2019-10-15 (Tue)

本日のキーワード : ピカレスク小説
ピカレスク小説(ピカレスクしょうせつ、英: Picaresque novel、仏: Roman picaresque、西: Novela picaresca)は、16世紀 - 17世紀のスペインを中心に流行した小説の形式。悪漢小説や悪者小説、ピカレスクロマンとも呼ばれる。
特徴として
● 一人称の自伝体
● エピソードの並列・羅列
● 下層出身者で社会寄生的存在の主人公
● 社会批判的、諷刺的性格
を持ち、写実主義的傾向を持った小説を指す。
ただし、実際にはここまで厳格ではなく、いずれかの要素を持った作品が現代ではピカレスク小説と呼ばれる事が多い。
本日の書物 : 『錨を上げよ <一> 出航篇』 百田 尚樹 幻冬舎
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 人生は動き回る影法師、哀れな役者、とマクベスに語らせたのはシェークスピアだ。ゲーテは『ファウスト』のラストで「すべて移ろい行くものは永遠なるものの比喩にすぎず」と神秘の合唱で歌わせた。しかし【人生は影ではないし、人の世もまた比喩ではない】。【皆、唯一無二の存在だ】。【同じに見えて同じものは一つもない】。
ぼくは昭和三十年、大阪に生まれた。戦争に負けてちょうど十年目に生まれた子供というわけだ。十年ひと昔のたとえ通り、その頃ではもうしたたかな庶民にとっては戦争の感傷などとうにお呼びでないものになっていた…しかし戦争の傷跡は完全に癒えていた時代でもなかったのだ。誕生の翌年に発表された『経済白書』には「もはや戦後ではない」とやけに強調されてはいたが、当時日本は国連にも加盟が許されていなかったし、国内にはまだアメリカの進駐軍もその一部が残っていた。…
というわけで、作田又三というのがぼくの名前だ。小さい頃はこの名前のことで近所の悪ガキどもと何度やり合ったかしれない。なにしろからかいのネタにするには恰好の名前だ。…物心つく頃には近所でも札付きのケンカ坊主になっていた。もっともケンカはぼくたちの町の子供にとっては日常茶飯事で、ある意味ではビー玉やベッタンや三角野球よりもずっとポピュラーなゲームの一つだった。
何度も言うようにぼくが育ったのは大阪の下町だ。近くのガード脇には何組もの【朝鮮人】家族が住んでいたし、隣町には大きな【被差別部落】もあった。当時はまだ【「同和」】などという呼び名も無く、町の人たちはただ【「部落」】と呼んで彼らをその貧しさと共に差別した。しかしそう言う町の人たちの暮らしもまた相当にひどいものだった。たいていがバラックのような長屋造りの小さな家に住み、職の無い人も珍しくなかった。ぼくの家も例にもれず、両親と祖母、それに三人の子供の計六人が、二軒長屋の四畳二間と六畳一間の狭い家に住んでいた。リビングルームなどはもちろんのこと、廊下も風呂もない家だった。炊事場さえも玄関前にトタンで囲って作ったものだったし、家の外にある便所は、隣家との共同だった。親父の母である祖母に言わせると、「ほんまはウチのやけど貸したってるんや」ということだが、借家住まいの身ではそれもおかしな言い分だ。
我が家に水道が引かれたのでさえ、ぼくが四つになった時だ。それまでは洗濯は近くにある浄水場の裏を流れる川でしていた。…』

「対(つい)」になる函数(関数)
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、1500ページに及ぶ長編のピカレスク小説になるのですが、この第一巻は、主人公の幼少期から高校卒業後の就職先が決まるまでのお話になっていて、当時の時代がどういうものであったのかがイメージできる良書となっています。特に、のちに「左翼リベラル(パヨク)」と呼ばれるようになる連中が、どういう風に形成されてきたのか、また、そういった連中が、如何に「全体主義的」であるのか、といったことも理解できると思います。むしろ、ハチャメチャな主人公の方が、本当の意味での「リベラル」であると言えます。

さて、現在、当ブログでは、ポール・クルーグマンが20年以上も前に、我が国の惨状を見て、提唱した理論について確認しているところになるのですが、

ポール・クルーグマン
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆20年以上前の失敗から何一つ学べない財務省・日銀 ~ 「緊縮財政」と「消費税増税」


☆「It's Baaack:Japan's Slump and the Return of the Liquidity Trap」By Paul R.KRUGMAN

一体、ポール・クルーグマンが、何をせよとアドバイスしているのかを、山形浩生氏の訳による「復活だぁっ! 日本の不況と流動性トラップの逆襲」から確認していたところ、

☆「復活だぁっ! 日本の不況と流動性トラップの逆襲」山形浩生訳
論文を読み進めてゆくと、何だか意味不明な数式が登場してきました。
『 財が一つで、representative agent 経済(ただし、エージェントはそれぞれ自分の消費分は他人から買わなきゃいけない)を考える。はじめは、財が非弾性的に供給されるものとしよう。つまりそれぞれのエージェントが一定のほどこし yt を毎期ごとにもらえるものとしよう。具体性をつけるため、効用関数は以下のような形を取るものとする。』

この数式が何を意味しているのかが理解できない方にとっては、ここから先へと進むことができないのではないかと思い、少々お話から脱線させて頂いているところとなります。
何故ならば、この数式が理解できないのは、そもそも、書かれている数式が一体何を表現していて、それがどのように振舞うのかがイメージできないからでは?と当ブログでは考えているからです。
で、昨日までに、文字だけを使って、アレコレと考えてきました。恐らく、真面目にご覧頂いていれば、クルーグマンの数式モデルの構造がどのようになっているかは、分かるようになっているのではないでしょうか?

で、迷子にならないように、ここで再び、これまでにやってきたことをまとめておきたいと思います。
まず、函数(関数)というものについて、「足し算」と「掛け算」からなる4つのパターンに分類しました。
① 「++タイプ」 : 足し算を足し算にする函数(関数)

② 「+×タイプ」 : 足し算を掛け算にする函数(関数)

③ 「×+タイプ」 : 掛け算を足し算にする函数(関数)

④ 「××タイプ」 : 掛け算を掛け算にする函数(関数)
※これは、まだ取り組んではいません。
そして、これまでに②のタイプの函数(関数)は、すべて次のように表現できることが分かりました。

そして、その②のタイプの函数(関数)のいずれにも、③のタイプの函数(関数)に属している「対(つい)」になる函数が存在していて、それらのペアは互いに打ち消し合う関係にあるということも分かりました。

そして、

を満たすような③のタイプの函数(関数)を、

と表現することにしました(→函数(関数)の眺め方)。
要するに、ここまでのところで、何が分かっているのかを簡単に言いますと、どんな正の数「c」に対しても、②のタイプの函数(関数)と③のタイプの函数(関数)の、2つの函数(関数)が存在している、ということが分かったんです。



つまり、すべての「x」について、


という振る舞いをする2つの「対(つい)」になる函数(関数)があるということです。上の数式から分かると思いますが、それら「対(つい)」となる函数(関数)は、お互いに打ち消し合うので、「x」を放り込みますと、「x」がそのまま飛び出してくる形になっています。

「だから、どうしたの?」といったお声が聞こえてきそうな気がしてならないのですが、この③のタイプの函数(関数)は、学校のお勉強で「対数」という名前で呼ばれているもので、「log」という記号で表されているものになります。

そして、②のタイプの函数(関数)の中に、ある一つの特別な函数(関数)「E」(それを満たす特別な数「e」)があって、それは何回微分しても(導関数を求めても)、自分自身の導関数と等しくなる(=微分しても変わらない)という特徴を持っている(→円周率の「π(パイ)」と素数に関する函数(関数)の「π(パイ)」)のですが、

その特別な数である「e」が、昨日のところで判明したわけですが、それは近似値で、

であり、「ネイピア数」と呼ばれる「超越数」になります。
そして、その特別な②のタイプの函数(関数)と「対(つい)」となる③のタイプの函数(関数)は、学校のお勉強で「自然対数」とか「eを底とする対数」などと表現しているものとなるのですが、「ln」という特別な記号が用いられています。

それでは、次回以降は、この「対数」というものが、どのような性質を持っているのか、というところを確認して参りたいと思います。ただし、計算なんかする必要はありませんので、アタマの中だけで、文字を使ってアレコレと考えるだけの、とっても簡単な作業になります。それが「数学」なのですがw
続きは次回に♥
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Re: No Subject * by みっちゃん
ぜひ、本書を御覧になってみて下さい。ほぼ、普段の百田さんのイメージの主人公が登場しているので、面白いですよ💗
> また、在日朝鮮人について真実が周知されているとはいいがたい今、彼らがどのように生じ、どういうことをしてきたか、事実を書いたものが必要です。
⇒ 承知致しました。何冊か手元にありますので、時を見てご紹介させて頂きますね。
いつも、ご訪問&コメント有難うございま~す^^
> また、在日朝鮮人について真実が周知されているとはいいがたい今、彼らがどのように生じ、どういうことをしてきたか、事実を書いたものが必要です。
⇒ 承知致しました。何冊か手元にありますので、時を見てご紹介させて頂きますね。
いつも、ご訪問&コメント有難うございま~す^^
批判するだけでは片手落ちで、相手がどのような思考回路を持っているか知ることはとても重要だと思います。
また、在日朝鮮人について真実が周知されているとはいいがたい今、彼らがどのように生じ、どういうことをしてきたか、事実を書いたものが必要です。