2019-09-19 (Thu)

本日のキーワード : 指数関数
実解析における指数関数(しすうかんすう、英: exponential function)は、冪における指数 (exponent) を変数として、その定義域を主に実数の全体へ拡張して定義される初等超越関数の一種である。対数関数の逆関数であるため、逆対数 (anti-logarithm, inverse logarithm) と呼ばれることもある。自然科学において、指数関数は量の増加度に関する数学的な記述を与えるものとして用いられる。

赤線は指数関数を表わす。黒い横線は指数関数の曲線が緑の縦線に交わる点を示している。緑の縦線を一定間隔で配置すると、黒の横線の間隔は急激に広がっていくことが分かる。

指数関数(青線)と、原点における指数関数のテイラー展開の第 n + 1 項までの和(赤線)。
本日の書物 : 『虚数はなぜ人を惑わせるのか?』 竹内薫 朝日新聞出版
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 前節の話がきちんとわかっていないと台無しになってしまうので、しつこいようですが、復習から入ります。
年利1(=100%)として、利子が1年に1回しかつかないのであれば、1年後に受け取る金額は、
1+1=2倍
になります。同じように年利が1でも、途中で利子計算がなされる場合はどうだったでしょうか。たとえば半年に1回、利子がつくとすると、「複利」なので、元本だけでなく、生じた利子にもさらに利子がつくため、半年後には、
1+1/2=1・5倍
になります。そして、1年後には、2回の利子計算がなされ、2乗の計算なので、
(1+1/2)2=2・25倍
のお金を受け取ることができます。利子がつく時間をどんどん短くして、1カ月ごとにすると、年に12回の利子計算がなされ、12乗の計算となり、
(1+1/12)12=2・613035…倍
さらに、毎日利子がつくのであれば、365乗の計算で、
(1+1/365)365=2・714567…倍
となります。

そして、ここからが本格的な数学の世界なわけですが、【無限小の時間で利子がつく「極限」】が【ネイピア数 e 】となるわけなのです!
(1+1/n)n → n が無限の極限 → 2・718281… = e

さて、ここまでは年利が1としてきましたが、今度は、年利 x の場合、単純に(1/n)を(x/n)に変えればよいので、
(1+x/n)n → n が無限の極限 → 2・718281…のx乗 = ex
となり、これを【指数関数】と呼ぶのです。
はい、ここまでが前回の復習です。ぜいぜいぜい。』

古典派経済学の「必要十分条件」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、『2乗するとマイナスになる不思議な数』である「虚数」が、現代社会を生きている私たちの生活に、如何に深くかかわっていて欠かせないものであるのか、また、多くの方々がそういった事実を知らないままに過ごしている、ということを理解させて下さる良書で、そんな「虚数」の存在を認めることで、自分の“目”で見えていることが、あたかもすべてであるかのような「錯覚」を起こしがちな私たち人間の生まれもった“弱点”を克服できる、つまり、それまでとは格段に視野がグググーッと拡がる書物になります。

さて、本文中に、年利を1→ x に変えると、単純に(1/n)を(x/n)に変えればよく、
(1+1/n)n → n が無限の極限 → 2・718281… = e
という計算式が、
(1+x/n)n → n が無限の極限 → 2・718281…のx乗 = ex
という風になるだけ、とサラっと書かれていますが、それでは、何故、「 e 」が「 ex 」になるのかを、御自身の言葉で説明することができますでしょうか?

その説明は、ここでは省略させて頂きますが、文章を読んで理解したつもり、になっていても、実際には何ひとつ理解できていないという方が多いのですが、その典型的な例になるのではないかと思います。ぜひ、何故そうなるのか、という部分を曖昧なままにせず、御自身で考えてみて下さい。

さて、ここからは昨日の続きになります。
ポール・クルーグマンの論文のお話の続きに入る前に、少し視点を変えて、経済学をザックリと俯瞰(ふかん)しているところなのですが、

古典派経済学の中で、マルクスが異端であったのは、
(A) 資本主義
であれば、
(B) 失業が生じる
と論じていたからで、それに対して主流派の論理は、
(A) 資本主義
であれば、
(B) 失業は生じない
というものでした、というのが昨日のお話でした。
アダム・スミスに始まる古典派経済学は、デヴィッド・リカードによって飛躍したのですが、彼の功績は、「比較優位説」や「労働価値説」、そして「セイの法則の採用」にありました。ちなみに、カール・マルクスは、このリカードの経済学を丸呑みし、明後日の方向へと突っ走ってしまう失敗を犯しました。

ここで、「セイの法則」について確認しておきますと、ユグノーの家に生まれ、熱心な共和主義者でもあり、フランス革命に歓喜するような人物であったジャン=バティスト・セイ(1767年~1832年)は、「非貨幣市場の総供給と総需要が常に一致する」という原則(=セイの法則)を唱えます。

ジャン=バティスト・セイ
もっと分かりやすい言葉で言い換えますと、「供給が必ず需要される」、「生産したものは必ず売れる」、です(笑)

この「セイの法則」は、古典派から新古典派へと受け継がれ、現在でも古典派の系譜に連なる経済学者が大前提としている法則になります。また、カール・マルクスも、この「セイの法則」に囚われていました。
そして、その「セイの法則」を打ち破った人物こそが、ケインズです。

詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆ネオ・クラシカルとニュー・クラシカルとケインズ経済学

古典派と呼ばれる経済学者の理論は、この「セイの法則」が成立するということを大前提としている一つの経済モデルであり、そのために「自由市場は最良である」と考えます。
つまり、
(A) 自由市場
であれば、
(B) 「セイの法則」が成立する(=作ったモノは売れる)
であり、かつ、
(B) 「セイの法則」が成立する(=作ったモノは売れる)
のであれば、
(A) 自由市場
である
と考えているわけで、(A)と(B)の関係は、「必要十分条件」ということになります。

ですので、もし、うまくいかない(作ったモノが売れない)のであれば、それは「自由市場」ではないからであり、例えば、「規制撤廃」などを訴えることになります。

さて、ここまで、非常にザックリとした経済学の俯瞰(ふかん)ではございましたが、古典派とされる系譜の経済学者が、どういった考え方を持っているのかが、大まかにですがご理解頂けたのではないでしょうか?

で、ケインズの経済モデルはどうなの?というところが残されているのですが、そこはまた別の機会に書かせて頂くと致しまして、目下の課題であるポール・クルーグマンの論文のお話に、次回以降戻りたいと思います。
本日はここまでとさせて頂きますが、そのポール・クルーグマンの功績というのが、実は、「旧ケインズ・モデルの再解釈」にあり、そこが、私たち日本の長期停滞の謎を解くカギとなり、「消費税増税」という政策が愚策中の愚策であるということが、ハッキリと認識できるようになります。


岡本薫明(おかもと しげあき)


☆「消費税は社会保障財源」「国民に理解求める」岡本薫明財務次官インタビュー
続きは次回に♥
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