2019-09-12 (Thu)

本日のキーワード : 貨幣数量説、古典派の二分法、名目、実質
マクロ経済学において、古典派の二分法(英: Classical dichotomy)とは、新古典派経済学および「ケインズ以前の経済学」に属する概念であり、実質と名目はそれぞれ独立に分析することが可能であるとするものである。貨幣のヴェール観とも呼ばれる。より正確に言えば、もしある経済の(産出量や実質利子率などの)実質の変数を、(産出量の貨幣的・名目的価値や利子率の貨幣的・名目的価値などの)名目の変数をまったく考慮しなくても完全に分析可能であるならば、その経済で「古典派の二分法」が成立している。また、もしこの考え方が正しければ、名目貨幣供給量や名目インフレ率の水準をまったく知らなくても、「実質GDP」等の実質の変数を決定することができる。古典派の二分法はケインズ以前の一部の経済学者の思想・理論に長期命題として不可欠なものであった。現在でも、古典派の二分法は新しい古典派のマクロ経済理論において用いられている。
本日の書物 : 『虚数はなぜ人を惑わせるのか?』 竹内薫 朝日新聞出版
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 物理学の量子力学の話をしましたので、ちょこっと、【アインシュタイン】さんの【相対性理論】の話もしましょう。

アルベルト・アインシュタイン
アインシュタインさんは【縦・横・高さの3つの方向がある空間】でなりたつ【ピタゴラスの定理】を拡張して、【時間が入ってきたらどうなるのか】を考えました。

平面であれば、三角形の3つの辺で考えて、
底辺の2乗+高さの2乗=斜辺の2乗
などと書くことができます。



誰でも知っていますよね。もう一つ【奥行きの方向】が入ってきたら、
底辺の2乗+高さの2乗+奥行きの2乗=対角線の2乗
などと書くことができます。これが【3次元空間のピタゴラスの定理】です。

これに【時間】が入ってきたらどうなるでしょう?

底辺の2乗+高さの2乗+奥行きの2乗+時間の2乗=対角線の2乗
でしょうか? なんと、答えはノー。驚くべきことに、アインシュタインさんは、
底辺の2乗+高さの2乗+奥行きの2乗-時間の2乗=対角線の2乗
となることを発見したのです。なんと、【時間の2乗の前の符号がマイナスになる】のです。

いったいこれは何を意味しているのでしょうか。

うん? 【2乗してマイナスになる数】…そう、これは、【時間方向が虚数だと解釈することが可能】なのです!

相対性理論におけるピタゴラスの定理の意味づけは、実は、いろいろな考え方があるので、あくまでも一つの解釈にすぎませんが、通常のピタゴラスの定理を素直に拡張していくと、時間方向が虚数だと見なすことができるのは事実です。

あえて、「時間ってェ奴は虚数なんだぜ」とは言いませんが、時間方向の過去と未来を自由に行き来するのが難しかったり(=タイムマシンを作るのが難しかったり)、過去や未来を見通すことができなかったり、時計という変わった装置を使わないと時間の経過が測れなかったりと、空間の長さと比べて、たしかに時間には不思議さがつきまといます。
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相対性理論においても、虚数が宇宙の裏に「隠れている」印象が強いのです。…

【時間】は、【われわれの暮らす空間と「直交」しています】。
えええ? 直交? それって【直角に交わっている】という意味?
ハイ、ソウデス。

x軸とy軸が直交するように、時間もx軸だけでなく、y軸やz軸と直交しているんですね、物理学的には。

空間はx軸、y軸、z軸、つまり縦・横・高さで表現できますよね。われわれはその空間の中を、x軸のプラス方向に動いたり、z軸のマイナス方向に動いたりして、空間移動をします。x軸とy軸とz軸は誰が見ても直交していますよね。
アインシュタインさんは、【このx軸にもy軸にもz軸にも直交するところに、第4の軸、すなわち、時間軸tがある】ことに気づきまきた。

【人の頭】では、【直交する軸は3本までしかイメージできません】。x軸、y軸、z軸で終わり。しかし、【イメージできないところで直交する時間軸がある】。4次元目に、時間がある。そう考えると、宇宙で起きていることがうま~く説明できる。この主張が【相対性理論】と呼ばれるものです。…

一方で、【目で見えるものだけが実在すると言い張る人】もいます。

時間軸なんて幻想だ。なにしろ時間軸なんて見えないんだから。時計は見えるから実在するけど、時間軸なんてあるのかどうかわからないじゃないか!と。

しかし本当に、目に見えないものは信じられませんか?』

政府与党や財務省や日本銀行は、言い訳をするな!
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、『2乗するとマイナスになる不思議な数』である「虚数」が、現代社会を生きている私たちの生活に、如何に深くかかわっていて欠かせないものであるのか、また、多くの方々がそういった事実を知らないままに過ごしている、ということを理解させて下さる良書で、そんな「虚数」の存在を認めることで、自分の“目”で見えていることが、あたかもすべてであるかのような「錯覚」を起こしがちな私たち人間の生まれもった“弱点”を克服できる、つまり、それまでとは格段に視野がグググーッと拡がる書物になります。

さて、本文中に「相対性理論」と「虚数」について書かれていましたが、「人の頭では、直交する軸は3本までしかイメージできません」し、「人間が読み取る目盛りはリアルなモノなので、どうしても実数にならざるをえない」ために、「目で見えるものだけが実在すると言い張る人」にとっては、「相対性理論」とか「虚数」などと言ったものは、アタマの中でそれらが“存在する”ということを理解できない(=認められない)わけですが、実は、そういった人たちの中に、「パヨク(左翼リベラル)」と称される連中が特に多く含まれていますので、「相対性理論」や「虚数」などのような目に見ることができない問題の捉え方を理解することが、彼ら「パヨク(左翼リベラル)」のアタマの構造がどうなっているのかを知るヒントになります。
当ブログでは、「一人ひとりの考え方は皆それぞれ☆彡」であって、そうであることが望ましいものだって考えているのですが、「パヨク(左翼リベラル)」のアタマだと、まるで自分が見ているモノ、考えているコト、が世界標準であり、全人類共通であるかのように、無理やり他人に強要するような思考に陥ることになります(これを、「全体主義」と呼びます)。
「自由」や「平等」といった言葉についても、「一人ひとりの考え方は皆それぞれ☆彡」であって、厳密に定義した上での議論であれば良いのですが、そのような定義もなされないままに、自分自身が勝手に抱く「自由」や「平等」というモノを他人に押し付けようとする邪悪な「パヨク(左翼リベラル)」連中が、なんと多いことでしょう(笑)
そのことは、以前に「相対性理論」について書かせて頂いた際にも、同様の主張をさせて頂きましたので、ぜひ、そちらもご参照なさってみて下さい。
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆韓国とか、立憲民主党、日本共産党、社民党などの「救いようのないバカ」な連中は、「魔の2歳児」と呼んであげましょう! ~ 「terrible twos!!!」
☆そもそも、日本人って、お酒に強いの?弱いの?

☆テレビを観ることと「学歴」は関係するの?
☆数学は、わからない人にはわからない。でも、やっぱり頑張るべきでしょ!!

それでは、ここからは、昨日の続きに入りたいと思います。
現在、我が国の政府は、「消費税増税」という愚策中の愚策を行うことを高らかに宣言し、


☆安倍首相、「消費増税は国の信頼守るため」必要性を強調:朝日新聞デジタル
あの「悪夢の民主党政権」と瓜二つであるのですが、そのことを理解するためにも、ポール・クルーグマンが20年以上も前に、我が国の惨状を見て、提唱した理論を知っておく必要があります。

ポール・クルーグマン
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆20年以上前の失敗から何一つ学べない財務省・日銀 ~ 「緊縮財政」と「消費税増税」


☆「It's Baaack:Japan's Slump and the Return of the Liquidity Trap」By Paul R.KRUGMAN

そのために、ポール・クルーグマンが、何をせよとアドバイスしているのかを、山形浩生氏の訳による「復活だぁっ! 日本の不況と流動性トラップの逆襲」から確認しているところなのですが、

☆「復活だぁっ! 日本の不況と流動性トラップの逆襲」山形浩生訳
昨日のところで、「流動性の罠」は、“伝統的な金融政策”が効かない状況に陥ってしまうことであり、それは価格が完全に柔軟な「完全雇用」の経済に起きるものと考えられるので、「政府与党」や「財務省」や「日本銀行」の立場からすれば、“経済がデフレになろうとしている”であるとか、“金融政策では防ぎようがないデフレ傾向”であるとか、要するに、「自分たちにはどうしようもない、どうすることもできない」、「自分たちには何ら責任がない」という“都合の良い”理由付けが出来る、ということを、ポール・クルーグマンは指摘しつつ、次のように続けます。
『 そして「構造的」な説明が根本的な意味では、それだけで謎の解決にならないかもわかるだろう。というのも、マクロ経済学でみんなが同意する命題が一つあるとすれば、それは金融拡大が価格ではなく産出に反映されるのに価格の硬直性が果たす役割もさることながら、マネーサプライが増えると均衡価格が上がるという命題だからだ。』

さて、どういう意味なのでしょうか、というところまでが昨日のお話になります。
マクロ経済学では、その考え方を巡って、いくつかの異なった流れがあるのですが、その様な状況の中でも、「みんなが同意する命題」として、「マネーサプライが増えると均衡価格が上がる」というものがある、と言っています。そして、さらに続けます。
『 まさにふつうの見方は、マネーはおおむね中立的だ、というものだ――マネーサプライが増えると、一般価格水準もほぼそれと同じ割合で増大する。あるいはもっと厳密に言えば、外部 (outside) のお金――つまり monetary base――が増えると価格は必ず上がる。』
ここまで比較的平易な言葉で表現されている文章ですが、恐らく分かりづらいのではないかと思いますので、ここで補足させて頂きますが、「貨幣数量説」について、以前も書かせて頂いているのですが、それは「物々交換」、「等価交換」を基本とする発想で、経済はモノとモノとの交換によって成り立っていて、「おカネ(貨幣)」はそれを仲介する手段でしかないとする考え方になります。いま仮に、「おカネ」の量が2倍に増加したとしても、それは「モノ」の「価格」を引き上げるだけで、その交換の比率には何ら影響を与えない、このような考え方を「貨幣ヴェール説」と呼びます。
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆重商主義者と「おカネ」の理論

☆財務省官僚と新井白石の共通点 ~ 経済学誕生以前の古臭い考え方

で、その「貨幣ヴェール説」というのが「貨幣中立説」とも呼ばれるもので、ポール・クルーグマンも「マネーはおおむね中立的だ」と述べているように、「おカネ(貨幣)」は、「モノ」の「価格」を引き上げるだけ、つまり「名目的」な影響を与えるだけであって、その交換の比率には何ら影響を与えない、つまり「実質的」な影響は与えない、という意味で「貨幣の中立性」という言葉が使われていて、“長期的”には「貨幣の中立性」が成立する(金融政策は実体経済に影響を与えず、ただ名目変数を動かすだけであるという点)、というのが経済学において、概(おおむ)ね一致する考え方となっています。もっとも、それはあくまでも“長期的”にはということであって、「価格」が2倍になったら、より多く「産出」しようとするのではないのか?という当然の疑問が湧いてくるのですが。。。
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆白川方明と「真正手形主義」

☆消費税増税なんかしなくても、「財務省が主導する税金の無駄遣い」を無くせば良いんです

ここまでのところで、ポール・クルーグマンが言及している「マネーの中立性」の意味をご理解頂ければ、次に続く文章もご理解頂けると思います。
『 こういう形で見てやるとすぐにわかるのは、日本での金融政策が無力だということについての説明の多くはまちがっているか、少なくとも不十分だ、ということだ。』
つまり、「政府与党」や「財務省」や「日本銀行」が、「自分たちにはどうしようもない、どうすることもできない」、「自分たちには何ら責任がない」という“都合の良い”理由は理論上成立しませんよ!って言っているわけです(笑)

『 たとえばよく聞くのが、日本の銀行がトラブっているから日銀は monetary aggregates を増やせない、という説だ。


でもそうなっていたとしても、outside のマネーはその転送メカニズムの細部がどうだろうと、相変わらず価格を上げるはずだ。不良債権問題に加えてよく聞くのが、企業の有利子負債が多すぎてとか、サービス部門が規制されすぎていて非効率でとかなんとか。これは確かに事実かもしれないし、ある一定の monetary base のもとでは経済を停滞させるかもしれない――でもこれは、monetary base を増大させてもなぜ価格そして、あるいは産出が増えないか、という説明にはなっていない。

別の言い方をすれば、マネーの中立性は条件つきの命題じゃないということだ。

「銀行が財務的に健全ならマネーは中立」とか「サービス産業の競争力が高ければ」「企業の負債が多すぎなければ」マネーは中立とか、そういうものじゃない。マネー(つまりは outside のマネー) は無条件でなにがなんでも中立のはず、なんだ。』
と、御覧の通り、本質とはかけ離れた「後付けの言い訳」をするな!って、ポール・クルーグマンは述べているわけです。
ということで、本日はここまでとさせて頂きますが、「貨幣ヴェール説」・「貨幣中立説」の考え方の基本には、「マネーは中立」であるがゆえに、「名目」と「実質」を分けて考えることができる、という重要なポイントがある、というところが、次回以降のヒントになります。要するに、「目で見えるものだけが全てではない」ということになるのですが。。。
続きは次回に♥
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