2019-02-21 (Thu)

「近世史略 武田耕雲斎筑波山之図」 明治24年9月、三代目歌川国輝画。
本日のキーワード : 靖献遺言(せいけんいげん)
靖献遺言(せいけんいげん)は、儒学者浅見絅斎(あさみけいさい)の主著で、中国の忠臣義士の行状について記した書。1684年から1687年(貞享4年)にかけて著され、絅斎没後の1748年(寛延元年)に刊行された。尊王思想の書としては日本人に最大の影響を与えたと考えられている。
竹内式部、吉田松陰が愛読した。幕末に大ベストセラーとなり、勤王の志士の必読書と呼ばれ、明治維新に大きく影響した。昭和の戦時中に日本人に影響を与え、神風特攻隊の隊員に読む者が多くいた。
本日の書物 : 『白石城死守 』 山本周五郎 講談社
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 毎月の忌日(きにち)に塾へ門人たちの集ることは、あれ以来ずっと欠かさず続けられていた。かれらのあいだでは、いちばん年長でもあり黒川門の先輩でもある杉田庄三郎が、いつか指導者のようなかたちになり、青江市之丞がその補助者とでもいう位置で、みんな固く結びついているようだった。
【「靖献遺言(せいけんいげん)」】の講読にはかなりの時日を費やして、ときには激しい議論のこえが母屋のほうまで聞えてくることなどもあった。

「みなさまたいそうご熱心でいらっしゃいますのね」
或るとき志保がそう云った、
「……わたくしが父からお講義をして頂いたときは、たしか半年ほどで済んだと思いますけれど」
「いや遺言だけではないのです」
庄三郎はそのとき不思議な微笑をうかべながらそう答えた、
「……遺言の講読をはじめてから暫(しば)らくして、わたくしはふとこういうことを考えたのです。ご存じのとおり此書は、楚(そ)の屈平(くっぺい)、漢の諸葛亮(しょかつりょう)、晋の陶潜(とうせん)、唐の顔真卿(がんしんけい)、宋の文天祥(ぶんてんしょう)、宋の謝枋得(しゃぼうとく)、処士劉因(りゅういん)、明の方孝孺(ほうこうじゅ)、以上八人を選んでその最後の詞(ことば)をあげ、【義烈の精神】をあきらかにしたものです。そしてそれはむろんわれわれを感奮せしむる多くの内容をもっていますけれども、【しょせんはみな海を隔てた異邦の歴史であり異邦の人の詞(ことば)】です。もちろんそれだからといって此書の価値を云々(うんぬん)しようとは思いませんし、異国の事蹟(じせき)をとって参考とする必要もよく認めます。だがそれと同時に、いや寧ろ【それよりさきに、わが日本の国史を識(し)り、われわれの先祖の事蹟からまなぶべき】ではないか、そう思ったのです」
庄三郎はそこでふと口を閉じ、溢れてくる感情を抑えるもののように、暫らく黙って自分の手を見まもっていた。そう云いだすまえの、かれのふしぎな微笑の意味が、そこまで聞くうちにおぼろげながら志保にも推察できるような気がした。それは志保が講義を聞いたとき、亡き父の一民(かずたみ)が、――絅斎(けいさい)先生がこれを編まれたのは時代のやむべからざるためだ、そうでなければおそらく【我が日本の靖献遺言】を撰せられたであろう。そう云ったことを思いだしたからである。いま庄三郎はじめ門人たちが当面した観念も、おそらくは父の志したところへゆき当ったのに違いない。そうだとすれば、庄三郎のもらした微笑は危険の自覚である。

浅見絅斎(あさみけいさい)邸址、京都市中京区錦小路通高倉西入南側
「わたくしたちはいま遺言と並行して【太平記】を講読しています。

そして別の時間に【神皇正統記(じんのうしょうとうき)】を読みはじめました」

庄三郎はやや声をひそめる感じでそう云った、
「……【まず国史】です。異国の思想にも禍(わざわ)されず、時代の権勢にも影響されない【純粋の国史を識(し)らなければならない】、同時に【われわれ日本の先人たちの遺した忠烈の精神】、われわれが享(う)け継ぎ、子孫(こまご)へと伝えるべき【純粋の国体観念】、これをあきらかにしなければならぬのです、だが……ひじょうに悲しいのは、【この国の民ならおよそ十歳にして知らなければならぬこと】を、今はじめて、しかも戸を閉(さ)してひそかにまなぶということです、しかもその戸は、おのれ自身の心にもあるのですから、自分の心の一部にさえ戸を閉(さ)さなければならない、……悲しいというよりは嗤(わら)うべきことかも知れませんが」…』

「国体(國体)」とは何か?
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、今から90年以上前の1926年(大正15年/昭和元年)に著作活動を始められた著者による短篇小説5作と初めて書き下ろした中篇小説1作がまとめられたもので、戦後に「死んだふり」をしている私たち日本人が、「覚醒」するための起動装置の一つになる良書になります。

今回、本文としてご紹介させて頂きましたのは、著者が初めて書き下ろした中篇小説である『菊屋敷』から抜粋させて頂いたものですが、小説であるため、ネタバレすると面白くなくなってしまいますので、詳細は伏せさせて頂きますが、幕末のベストセラーの「靖献遺言(せいけんいげん)」を学ぶよりも先に、私たち日本人が本当に学ばなければならないものが何であるのか、という重要なポイントについて書かれている部分になります。
「われわれ日本の先人たちの遺した忠烈の精神、われわれが享(う)け継ぎ、子孫(こまご)へと伝えるべき純粋の国体観念、これをあきらかにしなければならぬ」
と書かれていましたが、ここに登場する「国体(國体)」というものが、世界で認識されている「憲法」です。
「タマゴ」で例えるなら、「タマゴ」全体が「憲法」・「國体」・「Constitution」となり、

「タマゴ」の一部分でしかない「黄身」の部分が、「憲法典」・「Constitutional law」、すなわち、私たちの日本では、文章で書かれているだけの「日本国憲法」になります。

詳しくはこちらをご参照💗
↓
☆「日本国憲法」と「日本国の憲法」、その違いがわからない「パヨク」


さて、現在、『日本国紀』と東京書籍の教科書を読み比べし始めたところなのですが、今は紀元前3世紀(恐らくもっと古いと考えられます)~3世紀までの弥生時代と、それに続く6世紀中頃までの古墳時代について、それぞれどのように記述しているのかを比較しているところになります。
昨日も書かせて頂きましたが、この時代に重要なことは、ユーラシア大陸と私たち日本との活発な「相互交流」が認められるという点で、それを正しく理解するためには、支那がどのような状況であったのかを把握しておく必要があります。
そのためのキーワードが、「商売」と、その商売に用いられた単なる記号に過ぎない「漢字」になります。

で、東京書籍の教科書には「朝貢」についての記述があって、

しかも、ご丁寧なことに、「東アジア世界の朝貢体制と琉球王国」と題して、別のところで詳細にまとめているのですが、実は、ここに記述されている内容そのものが間違っています(笑)


「朝礼」って何ですか? 「朝廷」って何ですか? 「国」って何ですか?

それを知っていれば、「朝貢」が何か理解できるのですが、東京書籍の教科書の執筆陣は、そんなこともご存じないのでしょうか?

本日の課題 : いくつもの函数(関数)が集まった函数(関数)を微分することをイメージする
それでは、ここからは、昨日の続き、「微分積分学」のお話に入ってみたいと思います。「微分積分学」のエッセンスは、
『「曲がった」ものも、どんどん拡大すると、「まっすぐ」に見えてくる』
ということになります。
で、昨日のところで、

を微分する(導関数を求める)と、

となるということが分かりました。
このことは、これまでに試してきたことからも、同じことが言えて、「x2」という函数(関数)の導関数は「2x」でしたし(→北朝鮮の「おまけ」でしかない韓国は、すでに滅亡してしまった国家、ということです)、「x3」という函数(関数)の導関数は「3x2」でした(→ネットの「後追い」をする、とても恥ずかしい日本のメディア).。
だからと言って、他の様々な函数(関数)にも、すべて上手くいくのかどうかは、良く分かりません。「xn」という形をした函数(関数)であれば、上手く使えそうな気がするだけです。
ですので、今度は、「掛け算」と「足し算」からなる次のような函数(関数)について考えてみたいと思います。

ここで、「c」は「定数(constant)」を意味する、何かの「数」(ただし、現時点では正の整数とします)で、「負のべき」とか「分数のべき」といったものは、面倒なので、現時点では考えません。また、「x0=1」とします。
そうすると、この函数(関数)は、

という形をした函数(関数)が足し合わされる形をしていることが理解できます。「k」は、「0」からはじめて「n」まで、となります。これを教科書風に表現致しますと、次のようになります。

「Σ(シグマ)」はギリシャ文字の「S」で、「和(sum)」の意味になります。
ということで、本日はここまでとさせて頂きますが、次回以降、

という函数(関数)、つまり、

という函数(関数)を微分する(導関数を求める)という流れになります。
続きは次回に♥
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