2019-06-19 (Wed)

本日のキーワード : ボリシェヴィキ、ニューヨーク
ロシア社会民主労働党(ロシアしゃかいみんしゅろうどうとう)は、1898年に創立されたロシア帝国で最初のマルクス主義政党。のちにボリシェヴィキとメンシェヴィキに分裂した。
本日の書物 : 『経済で読み解く日本史① 室町・戦国時代』 上念司 飛鳥新社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 世の中は【モノとお金のバランス】によって成り立っています。【お金が不足】すれば人々はお金の価値が将来的に上がると見込んで【消費を先送り】し、貯め込んで使わなくなります。お金を使わなくなると【モノが売れず】景気が悪くなります。景気が悪くなると、将来的な不安から人々は【過激な思想に染まり】、時には【暴力に訴えて世の中を変えようとします】。当初、彼らは少数派ですが、不況が長引いてくると徐々に数が増えます。【室町から戦国】にかけての時代は、【そんな彼らが多数派の時代】でした。

【「貨幣量」の増減】は【政治的】にも【経済的】にも【大きな影響を与える】ため、【権力者はそれをコントロールして国内の安定化に努めるべき】です。

ところが、【日本】ではそもそも【江戸時代まで】は【自国の貨幣を発行していません】でした。

その代わり、【支那との交易】を通じて【銅銭】を【輸入】し、【それをそのまま国内で流通させていた】のです。

銅銭の流入量は日本の対外政策のみならず、国際情勢、特に支那の王朝の金融政策に大きな影響を受けました。世界情勢に振り回される日本経済――。こんな状態では経済の安定はおろか、国内の平和すら実現することが難しかったのです。

北宋銭(左上3枚)南宋銭(その他)
どんなに強い政治権力を持つ者でも【絶対に逆らえない掟(おきて)】があります。それが【「経済の掟」】です。それは、例えば【「お金をたくさん刷れば必ずインフレが起こる」】とか、【「お金の量が減ればデフレになる」】とか、【「デフレになるときは自国通貨高になる」】といった、【とても単純なルール】です。…

今回のテーマである室町時代に生きていた人々は、「ワルラスの法則」も「マンデルフレミング効果」も知りませんでした。しかし、目端(めはし)の利(き)いた天才は何となく経済の掟を肌で感じ、世の中の枠組みを変えようとしました。経済の掟に逆らうのではなく、むしろそれを利用して富を拡大させていくことを図ったのです。

織田信長
その目端の利いた天才のひとりに【織田信長】がいました。』

社会主義者・共産主義者の養殖場=ニューヨーク
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、私たちの日本の歴史を、経済・金融の面を切り口としてみた場合、これまで学校の授業でお勉強させられ、「訳の分からない歴史」でしかなかったものが、普段の日常感覚で国史の流れをスッと、いとも簡単に理解できる、という良書で、また、多くの方々が勘違いしていると思われる「おカネ」というものについて、非常に正しい認識ができるようになる、お薦めの書物になります。

さて、私たちの日本では、江戸時代までは、自国の貨幣を発行していなかったという史実に驚かれる方々が多くいらっしゃるのではないかと思いますが、詳しくは本書をご覧頂きたいのですが、「銅」の化学式は「Cu」で、英語で「copper」となりますが、語源の由来は「キプロスの金属」という意味のラテン語 「aes Cyprium 」から来ています。

自然銅
銅には、自然銅(Cu)や、赤銅鉱(Cu2O)や黒銅鉱(CuO)の酸化銅などがありますが、これらを製錬するのは、比較的簡単でしたが、

赤銅鉱

黒銅鉱
やがて、自然銅や酸化銅が掘り尽くされ、硫化銅が製錬できるようになるのが16世紀初ごろと考えられています。
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆銅製錬技術の系統化調査―産業技術史資料情報センター 国立科学博物館
☆日本最古の銅山 奈良の大仏の銅を産出した「長登銅山」を訪ねて
ですので、それまでの間、国内で不足している「おカネ」を造れないので、支那との交易によって銅銭そのものを輸入、そのまま国内で流通させていたということになり、「おカネ」の供給量をコントロールする術が日本には無かったということになります。経済が発達するにつれて、「おカネ」の需要は高まってくるのですが、その「おカネ」が需要に応じて十分に増やせない状況になる、つまり供給不足になると、必ず「デフレ」になります。

で、その「おカネ」の供給量のことを、「マネーストック」と呼びますが、これは統計データで誰でも簡単に比較検討することができるのですが、試しに、下図に示してみます。2004年または2005年のマネーストックと2016年または2017年のマネーストックを比較して、どれほど増加しているのかを表にまとめたものになりますが、如何に日本のマネーストックの増やし方が足りていないのかが良く分かるのではないでしょうか? これこそが、経済を停滞させている元凶になります。

☆世界の統計2010
☆世界の統計2019

☆アメリカ社会主義労働党HP
さて、ここからは昨日の続きになりますが、アメリカに現存する「デ・レオン主義(デ・レオニズム/De Leonism)」を唱える「アメリカ社会主義労働党(Socialist Labor Party of America)」について、少し書かせて頂いたところですが、御覧のように、そのロゴは「Arm and hammer(腕とハンマー)」になっていますが、これは、ローマ神話の火の神さま「ウゥルカーヌス」、英語で「ヴァルカン(Vulcan)」の象徴とされるもので、鍛冶や産業の象徴としても知られるようになります。

『ヴァルカンとマイア』 バルトロメウス・スプランヘル
ちなみに、ロシア革命の熱狂的支持者で、オクシデンタル石油の経営者で、ユダヤ人のアーマンド・ハマーは、「Armand Hammer」と書きますが、これは「Arm and hammer(腕とハンマー)」に由来するもので、偶然ではなく、彼の父親であるジュリアス・ハマー(Julius Hammer)が「アメリカ社会主義労働党(Socialist Labor Party of America)」の指導者の一人であったからです。

アーマンド・ハマー(1982年)
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆三国協商を潰すためのドイツの道具 = レーニン

1901年、ダニエル・デ・レオンの「デ・レオン主義(デ・レオニズム/De Leonism)」の急進的な思想に不満を持つ一派が、「アメリカ社会主義労働党(Socialist Labor Party of America)」から離脱し、1898年に設立されたばかりのアメリカ社会民主党 (Social Democratic Party of America) とが合流して、社会主義政党のアメリカ社会党(Socialist Party of America)が結党されます。

ここまでの流れで、アメリカにおける社会主義運動の活発さと、その社会主義者の内部において、急進的な「アナキスト(無政府主義者)」や「サタニズム(悪魔崇拝)」の「共産主義者」と、それらを毛嫌いする比較的穏健と考えられる社会主義者との間に分裂が生じていることがご理解頂けると思います。
そのような中で、1889年のパリにおいて、社会主義者の国際組織としての「第二インターナショナル」(International Socialist Congress)が結成され、第一次世界大戦の開戦で、それぞれ自国政府の戦争を支持する社会主義者が続出して空中分解という形でに瓦解する(1914年)まで存続していました。
その「第二インターナショナル」(International Socialist Congress)のアムステルダム大会(1904年)において、「ロシア・マルクス主義の父」とされるゲオルギー・プレハーノフと、

ゲオルギー・プレハーノフ
レーニンやスターリンに匹敵する極悪人とされている片山潜(かたやません)が、大会冒頭で握手を交わし、国際的結束をアピールしました。

1901年頃の片山潜
この時、私たちの日本は、大国のロシアと決死の戦いである「日露戦争」で大忙しであったわけですが。。。
1905年、「血の日曜日事件」が勃発、ロシア各地で革命蜂起的な動きが出るようになる(ロシア第一革命)のですが、これは完全なる失敗に終わります。

『1905年10月17日』 イリヤ・レーピン
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆あの日露戦争でさえ、キチンと説明できない「東京書籍の歴史教科書」と「東京書籍のやり方」

☆「革命的祖国敗北主義」という「極左の共産主義者」の悪魔の理論

この失敗によって、その混乱から身を逃した人々の多くがスイスへ亡命、そして主として革命を実行したテロリストの連中がニューヨークへと移民します。


こうして、ニューヨークの移民街は、レーニンやトロツキーらの属した「ボリシェビキ」の巣窟と化していくようになります。
そして、そのニューヨークにおける日本人の社会主義運動の中心となるのが極悪人である老害・片山潜になります。

片山潜(1925年)

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