2020-11-19 (Thu)

本日のキーワード : 裁量
裁量(さいりょう) : その人の考えによって判断し、処理すること。「東大法学部卒のキミの裁量に任せる」
本日の書物 : 『税金下げろ、規制をなくせ 日本経済復活の処方箋』 渡瀬 裕哉 光文社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【日本の税金は、すでに十分に高い】。それを【「利権をよこせ連合」】は、【さらに増税しようとしています】。僕たちは、この敵と戦うために【「税金を下げろ」と言い続け】、【すべての増税に反対しなければならない】のです。
この状況をなんとかするためには、【政治を変えなければいけません】。
では、【どうやって政治を変えるのか】。方法は、いたって簡単です。
【政治家】や【御用学者】は、ぐちゃぐちゃと難しいことを言いますが、実は、【減税しない・規制廃止しない理由を述べているだけ】です。やさしく表現したのでは、【「やらない」と言っていることがバレてしまうので、わざわざ難解に聞こえるように言う】のです。さらにいえば、【単純に「お前らもっとカネ(税金)を払え」と言っているだけ】です。
僕たちは、そんな敵の化けの皮をはがしてやるためにも、シンプルに行きましょう!
【重要なことは三つだけ】です。
一、すべての増税に反対することを約束させる。
二、規制を減らすことを約束させる。
三、選挙のルール変更を約束させる。
これ以外のことは、気にしなくていい。いろいろ細かいことを言いたい人もいると思いますが、【以上のことができなければ、結局、何もできません】。』

「頭が良いオレに全て任せろ!」という“積極的な自由”を重視する輩
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、我が国で現在行われている「官僚の、官僚による、官僚のための政治」の実態を具体的に知るための入門書として最適な書物で、そのような弊害を無くすために、一人ひとりが何をどのようにすればよいのかという解決方法も提示されており、ぜひ、ご覧頂きたい良書となります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 240,857(238,863)÷10,384,543(10,165,065)=0.0231・・・(0.0234) 「2.31%(2.34%)」

イタリア : 42,953(42,330)÷1,028,424(995,463)=0.0417・・・(0.0425) 「4.17%(4.25%)」

日本 : 1,847(1,840)÷112,005(110,455)=0.0164・・・(0.0166) 「1.64%(1.66%)」


さて、ここからは昨日の続きになりますが、カール・マルクスのユダヤ人に対する偏見・ヘイトから生じたイデオロギーである「マルクス主義」は、その後も表向きの形を変ながら、現代においても“辛うじて”生き残っていますが、
イギリス労働党は反ユダヤ主義を理由にコービン氏の党員資格停止。メディアの皆さんが昨年、次に英首相になるのはコービンだと言い続けてきたことを私は忘れない。なおコービンはハマスとヒズボラを「友達」と呼び、両者に篤く支援されてきた親イスラム過激派でもある。https://t.co/c6NUmm42Xe
— 飯山陽 Dr. Akari IIYAMA (@IiyamaAkari) October 30, 2020

デヴィッド・ハーヴェイ

例えば、デヴィッド・ハーヴェイはマルクス主義の地理学者で、いわゆる「新自由主義」を誤った解釈に基づいて批判した人物で、
☆官僚たちが、民間企業の活動をあれこれと指図する「規制」は、本当に必要ですか?
以前にも書かせて頂きましたが(→☆「新自由主義」の本質が理解できない人々の主張 → 「弱肉強食」「大きな政府から小さな政府への展開」「ハイエクガー」)、「全体主義の脅威」を目前にした、自由主義体制側の“自由主義再生の潮流”こそが、「新自由主義」と呼ばれるもので、それは「国家の法的介入」に関心を寄せた自由主義体制側の変革になります。このデヴィッド・ハーヴェイが定義するところの「デヴィッド・ハーヴェイの新自由主義」は「マルクス主義」から生じているものであり(→☆日本の官僚たちの理想は、「行政国家」です! ~ 「官僚の、官僚による、官僚のための政治の実現」)、より正確に言うと、レフ・トロツキーが批判していたものと同じであり(→☆“自由全体主義” ~ 新自由主義(ネオリベラリズム)のはじまり )、トロツキー以後の西欧の「トロツキー主義左翼(反スターリン主義的マルクス主義者)」がほぼ共有する考え方になります(→☆現代の“ハルマゲドン” ~ 「おパヨク」 V.S. 「自由」)。

そこで、「デヴィッド・ハーヴェイの新自由主義」ではない、本来の「新自由主義」を考える場合に、よく比較対象にされる「ケインズ主義」について、現在次の論文で、「ケインズ主義」の変遷を確認しているところになります。

☆『ケインズ主義政策戦略の変転』 野口 旭
また、参考書として、次の書物もお勧めさせて頂きます。


それでは早速、続きを見て参りましょう。
『 4.マネタリズム反革命からケインズ主義Ⅱへ
(4)新しい古典派を媒介としたケインズ主義の転成
・・・ケインジアンとマネタリストは当初、マクロ経済政策の運営手法についても、「裁量かルールか」をめぐって対立していた。ケインジアンは、不安定な市場経済を安定化させるためには政府が裁量的に政策判断を行うしかないと考えていた。マネタリストは、そのような政府の恣意的な政策運営こそが市場経済を不安定化させると考えていた。この対立は、マネタリズムを継承した合理的期待理論がマクロ経済政策における「期待」の役割を明確化したことによって解消に向かっていった。しかしそれは、期待を安定化させれば経済は自ずと安定化するという新しい古典派マクロ経済学者たちの教義にケインジアンが説得されたからではない。そうではなく、人々の期待の制御は、マクロ政策を効果的ならしめるためにこそ必要であることに、ケインジアンたちも気付き始めたからである。
マクロ経済政策における裁量とルールの最も大きな相違は、政策に対する人々の予見可能性にある。人々は、裁量に基づく政策を正確に予見することはできない。しかし、政策がルールとして事前に設定されていれば、人々は政策当局が何をするのかをある程度は予見することができる。そして、政府がルールに基づかない場当たり的な政策を行えば、政策に対する人々の予見可能性が阻害され、結果として政策効果そのものが損なわれる。つまり、市場経済が予測不能だからといって、政府の政策までもが予測不能なものであってはならないのである。
ただし、ケインジアンと古典派はそもそも、経済を把握する基本思想が異なっている。したがって、両者が表面的には接近したように見えたとしても、基本的な部分での政策戦略の相違は必ず存在する。それは例えば、両者における政策ルールの把握の違いとして現れる。』

それでは本日の最後になりますが、昨日に続きまして、アイザイア・バーリンが提唱した「消極的自由」(~からの自由)と「積極的自由」(~への自由)について語った、1958年10月31日にオックスフォード大学での就任講演の内容を御紹介させて頂きたいと思います。


アイザイア・バーリン


『 二つの自由概念
自己実現
・・・知識がわれわれを自由にするのは、我々の選択しうるより多くの開かれた可能性を与えてくれるからというのではなく、不可能な企ての挫折からわれわれを免(まぬが)れさせてくれるからなのだ。必然的な法則が現にそうであるより以外のものであることを欲するのは、非理性的な欲求 ―― X であらねばならぬものがまた X でもないことを欲する ―― の餌食(えじき)となることである。さらに進んで、これらの諸法則が必然的にそうあるより別のものだと信ずることは、狂気の沙汰である。これこそが合理主義の形而上(けいじじょう)学的核心である。

そこに含まれている自由観念は、障害物のない領域、自分のやりたいことのできる空虚な場所という「消極的」な自由の観念ではなくして、自己支配ないし自己統御という 〔 「積極的」な自由 〕 の観念である。わたくしは自分自身の意志することを行なうことができる。わたくしは理性的存在である。わたくしが自分自身に対して必然的であると証明できるもの、理性的な社会 ―― つまり、理性的なひとびとによって、理性的存在が抱くであろうような目標へと向けられている社会 ―― においてそうあるよりほかにありえないと証明できるものはいかなるものであれ、これをわたくしは、理性的存在であるがゆえに、自分の道から一掃してしまおうなどと欲することはできない。わたくしは、理性的存在であるがゆえに、自分の道からちょうど論理法則や数学・物理学の法則、芸術上の規則をそうするように。またわたくしが理解し、それゆえに意志するすべてのものを支配している原則、またそれ以外であることを欲しえないがゆえに、決してわたくしがそれによって妨げられることのない理性的な目標などについてもそうするのと同じように。これが、理性による解放という積極的学説である。これの社会的形態は、今日のナショナリズム、マルクス主義、権威主義、全体主義等々の信条の多くのものの核心をなしている。その進展過程には、合理主義的な装備が置き忘られてしまったというようなことがあるかもしれない。けれども、今日地球上の数多(あまた)の部分で、デモクラシーにおいてもまた専制政治においても、この自由をめぐって論議が交わされ、この自由のために戦いがなされているのである。
いまここでわたくしはこの自由の観念の歴史的展開を跡づけてみようというのではないが、その変遷の若干の諸点について評釈を加えてみたいと思う。』
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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