容れない矛盾概念】のコーディネーターとしての役目である。「自由」「平等」のスローガンがユダヤ民族にとって実に有力な自己解放のための武器であったわけであるが、この【両概念は実は決して両立しない矛盾概念である】ということを最初から知っていたわけでは決してない。しかし、後になってそれに気づいた。そして、【その両者をさも矛盾しない概念であるかの如く装うために、デモクラシーという言葉を利用】することを考えついたわけである。【二元論の応用】である。

その証左としては、「自由」と「平等」が互いに両立し得ない概念であるという事実、それは真理というべきものであろうが、案外一般には理解されていないことを挙げておけば充分であろう。もし「民主主義」という言葉が巧妙に両者をコーディネーターとして結合させていなかったら、この「自由」「平等」の非両立性はもっと早く見破られていたであろうと思われる。
少なくとも戦後日本に持ち込まれた「民主主義」というものは、以上の如き本質をもつものである。【日本国憲法】には「自由」「平等」という言葉を盛り込むことに関しては他のいかなる憲法と比べても人後におちないが(ワイマール憲法は別として)、【「民主主義」という言葉は一語も挿入されていない】。しかるにこれを押しつけた時以来、【宣伝上は、「民主主義」「世界で類例のない優れた民主主義の手本」等、すべて「民主主義」という言葉で宣伝されている】。』

ウラジミール・レーニンとブランキズム
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、「陰謀論」と「陰謀」とを区別が出来ず(あるいは知っていて加担している?)、ある連中にとって、非常に都合が悪いことを“十把一絡げ”に「陰謀論」だとレッテルを貼ってしまう「似非保守とおパヨク」とは違って、今現在起こっている出来事を、どのように見ていけば良いのかという“新たな視点”を提供して下さる書物で、一方通行の偏狭な物事に対する見方から抜け出し、より全体を俯瞰する見方を獲得するヒントが得られるお薦めの良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 524,550(524,698)÷29,052,064(28,973,018)=0.0180・・・(0.0181) 「1.80%(1.81%)」

イタリア : 100,479(99,785)÷3,101,093(3,067,486)=0.0324・・・(0.0325) 「3.24%(3.25%)」

日本 : 8,358(8,255)÷441,069(439,341)=0.0189・・・(0.0187) 「1.89%(1.87%)」


☆【日本語訳】 U.S. DEPARTMENT of STATE / Fact Sheet : Activity at the Wuhan Institute of Virology (米国務省 / ファクトシート : 武漢ウイルス研究所での活動)

さて、これまでのところで、マルクスに至るまでの「ドイツ思想」に決定的な影響を与えた、「キリスト教神智学(Christian theosophy)」または「ベーメ神智学(Boehmian theosophy)」として知られる、ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)から始めて、その“悪”についてのベーメの思想の影響を受けたイマヌエル・カントとゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲルについて確認して参りましたが、彼らが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

ヤーコプ・ベーメ(ヤコブ・ベーメ)
世界は本来壊れているものであり、それを直すことができるのは正しい者だけである

イマヌエル・カント
たとえ世界を直すことができなくても、私たちは常に世界を直すことができると仮定して行動しなければならない

ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル
世界が固定されていたとしても、私たちは無意識のうちに分裂を起こし、世界が再び崩壊し始めることになる
そして、この流れを受け継ぐカール・マルクスが言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

カール・マルクス
私たちには、世界を壊したいという衝動はない。もし私たちが世界を壊すとすれば、それは私たちが社会とその主人たちからそうすることを学んだからである。
そして、ここから、さらに一歩踏み込んで積極的な態度へと転換させたのがウラジミール・レーニンで、彼が言っていたことを簡単に表現すると、次のようになります。

1895年のレーニン
われわれは、世界を固定するために、意識の統一を強行しよう

そこで現在は、次の論文を参考にさせて頂きながら、カール・マルクスからウラジミール・レーニンへと受け継がれた流れを確認しているところとなります。

☆『マルクス社会理論の形成とその問題性 : 社会主義崩壊とマルクスの責任をめぐって』 神田順司
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 ・・・すでに明らかなように、 「マルクス主義国家論と革命におけるプロレタリアートの任務」 という大仰な副題を持つレーニンのこの極めて粗雑で野卑な革命論の中には一切の法的・制度的規定が存在しない。 というより法や国家を階級支配の道具と看做す立場にとっては、「粉砕」されるべき法や政治制度を革命後の社会に適用するわけにはゆかない。 あとで触れるように、マルクス主義の革命論は基本的には 「ブルジョア的」 諸制度との断絶を前提としている。 したがって、革命後の社会について基本的には漠々たる展望は持てても、法制度や政治制度、習俗規範やモラルについて何ら具体的な規定を提示しえず、階級闘争の結果として登場すると称される見定めようのない 「新たな社会」 に俟(ま)つ 以外はないのである。 だから権力奪取のあとに現れるのは制度的真空地帯である。 そこにはせいぜい空文句としての 「プロレタリアの権利宣言」 はあっても、人間の行動を規制する実効性ある制度としての法も人権も存在しない。 したがって権力の正当性についての制度的保障もなければ責任規定もない。 そのようなマルクス主義のもつ粗暴さをレーニンの革命論は明け透けに表明している。 そこでは大衆を動員して 「人民の敵」 と決めつけさえすれば、どんな恣意や暴力の行使でもまかり通ることになる。 「革命の利益は憲法制定議会の形式的権利に優る」 という憲法制定議会に関する 1917 年 12 月 12 日 (旧暦) のレーニンの発言はすでにこうした恣意性を示している。 事実、レーニンは憲法制定議会において多数派獲得の見込みがなくなるや否や、革命ロシアにおけるこの民主主義の最後の可能性を暴力によって 「粉砕」 したのであった。 もちろんレーニンのこのような暴力的手法や恣意的支配の背景には、彼の傲慢な性格や支配欲に加え、トカチェフの一揆主義やチュルニシェフスキの反リベラリズムの影響があるともいわれている。

ピョートル・トカチェフ

ニコライ・チェルヌイシェフスキー
しかし、すでに見たように、社会主義革命の大義を 「ブルジョア」 国家やその政治制度や法制度の 「粉砕」 に求めるレーニンの革命思想が、いかに粗野なものであるとはいえ、マルクスの社会理論や革命論によって支えられていることは明らかである。 これまでのマルクス研究は、こうしたレーニンの思想の粗暴さや過酷な現実とマルクスの思想との間に存在する連関に薄々気づきながらも、あえてソヴィエト・マルクス主義がマルクスの思想とは無縁であると主張することによって、ソヴィエト権威主義体制への、そしてその無力な崩壊への責任がマルクスに及ぶことを避けようとしてきた。 しかしながら、おそらく 20 世紀最大の出来事のひとつである社会主義崩壊の意味を根本から捉えようとすれば、それをマルクスの思想の原点に遡って根底から問い直さなければなるまい。 そして、社会主義革命の過酷な現実を見据えつつマルクス主義革命論の問題点を明らかにしなければならない。 そうしてはじめてマルクスの思想はもはや信奉の対象ではなく、歴史研究の対象として冷静に位置づけられることが可能になるであろう。 本稿はそうした試みのひとつである。』
ちなみに、フランソワ・ノエル・バブーフとかルイ・オーギュスト・ブランキといった「ブランキズム(一揆主義)」の思想を持つ連中は、秘密結社や陰謀に関わっていたことで有名です(笑)

ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
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