2019-08-20 (Tue)

本日のキーワード : ニュー・クラシカル、ネオ・クラシカル
新しい古典派(あたらしいこてんは)またはニュー・クラシカル(New classical economics) は、1970年代に生まれたマクロ経済学の学派である。広い意味で新古典派(ネオクラシカル派)に分類される。
本日の書物 : 『金融ダークサイド 元経済ヤクザが明かす「マネーと暴力」の新世界』 猫組長 講談社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 サブプライム債の額面を膨らまし続けた主犯の一つが、リーマン・ブラザーズをはじめとする【「投資銀行」】と呼ばれる【アメリカの金融機関】だ。パリバ・ショックとリーマン・ショック後、その原因となった【投資銀行への規制は強化される】ことになる。

投資銀行の解説をしよう。
【物価】と【失業率】は、【物価が上昇すれば失業率が下がる】という【トレード・オフの関係】にある。ところが、70年代後半から米英両国は、【「失業率が高いにもかかわらず物価が上昇する」】という【スタグフレーション】に悩まされる。

1929年の世界大恐慌の有効的な対処法として機能した【ケインズ経済学】は、第二次世界大戦後の高度成長期も牽引した。ケインズ経済学は【政府が需要を創出し民間が供給するという仕組み】で、戦後の西側諸国に経済成長をもたらした。

ジョン・メイナード・ケインズ
だが、魔法の杖と思われていたケインズ経済学は、【スタグフレーションには効かなかった】。その理由は、【スタグフレーションが起こる原因】が、【供給量の不足にあったから】だ。

そこで【供給を阻害する「規制」を緩和】する【新古典派経済学】が、【ケインズ経済学を駆逐】していった。

【新古典派経済学】は、【「新自由主義」】とも言われる。規制緩和を軸にしたイギリスのサッチャリズムや、アメリカのレーガノミクスの成功は新自由主義が世界的に伝播していく追い風となる。

こうして【金融面での供給量を上げるため】に、【銀行への規制は緩和】して【自由にすべし】という方向の政策がとられるようになる。
この結果、【金融主導型社会が到来】することとなった。
特に【アメリカで台頭】したのが、アメリカ政府が法律用語で【「投資銀行」(investment bank)】と名付けた金融機関だ。しかし投資銀行は「銀行」という名前こそ付いているものの、【銀行免許を持たない証券会社の別称】で、【ファンドとして機能】する。

【中央銀行制度】は、【中央銀行が免許を与えた銀行に現金を供給】する。そのことで市場の資金量をコントロールし、物価の安定や安定的な経済成長を実現する仕組みだ。

投資銀行が銀行免許を持っていないということは、アメリカの中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)から直接現金を供給されないということだ。それは同時に【中央銀行からの監視や規制から解放されている】ことを意味する。
サブプライムローンの債権が「馬鹿げている」と思うほど膨れ上がったのは、それを運用した投資銀行が、まさに監視や規制から逃れていたためだ。この結果、実体経済の中で金融経済が占める領域はますます拡大していった。そして、投資銀行は繁栄を謳歌することとなる。
ところが二つの巨大金融危機を通じて、額面だけが膨れ上がる金融経済の在り方がいかにリスクの高いものであるかが証明された。金融危機以前は「自由な金融環境こそ、経済発展のダイナモ」と主張して規制を受け入れてこなかった投資銀行は、リーマン・ブラザーズの巨大破綻を見るや一転して、政府からの資金調達を求めるようになった。

こうして投資銀行をはじめとする「自由な金融環境」に対して、中央銀行の監視と規制が強化されることになった。』

「ネオ・クラシカルVSケインズ経済学」と「ケインズ経済学VSニュー・クラシカル」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、「国際金融」について、数多くの実務経験(!?)のある著者が、いわゆる教科書的で表面的な解説だけではなく、普段は見ることができない「隠された裏側」にもスポットを当てることで、本当の意味での理解を促す良書になります。本書の最終章で「フィンテック」についても触れられていますが、多くの方々にとって、あらためて「おカネ」というものが何であるのか、を考えさせられることだと思います。

さて、本文中に「物価と失業率は、物価が上昇すれば失業率が下がるというトレード・オフの関係にある」 と書かれていましたが、これが「フィリップス曲線」と呼ばれるもので、アメリカの金融当局が金融政策の判断材料として参照しているものになります。ただし、いまアメリカでは、その「フィリップス曲線」を巡って新たな議論がなされているところになります。

詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆「フィリップス曲線」を説明することさえ出来ない日本のメディアと財務省&日本銀行(笑)

ところで、経済学においては、「新古典派経済学」とか「ケインズ経済学」とか様々な系統が存在していて、そのため、理解を深めることができないままに諦めてしまうことがあると思われますので、非常に簡単にまとめてみますと、

「古典派経済学(classical political economy)」と呼ばれる、「労働価値説(LTV/labour theory of value)」、すなわち、「人間の労働が価値を生み、労働が商品の価値を決めるという理論」を根幹となす、主にイギリスを中心として発達した初期の経済学は、その後、1870年代に登場する「新古典派経済学(Neoclassical economics)」によって論駁(ろんばく)され、主流派の地位を失うことになります。

社会主義者や共産主義者が熱狂した「マルクス経済学」も、所詮は「古典派経済学」の範疇になり、現代社会においては、丸っきり使い物にならない「ガラクタ」に過ぎません。


詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆日本の“御用”経済学者がノーベル経済学賞を一度も受賞できない理由

で、「新古典派経済学(Neoclassical economics)」は、微分積分学を用いて数理的に分析する理論を構築させた、いわゆる「限界革命」で大きな功績を残しています。

詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆偽物の経済学であるマルクスの理論を破壊した、経済学の本物の革命

☆「文系の経済学」と「理系の経済学」 マルクス経済学はどっち?


そして、「新古典派経済学(Neoclassical economics)」は、その後も発展を続けるのですが、世界大恐慌(1929年~1933年)における大量の失業者を前にして、「非自発的な失業者は存在しない」とする考え方を基本とする「新古典派経済学(Neoclassical economics)」に対して、1936年、『雇用・利子および貨幣の一般理論(The General Theory of Employment, Interest and Money)』を著して、痛烈に批判したのがケインズでした。

で、本文中に「供給を阻害する規制を緩和する新古典派経済学が、ケインズ経済学を駆逐していった」と書かれていましたが、これは第一次オイル・ショック(1973年~1975年)によって引き起こされた不況期に、ケインズ的政策では失業率が低下せず、高インフレと経済停滞が同時に起こる「スタグフレーション」をもたらす結果となったことで、ケインズ経済学への批判として、「ニュー・クラシカル(New classical economics)」と呼ばれるマクロ経済学派を誕生させることとなります。ここで、「新古典派経済学(Neoclassical economics)」=「ネオ・クラシカル」とは異なる点にご注意くださいませ。

1861年〜2007年の原油価格(実質と名目)
そのケインズ批判の筆頭が、ミルトン・フリードマン(1912年~2006年)とロバート・ルーカス(1937年~)で、いわゆる「シカゴ学派」になります。

ミルトン・フリードマン

ロバート・ルーカス
まずは、ここまでの“大まかな”流れをキチンと押さえておいてください。

さて、ここからは昨日の続きになります。南会津にある福島県を代表する有名観光スポットの『大内宿(おおちじゅく)』を後にした我が家は、『エンゼルフォレスト那須白河』へと向かいました。

☆エンゼルフォレスト那須白河HP
現地到着が午前10時40分でした。チェックインは午後15時。およそ4時間あります。

まずは、少し散策した後、ドッグ・ランへ。





12時前に、軽く昼食。

食べ物がもらえず、やることがない柴犬ちゃんはふて寝。

このあと、子どもたちだけを温泉に入らせました。水着着用の露天風呂のスパやプールもあるので、時間つぶしにはなります。
ですが、柴犬ちゃんは入れないために、私たちと一緒にひたすら待機。このとき、すでに気温が上がっていて、とても散歩するような状況ではありませんでした。

同じ様に、チェックイン待ちをされる愛犬を連れたご家族が何組もいらっしゃったので、退屈はしませんでした。もっとも、柴犬ちゃんは別としてですが。

そして、いよいよチェックイン。15時少し前に受付に行って手続きを済ませると、「部屋の入るのは15時からにして下さい」と言われますが、その場でキーを渡されます。そして、部屋の前へと移動。

実は、今回の旅行の予約の際に、奇跡的に、この一室だけが最後の空室になっていたので、数ある中から選んだ訳ではなかったのですが、お部屋の中は御覧の通り、十分満足できるものでした。ただし、ネット環境はかなり悪いです。


このあと、18時30分からの夕食までは時間がありましたので、温泉にゆったりと浸かることができました。

ということで、本日はここまでとさせて頂きます。
続きは次回に♥
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