2020-01-26 (Sun)

本日のキーワード : タコ部屋、官僚、前例踏襲
タコ部屋(たこべや)とは、日本の官僚が法案作成等の都度設置し一定期間集中的に作業するための部屋すなわち法案準備室(または立法準備室、法制化準備室)のことを言い、これは日本の中央省庁における業界用語(霞が関用語、霞が関文学、お役所言葉)である。
法案の準備等のために設置される別室がタコ部屋と呼ばれる起源は、鉱山等において過酷な重労働に従事する労働者の人足部屋(飯場、寄宿舎)が「タコ部屋」と呼ばれていたことにある。
日本国憲法下においては、三権分立制(立法権、行政権、司法権)により立法機関は国会であり、国会議員または衆参委員会の法案により制定される法律いわゆる議員立法もあるが、実際には、法案の多くは行政権を有する内閣から提出されたものであり、内閣発の法案は官僚の主導により作成される。
内閣が提出する法案は、原案の作成に始まり、内閣法制局の審査、閣議決定、国会審議を経て成立し、公布される。これらのプロセスがタコ部屋を拠点に進行する。
本日の書物 : 『文系のための理数センス養成講座』 竹内 薫 新潮社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 さて、【理系的発想のその1】は【「要点にまとめる」】でしたが、これに続いて【その2】として紹介したいのは【「前例の打破」】です。

理系の人々のやっていることというと、延々と計算や実験をただくり返しているだけだというイメージがあるかもしれませんが、もちろん彼らがそれだけで評価されることはないのです。

科学研究、技術開発の現場では、【独自の「発見」や「発明」】に至ってこそ【評価】され、【称賛】されます。

新製品の開発にしろ、新技術の発明にしろ、新材料の発見にしろ、とにかく【それまでの前例を打破】しないと話が始まらない、ということは理解してもらえますよね。

いわゆる【理系の人々が集まる科学技術系の職場】では、【常に新しい「何か」が求められる宿命】にあります。

もっとも、ノーベル賞級の科学者たちだって、【最初は基本的な計算や実験】をして学んでいます。【学校の教科書で教わること】などは、【ことごとくが前例】なわけで、どんな人にも、まずその時点でスタンダードだとされている法則や理論や手法といったものを習得する段階があるのです。つまり【「前例の踏襲」】です。ここには、【理系・文系の差などありません】。スポーツや音楽などでもこれは同様でしょう。

ただし、【理系】では【かなり早い段階で前例の踏襲を終了】し、【一転して「前例の打破」を目指して独自の路線】を歩み始めます。そして、【これこそが発見や発明と言われるものへの王道】なのです。』

「前例の踏襲」と「前例の打破」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、本来であれば、「学問」のルーツは一つである、という西洋的な考え方に立ち、その上で、日本の学校教育における「文系」と「理系」という区分が、如何に時代遅れであるのかが理解できる書物で、それぞれの思考の違いを比較することで、「文系」であろうと「理系」であろうと、そのどちらもが必須であるという「当たり前」のことが納得できるようになる良書となります。

さて、「理系の発想」として、ここまでに登場したのが、
① 要点にまとめる(抽象化)
② 前例の打破
になりますが、②の前例の打破というのは、「常識・前例・慣習」を打ち破り、より良いものを創造することができるかどうかという「能力」の有無によって異なった結果が得られるのではないかと思っているのですが、その能力が著しく欠落している代表例が、東京大学(あ)法学部卒の学士らが多く占める官僚どもです。しかも、やっていることは、そのほとんどが「前例の踏襲」です(笑)

一例を挙げますと、東京大学(あ)法学部で教え込まれる、日本だけに存在する“憲法学なる珍学問”の“現代国際法を無視した珍説”が、それこそ世界標準と比較すると、完全に「ガラパゴス状態」にあるにも関わらず、戦後一貫して芦部信喜が唱える「憲法学通説(痛説ともw)」を前例として踏襲し続けていることからも明らかです。

詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆篠田 英朗 憲法学の病

ところが、そのように「前例の踏襲」、つまり「憲法学通説(痛説ともw)」を墨守する一方で、これまでに「内閣府の官僚」は、民意とは無関係に勝手に、“憲法改正”を何度もやってきました。これが、「前例の打破」です。ただし、それが良い方向に、なのか、悪い方向に、なのかは判断が分かれることだと思いますが。

当ブログの考え方は、仮の憲法(正確には憲法典)に過ぎない現行の「日本国憲法」を、正統な憲法であるかのように初期設定することには反対ですし、いわゆる「憲法学通説(痛説ともw)」の“解釈”に沿って運用することにも反対ですし、現行の憲法典を一字一句変えてはならない、とする考え方にも反対ですし、また、民意とは無関係に勝手に“解釈”の変更だけで、「内閣府の官僚」によって、“憲法改正”を何度も好き勝手にされている現状を危惧しています。

詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆倉山 満 倉山満の憲法九条 ― 政府も学者もぶった斬り!

簡単に表現致しますと、『「官僚」の「官僚」による「官僚」のための政治、が行われている』という、その現状を「打破」しなければならない、と考えているんです(→日本の官僚支配を“終わらせる武器” ~ 「ブロックチェーン(Blockchain)」)。

それでは本日の最後に、皆様にご紹介しておきたいことがあるのですが、上に挙げた書物の著者が、それぞれ次のような記事を書かれています。最初に仕掛けたのが篠田英朗さんです。

☆倉山満『ウェストファリア体制』とソレイマニ司令官殺害事件

☆篠田英朗先生御論稿への所見
具体的な内容は、リンク先でご確認頂きたいのですが、ポイントは次の点になります。
篠田英朗さんは、欧米の視点で創り上げられた「現代国際法」を理解していて、それを軸として現在の「連合国(→帆訳では「国際連合」「国連」)」を中心とする世界秩序が保たれていると主張されていて、ところが、東京大学(あ)法学部の憲法学者どもは、ドイツ国法学全盛の戦前の日本の考え方のまま、現代国際法を無視する独自の“解釈”をやっていて、それが甚だしく危険である、と述べられています(「憲法9条守れ!」と「ヒトラー万歳!(Heil Hitler)」は同じこと ~ ナチス・ドイツへ的国家への誘引)。
これは、欧米の考え方に依拠した「現代国際法」は正しいものであり、それを基にして造られた「日本国憲法」は正しい、とする考え方で、自衛権を巡る“解釈”を意図的に捻じ曲げて混乱させているのは、ドイツ流に拘っている東京大学(あ)法学部の「憲法学通説」の間違いのせいだ!って主張されていることになります。
で、倉山満さんの主張は、欧米の考え方に依拠した「現代国際法」からみると、おかしいのではないか?って書いたわけです。
そして、それに対する倉山満さんの返しが、現在の憲法典に過ぎない「日本国憲法」を「東大憲法学通説」に基づいて崇(あが)めることと、戦勝国が自己都合で造った「現代国際法」を欧米流の考え方に基づいて崇(あが)めることは、何か違いがあるのですか?っていう質問になっていて、一度お話をしませんか?っていう流れになっています(笑)
もう、勝負あった!!!という形勢なのですが、キチンと、篠田英朗さんは対談すべきですし、そこで議論をして頂きたい、そのように当ブログは考えています。
だって、それこそが「現状の打破」であり、『前例の打破』に繋がっていくと信じているからです💗

続きは次回に♥
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