2019-11-09 (Sat)

本日のキーワード : セイの法則
セイの法則(セイのほうそく、英: Say's law, 仏: Loi des débouchés)は、「非貨幣市場の総供給と総需要が常に一致する」という原則である。フランスの経済学者ジャン=バティスト・セイによって発見され、「セイ法則」、「販路説」などとも呼ばれる。「近代経済学の父」リカードが採用したことから、マルクス、ワルラス、ヒックスといった多くの経済学者によって継承されたが、ケインズ『一般理論』(1937年)によって否定され、その問題点が広く認知されるようになった。
あらゆる経済活動は物々交換にすぎず、需要と供給が一致しないときは価格調整が行われ、仮に従来より供給が増えても価格が下がるので、ほとんどの場合需要が増え需要と供給は一致する。それゆえ、需要(あるいはその合計としての国の購買力・国富)を増やすには、供給を増やせばよいとする。
本日の書物 : 『数学嫌いな人のための数学 ― 数学原論』 小室 直樹 東洋経済新報社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『生徒 : 【経済学の極意って何ですか】?
先生 : 【ケインズ理論のエッセンスの有効需要の原理】は【方程式】で表され、【古典派のエッセンスのセイの法則】は【恒等式】で表されるということです。…

生徒 : それにしても、風説では「ケインズは死んだ」と言う学者がいるそうですが。
先生 : そんな風説は20年も前に一部の学者が言いふらした説です。…
【ケインズ革命に猛反対した学者】を【古典派(the classical school)】と言います。今の学者は【新古典派(neo-classical school)】と自称していますが、【実態は同じ】です。…イギリスに発生した経済学派で、アダム・スミスを元祖とし、リカードを代表とします。現在に至っても、隆盛を極めています。…



生徒 : 古典派の学説って、一体全体、どういう説なんですか?
先生 : 【「自由市場はすべてよし」という学説】です。【自由放任(laissez-faire)にしておけば経済はいちばんうまくいく】。これが【古典派の教義(ドグマ/学説、信条)】です。…
生徒 : それが古典派の教義(ドグマ)なんですか。
先生 : そうです。「自由市場はすべてよし」というのが古典派の教義(ドグマ)です。その【対偶(contraposition)】をとれば、【「すべてよしと言えないのは自由市場ではないからだ」】となる。つまり、「何かよからぬことが起きるのは、市場が自由ではないからである」となります。…
生徒 : でも、【この学説、正しいんですか(真なのか、成立するのか)】。

先生 : 【そこが一つのポイント】なんです。

アダム・スミスが拓いて、リカードの代に目の眩むような理論的高みに達したんです。…

デヴィッド・リカード
【比較優位説(comparative advantage)】なんて驚くべき大発見です。それだけでも、リカードは世界史に名を残す値打ちがある。その他、【差額地代説】、これは【限界効用説、限界生産力説のはしり】です。魁(さきがけ)ではありません。【労働価値説】も、【リカードで一応完成】されて【そっくりマルクスに引き継がれた】んです。

カール・マルクス
シュンペーターは言いました。【「マルクスは、リカードの、餌、釣針から釣竿まで呑み込んでしまった」】と。「労働価値説」なんて言うと、日本ではマルクスの名で知られていますが、【マルクスも、労働価値説では、リカードの丸呑みだと言う】んです。

ヨーゼフ・アロイス・シュンペーター
生徒 : へえ。リカードって、そんなに偉いんですか。では、この人の仕事のなかで、特に注目すべきは何ですか。
先生 : 【「セイの法則」をはっきりと採用したこと】でしょうな。
生徒 : 「セイの法則」って何ですか。
先生 : 「市場に出した品物はみんな売れる」という法則です。
生徒 : え! 何ですって?
先生 : もう一回言います。「セイの法則」とは、【供給すれば売れる】。【Demand on supply !】ということです。すなわち、【供給はそれ自身の需要を作る】。【Supply creates its own demand.】ということです。』

方程式と恒等式を区別する
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、2001年に発刊されたもので、“ゆとり教育”という、後の世に大きな災いをもたらす害悪が蔓延しつつある頃に書かれた書物で、「数学」というものが如何に教育において重要であるのかが、よく理解できる良書となります。

さて、冒頭のところで、「経済学の極意」として、非常に単純化したものが書かれていましたが、ザックリ言うと、という感じで理解しておくにはちょうど良いと思いますので、みなさまも記憶しておいてください。
〇 ケインズ理論のエッセンス = 有効需要の原理 = “方程式”
〇 古典派のエッセンス = セイの法則 = “恒等式”
そして、それらの決定的な違いこそが、「方程式」なのか「恒等式(こうとうしき)」なのかという相違点にあるわけですが、どのように異なっているのかと申しますと、
〇 「特定の数値のときにだけ成立する」のが「方程式」、
〇 「どんな数値のときにも成立する」のが「恒等式」、
という風に異なっているんです。
ここが非常に重要なところで、何らかの経済モデルを数式に置き換えて表現した場合に、その数式から導き出されるはずの計算結果と、実際に観察される経済状況との間に、もしも相違があった場合、それぞれ(方程式と恒等式)の解釈はどのようになるか、そこを考えて頂きたいんです。

「恒等式」であれば、それは、何が何でも成立することになりますので、例えば、失業者で溢れかえる状況を目の前にしても、古典派の経済学者らは、理論が正しく、現実が間違っているのだと考えることになります。市場が自由ではないから、と。これは、マルクスでも同じで、「資本主義であれば、必ず失業者が出る」のだから、資本主義をやっている現実が間違っているのだと考えることになります。
そう、ちょうど、こんな感じ(↓)で(笑)


☆今再びマルクスの理由 資本主義が招いた気候変動と格差:朝日新聞デジタル

それでは、ここからは、昨日の続きに入らせて頂きます。
いま、特別な数であるネイピア数「e」を底とする対数について考え、

※教科書などでは、次のような記号で表現されている「自然対数」と呼ばれるもの

それを微分する(=導関数を求める)と、

となり、つまり、『「q」の中に入っているもの(が何であろうと)に関する微分(=導関数)は、中に入っているもの“分の「1」”になる』ということが分かりましたが、
※教科書などでは、次のように記述(→「アベノミクス」・「アベノミカ」・「アベコノミクス」が、ようやく出来たこと、“ゆとり教育”と“買春”事務次官という害悪)

その「自然対数」と呼ばれるものを、どのように“計算”すれば良いのかが、分からないため、

次のような函数(関数)を用いて、「自然対数」の求め方を考えているところになります(→財務省官僚が「ダメになる理由」と「ダメな理由」)。

という数式は、

という数式を簡単に表現しているだけ(→1から順に無限まで足していったら・・・いくつになるの?、安倍政権の「社会主義政策」と「算数」すら理解できない全野党 ~ 国会議員は「おバカ」しかいない?)です。
で、

を1回微分すると、

となることは分かっていて、昨日までのところで、「q(x)」の「x=1」における微分係数を求める必要があるということが判明しました。つまり、すべての「n」について(nは微分する回数)、

を求める必要があるということになります。
そこで、

を1回微分すると、

となることは分かっているので、それを何回か微分していくと、何らかのパターンがあるのかどうかを確認してみます。微分のやり方は簡単で、「円の面積の公式」と「円周の公式」を思い出して頂ければ良いのですが、

もともとの「べき」を前に持っていって、「べき」から「1」を引いて「べき」を一つ落とすだけ、です(→早くコーヒーが冷めるのは、どっち?)。
なので、次のようになります。

紙と鉛筆でこのあとも試して頂くと分かりますが、そのパターンは
・微分するたびに、符号(プラスとマイナス)が入れ替わる
・n回微分したときのべきはすべて「マイナスのn乗」になる
・前の数は「(n-1)!」となる
となります。
そのことを数式として表現いたしますと、

となることになります。これで、

をn回微分したときの導関数が分かったことになります。
本日はここまでとさせて頂きますが、いま考えないといけないのは、「q(x)」の「x=1」における微分係数で、

を求める必要があるのですが、さて、どのように考えれば良いのでしょうか?

続きは次回に♥
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Re: No Subject * by みっちゃん
ド文系と思われるewkefc(=softbank126074105173.bbtec.net)さん、こんにちは^^
これまでのお返事に、たったの一度も返答をされていないのですが、お困りですか? それとも、答えられませんか?
「有限という前提からは無限の経済成長なんて結論を導き出すことは不可能」
⇒ このフレーズって、とてもワンパターンで、誇らしげに「お馬鹿丸出し」で使用されているようですが、これこそ、数学が出来ない証拠なんですよ💗 そのことが、まだ、御理解頂けないのですか? 何度も、暗に指摘しているというのにwww
「有限」と「無限」は正反対で両立はしない、って本気で考えているんですか?
あなたは、何世紀前の時代の人なんですか? 少なくとも、現代ではないはずですよ💗
でも、それが、分からないんでしょうねwww あ~ぁ、とっても、とっても恥ずかしいですね!
それでは、ご質問させて頂きますが、
「人の命は有限です。だから、無限の可能性なんかはない。そんなことは不可能。」
って考えるアナタみたいな仕方のないグズの意見は、正しいと言えるのでしょうか(笑) まあ、アナタには不可能なのかもしれませんねwww
よろしいですか?
アナタは、まず、経済成長は無限ではないと“勝手な単なる思い込み”をされています。どうして、そのような事が言えるのか、キチンとモデル(数式のw)を示して頂いた上で主張して頂きたいのですが、果たして、出来ますでしょうか?
我々、人類は、一つひとつは有限であっても、バトンリレーのように引き継ぎ、無限に経済成長を為してきたという歴とした事実があります。そこは、どのようにお説明されますか? やっぱり、説明できませんかw
2世紀も前のマルクスの理論を、それも正しくは理解しないまま、無駄な時間を過ごされるよりも、とっとと、ケインズが何を言っていたのかを調べられた方が良いですよ💗
それこそ、アナタのやってることって、「人の命は有限」で、「無限の可能性なんかはない」ので、とっとと消耗させてしまおうっていう感じがします。まあ、死にたいのならば、御留めは致しませんが、よそ様のご迷惑にならないように、是非ともお願い致しますね!
さあ、色々とご質問をさせて頂きましたので、とっとと、ご返答できるならば(=能力があるのならば)、ご回答をどうぞwww
これまでのお返事に、たったの一度も返答をされていないのですが、お困りですか? それとも、答えられませんか?
「有限という前提からは無限の経済成長なんて結論を導き出すことは不可能」
⇒ このフレーズって、とてもワンパターンで、誇らしげに「お馬鹿丸出し」で使用されているようですが、これこそ、数学が出来ない証拠なんですよ💗 そのことが、まだ、御理解頂けないのですか? 何度も、暗に指摘しているというのにwww
「有限」と「無限」は正反対で両立はしない、って本気で考えているんですか?
あなたは、何世紀前の時代の人なんですか? 少なくとも、現代ではないはずですよ💗
でも、それが、分からないんでしょうねwww あ~ぁ、とっても、とっても恥ずかしいですね!
それでは、ご質問させて頂きますが、
「人の命は有限です。だから、無限の可能性なんかはない。そんなことは不可能。」
って考えるアナタみたいな仕方のないグズの意見は、正しいと言えるのでしょうか(笑) まあ、アナタには不可能なのかもしれませんねwww
よろしいですか?
アナタは、まず、経済成長は無限ではないと“勝手な単なる思い込み”をされています。どうして、そのような事が言えるのか、キチンとモデル(数式のw)を示して頂いた上で主張して頂きたいのですが、果たして、出来ますでしょうか?
我々、人類は、一つひとつは有限であっても、バトンリレーのように引き継ぎ、無限に経済成長を為してきたという歴とした事実があります。そこは、どのようにお説明されますか? やっぱり、説明できませんかw
2世紀も前のマルクスの理論を、それも正しくは理解しないまま、無駄な時間を過ごされるよりも、とっとと、ケインズが何を言っていたのかを調べられた方が良いですよ💗
それこそ、アナタのやってることって、「人の命は有限」で、「無限の可能性なんかはない」ので、とっとと消耗させてしまおうっていう感じがします。まあ、死にたいのならば、御留めは致しませんが、よそ様のご迷惑にならないように、是非ともお願い致しますね!
さあ、色々とご質問をさせて頂きましたので、とっとと、ご返答できるならば(=能力があるのならば)、ご回答をどうぞwww
https://oyakochoco.jp/blog-entry-2859.html
>【経済学の極意って何ですか】?
資本主義経済を前提にした経済学の極意は『虚像』だよ。
有限という前提からは無限の経済成長なんて結論を導き出すことは不可能だ。
これが『実像』だよ。
資本主義経済を前提にした経済学は無限の経済成長を前提に成り立つ学問であり、
虚像を実像の如く説く学問なんだよ。