2020-11-30 (Mon)

本日のキーワード : 黒船来航、ベトナム、フランス
黒船来航(くろふねらいこう)とは、嘉永6年(1853年)に、代将マシュー・ペリーが率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の蒸気船2隻を含む艦船4隻が、日本に来航した事件。艦隊は江戸湾入り口の浦賀(神奈川県横須賀市浦賀)沖に停泊し、一部は測量と称して江戸湾奥深くまで侵入した。
本日の書物 : 『米中ソに翻弄されたアジア史 カンボジアで考えた日本の対アジア戦略』 江崎 道朗、福島 香織、宮脇 淳子 扶桑社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 南北ベトナムを統一した最後の王朝阮朝(グェンちょう)の首都はフエにあった。嘉隆帝(ザロンてい)として即位した阮福暎(グェンフックアイン)は、1804年に清から越南国王に封じられ、同年、【国号】も【ベトナム(越南)】になった。彼は亡命時代にはフランス人宣教師の援助を得たが、その後はキリスト教布教が行きすぎないように配慮した。代々の皇帝も、フランスの文化を取得しながらも、カトリック宣教師に圧力をかけた。フランスはやがて、ルイ・ナポレオンの膨張政策を背景に、イギリスとの植民地獲得競争もあって砲艦外交に転じ、1862年にサイゴンおよびその周辺の3省を占領し、1867年にはさらに西部の3省を占領して、この植民地を【コーチシナ】と呼んだ。
メコンデルタを大々的に開発したのはフランスだが、もともと農業開発を意図したものではなく、デルタ各地で発生した反乱鎮圧に出動する軍隊の輸送路としてつくった運河網が、排水と通路の役割を果たし、米作地として生まれ変わったのである。1866年に21万6000ヘクタールに過ぎなかった水田面積は、1895年には102万6000ヘクタールに達し、1930年までには212万ヘクタールを越えた。1930年にサイゴン米の名で中国、フランス本国とその属領、日本などに輸出された米は年間137万トンにのぼった。1862年から63年にかけてメコンデルタを占領したフランスは、無主の土地を大規模に没収して官有地とし、これをフランス人や植民地政府に協力的なベトナム人に無償で分与した。彼らはこれを小作人に耕作させた。コーチシナの水田面積の60%が小作地だったという。
フランスは、1883年から84年に、アンナン(中部ベトナム)、トンキン(北部ベトナム)の両地域を保護国化し、清仏戦争に勝利したあとの1887年には、これらを一括して【インドシナ連邦】と呼んだ。
【タイの属国となっていたカンボジア】に対しては、【フランス】が、【ベトナムの伝統的宗主権の継承を主張】する。タイの支配に服して国家の独立を失うか、フランスの保護下に入って独立を保つかの選択を迫られた【カンボジア王】は、1863年、【ベトナムに代わってフランスがカンボジアの宗主権を引き継ぐという協定に調印】した。
1893年、フランスは砲艦2隻でタイ政府を威嚇し、タイはメコン川左岸と中洲の権利を放棄するとともに、ラオスに対するフランスの保護権を認めた。【1899年ラオスはフランス領インドシナに編入された】。』

ミルトン・フリードマンと本来の「新自由主義」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、いわゆる東南アジアの大陸側の近現代史に焦点をあてた書物で、特にカンボジアを中心に、その周辺地域を含めた「インドシナ」における歴史の大まかな流れを理解することができ、また、今回のアメリカ大統領選挙の混乱からも分かるように、ソ連・コミンテルンと、その下部組織である中国共産党(CCP)が、この地域において如何に水面下で暗躍していたのかが理解できるお勧めの良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 256,638(255,177)÷12,207,135(11,994,057)=0.0210・・・(0.0212) 「2.10%(2.12%)」

イタリア : 49,823(49,261)÷1,408,868(1,380,531)=0.0353・・・(0.0356) 「3.53%(3.56%)」

日本 : 1,943(1,932)÷133,034(130,866)=0.0146・・・(0.0147) 「1.46%(1.47%)」

More reports of voting machines switching Romney votes to Obama. Pay close attention to the machines, don't let your vote be stolen
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) November 6, 2012
山谷えり子「中国語教育機関である孔子学院は日本に15個ある。FBIは孔子学院をスパイ容疑で捜査対象とし、ポンペイオ国務長官は『中国共産党の政治宣伝工作に使われてる』と断定。日本政府は国民が安心できるように動向を注視してほしい」
— Dappi (@dappi2019) November 17, 2020
この質疑をマスコミは絶対に報じない#kokkai pic.twitter.com/8wtUbtICGO

さて、ここからは昨日の続きになりますが、カール・マルクスのユダヤ人に対する偏見・ヘイトから生じたイデオロギーである「マルクス主義」は、その後も表向きの形を変ながら、現代においても“辛うじて”生き残っていますが、
イギリス労働党は反ユダヤ主義を理由にコービン氏の党員資格停止。メディアの皆さんが昨年、次に英首相になるのはコービンだと言い続けてきたことを私は忘れない。なおコービンはハマスとヒズボラを「友達」と呼び、両者に篤く支援されてきた親イスラム過激派でもある。https://t.co/c6NUmm42Xe
— 飯山陽 Dr. Akari IIYAMA (@IiyamaAkari) October 30, 2020

デヴィッド・ハーヴェイ

例えば、デヴィッド・ハーヴェイはマルクス主義の地理学者で、いわゆる「新自由主義」を誤った解釈に基づいて批判した人物で、
☆官僚たちが、民間企業の活動をあれこれと指図する「規制」は、本当に必要ですか?
以前にも書かせて頂きましたが(→☆「新自由主義」の本質が理解できない人々の主張 → 「弱肉強食」「大きな政府から小さな政府への展開」「ハイエクガー」)、「全体主義の脅威」を目前にした、自由主義体制側の“自由主義再生の潮流”こそが、「新自由主義」と呼ばれるもので、それは「国家の法的介入」に関心を寄せた自由主義体制側の変革になります。このデヴィッド・ハーヴェイが定義するところの「デヴィッド・ハーヴェイの新自由主義」は「マルクス主義」から生じているものであり(→☆日本の官僚たちの理想は、「行政国家」です! ~ 「官僚の、官僚による、官僚のための政治の実現」)、より正確に言うと、レフ・トロツキーが批判していたものと同じであり(→☆“自由全体主義” ~ 新自由主義(ネオリベラリズム)のはじまり )、トロツキー以後の西欧の「トロツキー主義左翼(反スターリン主義的マルクス主義者)」がほぼ共有する考え方になります(→☆現代の“ハルマゲドン” ~ 「おパヨク」 V.S. 「自由」)。

で、「デヴィッド・ハーヴェイの新自由主義」ではない、本来の「新自由主義」について、次の論文を読み進めることで確認して参りたいと思います。

☆『マネタリズムと新自由主義』山田久
それでは早速、昨日の続きを見て参りましょう。
『 「マネタリズム」と「新自由主義」との出会い
・・・学生サークルの「近代経済学研究会」の勉強会には、西山先生が出席して講義をしてくださいました。最初に参加した、「近代経済学の哲学的基礎」という講義で、筆者は西山先生の強烈な個性と講義内容に驚愕し、心酔しました。講義内容は、忘れもしない近代経済学の哲学的基礎と新自由主義についてです。それは筆者が「新自由主義」という言葉を初めて知ったときでした。いまでこそある意味で評判の悪い「新自由主義」ですが、当時はこれこそ筆者が求めていたものだと直感しました。また、近代経済学に哲学的基礎があるということにも驚き、興味を持ちました。当時、近代経済学は実務家からも「おもちゃの豆鉄砲」と揶揄されていたからです。つまり実際には役に立たない学問ということです。

西山千明
立教大学近代経済学研究機構には、「明治以降本邦貨幣基礎統計資料整備委員会」があって日本の過去 100 年にわたる貨幣データの資料収集をしていました。これはフリードマン先生が顧問を務める委員会で、フリードマンの『米国貨幣史』と同様の日本の貨幣史資料を作成するというものでした。この委員会は西山研究室が中心になり、代々のゼミの学生が作業の協力者として参加しました。筆者はこの委員会での活動を通じてフリードマン先生や朝倉孝吉先生の薫陶を受けることができました。この『米国貨幣史』はフリードマン教授の「マネタリズム」の実証研究の基礎となるものです。米国の過去 100 年の国民総生産と貨幣の時系列の趨勢によると、貨幣の動きが国民総生産の動きの原因になっているというものです。特に 1929-1933 年の大恐慌は、貨幣量の大幅な減少が国民総生産を減少させ大量の失業を発生させたというものです。このフリードマン先生による主張は経済学界にとって衝撃的なものでした。というのも当時の主流派であったケインズ経済学は、1930 年代の国民総生産が減ったことが貨幣量の減少を引き起こしたのであって、貨幣量の減少は結果でしかないという見解だったからです。つまり経済が「流動性の罠」に落ち込んでいるときは貨幣量の変動は実体経済に影響を与えないという解釈だったからです。フリードマン先生はそれに対して、ならば事実を見てみようということで NBER (全米経済研究所)の研究として『米国貨幣史』を著したのです。しかし NBER の理事会による、米国の経験だけでは不十分だという勧告で、その研究範囲を英国と日本にまで拡大しました。100 年以上にわたる貨幣の経済統計を有する国は米、英、日以外には考えられませんでした。日本には江戸時代末期からの資料が残っていました。幕末から明治時代にも各金融機関や日本銀行は詳細な金融基礎資料を残していました。

ミルトン・フリードマン
☆柿埜 真吾 ミルトン・フリードマンの日本経済論

筆者の参加したプロジェクトは、明治初年からの日本のすべての金融機関の預金勘定を月次データで収集し、数種類の金融基礎資料から預金勘定別の数値を収集するというものでした。それはフリードマン流のマネーサプライを導出するための基礎作業でした。筆者が参加する前年には、多くの金融機関や日本銀行から貴重な資料を借り出して、ひたすらコピーするという作業があったそうです。筆者の代にはそれらの資料を読み込んで理解するという困難な作業が加わりました。』

それでは本日の最後になりますが、昨日に続きまして、アイザイア・バーリンが提唱した「消極的自由」(~からの自由)と「積極的自由」(~への自由)について語った、1958年10月31日にオックスフォード大学での就任講演の内容を御紹介させて頂きたいと思います。


アイザイア・バーリン


『 二つの自由概念
サラストロの神殿
・・・「客観的理性」を奉ずる哲学者たちは、フィヒテの厳しく中央集権化された頑強な「有機体的」国家から T・H・グリーンの穏健な自由主義に至るまで、おそらくはすべてが、自分たちは、あらゆる有情の存在の胸中に、いかに不完全であろうと、見出されるはずの理性的欲求をみたしているのであって、それに逆らっているのではないと考えていた。それは次のいずれかである。

ヨハン・ゴットリープ・フィヒテ
ひとつは、自分はヘーゲル学派的な目的論的決定論から脱却して、もっと主意主義的な哲学をうちたて、社会に ―― 社会それ自身の改善のために ―― 自分がその理性的な知恵においてつくり出したところの計画を課することができると考える。その計画は、もしもわたくしが自分でやらなければ、おそらくは大多数の同胞市民の永遠の願望に反して、決して実現をみることはないであろうというのである。他のひとつは、理性と言うような概念をさらりと捨てて、自分を一個の霊感を授けられた芸術家であると考える。この芸術家は、ちょうど絵かきが色を、作曲家が音を結合するように、人間を自分独自のヴィジョンに照らして型にはめこむわけである。人類とは、わたくしが自分の創造的な意志をその上に押しつける材料にひとしい。その過程においてたとえひとびとが苦しみ死のうとも、かれらはその生活に対するわたくしの強制的な ―― しかし創造的な ―― 侵犯なくしてはとうてい達しえなかったであろうような高みにまでもち上げられるのだというのである。これは、あらゆる独裁者、審判者、餓鬼大将が、その行動の道徳的、あるいはさらに審美的な正当化をしようとするときに用いる論法である。わたくしはひとびとのために(またかれらとともに)かれらが自分ではできないことをしなければならない。わたくしはかれらの許可なり同意なりを求めるわけにはゆかないのだ。なぜなら、かれらは自分たちにとってなにが最善であるかを知りうる状態にはないのだから。実際、かれらが容認し受け入れてくれるようなことは、軽蔑すべき凡庸の生活を意味するのであろう。いやさらにひょっとしたら、かれらの破滅、自殺を意味するかもしれない。このヒロイックな学説の真の元祖ともいうべきフィヒテの言葉をもう一度引用することを許されたい。「なんびとも・・・理性に反対する権利は持たない。」「人間は自分の主体性を理性の法に従属させることを恐れている。伝統とか勝手気儘の方を好むのだ。」 それでも、人間は従属させられねばならぬ。フィヒテは、かれが理性と名づけるものの要求を提出する。ナポレオン、あるいはカーライル、あるいはロマン主義的権威主義者なら、もっと別の価値を尊重・崇拝するかもしれないし、かれらの力による業績に「真」の自由への唯一の道を見るかもしれない。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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