2018-12-10 (Mon)

推移関係(すいいかんけい、英: Transitive relation)は、数学における二項関係の一種。集合 X の二項関係 R が推移的であるとは、Xの任意の元 a、b、c について、a と b に R が成り立ち、b と c に R が成り立つとき、a と c にも R が成り立つことをいう。推移的関係とも。
戦後の日本人は、正しい歴史を学校で教わって来ませんでした。
そして、現代のメディアもまた、嘘の情報を流し続けています。
私たち日本人は、親日的な立場に立ち、正しく認識し直し、
客観的に情勢を判断する必要があります。
それでは、この書物を見ていきましょう!
『クリッド : クリッドです。どうぞよろしく。早速ですが、優子さん。あなたの音楽が知りたいので、そこのピアノで何か演奏してくれませんか。
優子 : (日本語うまいなあ)今ですか?
クリッド : できればお願いします。
一瞬逡巡したものの、優子は一番自信のあるショパンのスケルッツォ第2番を弾いてみせた。緊張はしたが、ピアノを聴いてくれる人がいるのは嬉しいことに違いなかった。優子は夢中で弾き終えた。

クリッド : ありがとう。だいたい分かりました。ところで、あなたはどうして【指揮者】になりたいのですか?
優子 : (何が分かったんだろう?)私は音楽が大好きで、ピアノを弾くことも楽しいのですが、オーケストラの曲はもっと好きだからです!それと、コンサートで指揮者を見て格好よさに憧れている部分もあります♪
クリッド : なるほど。ちなみに、今まで指揮をしたことはあるのですか?
優子 : はい。ついこの間、友達を集めてはじめてやってみたばかりです。でも、全然うまくいきませんでしたけど…。
クリッド : どのようにうまくいかなかったのですか?
優子 : 自分がやりたいと思う音楽ができなかったんです。
クリッド : あなたの「やりたい音楽」ってどんな音楽ですか?
優子 : えっと…私がいいな、と思う音楽です。
クリッド : あなたはどういう音楽をいいと思うのですか?
優子 : そうですね…綺麗だなと思えたり、熱さが感じられる音楽です。
クリッド : ふむ…【それでは指揮は難しい】でしょうね。おそらく、今のあなたには【全人教育】が必要だと思います。
優子 : ゼンジン教育…ですか?(私も知らない日本語を知ってるのね…)
クリッド : そうです。「全人」は英語では“the whole man”と言います。音楽だけでなく、学問や道徳、宗教、生活等について、【全方位的に完全で調和のある人格を持った人】のことです。
優子 : はあ…。
クリッド : ところで、あなたは【数学】の勉強は得意ですか?
優子 : 数学…ですか?(話が飛ぶなあ…)
クリッド : そう、関数や方程式を勉強する【数学】です。
優子 : えっと…センター試験を受けるつもりなので一応勉強してますけど…【文系】ですし、はっきり言って苦手です…。
クリッド : 【そうでしょうね】。では、音楽家の中で【指揮者】と、【楽器奏者や歌手との違い】は何だと思いますか?
優子 : (ちょいちょいカチンとくるなあ)え?あ、コンサートのとき、お客さんに1人だけ背中を向けているところですか?
クリッド : 確かにそうですが、それは重要な違いではありません。【指揮者】が他の音楽家と違うのは、【自分では音を出さない】、というか【出せないところ】です。
優子 : あ~なるほど。
クリッド : 【指揮者】が【音楽家になり得るため】には【音を出してくれるプレーヤーが必要】です。そして、複数のプレーヤーに自分がやりたいと思う音楽を【伝える力も必要】です。
優子 : 一応、3拍子とか4拍子の手の動かし方は勉強したんですけど。
クリッド : 手の動かし方は比較的すぐマスターできるので、今は二の次でいいでしょう。それよりも、【プレーヤーを説得する力】を磨くことが先決です。
優子 : 確かに私は、【自分が思ったことを他の人に伝えるのが苦手】かもしれません。自分の中では「これ最高!」と思っているのに、それをうまく伝えられないんです…。
クリッド : どうしてだと思いますか?
優子 : 私の言葉が足りないからでしょうか…。
クリッド : あなたがはじめて【指揮】をしたとき、どうやってオーケストラのプレーヤーに【伝えましたか】?
優子 : えっと…まだ手は思うように動かなかったので、【「もっと綺麗に」】とか【「もっと熱く」】と言葉でお願いしました。
クリッド : 【それでは伝わらない】でしょうね。
優子 : (なによ…)なぜですか?
クリッド : そもそも【「綺麗に」とか「熱く」というのは、主観的な判断】です。ここにAさんとBさんがいたら、2人が綺麗と思うこと、熱いと思うことは【それぞれきっと違う】でしょう。オーケストラには少なくとも20人以上、多ければ100人以上が参加しますから、それだけ【多くの「綺麗さ」や「熱さ」の基準】を持っている人が集まっています。そんな【集団に向かって、ただ「綺麗に!」「熱く!」と言ってみたところで、バラバラになるのは当たり前】です。
優子 : うっ(言われてみれば…その通りかも…)。』

いかがでしょうか?
今回ご紹介させていただく書物は、今から2000年以上前のエジプトで編纂されたとされる「数学」の基本である書物『原論(Elements)』に書かれている内容について、分かりやすい対話形式の物語の中で、数学的な考え方、つまり論理的な考え方がどのようにして形作られているのかを学ぶことができる良書となります。

さて、ここまでご覧頂きましたように、『原論』と呼ばれる「数学」の基本となる書物をテーマとしている本書ですが、先生役と生徒役の2人の会話によってお話が進められていきますので、決して難解な書物ではなく、非常に楽しんで読むことができる内容となっています。
で、本文中にも書かれていましたように、「もっと綺麗に」とか「もっと熱く」といった「主観的な言葉」では、他者に対して、伝えたいことが伝わりません。
ですから、何かを伝えようとするならば、その言葉の意味を誰でも同じように受け止めることができるように「定義」しておく必要があるわけです。

例えば、最近の話題に、次のようなものがありました。


☆【話題】『これを採点した教員の顔を見てみたい…』
どこに問題があるのでしょうか?

問題の文章には、「次の展開図を見て、立体の名前をかきましょう」とあります。
つまり、ある「立体」を展開した状態を見て、もとの「立体」を答えなさい、と言っています。

で、ここで大切なことは、「数学」では、そこに書かれていないことを勝手に解釈してはならない、という「原則」がある、ということを、もっと理解しておかなければならないという点にあります。つまり、「行間を読んではダメ」ということになります。
詳しくはこちらをご参照💛
↓
☆数学的な考え方 ~ 結論だけではなく、「仮定」も、その両方ともが重要です

ですので、そこに示されている「展開図」が、例えどれほど、普通一般的な常識から乖離していたとしても、そこに書かれている所与の条件(→どれほど不自然であったとしても、その展開図は、もとの「立体」から得られたものである、という条件)から答えを導き出さなければなりません。
つまり、党外の問題における「展開図」のイメージは、朝日新聞の「フェイク・ニュース」と同じだということです💛

試しに、同じことを、もっと極端に表現してみますと、次のような感じになります。


これが「立体」を「展開」したものだと言っている人がいたとして、それを信じる人がいるのでしょうか?
もし仮に、それを信じている人がいるのであれば、どのように考えれば良いのでしょうか?

如何でございますでしょうか。ここまでのことを、ご理解頂けますでしょうか?(もちろん、気持ちの上では、ご納得はいかないとは思いますが)
もう一度申し上げますと、もともとが「立体」であったものを、展開図に置き換えて(→その図は完全にフェイクですがw)、与えられた条件のみで、もとの「立体」が何であるのかを答えよ、と言われているわけですから、その問われていることに忠実に答えなければならないんです。

この問題の出来が良いか悪いかの是非は、ここでは重要ではないわけで、「騙される方が悪い」と言われればそれまでのお話になります。

何故か、と申し上げますと、そもそも問題文には「次の展開図を見て、立体の名前をかきましょう」と書かれているように、「立体」の「定義」を知っている状態で、その「展開図」を示した上で(→その図は完全にフェイクですがw)、その「展開図」に書かれている「所与の辺の長さの数字」を元にして答えを導け、というのが、この問題の本質だからです。

もちろん、このような教え方をすることが必要かどうかは疑問に感じますが、世の中に出て、悪意のある連中の嘘に騙されないように訓練をしているのだと考えれば、少しは怒りも収まるのではないでしょうか?

さて、ここからは昨日の続きになります。
私たちの日本において、残念ながら、ごく稀にではありますが、「救いようのないバカ」である「左翼リベラル」たちが存在していて、どういうわけなのかは皆目見当がつかないのですが、その「バカさを自慢」するような「ドM」な輩が居ます💛

そういった連中は、どういうわけか、『原論』で冒頭に書かれているような「定義」の重要性が丸っきり理解できません。
さらに、そのことを理由として、読解力が欠落しているため、たびたび甚だしい勘違いをするのが「救いようのないバカ」である「左翼リベラル」です。

そして、そんな「救いようのないバカ」である「左翼リベラル」が、最も理解していないのが、「合成の誤謬(ごうせいのごびゅう)」(fallacy of composition)で、それを論理的な形で明示したのが、「アローの不可能性定理(Arrow's impossibility theorem)」になります。

ケネス・ジョセフ・アロー


さて、ここで、「数学」で非常によく見られる証明方法に、「三段論法」というものがあります。
例えば、いま、「Aが正しい」とします。で、「AならばBである」と言えるので、「Bは正しい」。さらに、「BならばCである」と言えるので、「Cは正しい」。従って、「Aが正しいならば、Cは正しい」と言える、という論理的な思考方法のことです。

こんな風に書いているため、難しいように感じられるかもしれませんが、実は、普段の日常生活において、誰でも当たり前のようにやっていることで、それに気が付いていないだけだと思います。

例えば、この時期に、ご家族や恋人にクリスマスのプレゼントを用意しようとして頭を抱えていらっしゃる方も多いのではないかと思いますが、いま、その候補としてA、B、Cの3つが思い浮かんだとして、受け取る相手の気持ちになって考えてみて、「AよりもBのほうが良い」、「BよりもCのほうが良い」、となった場合、「AでもBでもなくC」を用意されるのではないでしょうか? その時すでに、当然のように「AよりもCのほうが良い」という結論を出されているはずです。

つまり、
A < B である。
B < C である。
よって、A < C である。
と無意識に論理的に思考されているわけです、

他にも、例えば、お鍋の美味しい季節になりますが、ご家族でお鍋を囲んでいる際に、小さなお子さまがいらっしゃるようなご家庭では、恐らく、次のように注意を促されているのではないでしょうか?
「火傷(やけど)をするから、鍋に触れたら、ダメよ!」と。

これも、「三段論法」で確信を持って言っているわけですが、
お鍋を火にかけている → お鍋は熱くなっている
熱いものに触れる → 火傷(やけど)をする
よって、「火にかけたお鍋に触れると火傷(やけど)する」
という風に、無意識に論理的思考をされているわけです。

で、ここからが非常に重要なところになるのですが、いま書かせて頂きましたような「論理的思考」、つまり「数学的思考」が成り立つのは、その大前提となる「推移律(すいいりつ)」を満たしている、と言えるからです。

「推移律」を満たすというのは、「AよりもBのほうが良い」、「BよりもCのほうが良い」、となった場合、必ず、「AよりもCのほうが良い」ということができる状態のことになります。
(例) A < B < C よって、A < C

それでは、本日はここまでとさせて頂きますが、それでは、この世の中にある様々な事象は、果たしてすべて、「推移律」を満たすのでしょうか?

それを、世に問うたのが、まさしく「アローの不可能性定理(Arrow's impossibility theorem)」なんです💛

続きは次回に♥
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