2019-07-12 (Fri)

本日のキーワード : おカネ
江戸時代の三貨制度(えどじだいのさんかせいど、Tokugawa coinage)とは、江戸時代の日本において金(小判、一分判)、銀(丁銀、豆板銀)および銭(寛永通寳)という基本通貨が併行流通した貨幣制度のことである。
これらの金貨、銀貨および銭貨の間には幕府の触書による御定相場も存在したが、実態は互いに変動相場で取引されるというものであり、両替商という金融業が発達する礎を築いた。
本日の書物 : 『経済で読み解く日本史③ 江戸時代』 上念司 飛鳥新社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【徳川三代】が【浪費していた頃】は、【全国各地に新田が開発され、食料生産が飛躍的に増大していた時期】に当たります。戦国時代を通じて発達した物流網によりこれらの産品が都市に運ばれ、【都市の人口も増加の一途】をたどっていました。

徳川家康像(狩野探幽画、大阪城天守閣蔵)

徳川秀忠像(松平西福寺蔵)

徳川家光像(金山寺蔵、岡山県立博物館寄託)
【家光による浪費】は、いわば【「公共事業」と同じ効果】がありました。当時は今と違って変動相場制ではなかったので、公共事業の経済効果は現在とは比べ物にならないくらい大きなものでした。
しかも【浪費のための資金】は、【鉱山から掘り出した金銀を鋳造して新しく作った金貨と銀貨】です。つまり、【大規模な金融緩和と財政政策を同時に行った】ことになります。

1932(昭和7)年の【高橋是清(たかはしこれきよ)】蔵相による【日銀の国債直接引き受け】や、2012(平成24)年末に始まった【アベノミクスによる大規模な金融緩和】と【同じ効果があった】と思ってください。おそらく家光本人はまったく意図していなかったと思いますが、【効果的に彼の浪費が日本経済の発展にとっては大正解だった】のです。

高橋是清
【「経済の掟」】はどの時代にも当てはまります。【世の中はモノとお金のバランス】によって成り立っています。
モノの生産が増えないのにお金だけが増えれば、モノが不足して値段が上がります。これがインフレです。

反対にモノが増えているのに、お金の量が足らなければ、モノよりもお金の価値が高くなってデフレになってしまいます。

常に、モノとお金はバランスよくさせないと経済のパフォーマンスは低下してしまうのです。』

今回の消費増税に反対しない人は、正真正銘の「おバカ」です(笑)
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、私たちの日本の歴史を、経済・金融の面を切り口としてみた場合、これまで学校の授業でお勉強させられ、「訳の分からない歴史」でしかなかったものが、普段の日常感覚で国史の流れをスッと、いとも簡単に理解できる、という良書で、また、多くの方々が勘違いしていると思われる「おカネ」というものについて、非常に正しい認識ができるようになる、お薦めの書物の第3巻になります。

さて、本文中に書かれていましたように、徳川三代(1603年~1651年)は大規模な「おカネ」の供給を行った(=量的金融緩和)と同時に、大規模な公共投資(=財政出動)を行って、まさに正しい経済・金融政策のモデルを歴史上の功績として残しているのですが、その源泉となったのが、当時の「おカネ」であった金と銀の生産量の急拡大にありました。

☆金属を通して歴史を観る 4.金属生産量の歴史(3)金銀
当時の状況など詳しくはリンク先のレポートをご覧頂きたいのですが、先日もポトシ銀山について書かせて頂きましたように、「大航海時代」と呼ばれる西欧キリスト教国による海外植民地化が推し進められた時代に、その植民地から莫大な量の金銀が収奪されるようになり、それが西欧に経済的な発展をもたらした源泉になりましたが、我が国の場合は、自国の領内での採掘と生産量の拡大であり、極めて健全な発展であったと胸を張って言えます。


☆金属を通して歴史を観る 4.金属生産量の歴史(3)金銀

☆金属を通して歴史を観る 4.金属生産量の歴史(3)金銀
そして、正しい経済・金融政策の実行により、昨日も書かせて頂きましたように、空前の大好況が訪れ、一般庶民(→人口の85%を占めていた「百姓」を含む)の中で「元禄文化」が花開いたわけですが、

どういう訳か、東京書籍の中学校歴史教科書では、その様な時代にあって、ある日突然、幕府が財政難となってしまい、また一方では、農民が一揆を起こして暴れまわったかのような記述が、史実とは異なる形でなされています。






如何でございますでしょうか?
本書で著者も御指摘なされていますが、東京書籍の教科書に記述されていることを簡単にまとめますと、一般庶民(→人口の85%を占めていた「百姓」を含む)の中で「元禄文化」が花開いた頃、要するに日本全国が好況に沸いていたその頃に、何故かは知りませんが、差別用語である「農民」と東京書籍の教科書が称する人々の間に、格差が生じたという空想物語が書かれ、直前に記述されている一般庶民(→人口の85%を占めていた「百姓」を含む)の中で「元禄文化」が花開いた事実と著しく矛盾しています。ひょっとして、東京書籍が差別用語である「農民」と称する人々は、一般庶民以外の方々を指しているのでしょうか?

また、幕府が財政難にあえぐ中、百姓一揆が頻発し、そんな中にあっても、「差別された」らしい連中が「生活を高め」ることができ、「人口も増加」したらしい、と書かれています(笑) これを読んで、納得できる人が、もし存在するのであれば教えて頂きたいものですね💗

余談ですが、東京書籍の「歴史教科書」の執筆を探ってみますと、とても興味深い事実が判明します。
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆≪予告≫『日本国紀』VS東京書籍の「歴史教科書」ならば、どちらが勝つでしょうか? ~ 今ある「歴史教科書」って、どんな人間がつくっているの?

続きは次回に♥
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