2018-12-11 (Tue)
合理性(rationality) : 経済学において、経済主体(個人、家計、企業など)の行動や選択を表現する二項関係が完備性と推移性を満たすことを指す。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『 外に出ると、あたりはすっかり日が暮れていた。6月だというのに風が少し肌寒い。今日のレッスンは湯気が出そうなほど頭を使ったが、涼しい風に吹かれていると、どこか清々しい気持ちにもなった。【正しいことを示す】ということがどれだけ【大変なこと】が分かったような気がしたし、なにより【正しさを理解できる】自分が嬉しくもあったのだ。結局、【物事の正しさ】というのは、【結果を見ただけでは分からない】。【正しさの根拠】はいつも【そこに至るプロセスにある】、そんな風に思う自分自身に優子は驚いた。
と、そのとき優子は「あっ!」と思わず声を出してしまった。【音楽もそうなんじゃないだろうか】。仮に「正しい音楽」というものが存在するとして、その正しさによる感動があったとしても、音楽家たるものその瞬間を闇雲に探すようではきっといけないのだ。感動には理由がある。正しさに理由があるように、【音楽家】なら【楽譜から感動の理由を分析(アナリーゼ)できる】ようにならなければならない。それが「頭で感じ、心で考える」ということではないのか…。だからこそ、クリッドは【音楽理論】の習得を宿題に出したのだろう。
次の日から、音楽理論の本を読み漁るようになった。クリッドに言われた通り、【和声】すなわち【和音】について調べるうちに、和音にはそれぞれ役割があることが分かってきた。その役割のことを「機能」とも言う。
特に重要なのが、【トニカ(T)】と【ドミナント(D)】と【サブドミナント(S)】の3つの機能である。…
音楽理論の勉強を進めていくと、【楽曲を分析】するためには【カデンツ】と呼ばれる、次の【和声進行(和音の移り変わり)】を理解することが最も大切だということが分かってきた。
T → D → T
T → S → D → T
T → S → T
古いポップスのほとんどは、これらの和声進行だけで曲が作られている。音楽の時間によく聞かされた【「気をつけ~→礼→なおれ~」】は、この中で最も基本的なT→D→Tのカデンツであることも分かった。
☆FFⅦ ゴールドソーサー 楽曲解説 バロック風?和声進行の強烈さ
中でも重要なのは「礼」に相当するドミナントのようだ。いくつかの曲を調べてみると、曲のクライマックスと言うべき瞬間、その自然と魂を揺さぶられるような音はドミナントの和音とともに鳴っていることが非常に多いことに優子は気がついた。…』
いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、今から2000年以上前のエジプトで編纂されたとされる「数学」の基本である書物『原論(Elements)』に書かれている内容について、分かりやすい対話形式の物語の中で、数学的な考え方、つまり論理的な考え方がどのようにして形作られているのかを学ぶことができる良書となります。
さて、最初に正直に申し上げますと、「音楽」を“なめて”いました💛
音楽にも「論理的思考」が基礎として必要だということを、本書を読んで理解した次第であります。
ということは、「芸術」と呼ばれるものにも、恐らく同じように言えるのではないかと考えているのですが、ただいま猛勉強中でありますので、何とも言う状況にありませんし、言える立場ではございませんので、暫(しば)しご歓談下さいませ💛
さて、昨日の続きになりますが、「数学」の推論方法としての「三段論法」について書かせて頂きましたが、その「三段論法」では、「推移律(すいいりつ)」を満たしている必要があります。「推移律」を満たすというのは、「AよりもBのほうが良い」、「BよりもCのほうが良い」、となった場合、必ず、「AよりもCのほうが良い」ということができる状態のことになります。
(例) A < B < C よって、A < C
そこで考える必要があるのが、それでは、この世の中にある様々な事象は、果たしてすべて、「推移律」を満たすのでしょうか、ということで、それを世に問うたのが、まさしく「アローの不可能性定理(Arrow's impossibility theorem)」になります。
ケネス・ジョセフ・アロー
一番分かりやすい例が、じゃんけんのような「三竦み(さんすくみ)」となるもので、
例えば、ある有権者が居たとして、自由民主党と立憲民主党を比較した場合に自由民主党を支持する、立憲民主党と日本共産党を比較した場合に立憲民主党を支持する、という状態にあったときに、自由民主党と日本共産党を比較するのであれば、自由民主党を支持する場合、「推移律」を満たしていることになります。
自由民主党 > 立憲民主党 > 日本共産党
ところが、同じ状態で、自由民主党と日本共産党を比較する際に、日本共産党を支持するというような有権者が居ると、それは「推移律」を満たさなくなります。
自由民主党 > 立憲民主党 > 日本共産党 > 自由民主党 > 立憲民主党 > ・・・
これを「循環律(サイクリック・オーダー/cyclic order)」と呼びます。
非常に重要なポイントですので、繰り返しますと、次のような場合、
それぞれの有権者が「合理的な選択」をするとした場合、つまり、「推移律を満たす」とした場合、次のようになると言えます。
そして、ここから、それぞれの有権者の「合理的な選択」をまとめて全体として考えてみますと、
「自 > 立」で、「立 > 共」であるにもかかわらず、「共 > 自」となってしまっています。
自由民主党 > 立憲民主党 > 日本共産党 > 自由民主党 > 立憲民主党 > ・・・
つまり、それぞれの有権者は、「推移律を満たす」ような「合理的な選択」をしているにもかかわらず、それを全体としてみた場合には、「循環律」となって「不合理な選択」をしていることになるわけです。
ということは、「個人が合理的な選択をしたとしても、必ずしも社会全体が合理的な選択をするとは言えない」ということが証明されているわけです。
これが、「アローの不可能性定理(Arrow's impossibility theorem)」の肝の部分になります。
そして、そのことを、一つも理解できないのが「左翼リベラル」という「救いようのないバカ」な連中です。
『 「平和主義者」の考え方には、いくつかの特異な前提がある。通常、当の平和主義者はそこまで意識していない。そこまで考えてみたこともない。平和主義を自明のものとして頭から信じているので、重大な問題点がいくつかあるのに気が付かないのである。
戦争を憎んで否定するのは、個人の行為である。しかも、それは個人の「心の内なる」信念の問題である。しかし、戦争そのものは、人間個人の問題ではない。ましてや、人間の「心の内なる」問題ではないのだ。
戦争は、国家の政策の問題である。国家とは、摩訶不思議なもので、単なる個人の集合体ではない。現代の国際社会の主体は、そのような国家である。個人は自分の属する国家の構成要素かもしれないが、国際社会の直接の構成要素ではない。個人の信念の算術的合計は、国家の政策とはなり得ないのである。
「社会は個人の算術的合計ではない」ということは、デュルケム以来、実に社会学の基本的命題の一つである。一般の常識とは少し違っているので、ここで説明しよう。
「一人ひとりの個人がよい人になれば、社会もよい社会になる」
「国民の一人ひとりが富むことが、国が富むことである」
…というような、個人に関して成立する命題が社会(国家)全体に関しても成立するという考え方を、個人と社会の並行主義(パラレリズム)という。
このパラレリズムを平和についての命題としてあらわせば、
「国民一人ひとりが平和を願えば、国家も平和を願うことになり、国際社会も平和を願うことになる」
ということになり、さらにこのパラレリズムが、「願うことはかなえられることになり」式の念力主義に結びつくと、一人ひとりが平和を願えば、世界に平和がもたらされることになる。
そして、この命題を逆にとれば、世界に平和がもたらされないとすれば、国民の中に平和を願わない者がいるからだ、ということにならざるを得ない。したがって、彼こそ平和の攪乱(かくらん)者として、まことにけしからん者だ、ということにならざるを得なくなる。
もちろん、この論理は、パラレリズムと念力主義の二つの前提が成り立って初めて、成立するものである。
まず、個人と社会のパラレリズムは、果して成立するものであろうか。これを真っ向から否定したところに、社会学の始祖デュルケムの面目があるのであるが、経済学者はすでに早くからパラレリズムは必ずしも成立しないことに気付いていた。
マンデヴィルは「個人の悪徳は全体の美徳である」と言い、ケインズは「個人を富ます貯蓄は社会全体を貧しくする」ことを強調した。…
これらの例を見ても明らかなように、個人と社会(国家)との間のパラレリズムは、必ずしも成立しない。ということは、個人の信念の合計は、必ずしも国家の意思とはなり得ない。また、進んで、必ずしも国際社会の意向ともなり得ないことになるのである。』
詳しくはこちらをご参照💛
↓
☆「一人ひとりの個人がよい人になれば、社会もよい社会になる」という大間違い
続きは次回に♥
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