2019-04-01 (Mon)

本日のキーワード : 経済制裁
経済制裁(けいざいせいさい、economic sanctions)とは、経済の力をもって制裁を加える国家行為である。ある国の行った不当もしくは違法な行為に対して行政府や議会などが民間企業や大衆に呼びかける道義的ボイコットから、封鎖海域や港湾などを設定し、同区域を航行・停泊する商船に臨検を行い、敵性国家に所属する貨物等を拿捕・没収するなど、さまざまな手段がある。また資産凍結など金融制裁の手段がとられることがある。
本日の書物 : 『GAFA vs.中国 ――世界支配は「石油」から「ビッグデータ」に大転換した』 渡邉哲也 ビジネス社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 もともと反米国家であった【イラン】は、必然的に【旧共産圏諸国と近く、軍事や経済において深い関係】を築いてきました。ある意味、【北朝鮮と同じ】といえます。

実際、【北朝鮮とシリア、イランは共同の核開発】を行っており、【「悪の枢軸」】として【米国の制裁対象】になっていました。【オバマ前大統領はそれを緩和した】わけですが、この合意をイランが守る保証はなく、オバマ政権は【サウジやUAEの大反発】を受けていました。

したがって、【トランプ大統領】の行動はこれを【元どおりにしているだけ】、と言えるのです。

☆BBCニュース - 米、イランに原油制裁再開 「史上最強」と
じつは【イランと中国の関係】は【サウジと米国の関係】に【似ている】と、言っていいほど深いものがあります。したがって、【イランの背後には中国が存在】し、【北朝鮮問題と同様】に【米中の代理戦争といった側面】もあるのです。

☆米中首脳会談の延期、専門家「両国の政治体制の全面対決」
前述したように【中国】は【イランへの制裁復活に反対】し、イランでの原油開発を継続すると公言しています。米国はなおも圧力をかけますが、中国もそれを曲げない。可能性として考えられるのは、米国はすでにロシアとの兵器取引を理由に、【人民解放軍の武器管理部門とその責任者の口座を凍結】したように、今後は【イランとの取引も、金融制裁の対象に加える】のではないか、ということです。
【石油の決済はドルで行われる】ので、【米国の金融制裁=石油の禁輸を意味】します。しかし中国はこれまでも抜け道を探ってはイランとの取引を続けていたのです。たとえば、2012年の米国のイラン制裁の際には、「中国石油天然気集団公司(CNPC)」傘下の【クンルン(崑崙)銀行】が【米国の要請を無視】しました。クンルン銀行は米国を活動拠点としていないため、制裁するのが難しかったのです。そして、【イラン中央銀行はこのクンルン銀行に口座を持っています】。
しかし、それでも制裁は不可能ではありません。【外為業務を行うためには海外支店と海外での銀行免許が必要】であり、【クンルン銀行はニュージーランドで銀行免許を取得】しています。
そこで【米国】は第1段階として、【ニュージーランドのコルレス先(為替契約先)であるHSBC(香港上海銀行)に圧力】をかけ、【ドル決済を禁止】させたうえで、【親会社である「中国石油天然気集団」をドル取引禁止の対象にする】のでしょう。ただし、【これを行えば戦争状態になるのは必至】なので、【緩やかかつ段階的に行うことになる】のでしょう。』

東京書籍の歴史教科書の記述に感じられる「違和感」
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、ここ最近のニュースの流れを理解するためのポイントが、とても分かりやすくまとめられた良書で、2時間ほどあれば十分に読み終えることができる、とてもリーズナブルで役立つ書物になります。

さて、本書を御覧頂ければ、今後を予測する上でのヒントが数多く書かれていることが分かりますが、当ブログでも、以前書かせて頂きました通り、普通に考えれば、東ヨーロッパや中東辺りで、やっぱり何かが起こるはず、という結論に至ります。
詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆アタマの悪い「国家主席」がやっている無駄なこと

その前提の上で、もっぱら関心があるのは、それがいつ頃になるのか、その時の日本はどのような状態であるべきなのか、そして、私たち日本人は何をすべきなのか、ということで、いま、それを考えているところになります。

☆【米国:経済】トランプ大統領の「魔法の杖」政策、オバマ大統領の最後の26ヶ月を超えて最初の26ヶ月で製造業の雇用を399%押し上げる。
それでは、ここからは前回(→「丁未の乱(ていびのらん)」 ~ 宗教を巡る内乱)の続きとなりますが、現在の日本の中学校の歴史教科書として半分ほどのシェアを持つ「東京書籍の教科書」の聖徳太子の時代の記述を確認しているところなのですが、




推古天皇像(土佐光芳画・部分)
第33代・推古天皇(すいこてんのう)が即位され、聖徳太子が摂政になられるわけですが、その即位の理由について、東京書籍の教科書では、

「この争いを和らげるために女性の推古天皇が即位する」
と、ハッキリと書かれているのですが、その記述内容が明らかに間違っているということの証明を前回行いました。

「丁未の乱(ていびのらん)」に完全に勝利した「大臣(おおおみ)」の蘇我馬子(そが の うまこ)が、第32代・崇峻(すしゅん)天皇を弑(しい)したてまつり、つまり、天皇を殺させ(592年)、権力を独占し横暴を極める中で、

推古天皇像(土佐光芳画・部分)
第33代・推古天皇(すいこてんのう)が即位され(593年)、聖徳太子が摂政になられ、天皇を補佐しつつ、数々の改革に努めるようになります。

以上を理解した上で、聖徳太子が行った改革を考えてみたいと思いますが、東京書籍の教科書の記述は次のようになっていて、青線の部分に非常に強い違和感を感じられると思います。

まず、20歳で摂政となられた聖徳太子は、その非凡な才能を発揮し、朝廷、つまり天皇の御威光を再び輝かせるべく改革へと取り組みます。
これまでに、「かばね(姓)」の「おみ(臣)」や「むらじ(連)」について非常に簡単にですが書かせて頂いており、また「きみ(君)」についても同様に書かせて頂きましたが、それまでは、「から(族・柄)」という血縁関係のある一族で、朝廷内において一定の政治的な地位や職務を世襲していた親族集団である「うぢ(氏)」によって上下関係が決まっていたのですが、冠位十二階(かんいじゅうにかい)と呼ばれる、新しい制度の導入(603年)により、「個人」の人物功績によって、朝廷が上下関係を決定することになったわけです。十二階とは、「徳」・「仁」・「礼」・「信」・「義」・「智」のそれぞれに「大」・「小」を付けたもの、つまり「徳仁礼信義智」という6つの徳目を、それぞれ大小に分けたものになっています。
ここから分かることは、聖徳太子は、横暴を極める「大臣(おおおみ)」の蘇我氏一族に対抗するために、「うぢ(氏)」の出自によらない評価体系に切り替え、全国津々浦々、遍(あまね)く、天皇を支える優秀な人材を採用できる体制にしたということです。

また、同じく非常に重要なものに、「憲法の制定」(604年)があります。いわゆる「十七条憲法」です。
この「十七条憲法」は、英語で言うと「Constitution」に相当し、日本語でそれを「國体」、つまり「国柄」「国の形」を意味していました。
先日も書かせて頂いておりますが、古来の日本語で「から」という言葉がありますが、原義は「芽を出してまっすぐにのびたもの」で、草の茎(くき)や木の幹(みき)、転じて道具の柄(え)などを意味していて、その「から(幹・柄)」と同根(=原義が同じ)となる「から(族・柄)」という言葉が、「血縁関係のある一族であること」を意味し、「うがら(親族)」、「はらから(同胞)」、「から(族)」など複合名詞として多く使われ、さらに転じて、「ひとがら(人柄)」や「くにがら(国柄)」などのように、一族のものに本来共通に備わっている性質、つまり素性や性格を意味するようになります。
ですから、「十七条憲法」というものは、「Constitution」であり、「國体」であり、「国柄」を意味しているものであって、この後の時代に導入される「律(りつ)」とか「令(りょう)」といった文字で記されただけの「律令」、英語で単なる「Constitutional law」と、その性質が根本的に違うのですが、現在の私たちの日本でも、ごく稀(まれ)に見られるのですが、「日本国の憲法」と「日本国憲法」との区別が出来ない「パヨク」がその代表例と言えるでしょう(笑)

詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆「日本国憲法」と「日本国の憲法」、その違いがわからない「パヨク」

その「十七条憲法」の最初にあるのが、
「一曰、以和爲貴、無忤爲宗。人皆有黨。亦少達者。以是、或不順君父。乍違于隣里。然上和下睦、諧於論事、則事理自通。何事不成。」
《 一に曰く、和(やわらぎ)を以て貴しと為し、忤(さか)ふること無きを宗とせよ。人皆党(たむら)有り、また達(さと)れる者は少なし。或いは君父(くんぷ)に順(したがわ)ず、乍(また)隣里(りんり)に違う。然れども、上(かみ)和(やわら)ぎ下(しも)睦(むつ)びて、事を論(あげつら)うに諧(かな)うときは、すなわち事理おのずから通ず。何事か成らざらん。 》
というものですが、古くは「かむ(神)」である「かみ(神)」と、その対義語である「おみ(臣)」との関係を、本来あった元の形へと戻せ、と諭している、ということがご理解頂けますでしょうか?
さらに、
「三曰、承詔必謹。君則天之。臣則地之。天覆臣載。四時順行、萬気得通。地欲天覆、則至懐耳。是以、君言臣承。上行下靡。故承詔必愼。不謹自敗。」
《 三に曰く、詔を承りては必ず謹(つつし)め、君をば天(あめ)とす、臣をば地(つち)とす。天覆い、地載せて、四の時順り行き、万気通ずるを得るなり。地天を覆わんと欲せば、則ち壊るることを致さんのみ。こころもって君言えば臣承(うけたま)わり、上行けば下靡(なび)く。故に詔を承りては必ず慎め。謹まずんばおのずから敗れん。 》
ともあり、時代を経て、「きみ(君)」という言葉の対義語となった「おみ(臣)」という言葉を用いて、本来あった元の形へと戻せ、と諭している、ということが、ここでもご理解頂けるのではないでしょうか?
つまり、聖徳太子は推古天皇をお守りする摂政として、横暴を極める「大臣(おおおみ)」の蘇我氏一族に対抗する策を張り巡らせていったわけです。

さて、そのような聖徳太子の行動を知った上で、さきほどの東京書籍の教科書の記述にある青線の部分に非常に感じる強い違和感ということの意味がご理解頂けるのではないでしょうか?

続きは次回に♥
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