2018-12-15 (Sat)

幻想 : 現実にはないことをあるかのように心に思い描くこと。また、そのような想念。「幻想を抱く」「戦争のない未来を幻想する」
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 【私たちは完全には分かりあえない】。それは【あたりまえのこと】だ。

他人の言うことがすべて完璧に分かるなどということはあるはずはないし、私の言うことがすべて完璧に他人に伝わるということもない。だから、「どうして分かりあえないのだろう」と嘆く必要はない。【「誰とでもどんなことでも分かりあえる」というのは幻想にすぎない】。

そして【その幻想】は、【分かりあえない相手を切り捨てる力として働きかねない危険な幻想】である。

だが、「どうせ分かりあえないのだから」と諦めてしまい、【最初から分かろうとも分かってもらおうともしない】のは、【もっと危険である】。完全には分かりあえないということはなるほどあたりまえだ。しかしそうだとすれば、【不完全ながらも分かりあえる】ということも、【あたりまえのこと】なのだ。【私たちは、完全なではないけれども、分かりあえる】。分かりあえないことをネガティブに捉えるのではなく、少しでも分かりあえたことを喜ばなくてはいけない。
【「分かりあう」】ということは【2つ】のことから成っている。【理解すること】と、【納得すること】。…納得するためには理解しなければならない。しかし、理解できたからといって納得できるとはかぎらない。言っていることの意味は理解するが、同意はできないということも、ごくふつうにあるだろう。

【理解しあうこと】も【難しい】が、【納得しあうこと】は【もっと難しい】。また、【みんなが完全に納得しあうこと】が【望ましいというわけでもない】。

【全員がどんなことについても同じ考えに同意する】などという方が【よほどおかしい】のであって、【さまざまな考えがある】というのは【健全なこと】である。

☆竹内友佳「共産党内の委員長選挙というのは行われているんですか?」→ 小池晃「党大会で…選挙は…してますけれども…ええ。だから…」

☆日本共産党「万国の労働者よ、再び団結せよ。」

だがこれも、【「考えは人それぞれ」でおしまいにするわけにはいかない】。【合意を形成しなければ一緒に何ごとかを為すことができない】場合も多い。考えの多様性を尊重しながら、なお歩み寄る努力が求められる。…
分かりあおうとする努力、それを支えるのが、【言葉の力】である。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、まさに「大人のための国語ゼミ」という内容で、「相手のことを考えて話す、書く」、「相手の放す、書くことが事実か、推測か、意見か区別する」などといった具合に、読者に理解を促すようにカテゴリーごとに相応しい例題が用意され、それを実際に解き、著者による解説を読んでいくという流れで書かれた書物で、「読解力」や「論理的思考」を私たち日本人の母国語である「国語」によって身につけるための「訓練方法」を示して下さっている良書になります。

さて、早速ですが、昨日の問題について、考えてみたいと思います。

問 次の文章中で不適切な接続表現を一箇所指摘し、適切な言い方に訂正せよ。
音楽の教科書などを見ると、髪をカールさせたモーツァルトの肖像画が載っている。あの髪はかつらである。では、どうしてモーツァルトはかつらをかぶっていたのか。禿げていたからではない。フランス革命以前のヨーロッパでは、かつらが貴族の社交における正装だったのである。しかし、フランス革命によって貴族の力が失われ、かつらもすたれていった。例えば、バッハやモーツァルトはかつらをつけているが、フランス革命以後のシューベルトやショパンはかつらをつけていない。

昨日のところで、長い文章を読む場合に、文章の内容を要約すること、文章と文章を正しく繋げること、の2つを意識しておくべき、と書かせて頂きました。

それでは、具体的に考えてみます。まず、それぞれの文章ごとに、主語と述語を確認します。
① 音楽の教科書などを見ると、髪をカールさせた(モーツァルトの)肖像画が載っている。
② (あの)髪は かつらである。
では、
③ どうしてモーツァルトは (かつらを)かぶっていたのか。
④ 禿げていたからではない。
⑤ フランス革命以前のヨーロッパでは、かつらが貴族の社交における正装だったのである。
しかし、
⑥ フランス革命によって貴族の力が失われ、かつらも すたれていった。
例えば、
⑦ バッハやモーツァルトは (かつらを)つけているが、フランス革命以後のシューベルトやショパンは (かつらを)つけていない。

で、色付けした部分に注目して、今度は文章と文章の繋がりを考えてみます。

① (モーツァルトの)肖像画が載っている。
② (あの)髪は かつらである。
①と②は①の文章の内容に②の文章の内容を付け加える付加の関係で、「そして」とか「また」という接続詞で繋げることができます。
で、①と②を足し算すると、
①+② 肖像画のモーツァルトの髪は かつらである。
となります。続いて、③の文章になるのですが、
③ どうしてモーツァルトは (かつらを)かぶっていたのか。
ここから先の文章の中心は「かつら」になっています。①と②の文章の中心は「モーツァルト」でしたので、ここで話題とする対象が転換されています(※③の文章が疑問文だから分かりにくいかもしれませんが、何に対しての疑問なのかを理解することでハッキリするのですが、このあとでご説明させて頂きます)。要するに、本題に入った、ということです。
ですので、
①+② 肖像画のモーツァルトの髪は かつらである。
では、
③ どうしてモーツァルトは (かつらを)かぶっていたのか。
①②の文章と③の文章の間にある接続詞の「では」は正しいと言えます。「それでは」と言い換えることも出来ます。

で、続く④と⑤の文章ですが、まず③の文章が疑問文になっているので、何に対しての疑問なのかを考えますと、
③´モーツァルトは かつらをかぶっていた
ということ、つまり目的語である「かつら」の部分に対して焦点が当てられていることになります。ですので、それを説明するための理由を④と⑤の文章で示しています。
③´モーツァルトは かつらをかぶっていた。
④ 禿げていたからではない。
⑤ かつらが 正装だったのである。
ここで、④は省略できることが分かりますので、③´と⑤を足し算しますと、
③"モーツァルトは (正装の)かつらをかぶっていた。

そして、続く⑥の文章は、
⑥ かつらも すたれていった。
として、⑤の文章の逆接の関係となっています。

⑤ かつらが 正装だったのである。
⑥ かつらも すたれていった(=正装ではなくなった)。
ですので、⑤文章と⑥の文章の間にある接続詞の「しかし」は正しいと言えます。「だが」と言い換えることも出来ます。
⑤ (フランス革命以前)かつらが 正装だったのである。
しかし、
⑥ (フランス革命によって)かつらも すたれていった。

ここまでを整理しておきますと、
①+② 肖像画のモーツァルトの髪は かつらである。
では、
③ どうしてモーツァルトは (かつらを)かぶっていたのか。
③´モーツァルトは かつらをかぶっていた
③"モーツァルトは (正装の)かつらをかぶっていた
しかし、
⑥ (フランス革命によって)かつらも すたれていった
という流れになっています。そして、続くのが⑦の文章で、
⑦ バッハやモーツァルトは (かつらを)つけているが、(フランス革命以後の)シューベルトやショパンは (かつらを)つけていない。
それでは、①~⑥までの文章と⑦の文章を繋ぐのに、「例えば」という接続詞は適切だと言えるでしょうか?

問 次の文章中で不適切な接続表現を一箇所指摘し、適切な言い方に訂正せよ。
音楽の教科書などを見ると、髪をカールさせたモーツァルトの肖像画が載っている。あの髪はかつらである。では、どうしてモーツァルトはかつらをかぶっていたのか。禿げていたからではない。フランス革命以前のヨーロッパでは、かつらが貴族の社交における正装だったのである。しかし、フランス革命によって貴族の力が失われ、かつらもすたれていった。例えば、バッハやモーツァルトはかつらをつけているが、フランス革命以後のシューベルトやショパンはかつらをつけていない。

もう、お分かりですね💛
③から⑥の文章があって、その帰結として⑦の文章があります。ですので、「だから」とか「それゆえ」や「そのため」といった接続詞を用いなければなりませんね。

続きは次回に♥
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