2018-12-18 (Tue)

発話(はつわ)とは、言語を音声として発すること。またその結果として発せられた音声のこと。
発話は認識の表出・出現である。 「あなた」と「わたし」、「行く」「止まる」など自己の意識を確認するのも発話である。

戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【「あま」】と音を発する言葉は日本語にはたくさんあります。

その中で最も重要であると思われる言葉に【「海」】があります。

【「天」と「海」は同じ音】であり、古来、【同じように神聖視されていた】と考えられます。そればかりでなく、【存在としても同一視されていた可能性】があります。

海辺に行って水平線を臨むときには、【空と海とは一線上に合体】して見え、自然に、天と海は同一だという感覚を持つでしょう。このように、形をまずあるがままに見て素直に評価する姿勢を私は【「フォルモロジー(形象学)」】として、専門のひとつである美術史に適用していますが、歴史を正しく知るために、現在の私達は、過去の時々に暮らす人々の精神にふさわしい表現の「形」を認識して、その「価値」あるいは「意味」を浮き彫りにして語る必要があります。
つまり、【「天降る」は「海降る」に置き換えられる可能性】が十分にあるのです。空の上から下に移動するのではなく、【海上をある方向へ移動する】、ということです。現代人の天孫降臨のイメージである垂直方向の移動は、ここにおいて、【水平方向の移動に変換される】ことになります。

日本人は古来、移動ということについて、都つまり中心へ向かうことを「上る(のぼる)」、地方へ向かうことを「下る(くだる)」と言い習わしてきました。京都の住所表記はその象徴でしょう。
物事を馬鹿にする「くだらない」という表現がありますが、これは江戸時代、関西から江戸に運び込む良質品を「下りもの」と言ったのに対して、江戸に運べるようなしろものではないものを「下らないもの」と言ったことに由来するとされています。現代の身近なところでは、都心へ向かう電車を「上り電車」、郊外へ向かう電車を「下り電車」と呼び親しんでいます。
【天孫降臨】は、あらゆる事実、あらゆる史料から考えて、【「海を使った移動」以外にありえません】。天空から垂直的に降りてくるといったファンタジーなどではなく、海を含めた地上における、中央から地方への移動です。

日本は、決して抽象的な国ではありません。人々は具体的な現実の動きを記憶にとどめました。それがたまたま神話と呼ばれながら、歴史の実際が綿々と語り継がれてきた国なのです。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、一般的に「神話」と考えられている『古事記』や『日本書紀』に記されている物語が、実は、真実を書き記し、それを後世の私たち日本人に遺しているものである可能性が高まってきているという事実について、左翼イデオロギーに囚われる歴史学者とは違い、非常に実証的で客観的な分析をもとに解説がなされている良書となります。

さて、昨日の宿題の答えが、本文中に書かれていましたが、まず、押さえておかなければならない基本的なこととして、「漢字」というモノは単なる記号に過ぎませんので、「天」という記号をどのように読むのかは、それぞれの言語集団ごとに異なっています。

で、私たち日本人の場合、『古事記』においては、「天」という記号を「あま」と読むべしと書かれているのですが、この「天」と対をなしている記号が、昨日も書かせて頂きましたように、「国」、読み方は、「くに」であり、

その「くに」という日本語は、「くにが」や「くぬが」という日本語と同じで、陸地を意味していました。

ですから、
「天」 と 「国」
「天」 と 「陸」
は同じことを表していて、そこに日本語の音を当てはめると、
「あま(天)」 と 「くに(国)」
「あま(天)」 と 「くにが・くぬが(陸)」
となり、私たちの日本語で「くに」と対になる言葉の「あま」に別の漢字を当てはめますと、
「あま(海)」 と 「くに(国)」
「あま(海)」 と 「くにが・くぬが(陸)」

となって、ようやく現代の私たち日本人でも理解できる形になります。


これが著者の指摘されている、「天降る」は「海降る」に置き換えられるという重要なポイントに繋がります。

そして、本文中にもありましたように、中心へ向かうのが「上る(のぼる)」、中心から離れる方へ向かうのが「下る(くだる)」というわけですから、「天降る=海降る」は中心から離れていく方向への海上移動を意味していることになります。

それでは、その中心とは、どこだったのでしょうか?

ここで、昨日のもう一つの宿題を考えてみます。
私たち日本人は、「東」「西」「南」「北」の中のどれに重心(どこに基準)を置いているのでしょうか?
「東」 ⇒ 「ひがし」「あづま・あずま」
「西」 ⇒ 「にし」
「南」 ⇒ 「みなみ」
「北」 ⇒ 「きた」

まず、無関係そうなものを除くことにします。
「きた(北)」の語源は良く分かっていません。一説では、暗い意味を表すことがあるので、「きたなし(穢し)」・「きたし(堅塩、焼いて黒く固めた塩)の「きた」と同根ではないか、と考えられていますが、ハッキリとしてはいません。同様に、「みなみ(南)」の語源も不明になります。
ですので、考えるべきものは「ひがし(東)」と「にし(西)」に絞られることになります。

ここで、少し脱線致しますが、英語で「南」を「south」と表記しますが、この「south」の語源を辿っていきますと、「太陽に向かって」という意味に由来しています。また、「東」を「east」と表記、「西」を「west」と表記しますが、その語源を辿っていきますと、「east」は「日の出」という意味に由来、「west」は「日没」という意味に由来しています。
つまり、
「みなみ(南)」 : 「south」 = 「太陽に向かって」
「ひがし(東)」 : 「east」 = 「日の出」
「にし(西)」 : 「west」 = 「日没」
という関係になっています。

「一年中で一番昼が長く夜が短い日」のことを「夏至(げし、英: summer solstice)」、「一年中で一番夜が長く昼が短い日」のことを「冬至(とうじ、英: winter solstice)」と呼びますが、例えば、ロンドンと仙台における「夏至」と「冬至」の頃の太陽の動きを、それぞれの都市で観察した場合、次のようになります(⇒星空観察ネットの広場より引用させて頂いております)。


北半球と南半球では、正反対となることを、私たち日本人は「義務教育」を受けて理解しているはずですので、

ここでは詳しく御説明させて頂くことは控えますが、

夏至の日の太陽光の当たり方。夏至では太陽は北回帰線上にあるため、北半球では昼が最も長く、夜が最も短い

冬至の日の太陽光の当たり方。冬至では太陽は南回帰線上にあるため、北半球では昼が最も短く、夜が最も長い
札幌より北に位置する西欧の人々にとって、英語の「south」、独語の「Süden」、フランス語の「Sud」 = 「太陽に向かって」となった理由は、冬至における太陽の位置がほぼ真南に存在していることからも御理解頂けるのではないでしょうか?


さて、お話を元に戻しますと、
① 「天降る=海降る」は中心から離れていく方向への海上移動を意味している。
② 私たち日本人にとっての方角、それを考えるべきものは「ひがし(東)」と「にし(西)」に絞られる。
とした場合に、その中心とは、どこだったのでしょうか?

「ひがし(東)」という日本語は、「ひ(日)」という言葉に動詞の「むかふ(向かふ)」の語幹である「むか」がくっつき、さらに方向の意味を表す「し」がくっついた言葉で、古くは「ひむかし」です。
「ひ」+「むか」+「し」 = 「ひむかし」
また、「にし(西)」という日本語は、動詞の「いぬ(往ぬ)」の連用形名詞「いに」から「い」が脱落した「に」に、方向の意味を表す「し」がくっついた言葉になります。
「いに」-「い」+「し」 = 「にし」
で、「天降る=海降る」は中心から離れていく方向への海上移動とした場合、その中心があるのは、「ひ(日)」、つまり太陽が意識される方向であろうと考えられますので、「ひがし(東)」が中心の存在する方向であり、「天降る=海降る」は「にし(西)」へ向かうことを意味していると考えられます。

そして、ここから素直に考えれば、東に存在していた「日高見国」から、西の宮崎へと「天降る=海降る」物語が、私たち日本の神話に描かれているお話になる、はずです。

詳しくはこちらをご参照💛
↓
☆西の出雲を平定した、東の「日高見国」

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