2020-06-08 (Mon)

本日のキーワード : 神勅
神勅(しんちょく)とは神の与えた命令、またその文書をさす言葉である。
天壌無窮の神勅
『日本書紀』の天孫降臨の段で天照大神が孫の瓊瓊杵尊らに下した以下の3つの神勅(三大神勅)のことを指す。
〇 天壌無窮の神勅 : 葦原千五百秋瑞穂の国は、是、吾が子孫の王たるべき地なり。爾皇孫、就でまして治らせ。行矣。宝祚の隆えまさむこと、当に天壌と窮り無けむ。
〇 宝鏡奉斎の神勅 : 吾が児、此の宝鏡を視まさむこと、当に吾を視るがごとくすべし。与に床を同くし殿を共にして、斎の鏡となすべし。
〇 斎庭(ゆにわ)の稲穂の神勅 : 吾が高天原に所御す斎庭の穂を以て、亦吾が児に御せまつるべし。
さらに、同段で天照大神が臣下の天児屋命・太玉命に下した侍殿防護の神勅、高御産巣日神の下した神籬磐境の神勅。この2つの神勅を併せて「五大神勅」という。
〇 侍殿防護の神勅 : 願はくは、爾二神、また同じく殿の内に侍ひて、善く防ぎ護ることをなせ。
〇 神籬磐境の神勅 : 吾は則ち天津神籬た天津磐境を起樹てて、まさに吾孫の御為に齋ひ奉らむ。汝、天児屋命・太玉命、宜しく天津神籬を持ちて、葦原中国に降りて、また吾孫の御為に齋ひ奉れと。
『古事記』の天孫降臨の段にも「この豊葦原水穂国は、汝知らさむ国ぞと言依さしたまふ」という同様の文章がある。文章はそれぞれに異るが、瓊瓊杵尊およびその子孫が君主となって日本を治めることは、神の意志に基づくものであるとする内容が共通しており、瓊瓊杵尊の曾孫磐余彦が神武天皇として即位して以来、その地位が皇室によって受け継がれてきた。

☆天皇陛下マスク姿で即位後初の「お手まき」
本日の書物 : 『政治無知が日本を滅ぼす』 小室 直樹 ビジネス社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 息子の皇帝すら前述の如く撫(な)で斬(ぎ)りにするのであってみれば、【武則天(ぶそくてん)】、所謂(いわゆる)「則天武后」の【粛清】がどれほど【徹底したもの】か、スターリンも兜を脱ぐ事だろう。

武則天(則天武后)
一般の臣下は言うに及ばず、唐の皇族も次々と粛清していった。
胡散(うさん)臭い奴は殺し、其れ程でない奴は追放する。そして、其の後に、自分の腹心の者や武氏の一族の者を持ってくる。
と言うと如何にも、唐が陰惨な収容所列島にでもなってしまった様な気がして来るが、彼女の時代の印象は実に明るい。

中国四千年の歴史で、恐らく【彼女の時代程】、【中国の民衆】が【自由の空気を呼吸した事はなかった】であろう。

と言うと、今まで述べて来た事と、矛盾する様な印象を受ける。
しかし権力欲の塊みたいな彼女も、反抗する者や少しでも彼女の権威を認めない者は決して許さないが、其れ以外の者に対しては、実に寛大であった。
【人材は、門閥(もんばつ)を問わない】で、思い切って【抜擢】した。長い中国史を通じて、此の時代こそ、実に【門閥全盛の時代】であった。此の点、戦国時代や漢の初め頃、或いは宋代以後に比べても、【此の時代の著しい特徴】を成す。其れ故、【武則天の庶民性、開放性は、一層光ってくる】のだ。

大唐の春。都(みやこ)【長安】は、【世界最大の国際都市】となり、碧眼紅髪(へきがんこうはつ/目の青い、髪の赤い)の胡人(こじん)なんか少しも珍しくなかった。世界中の物産は其処に集まり、其の富は世界に冠たるものがあり、大輪の牡丹(ぼたん)の様に咲き誇っていた……なんて言うと、何もかも、良い事尽くめの様だが、【門閥全盛なのだから、庶民に与えられたチャンスは、極く限られたもの】でしかない。是れが、絢爛豪華(けんらんごうか)、目を見開かれる様な大唐の春の、【最も暗い側面】である。
此の様な状況の下で、「則天武后」こと【武則天の開放性、庶民性、門閥に拘(こだわ)らない人材登用】は、【民衆にとって、正に福音(ふくいん)であった】。…
【武則天】の文化的業績は際立ったものがあるが、其の前に強調して置かなければならない事は、彼女の【平和主義】である。
もし、【平和に最高の価値を置くと】すれば、【武則天こそ、最高の評価を与えられなければならない】筈である。
【彼女の帝国は、「平和の帝国」であった】。
しかも、【輝かしい戦勝の上に建てられた平和の帝国】である。

権力者には、必ず征服の衝動があって、勝利に酔うと、次々と新しい征服を繰り返す。…凡(およ)そ強大な権力を握った皇帝は、必ず大規模な外征を起こす。【戦争が如何に膨大な費用を費やす】か、是れは、【古今東西、変わる事はない】。
孫子は既に、此の事を強調し、【戦争に於いて大事な事は、なるべく早く止める事】だ(兵士は拙速をきく、いまだ巧みの久しきをみざるなり)と言い、また【戦争は勝つよりも始めからやらないで戦争目的が達せたなら、猶(な)お良い】、とも言っているが、正に其の通りだ。
だが、政治権力者たる者、中々、そうはゆかない。此処が難しいところだ。』

学校の歴史教科書のオカシイところ
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、普段から政治に無関心でいるために『政治音痴』な日本国民の方々と、その職務として政治に関心を持っているにもかかわらず、何故か『政治音痴』な「朝日新聞グループ」に代表される日本のメディア関係者と、さらには、それを生業(なりわい)としているにもかかわらず、どうしようもなく『政治音痴』な政治家におすすめの良書で、『政治』というものが何か、がキチンと基本的なところから理解できる書物になります。

それでは本日も、いつものように、直近の「致死率」を確認しておきましょう。
(死亡症例数)÷(感染症例数)=(致死率)
※( )内は前回の数値

☆Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
アメリカ : 109,143(108,211)÷1,897,838(1,872,660)=0.0575・・・(0.0577) 「5.75%(5.77%)」

イタリア : 33,774(33,689)÷234,531(234,013)=0.1440・・・(0.1439) 「14.40%(14.39%)」

日本 : 916(911)÷16,958(16,911)=0.0540・・・(0.0538) 「5.40%(5.38%)」

さて、本書が再刊される前の元となる書物が出版されたのは1983年で、NHK連続テレビ小説『おしん』が放送(4月~)されたり、東京ディズニーランドが開園(4月~)したり、任天堂が「ファミコン(ファミリーコンピュータ)」を発売(7月)したり、大韓航空機がソ連に撃墜されたり(9月)していた頃でした。

東京ディズニーランド開園(4月15日)

今から37年ほど前の出版ということは、ほぼ一世代前の感覚で書かれている書物だと言えるのですが、本書に書かれた「政治」に関する一貫したテーマは、世代間を超えて通じるもので、共有されるべきものであると思います。
但し、その後の新しい知見で、補足されるべき部分、修正を要する部分もあるのは事実で、そういった点を認識しながら読み進めて頂きたいと思います。
それと同様に、学校で用いられる教科書も、新しい知見に基づいて、ほぼ30年ほどで内容が刷新されるものなのですが、何故か、「歴史教科書」では、そのような修正が行われることが非常に稀で、それは許認可権限を持つ文部科学省の官僚と既得権益を持つ出版社と中国共産党(及びその子分の朝鮮半島勢力)と旧態依然のガラパゴス歴史学界との密接な「おカネ」の繋がりが背景にあります。
例えば、本文中にあった「中国四千年の歴史」などと言う“デマ”がその一つで、この場合、「中国」などと言う、言葉の定義が曖昧(あいまい)で、さらに、かつて歴史上に存在したことが無いにもかかわらず、あたかも、そんな名前の国家(「中国」)があったかのように用いていることが、様々な誤解や勘違いを引き起こす原因となっています。
それでは、ここで問題です!
(問) 「China」の語源は何か、答えよ。

先日も書かせて頂きましたが(→☆天安門虐殺事件31周年 犠牲者追悼記念日 ≪前夜祭≫ ~ アメリカで極左活動家が暴れる理由)、もともと、話し言葉もまったく異なり、生活習慣や文化も異なる数々の民族が存在していて、やがて、それらの諸民族が交易を行うようになり、話し言葉が通じない中で、文字(すなわち漢字。但し、各地でバラバラな表記だった。)を用いることができる人々が交易で重要な地位を占めるようになり、それらがエリート層を形成していくようになります。この「文字(漢字)を用いることができる人々」がのちの「漢人」の本(もと)で、それは「人種」や「民族」ではありません。





春秋時代の諸国

そして、秦の始皇帝の出現で、一時的に統一され、その際、バラバラだった各都市を直轄にし、度量衡・車の軌道・文字を統一したことで、ここに「支那(China)」の歴史がついに始まります。つまり、「China(支那・シナ)」の語源は偉大なる名君「始皇帝」の「秦」に由来するもので、史実に基づく「地理的呼称」になります。

つまり、「春秋時代」(紀元前770年~紀元前403年)と「戦国時代」(紀元前403年~紀元前221年)に続くのが始皇帝が統一した「秦」の時代(紀元前221年~紀元前207年)、「支那(China)の始まり」であり、『支那(China)2千2百年の歴史』という表現が正しい、ということになります💗

他方、我が国について考えてみますと、水田稲作が伝来したのは、現在のところ、紀元前5世紀頃とされていますが、神武天皇が御即位されたのは紀元前7世紀(紀元前660年)とされていますので、水稲稲作の伝来がもっと早い時期だったかもしれません。

何故ならば、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、その孫とされる邇邇芸命(ににぎのみこと)に対して、この世界を「知らせ(治らせ)」と命令を下した(→これが『天壌無窮(でんじょうむきゅう)の神勅』)という史実が記録として残されているからです。

『 わが国の歴史が天照大御神(あまてらすおおみかみ)の孫である邇邇芸命(ににぎのみこと)の降臨から始まったことは、…詳述した通りです。
邇邇芸命が神々の集う高天原(たかまがはら)からこの地上世界に下られる際に、天照大御神は邇邇芸命にこの地上世界を「知らせ(治らせ)」と命令されました(天壌無窮(でんじょうむきゅう)の神勅)。日本を知らす、すなわち一つにまとめるためには、単に武力で民を平定するだけでなく、産業(当時は農業)を興して民を豊かにし、国を安定させることが必要だということが重要なお言葉でした。
そのために、天照大御神は斎庭(ゆにわ)の稲穂を邇邇芸命に授けて(『日本書紀』)、稲作を振興して国を栄えさせなさい、そうすれば、皇位は永遠に栄えることであろうと諭されたのです。
この「斎庭の稲穂の神勅」は、天壌無窮の精神を実現するうえでの不可欠の要素であるのです。つまり「天壌無窮の神勅」を実現するには、国民が稲作に励むことが必要であるといっているわけです。…明治に制定された教育勅語にも国民の義務として「天壌無窮ノ皇運ヲ翼賛スヘシ」と述べられていますが、その意味は国民一人ひとりが高天原の大御心を体現しておられる天皇に奉仕するには、自らの仕事の分を尽くせばよい。それによって、国民も天皇も繁栄することになるということでした。要するに国民が自らの仕事に尽くせば、その結果国民も天皇も永遠に栄えることとなるというのです。この解説は日本人の勤労の精神を正しく説明していると感じます。…
天孫邇邇芸命が天照大御神の命を受けて、豊葦原瑞穂(とよあしはらのみずほ)の国、すなわちこの日本に天下られるとき、天照大御神は斎庭の稲穂を授け、日本を「知らせ(治らせ)」と仰せになりました。したがって、「知らす」とは、稲作を行い民を富ませて国を一つにまとめなさいということです。
稲作は現在に至るも天皇陛下ご自身が毎年実践しておられます。天皇陛下は皇居内の水田で田植えをされ、また稲刈りをされるのです。…
天照大御神の神勅を今に実践しておられるのです。天照大御神のおられる高天原においても、神々は稲作を行っておられるのです。古事記によれば、天照大御神の弟須佐之男命(すさのおのみこと)の乱暴狼藉の中に、田の畔(あぜ)を壊したことなどが挙げられていますが、これは高天原で稲作が行われていたことを示しています。高天原では、神々も生産活動に携わっておられるのです。神々も働いておられるのです。…
神様が働いておられるから、その子孫である私たちも働くことが当然のことなのです。』

ですので、どんなに少なく見積もっても、『支那(China)2千2百年の歴史』よりも、由緒正しく古いのが『我が国の2千6百年の歴史』ということが言えるわけですが、ところが、何故かは知りませんが、学校の教科書で、その史実を教えることが文部科学省の官僚の勝手な判断によって禁じられているようです(笑)
同様に、何故かは知りませんが、学校の教科書も含めて、架空・空想の民族である「アイヌ」なるモノを、「中国」なるモノと同じ手法で創造し、文字記録さえない「アイヌ」の物語(フィクション(fiction))を、あたかも子どもたちが学ばなければならない史実と称して教え込もうとすることが、文部科学省の官僚の勝手な判断によって行われているようです(笑)
ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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