2019-11-07 (Thu)

本日のキーワード : 平方完成
平方完成(へいほうかんせい、英: completing the square) : 平方完成は任意の二次方程式を解くために用いることができる。因数分解による解法は根が有理数である場合には確かな解法であるが、平方完成による解法は根が無理数や複素数でもそのまま適用できる。
本日の書物 : 『数学嫌いな人のための数学 ― 数学原論』 小室 直樹 東洋経済新報社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『先生 : (数学は)経済学の理解に使えば、すぐさま絶大な効用がある! 【数学の本質】が分かれば、ほんのちょっぴりの数学で一気に【経済学のエッセンス】に迫ることができます。【方程式と恒等式のちがい】が本当に分かっているだけでも、経済学のエッセンスが分かるんです。
生徒 : へえ! これは驚いた。では、一気にやってみて下さい。
先生 : OK。じゃ、やってみせましょう。ほんのちょっぴりの数学だけど、徹底的に理解して下さい。【方程式(equation)】って知っていますか。
生徒 : 知っています。
先生 : では、【恒等式(identity)】は?
生徒 : 聞いたことあるけど忘れました。
先生 : 両方とも、【中学校で教えてあるはず】です。復習しようか。まず、例を挙げる。
①

②

③

などが【方程式】だ。①式は、x=2のときに成り立つ。②式はx=4のときに成り立つ。③式はどうかな?
生徒 : えっと。忘れましたね。でも頑張って思い出せるかな。そう、思い出した。

と因数分解できるんだったっけ。そうすると、③式の左辺はx=2またはx=3のときに0になるから、この式は成り立ちます。
先生 : 「因数分解」なんて高尚なことをよく思い出した。よろしい! 褒めてつかわす。では、練習問題。
④

⑤

⑥

⑦

問題⑦は難しい。

を

と因数分解すると、⑦式の解は、x=1、x=2またはx=3であることが分かる。
生徒 : なるほど。【方程式とは何か】を思い出しました。ありがとうございます。【方程式】とは、xが、1だとか2だとか3だとか、【或る特定の数値のときにだけ成立する】んでしたよね。
先生 : そうです。【その特定の数値のとき以外には成立しません】。【「特定の数値のときにだけ成立する」というところが大切】です。

生徒 : 方程式にはそんな意味があったんですか。【学校ではよく習わなかった】んで、【方程式が出てきたら、闇雲に解けばいいんだとばかり思い込んでいた】んですよ。
先生 : 「ただ闇雲に解く」と言ったところで、【果たして解けるんですか】ねェ! 「解く」なんて言ったって、そんなこと【意味のない数式もある】んですよ!

生徒 : え! 【解くことが無意味】な方程式があるんですか!
先生 : 【方程式じゃありません】。【恒等式(identity)という式です】。
生徒 : 恒等式って何です?

先生 : 【中学校で確かに教えているはず】です。ま、復習しておきましょう。』

二次方程式の解の公式を暗記する必要はあるの?
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、2001年に発刊されたもので、“ゆとり教育”という、後の世に大きな災いをもたらす害悪が蔓延しつつある頃に書かれた書物で、「数学」というものが如何に教育において重要であるのかが、よく理解できる良書となります。

さて、中学校のお勉強でしっかりと教えてもらっているはずの「方程式」と「恒等式(こうとうしき)」の違いが何か、明確に答えることができるでしょうか?
まあ、本日のところでは、「特定の数値のときにだけ成立する」のが「方程式」だということを、しっかりと記憶しておいてください。お勉強で暗記をするのが重要な場合があるのは、こういう場合のこと、つまり、「方程式の定義」を記憶しておくことが非常に大切になるからです(なお、恒等式については次回以降に書かせて頂きます)。
中学校の数学のお勉強で、最大の課題となるのが「二次方程式」になりますが、学校の授業では、次のような数式を、その意味が全く理解できないまま、ただ丸暗記させられますが、果たして意味があるのでしょうか?


例えば、本文中にあった問題⑥について考えてみましょう。

いま、次のような図形(↓)があったとして、

水色の正方形(1辺の長さは「1」)、オレンジ色の正方形(1辺の長さは「2」)、黒色の正方形(1辺の長さは「3」)の3つがあることが分かります。
それぞれの面積を求めますと、水色の正方形は「1の2乗=1」、

オレンジの正方形は「2の2乗=4」、

黒色の正方形は「3の2乗=9」になります。

続いて、同様に、水色の正方形(1辺の長さは「a」)、オレンジ色の正方形(1辺の長さは「x」)、黒色の正方形(1辺の長さは「x+a」)の3つの正方形があるとします。

このとき、黒色の正方形は「(x+a)の2乗」になります。

ここまでのところで、問題はないでしょうか? とても簡単なことですので、大丈夫だと思いますが、納得できない場合は、どうぞ、ゆっくりと考えてみて下さい。
それでは、先へと進めさせて頂きますと、さきほどの数式は、次のように変形することができます。

つまり、

ということになります。とても簡単なパターンですね💗
だったら、そのように変えてしまえば良いだけです。

という問題⑥の方程式は、

という風に変形できます。ここから、さきほどの簡単なパターンに変えるために、真ん中のところを「2で割って2を掛ける」と、

となります。そして、さらに「足りないものを足して、引く」と、

となり、そこからさらに進むと、

上の黄色の下線部分が、簡単なパターンに変形できたことになります。

ここまで来れば、あとは簡単で、

を解いてゆきますと、

となるだけのお話で、こんなもの(↓)が、それほど役に立たないということが、御理解頂けましたでしょうか?


続きは次回に♥
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